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黒鉄の守護神
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イアンカムスの世界には『四大災厄』と呼ばれるモンスターが存在する。
黄昏の竜帝。雷獣カガト。海皇アビス。黒狼王。
これらのモンスターはイアンカムス世界最強の名を冠し、未だに一体たりとも討伐されたことはない。
過去に何度か複数の大手ギルドが手を組み大規模レイド戦を仕掛けたことがあったが、それらは全て失敗に終わっている。
現在、四大災厄に戦いを挑もうとするのは愚者か初心者しかいないと言われていた。かの日本最強の『神威ギルド』すら四大災厄には関わらないと断言しているほど、かの存在はチートが過ぎているという。
そして、現在、その最強の一角である黒狼王の幼体がオレの腕の中で愛くるしい寝顔を曝け出しながらスヤスヤと静かな寝息を立てていた。
黒毛と白毛がほどよく混じった毛皮。丸っこい胴体に四本の短い脚。一見黒豆大福と形容してもいいくらいには愛くるしいことこの上なかった。
「こんな可愛らしい生物が本当に四大災厄の一角を担っているってのか?」
オレは目を細めながら黒狼王の幼体の肉球をつついてぷにぷに感を堪能する。もしかしたら、肉球をぷにぷにし過ぎてオレはこの黒わんこに殺されるかもしれない。でも、それはそれで本望だと思った。この肉球のぷにぷに感を味わうのはそれだけの価値があった。
いくら肉球をつついても黒狼王の幼体は起きる様子も見せず、ただすやすやと熟睡していた。
「さて、目的も達成したことだし、さっさと帰るとするか」
今回の目的にこのダンジョン攻略は含まれていない。たかだかC級ダンジョンのボスモンスターを従魔にするつもりはなかった。
オレは愛くるしい黒わんこを両腕で抱きかかえながら踵を返す。
しかし、どうしてこんな低級ダンジョンに四大災厄がいたんだろうか?
オレは足を止め、後ろを振り返る。
「時間もあるし、ちょっと調べてみるかな」
別に特別な予感があったわけじゃない。ただ何となく奥に進んでみようと思っただけ。それが後にあのような事態を引き起こそうとは、この時のオレは知る由もなかった。
しばらくダンジョンを進んでいくと、目の前に大きな扉のある部屋の前に到着する。そこはダンジョンボスが控えているフロアだ。周囲を見回しても変わったところは確認出来なかった。通常のC級ダンジョンで間違いない。何も特別なものは見かけられなかった。
相変わらず黒わんこはオレの腕の中で熟睡している。
とりあえずボスモンスターを倒してみるか。オレはそう思い、ボスの間の扉を開けた。
中に入ると、獰猛な唸り声が聞こえて来た。
C級ダンジョンのボスモンスターの定番と言えばオークウォリアーだ。きっとこの唸り声もそうに違いないと思ったのも束の間。ボスの間に立ち込める魔力を前にオレは咄嗟に身構えた。
「オークウォリアーなんかじゃない!」
影の中から全身を毛皮を纏った巨体が現れた。筋肉の鎧に身を包み両手には鋭い爪を生やしている。大きく裂けた口にそこから伸びる二本の牙。身体は熊だが顔は虎だった。
「ベアタイガーだと⁉ こいつはA級ダンジョンにしか出ないボスモンスターじゃないか!」
『ボスモンスター ベアタイガー レベル1200』
目の前にボスモンスターの名前とレベルが表示される。
ベアタイガーは熊の怪力と虎の俊敏さを併せ持つモンスターで、魔法は使えないが格闘戦能力に関しては全てのモンスターの中でもトップクラスに君臨していた。
その毛皮は魔法耐性に優れ、その鋼の筋肉はいかなる攻撃をも弾き返す。巨体にも関わらず機敏な動きでプレイヤーを翻弄し、回避能力にも優れている。その鋭い爪には圧倒的な高い殺傷能力があり、即死効果も付与されていた。
もしさっきのレベル100程度のパーティーがこいつと遭遇しようものなら、一分ともたず全滅させられることだろう。
