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中学生
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「みーちゃん。残念だけどもう時間なのよ~
また今度ね」
「え~。わかった~、、、」
俺の髪をいじりたがっていた妹を母が宥める。
俺の髪型は普通のショートでどこをセッティングするのか全くわからないが。
「美香。今度一緒に買い物でも行くか?
その時にでもやって欲しいんだが。」
「えっ!!行く行く!!
やったぁ!あーちゃんとお出かけー!やくそくね!」
「うん。やくそくだ。」
美華は俺の一つ下の妹でアルファだ。
アルファだと一目でわかるほどの美人で、中学校でもモテにモテまくっている。
身長も中学一年なのに俺と同じほどに成長してしまった。
い、いや、 俺ももちろんまだまだ育ち盛りなんだ!
最終的には俺が追い越すだろう。、、、多分。
基本的にしっかり者の美華は、少し抜けている俺をいつも支えてくれたりしてくれる。
たまに俺の陰口を聞いた時とかには多少荒ぶるが、、、
ま、まぁそれはおいおい。
「うん。ネクタイもバッチリだね。よく似合っているよ」
「ありがと。父さん」
今日は父の会社の新商品展開記念パーティーだ。
父の会社は基本的にパソコンやゲーミングチェアの機器を取り扱っているらしく。
大手がほとんどを占めている界隈で新規として出てきた父の会社がノリに乗りまくっているのを見て「さすが父さん」としか言いようがない。
この間なんか、朝の人気番組で特集されていたほどだ。
そんな会社の新商品と聞いて、人が集まらないわけがない。
今日のパーティーは、大きなホテルのフロアを貸切で行われる。
俺はパーティは苦手なんだが、美華が隣についてくれているというだけで安心するものだ。
兄としての威厳はひとまず置いておく。
ホテルにつき父は公演の最終準備をするためにひとまず別れた。
父1人で準備のために先に行くなんて考えはまずありえない堂坂家なのだ。
だから俺たちが着いた頃にはまだまだ開始時間には早すぎた。
普段ならば美華と母さんと周りのショッピングモールに行ったりするのだが、今日の時間は夜に差し掛かってきていた。
愛する妻と子供たちを暗い道で歩かせてくれないのが堂坂家当主の父である。
今日は外に出てはならないと、朝から散々聞かされていたのだ。
過保護がすぎるだろうが、堂坂家ルール第4条にも
『パパがいない時には夜外には出ない!
昼も人が目につく場所を歩くように!
夜まで帰ってこないなんてことがあったらパパ夜泣きするからね!by瑠華』
とのこと。
これは俺が生まれる時に決めた堂坂家の絶対厳守らしい。
俺的には不自由ないと思えるルールなんだが、将来美華が反発したりしてしまったら俺まで夜泣きしそうだなとふと考える。
今俺はホテル内のファッションフロアに来ていた。
このホテルは一階が受付と買い物ブースで占めていて、敷地が広いホテルだからプチショッピングモール的な感じだ。
ちなみに母は、カフェフロアでまったりしとく。とのこと。
「あーちゃん!これとこれどっちが似合うと思う?」
「どっちも似合う」
「もー!どっちもはダメ~
あーちゃんいっつもどっちもって言うよね!」
だって本気でどっちも似合っているのだもの、、、
そんなことを考えてしまう俺はかなりのシスコンというものかもしれない。
しょうがないじゃないか、、、似合っているんだから、、、(真顔)
「、、、どっちかと言えば左のやつの方が美華っぽいかも。
スラってしてて美華の髪も綺麗でスラってしてるから」
「えへへ~やっぱりこっちだよねー!さすがあーちゃん!」
回答としては正解だったみたいだ。
だけども俺はあくまでどちらも似合うということをごり押ししたい。
そんな妹との楽しい時間も束の間。ニコニコしていた美華が急に真顔になり立ち止まる。
また今度ね」
「え~。わかった~、、、」
俺の髪をいじりたがっていた妹を母が宥める。
俺の髪型は普通のショートでどこをセッティングするのか全くわからないが。
「美香。今度一緒に買い物でも行くか?
その時にでもやって欲しいんだが。」
「えっ!!行く行く!!
やったぁ!あーちゃんとお出かけー!やくそくね!」
「うん。やくそくだ。」
美華は俺の一つ下の妹でアルファだ。
アルファだと一目でわかるほどの美人で、中学校でもモテにモテまくっている。
身長も中学一年なのに俺と同じほどに成長してしまった。
い、いや、 俺ももちろんまだまだ育ち盛りなんだ!
最終的には俺が追い越すだろう。、、、多分。
基本的にしっかり者の美華は、少し抜けている俺をいつも支えてくれたりしてくれる。
たまに俺の陰口を聞いた時とかには多少荒ぶるが、、、
ま、まぁそれはおいおい。
「うん。ネクタイもバッチリだね。よく似合っているよ」
「ありがと。父さん」
今日は父の会社の新商品展開記念パーティーだ。
父の会社は基本的にパソコンやゲーミングチェアの機器を取り扱っているらしく。
大手がほとんどを占めている界隈で新規として出てきた父の会社がノリに乗りまくっているのを見て「さすが父さん」としか言いようがない。
この間なんか、朝の人気番組で特集されていたほどだ。
そんな会社の新商品と聞いて、人が集まらないわけがない。
今日のパーティーは、大きなホテルのフロアを貸切で行われる。
俺はパーティは苦手なんだが、美華が隣についてくれているというだけで安心するものだ。
兄としての威厳はひとまず置いておく。
ホテルにつき父は公演の最終準備をするためにひとまず別れた。
父1人で準備のために先に行くなんて考えはまずありえない堂坂家なのだ。
だから俺たちが着いた頃にはまだまだ開始時間には早すぎた。
普段ならば美華と母さんと周りのショッピングモールに行ったりするのだが、今日の時間は夜に差し掛かってきていた。
愛する妻と子供たちを暗い道で歩かせてくれないのが堂坂家当主の父である。
今日は外に出てはならないと、朝から散々聞かされていたのだ。
過保護がすぎるだろうが、堂坂家ルール第4条にも
『パパがいない時には夜外には出ない!
昼も人が目につく場所を歩くように!
夜まで帰ってこないなんてことがあったらパパ夜泣きするからね!by瑠華』
とのこと。
これは俺が生まれる時に決めた堂坂家の絶対厳守らしい。
俺的には不自由ないと思えるルールなんだが、将来美華が反発したりしてしまったら俺まで夜泣きしそうだなとふと考える。
今俺はホテル内のファッションフロアに来ていた。
このホテルは一階が受付と買い物ブースで占めていて、敷地が広いホテルだからプチショッピングモール的な感じだ。
ちなみに母は、カフェフロアでまったりしとく。とのこと。
「あーちゃん!これとこれどっちが似合うと思う?」
「どっちも似合う」
「もー!どっちもはダメ~
あーちゃんいっつもどっちもって言うよね!」
だって本気でどっちも似合っているのだもの、、、
そんなことを考えてしまう俺はかなりのシスコンというものかもしれない。
しょうがないじゃないか、、、似合っているんだから、、、(真顔)
「、、、どっちかと言えば左のやつの方が美華っぽいかも。
スラってしてて美華の髪も綺麗でスラってしてるから」
「えへへ~やっぱりこっちだよねー!さすがあーちゃん!」
回答としては正解だったみたいだ。
だけども俺はあくまでどちらも似合うということをごり押ししたい。
そんな妹との楽しい時間も束の間。ニコニコしていた美華が急に真顔になり立ち止まる。
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