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中学生
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話を戻そう。
そんな世界で産まれた俺。堂坂 愛瑠。
13歳。オメガ。
俺は限りなくベータに近いオメガだった。
オメガを言葉で表すと
『儚い。妖艶。守るべき存在。』だそうだ。
ちなみにこれは俺の父が母に向けて口にしていた。
小学四年生でバース検査を行い、俺の結果は確かにオメガだった。
だけれども、容姿は中の中
色気など一ミリも感じず、毎日外で走り回るほどパワフルな俺は、父型の親戚からは
『ハズレのオメガ』と口にされた。
『政略結婚などにも使えない。』『あんな平凡誰が相手にするのか。』『本当はベータで愛美さん(母)が外で作ってきたんじゃ、、、』などなど。ぐちぐち。
俺もどちらかと言えばベータに産まれたかったものだ。
それはそれで親戚の奴らがうるさそうだが、、、。
父と母の結婚は父方の親戚が大反対した上、父が半端縁を切る形で成立したそうで。
かなり大きな会社の跡取り息子として育てられた父と、一般的な家庭で育った母の結婚は、周りの全てが祝福してくれたものではなかったんだろう。
少し聞いた話では、当時の父には許嫁もいたそうだし。
『大変だった』なんて言葉で父は片付けていたけど、そんな簡単なものではなかったんだろうなと当時産まれていなかった俺でも薄々感じていた。
そんな父は、かつての友人という人達と会社を立ち上げて独立。
今や実家を追い上げる勢いで企業を成長させている、、、らしい。
俺にはなんもわからんが、あの父なら失敗に終わるなんてことはまずないだろうと確信している。
「あっちゃん。準備できた?もうすぐ迎えが来るそうよ。」
「あっくん。この間僕がプレゼントしたネクタイは結べたかい?」
「あーちゃん。髪の毛いじっていい~?」
上から母、堂坂 愛美
父、堂坂 瑠華
妹、堂坂 美華
俺の大好きな家族だ。
ちなみに、父は母との結婚の際、婿養子として結婚した。
だから堂坂の姓は、母の実家だ。とことん縁を切りたかったんだろうな。
父も母も妹も全員美形な中に挟まる平凡な俺。
だけれど、劣等感に埋もれる隙もなく、父も母も愛してくれている。
妹にも少し過剰なほど懐かれているし、俺は家族が大好きだ。
そんな世界で産まれた俺。堂坂 愛瑠。
13歳。オメガ。
俺は限りなくベータに近いオメガだった。
オメガを言葉で表すと
『儚い。妖艶。守るべき存在。』だそうだ。
ちなみにこれは俺の父が母に向けて口にしていた。
小学四年生でバース検査を行い、俺の結果は確かにオメガだった。
だけれども、容姿は中の中
色気など一ミリも感じず、毎日外で走り回るほどパワフルな俺は、父型の親戚からは
『ハズレのオメガ』と口にされた。
『政略結婚などにも使えない。』『あんな平凡誰が相手にするのか。』『本当はベータで愛美さん(母)が外で作ってきたんじゃ、、、』などなど。ぐちぐち。
俺もどちらかと言えばベータに産まれたかったものだ。
それはそれで親戚の奴らがうるさそうだが、、、。
父と母の結婚は父方の親戚が大反対した上、父が半端縁を切る形で成立したそうで。
かなり大きな会社の跡取り息子として育てられた父と、一般的な家庭で育った母の結婚は、周りの全てが祝福してくれたものではなかったんだろう。
少し聞いた話では、当時の父には許嫁もいたそうだし。
『大変だった』なんて言葉で父は片付けていたけど、そんな簡単なものではなかったんだろうなと当時産まれていなかった俺でも薄々感じていた。
そんな父は、かつての友人という人達と会社を立ち上げて独立。
今や実家を追い上げる勢いで企業を成長させている、、、らしい。
俺にはなんもわからんが、あの父なら失敗に終わるなんてことはまずないだろうと確信している。
「あっちゃん。準備できた?もうすぐ迎えが来るそうよ。」
「あっくん。この間僕がプレゼントしたネクタイは結べたかい?」
「あーちゃん。髪の毛いじっていい~?」
上から母、堂坂 愛美
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妹、堂坂 美華
俺の大好きな家族だ。
ちなみに、父は母との結婚の際、婿養子として結婚した。
だから堂坂の姓は、母の実家だ。とことん縁を切りたかったんだろうな。
父も母も妹も全員美形な中に挟まる平凡な俺。
だけれど、劣等感に埋もれる隙もなく、父も母も愛してくれている。
妹にも少し過剰なほど懐かれているし、俺は家族が大好きだ。
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