「何かのバグか?」
そう言えば、レアモンスターが出現するダンジョンは必ず何かしらのバグが発生すると聞いたことがある。今回の現象もそれが原因に違いない。というか、こんなバグが明るみに出たら運営は相当叩かれるに違いないぞ。
ベアタイガーは獰猛な唸り声と共に旺盛な涎を垂れ流した。
ボスモンスターとの戦いからは逃げることは出来ない。勝利か死か。今のオレにとってはまさしく生死を分かつ状況だった。ソウルリンクシステムの影響で、アバターが死ねば現実世界のオレも死んでしまう。もしもここにいるボスモンスターが更に上位の存在だったなら、オレは確実に死んでいただろう。
「苦戦は免れないが、負けることはないだろう」
否、負けるわけにはいかない。勝つしかないのだ。
今後、最大の敵はこういったバグに遭遇することなのかもと思いつつ、オレは武器を手に取った。
その時である。片腕に抱いていた黒わんこが目を覚ましたのだ。フワア! と大きく口を開けて欠伸をした後、ベアタイガーに気付く。
「大丈夫だ。お前はオレが守るから……」
と、オレが呟いた瞬間、黒わんこはオレの腕の中からぴょい、と飛び出ると地面に着地する。
そして、黒わんこはベアタイガーと対峙すると、「ワン!」と吠えた。
次の瞬間、黒わんこの口から凄まじい魔力が吐き出された。それは強大なエネルギー波となり、ベアタイガーに襲い掛かる。
ダンジョンを震動させるほどの衝撃波が走った後、次にオレが見た時にはベアタイガーの巨体は両足だけを残して消滅していた。
「何が起こったんだ⁉」
オレは慌てて黒わんこのステータスを再確認する。確かさっき確認した時はレベル500だったと思う。
『黒狼王〈フェンリル〉の幼体 レベル5000』
「何でレベルが10倍になっているんだよ⁉」
理由は分からないが、黒わんこ、ではなく黒狼王〈フェンリル〉様はオレごとき一撃で滅ぼせるほどのレベルになっていることは確かだった。隠蔽のスキルでも発動していたのだろうか? いや、プレイヤーじゃあるまいし、そんなことをする理由が見当たらない。
黒狼王〈フェンリル〉様はオレに振り返ると、目を細めながら「ワン!」と嬉しそうに吠えた。どうやらオレと従魔の契約を結んでいることが分かっているかのようだった。
オレが茫然としていると、目の前にメッセージ画面が表示される。
『タイガーベアに従魔隷属のスキルを使用しますか?』
「ああ、もちろんだ。使い魔にするよ」
オレが『YES』をタップすると、目の前に光の粒子が集まり、それは瞬く間に先程黒狼王〈フェンリル〉様が即死させたタイガーベアの姿になって現れる。タイガーベアはオレに膝をつき首を垂れると、再び光の粒子となってオレの身体の中に吸い込まれていった。
「タイガーベアを難なく従魔に出来たのは思わぬ収穫だったな」
あくまでそれはついで。今回の大収穫は黒狼王〈フェンリル〉を従魔にしたこと。でも、どっちが主人か分からなかった。もしも目の前でお行儀よくお座りしている黒狼王〈フェンリル〉様が「ワン!」とオレにひと吠えすれば、間違いなくオレの人生は文字通り消し飛んでしまうだろう。
すると、小さな黒狼王〈フェンリル〉は短い脚を必死によちよち動かしながらオレに向かって走り寄ってくる。
小さな黒狼王〈フェンリル〉はオレの足元に来ると、無邪気な笑顔を浮かべながら「ワン!」と小さく吠えた。
オレは一瞬身構えたが、魔力波は吐き出されなかった。小さな黒狼王〈フェンリル〉は行儀よくお座りをすると、つぶらな潤んだ黒瞳でオレのことをジッと見上げて来る。まるで何かを待っているかのようだ。
「そう言えばまだ名前を決めていなかったな? いつまでも黒狼王〈フェンリル〉様って呼ぶのも問題があるか」
主に主従関係で。
すると、オレの言葉に反応するかのように小さな黒狼王〈フェンリル〉は嬉しそうに「ワン!」と吠えた。
そうか、名前が欲しいのか。力の差はれきぜんとしていたが、一応オレがご主人様ってことでいいんだな?
「なら名前は何にしよう。黒毛だからクロ。もしくは太郎かな?」
オレがそう呟くと、何故か小さな黒狼王〈フェンリル〉は「きゅうん」と悲し気な鳴き声を洩らした。
その名前が相当嫌なんだな。やっぱりこいつは人間の言葉を理解しているみたいだ。流石は四大災厄の一角だと感心した。
「そう言えばこのダンジョンって、ヤクウルン大陸の最南端にあったよな」
オレは何故かイアンカムスの物語設定を思い起こしていた。
このイアンカムスの世界には人類の生存圏であるヤクウルン大陸と4つの禁地が存在する。そのヤクウルン大陸にはゲームの設定上の4つの国家が存在していた。
ライセ王国。ハイラ帝国。城塞都市同盟。ガイア連邦。の4ヵ国のことだ。
これらはゲーム内で開催されるイベントやクエストの物語に関わって来るだけで他に特に意味は無い。
しかし、実は4ヵ国以外にも伝説の国が存在していた。
『魔族国家ノア』である。
魔族国家ノアは人類国家に滅ぼされ、現在では伝説上の存在になっている、という物語設定になっている。そして、その魔族国家ノアが存在していたとされるのがヤクウルン大陸の最南端であるこの周辺のエリアだった。
「ノアってのはどうだ?」
オレは何気なく小さな黒狼王〈フェンリル〉に訊ねた。
「わうわう!」
小さな黒狼王〈フェンリル〉は短い両足で立ち上がると、嬉しそうに吠えて短い黒尾をバタバタと暴れさせた。
どうやら相当気に入ったみたいだな。
「ようし、今日からお前の名前はノアだ。よろしくな、ノア!」
「キャンキャン!」
ノアは嬉しそうに黒尾をばたつかせながらオレの周りを駆け回った。
「そんなに嬉しいのか。おっと、自己紹介がまだだったな。オレの名前はシュウトだ。これからよろしくな、ノア」
ノアはオレの声に反応すると、お行儀よくお座りをした後、「ワン!」と答えた。
「さあ、帰るぞ、ノア」
オレがノアを抱き上げようとすると、何故かノアはそれを拒絶するようにボスの間の奥の方に走って行ってしまった。
「おい、もうここには何もないぞ?」
通常、ボスの間には何もアイテムは隠されていない。ボスモンスターを倒したそれでお終いだ。このダンジョンもあと10分後くらいには消滅することだろう。
ノアは振り返ると、まるでこっちに来いと言わんばかりに「きゃんきゃん!」と吠えて来る。
まあ、仮にタイムアップになってダンジョンが消滅したとしてもアバターはダンジョンの外に強制排出されるだけのことだから、ギリギリまでここにいても大丈夫だろう。ここは新たな家族に付き合ってやることに決めた。
「ここに何かあるのか?」
オレはゆっくりとノアに近づいて行った。
その時である。
ノアが岩壁に向かって「ワンワンワン!」と3回吠えた。
すると、突然、何もない岩壁が光り出すと、たちまちボスの間は眩い光で溢れ返った。
光がおさまったあと、オレは目の前に佇むそれを見て言葉を失った。先程までただの岩壁だった場所に絢爛豪華な鉄扉が現れていたのだ。
「もしかして隠しダンジョンか⁉」
隠しダンジョン、あるいは二重ダンジョンと呼ばれる。それは超低確率で現れるバグみたいなもので、その名の通り一つのダンジョンにもう一つ別のダンジョンが重なって現れる象である。
もしかしたら、ここのボスモンスターがタイガーベアだったのって、A級ダンジョンと重なったのが原因なのかもしれないな。
だとすると、この鉄扉の向こうにはA級ダンジョンが待ち構えているってことだろう。
オレの現在のレベルは1500。ノアのレベルは5000。A級ダンジョン程度なら問題なく攻略できる戦力だ。他にも従魔にしたモンスターも数多くいるし、仮にこの先のダンジョンの難度がS級だったとしても攻略は可能だろう。
「試しに入ってみるか」
そう言って、オレは鉄扉に手をかけた。しかし、いくら力を入れようとも鉄扉がびくともしなかった。
「中に入るにはキーアイテムが必要なのかな?」
だとしたら、残念ながら今回は諦めるしかないか。
すると、ノアがとことこと鉄扉に歩いて行くと、ちょん、と肉球を鉄扉に押し当てた。
それまでオレが力を入れても微動だにしなかった鉄扉は、まるで主人を出迎えるかのように静かに開いた。
「ワン!」
ノアは振り向くと、まるで自分について来いと言わんばかりに吠えた。
これだと、どっちがご主人様か分からなくなるな? などと苦笑しながら、オレは扉の向こう側にノアと一緒に足を踏み入れた。
扉の先に足を踏み入れた瞬間、オレは幻想的な光景を目の当たりにした。まるで別世界に佇んでいるかのような錯覚を味わった。
優しく頬を凪ぐ風。暖かい陽光。穏やかな空気が流れる広大な空間には、廃墟となった巨大な街の姿が広がっていた。
上には澄み渡った青い空が広がっていて、視線の先には果ての無い地平線が見渡せた。そこはダンジョンフロアなどではなく、一つの世界が構築されていた。
「ここはダンジョンなのか⁉ 地上世界と変わりがないじゃないか⁉」
立体映像でも投射されているのかもと思ったが、どうやらそうではないらしい。本来地上世界のエリアがバグでダンジョンの奥に設定されてしまったかのような感じだった。
イアンカムスみたいな巨大VRMMOなら、どんなバグが発生しても不思議なことではない。完璧なプログラムなど組めるわけもないのだからゲームにバグはつきものなのだ。
「イアンカムスにこんな世界が存在していただなんて」
オレは興奮しながらその世界に足を踏み入れた。
人の気配どころかモンスターの気配もしてこない。ただ優しい風が凪ぐだけ。まるで時間が停止しているような錯覚を受けた。ただ穏やかな空気が流れているだけの静寂な世界。ただ周囲の景色を眺めているだけでオレの心は高揚した。
「未実装のエリアがバグでここに出現しちゃったのかな?」
もしこの場所が明るみになれば、トレジャーハントの為に大勢のプレイヤーが押しかけてくるだろう。そうしたらこの場所は荒らされてしまう。オレ的にはこの場所はこのまま保全しておきたいと思った。例えるなら、この場所はイアンカムスの世界文化遺産と呼べるだろう。
「本来なら思う存分内部を探索したいところだが、今は遊んでいる暇はないんだよな」
エレウスから出された試練の内、レベル1000到達は難なくクリアすることが出来た。問題は従魔を300体以上確保すること。ゴブリンとかでもOKなら、オレは今日にでもその試練もクリアすることが可能だ。だが、オレが目指しているのはS級ギルドにすら匹敵するほどの強大で少数精鋭のレギオンを作り上げることなのだ。それにはまだほんの少しだけ数が足りなかった。先程従魔隷属させたベアタイガーは本当に拾い物だった。おかげで後20体程度で目標数を達成することが出来るだろう。加えてノアとの邂逅は一番の収穫だった。
しばらく歩くと、街の入り口に到着した。
中に入ろうとするも、絢爛豪華な巨大な鉄扉は先程と同じようにびくともしなかった。
横でお座りしているノアに視線を送るが、ノアはただ欠伸をするだけでその場から動こうともしない。どうやら今回は鉄扉を開けてはくれないみたいだ。
「ノアがダメなら、その辺に扉を開ける仕掛けがあるか、キーアイテムを探してくる必要があるのかな?」
もしくは門番を倒してイベントをクリア、とか。
何気なくそんなことを思った瞬間、事件は起こった。
突然、オレの目の前に真っ赤に点滅したメッセージ画面が現れたのだ。
『廃都の門番のイベントが実行されます』
「やっぱりそっちか⁉」
オレはとっさに武器を身構えた。ノアも立ち上がり唸り声を上げる。
「門番を撃破したら門が開くんだな? どれ、ちょっと挑戦してみるか」
ボスモンスターは何処から現れるんだ? 左右にある瓦礫か、背後からか。もしくは地中から昆虫型のモンスターが現れるかもしれない。
しかし、オレの予想は全て外れる。
突然、オレの周囲が暗くなった。夜にでもなったのかな? などと思った瞬間、オレは上空から禍々しい魔力を感じ、とっさに後方に飛び退いた。衝撃が大地を抉り激しく震動したのはその直後だった。
土埃が舞い上がり、一瞬だけ視界が無くなるが、そこに巨大な影を垣間見た。
どうやらオレは相当自惚れていたみたいだ。
誰も知らない隠しクラスの『下級魔族』になり、レベルもA級プレイヤー相当に匹敵するレベル1500に到達。ユニークスキルの『従魔隷属』によって4大災厄の一角の黒狼王〈フェンリル〉の幼体であるノアを従魔にしたこと。そのいずれもがオレを増長させてしまった。今のオレならきっとS級ダンジョンも楽々に攻略出来るだろう。何なら4大災厄を一度に全部相手にしてやってもいいくらいだ、と。
しかし、これの前ではオレの自惚れなど一瞬で消し飛んでしまった。
そこに現れたのはただの鉄塊だった。ただし石の代わりに鋼鉄を身に纏った巨大なゴーレムという名の鉄塊であった。
『廃都の守護神〈アイアンゴーレム〉 レベル9999』
「レベル9999って、何の冗談だ⁉」
だが、絶望はまだ終わらない。いや、それは始まりに過ぎなかった。
次の瞬間、再び上空から何かが落下し、再度大きな衝撃が大地を震わせた。
「冗談は止してくれ……」
それはただの絶望だった。
オレの目の前に合計3体もの廃都の守護神〈アイアンゴーレム〉が出現したのだ。
いずれも同じレベル9999。
「現実世界でもゲーム世界でも、自惚れたり調子こいた奴の運命は一つしかないって分かっていたはずなのに」
オレはとんだ大馬鹿野郎だ。ちょっと強くなっただけで天狗になるだなんて。
そうして、オレは目の前に現れた守護神〈アイアンゴーレム〉の背後に禍々しい大鎌を身構えた死神の姿を垣間見るのであった。
黄昏の竜帝。雷獣カガト。海皇アビス。黒狼王。
これらのモンスターはイアンカムス世界最強の名を冠し、未だに一体たりとも討伐されたことはない。
過去に何度か複数の大手ギルドが手を組み大規模レイド戦を仕掛けたことがあったが、それらは全て失敗に終わっている。
現在、四大災厄に戦いを挑もうとするのは愚者か初心者しかいないと言われていた。かの日本最強の『神威ギルド』すら四大災厄には関わらないと断言しているほど、かの存在はチートが過ぎているという。
そして、現在、その最強の一角である黒狼王の幼体がオレの腕の中で愛くるしい寝顔を曝け出しながらスヤスヤと静かな寝息を立てていた。
黒毛と白毛がほどよく混じった毛皮。丸っこい胴体に四本の短い脚。一見黒豆大福と形容してもいいくらいには愛くるしいことこの上なかった。
「こんな可愛らしい生物が本当に四大災厄の一角を担っているってのか?」
オレは目を細めながら黒狼王の幼体の肉球をつついてぷにぷに感を堪能する。もしかしたら、肉球をぷにぷにし過ぎてオレはこの黒わんこに殺されるかもしれない。でも、それはそれで本望だと思った。この肉球のぷにぷに感を味わうのはそれだけの価値があった。
いくら肉球をつついても黒狼王の幼体は起きる様子も見せず、ただすやすやと熟睡していた。
「さて、目的も達成したことだし、さっさと帰るとするか」
今回の目的にこのダンジョン攻略は含まれていない。たかだかC級ダンジョンのボスモンスターを従魔にするつもりはなかった。
オレは愛くるしい黒わんこを両腕で抱きかかえながら踵を返す。
しかし、どうしてこんな低級ダンジョンに四大災厄がいたんだろうか?
オレは足を止め、後ろを振り返る。
「時間もあるし、ちょっと調べてみるかな」
別に特別な予感があったわけじゃない。ただ何となく奥に進んでみようと思っただけ。それが後にあのような事態を引き起こそうとは、この時のオレは知る由もなかった。
しばらくダンジョンを進んでいくと、目の前に大きな扉のある部屋の前に到着する。そこはダンジョンボスが控えているフロアだ。周囲を見回しても変わったところは確認出来なかった。通常のC級ダンジョンで間違いない。何も特別なものは見かけられなかった。
相変わらず黒わんこはオレの腕の中で熟睡している。
とりあえずボスモンスターを倒してみるか。オレはそう思い、ボスの間の扉を開けた。
中に入ると、獰猛な唸り声が聞こえて来た。
C級ダンジョンのボスモンスターの定番と言えばオークウォリアーだ。きっとこの唸り声もそうに違いないと思ったのも束の間。ボスの間に立ち込める魔力を前にオレは咄嗟に身構えた。
「オークウォリアーなんかじゃない!」
影の中から全身を毛皮を纏った巨体が現れた。筋肉の鎧に身を包み両手には鋭い爪を生やしている。大きく裂けた口にそこから伸びる二本の牙。身体は熊だが顔は虎だった。
「ベアタイガーだと⁉ こいつはA級ダンジョンにしか出ないボスモンスターじゃないか!」
『ボスモンスター ベアタイガー レベル1200』
目の前にボスモンスターの名前とレベルが表示される。
ベアタイガーは熊の怪力と虎の俊敏さを併せ持つモンスターで、魔法は使えないが格闘戦能力に関しては全てのモンスターの中でもトップクラスに君臨していた。
その毛皮は魔法耐性に優れ、その鋼の筋肉はいかなる攻撃をも弾き返す。巨体にも関わらず機敏な動きでプレイヤーを翻弄し、回避能力にも優れている。その鋭い爪には圧倒的な高い殺傷能力があり、即死効果も付与されていた。
もしさっきのレベル100程度のパーティーがこいつと遭遇しようものなら、一分ともたず全滅させられることだろう。
「何かのバグか?」
そう言えば、レアモンスターが出現するダンジョンは必ず何かしらのバグが発生すると聞いたことがある。今回の現象もそれが原因に違いない。というか、こんなバグが明るみに出たら運営は相当叩かれるに違いないぞ。
ベアタイガーは獰猛な唸り声と共に旺盛な涎を垂れ流した。
ボスモンスターとの戦いからは逃げることは出来ない。勝利か死か。今のオレにとってはまさしく生死を分かつ状況だった。ソウルリンクシステムの影響で、アバターが死ねば現実世界のオレも死んでしまう。もしもここにいるボスモンスターが更に上位の存在だったなら、オレは確実に死んでいただろう。
「苦戦は免れないが、負けることはないだろう」
否、負けるわけにはいかない。勝つしかないのだ。
今後、最大の敵はこういったバグに遭遇することなのかもと思いつつ、オレは武器を手に取った。
その時である。片腕に抱いていた黒わんこが目を覚ましたのだ。フワア! と大きく口を開けて欠伸をした後、ベアタイガーに気付く。
「大丈夫だ。お前はオレが守るから……」
と、オレが呟いた瞬間、黒わんこはオレの腕の中からぴょい、と飛び出ると地面に着地する。
そして、黒わんこはベアタイガーと対峙すると、「ワン!」と吠えた。
次の瞬間、黒わんこの口から凄まじい魔力が吐き出された。それは強大なエネルギー波となり、ベアタイガーに襲い掛かる。
ダンジョンを震動させるほどの衝撃波が走った後、次にオレが見た時にはベアタイガーの巨体は両足だけを残して消滅していた。
「何が起こったんだ⁉」
オレは慌てて黒わんこのステータスを再確認する。確かさっき確認した時はレベル500だったと思う。
『黒狼王〈フェンリル〉の幼体 レベル5000』
「何でレベルが10倍になっているんだよ⁉」
理由は分からないが、黒わんこ、ではなく黒狼王〈フェンリル〉様はオレごとき一撃で滅ぼせるほどのレベルになっていることは確かだった。隠蔽のスキルでも発動していたのだろうか? いや、プレイヤーじゃあるまいし、そんなことをする理由が見当たらない。
黒狼王〈フェンリル〉様はオレに振り返ると、目を細めながら「ワン!」と嬉しそうに吠えた。どうやらオレと従魔の契約を結んでいることが分かっているかのようだった。
オレが茫然としていると、目の前にメッセージ画面が表示される。
『タイガーベアに従魔隷属のスキルを使用しますか?』
「ああ、もちろんだ。使い魔にするよ」
オレが『YES』をタップすると、目の前に光の粒子が集まり、それは瞬く間に先程黒狼王〈フェンリル〉様が即死させたタイガーベアの姿になって現れる。タイガーベアはオレに膝をつき首を垂れると、再び光の粒子となってオレの身体の中に吸い込まれていった。
「タイガーベアを難なく従魔に出来たのは思わぬ収穫だったな」
あくまでそれはついで。今回の大収穫は黒狼王〈フェンリル〉を従魔にしたこと。でも、どっちが主人か分からなかった。もしも目の前でお行儀よくお座りしている黒狼王〈フェンリル〉様が「ワン!」とオレにひと吠えすれば、間違いなくオレの人生は文字通り消し飛んでしまうだろう。
すると、小さな黒狼王〈フェンリル〉は短い脚を必死によちよち動かしながらオレに向かって走り寄ってくる。
小さな黒狼王〈フェンリル〉はオレの足元に来ると、無邪気な笑顔を浮かべながら「ワン!」と小さく吠えた。
オレは一瞬身構えたが、魔力波は吐き出されなかった。小さな黒狼王〈フェンリル〉は行儀よくお座りをすると、つぶらな潤んだ黒瞳でオレのことをジッと見上げて来る。まるで何かを待っているかのようだ。
「そう言えばまだ名前を決めていなかったな? いつまでも黒狼王〈フェンリル〉様って呼ぶのも問題があるか」
主に主従関係で。
すると、オレの言葉に反応するかのように小さな黒狼王〈フェンリル〉は嬉しそうに「ワン!」と吠えた。
そうか、名前が欲しいのか。力の差はれきぜんとしていたが、一応オレがご主人様ってことでいいんだな?
「なら名前は何にしよう。黒毛だからクロ。もしくは太郎かな?」
オレがそう呟くと、何故か小さな黒狼王〈フェンリル〉は「きゅうん」と悲し気な鳴き声を洩らした。
その名前が相当嫌なんだな。やっぱりこいつは人間の言葉を理解しているみたいだ。流石は四大災厄の一角だと感心した。
「そう言えばこのダンジョンって、ヤクウルン大陸の最南端にあったよな」
オレは何故かイアンカムスの物語設定を思い起こしていた。
このイアンカムスの世界には人類の生存圏であるヤクウルン大陸と4つの禁地が存在する。そのヤクウルン大陸にはゲームの設定上の4つの国家が存在していた。
ライセ王国。ハイラ帝国。城塞都市同盟。ガイア連邦。の4ヵ国のことだ。
これらはゲーム内で開催されるイベントやクエストの物語に関わって来るだけで他に特に意味は無い。
しかし、実は4ヵ国以外にも伝説の国が存在していた。
『魔族国家ノア』である。
魔族国家ノアは人類国家に滅ぼされ、現在では伝説上の存在になっている、という物語設定になっている。そして、その魔族国家ノアが存在していたとされるのがヤクウルン大陸の最南端であるこの周辺のエリアだった。
「ノアってのはどうだ?」
オレは何気なく小さな黒狼王〈フェンリル〉に訊ねた。
「わうわう!」
小さな黒狼王〈フェンリル〉は短い両足で立ち上がると、嬉しそうに吠えて短い黒尾をバタバタと暴れさせた。
どうやら相当気に入ったみたいだな。
「ようし、今日からお前の名前はノアだ。よろしくな、ノア!」
「キャンキャン!」
ノアは嬉しそうに黒尾をばたつかせながらオレの周りを駆け回った。
「そんなに嬉しいのか。おっと、自己紹介がまだだったな。オレの名前はシュウトだ。これからよろしくな、ノア」
ノアはオレの声に反応すると、お行儀よくお座りをした後、「ワン!」と答えた。
「さあ、帰るぞ、ノア」
オレがノアを抱き上げようとすると、何故かノアはそれを拒絶するようにボスの間の奥の方に走って行ってしまった。
「おい、もうここには何もないぞ?」
通常、ボスの間には何もアイテムは隠されていない。ボスモンスターを倒したそれでお終いだ。このダンジョンもあと10分後くらいには消滅することだろう。
ノアは振り返ると、まるでこっちに来いと言わんばかりに「きゃんきゃん!」と吠えて来る。
まあ、仮にタイムアップになってダンジョンが消滅したとしてもアバターはダンジョンの外に強制排出されるだけのことだから、ギリギリまでここにいても大丈夫だろう。ここは新たな家族に付き合ってやることに決めた。
「ここに何かあるのか?」
オレはゆっくりとノアに近づいて行った。
その時である。
ノアが岩壁に向かって「ワンワンワン!」と3回吠えた。
すると、突然、何もない岩壁が光り出すと、たちまちボスの間は眩い光で溢れ返った。
光がおさまったあと、オレは目の前に佇むそれを見て言葉を失った。先程までただの岩壁だった場所に絢爛豪華な鉄扉が現れていたのだ。
「もしかして隠しダンジョンか⁉」
隠しダンジョン、あるいは二重ダンジョンと呼ばれる。それは超低確率で現れるバグみたいなもので、その名の通り一つのダンジョンにもう一つ別のダンジョンが重なって現れる象である。
もしかしたら、ここのボスモンスターがタイガーベアだったのって、A級ダンジョンと重なったのが原因なのかもしれないな。
だとすると、この鉄扉の向こうにはA級ダンジョンが待ち構えているってことだろう。
オレの現在のレベルは1500。ノアのレベルは5000。A級ダンジョン程度なら問題なく攻略できる戦力だ。他にも従魔にしたモンスターも数多くいるし、仮にこの先のダンジョンの難度がS級だったとしても攻略は可能だろう。
「試しに入ってみるか」
そう言って、オレは鉄扉に手をかけた。しかし、いくら力を入れようとも鉄扉がびくともしなかった。
「中に入るにはキーアイテムが必要なのかな?」
だとしたら、残念ながら今回は諦めるしかないか。
すると、ノアがとことこと鉄扉に歩いて行くと、ちょん、と肉球を鉄扉に押し当てた。
それまでオレが力を入れても微動だにしなかった鉄扉は、まるで主人を出迎えるかのように静かに開いた。
「ワン!」
ノアは振り向くと、まるで自分について来いと言わんばかりに吠えた。
これだと、どっちがご主人様か分からなくなるな? などと苦笑しながら、オレは扉の向こう側にノアと一緒に足を踏み入れた。
扉の先に足を踏み入れた瞬間、オレは幻想的な光景を目の当たりにした。まるで別世界に佇んでいるかのような錯覚を味わった。
優しく頬を凪ぐ風。暖かい陽光。穏やかな空気が流れる広大な空間には、廃墟となった巨大な街の姿が広がっていた。
上には澄み渡った青い空が広がっていて、視線の先には果ての無い地平線が見渡せた。そこはダンジョンフロアなどではなく、一つの世界が構築されていた。
「ここはダンジョンなのか⁉ 地上世界と変わりがないじゃないか⁉」
立体映像でも投射されているのかもと思ったが、どうやらそうではないらしい。本来地上世界のエリアがバグでダンジョンの奥に設定されてしまったかのような感じだった。
イアンカムスみたいな巨大VRMMOなら、どんなバグが発生しても不思議なことではない。完璧なプログラムなど組めるわけもないのだからゲームにバグはつきものなのだ。
「イアンカムスにこんな世界が存在していただなんて」
オレは興奮しながらその世界に足を踏み入れた。
人の気配どころかモンスターの気配もしてこない。ただ優しい風が凪ぐだけ。まるで時間が停止しているような錯覚を受けた。ただ穏やかな空気が流れているだけの静寂な世界。ただ周囲の景色を眺めているだけでオレの心は高揚した。
「未実装のエリアがバグでここに出現しちゃったのかな?」
もしこの場所が明るみになれば、トレジャーハントの為に大勢のプレイヤーが押しかけてくるだろう。そうしたらこの場所は荒らされてしまう。オレ的にはこの場所はこのまま保全しておきたいと思った。例えるなら、この場所はイアンカムスの世界文化遺産と呼べるだろう。
「本来なら思う存分内部を探索したいところだが、今は遊んでいる暇はないんだよな」
エレウスから出された試練の内、レベル1000到達は難なくクリアすることが出来た。問題は従魔を300体以上確保すること。ゴブリンとかでもOKなら、オレは今日にでもその試練もクリアすることが可能だ。だが、オレが目指しているのはS級ギルドにすら匹敵するほどの強大で少数精鋭のレギオンを作り上げることなのだ。それにはまだほんの少しだけ数が足りなかった。先程従魔隷属させたベアタイガーは本当に拾い物だった。おかげで後20体程度で目標数を達成することが出来るだろう。加えてノアとの邂逅は一番の収穫だった。
しばらく歩くと、街の入り口に到着した。
中に入ろうとするも、絢爛豪華な巨大な鉄扉は先程と同じようにびくともしなかった。
横でお座りしているノアに視線を送るが、ノアはただ欠伸をするだけでその場から動こうともしない。どうやら今回は鉄扉を開けてはくれないみたいだ。
「ノアがダメなら、その辺に扉を開ける仕掛けがあるか、キーアイテムを探してくる必要があるのかな?」
もしくは門番を倒してイベントをクリア、とか。
何気なくそんなことを思った瞬間、事件は起こった。
突然、オレの目の前に真っ赤に点滅したメッセージ画面が現れたのだ。
『廃都の門番のイベントが実行されます』
「やっぱりそっちか⁉」
オレはとっさに武器を身構えた。ノアも立ち上がり唸り声を上げる。
「門番を撃破したら門が開くんだな? どれ、ちょっと挑戦してみるか」
ボスモンスターは何処から現れるんだ? 左右にある瓦礫か、背後からか。もしくは地中から昆虫型のモンスターが現れるかもしれない。
しかし、オレの予想は全て外れる。
突然、オレの周囲が暗くなった。夜にでもなったのかな? などと思った瞬間、オレは上空から禍々しい魔力を感じ、とっさに後方に飛び退いた。衝撃が大地を抉り激しく震動したのはその直後だった。
土埃が舞い上がり、一瞬だけ視界が無くなるが、そこに巨大な影を垣間見た。
どうやらオレは相当自惚れていたみたいだ。
誰も知らない隠しクラスの『下級魔族』になり、レベルもA級プレイヤー相当に匹敵するレベル1500に到達。ユニークスキルの『従魔隷属』によって4大災厄の一角の黒狼王〈フェンリル〉の幼体であるノアを従魔にしたこと。そのいずれもがオレを増長させてしまった。今のオレならきっとS級ダンジョンも楽々に攻略出来るだろう。何なら4大災厄を一度に全部相手にしてやってもいいくらいだ、と。
しかし、これの前ではオレの自惚れなど一瞬で消し飛んでしまった。
そこに現れたのはただの鉄塊だった。ただし石の代わりに鋼鉄を身に纏った巨大なゴーレムという名の鉄塊であった。
『廃都の守護神〈アイアンゴーレム〉 レベル9999』
「レベル9999って、何の冗談だ⁉」
だが、絶望はまだ終わらない。いや、それは始まりに過ぎなかった。
次の瞬間、再び上空から何かが落下し、再度大きな衝撃が大地を震わせた。
「冗談は止してくれ……」
それはただの絶望だった。
オレの目の前に合計3体もの廃都の守護神〈アイアンゴーレム〉が出現したのだ。
いずれも同じレベル9999。
「現実世界でもゲーム世界でも、自惚れたり調子こいた奴の運命は一つしかないって分かっていたはずなのに」
オレはとんだ大馬鹿野郎だ。ちょっと強くなっただけで天狗になるだなんて。
そうして、オレは目の前に現れた守護神〈アイアンゴーレム〉の背後に禍々しい大鎌を身構えた死神の姿を垣間見るのであった。
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