64 / 205
第一章
真夜中の産鬼 《二》
しおりを挟む
終わらなかった! 二話で終了予定だったのに!!(゜ロ゜ノ)ノ
********
何かの、不穏な気配を感じ取りながら玄奘一行は眠りについた。だがその夜、この静かな宿屋がざわめき始めた。美友が産気づいたのだ。宿屋の一階がバタバタとし始め、玄奘達がその気配に起き上がる。廊下に出れば、すでに沙麼蘿がそこにいて、窓から外を見つめていた。
「玄奘、産鬼の対処法は知っているか」
「無論だ」
窓から視線を移した沙麼蘿の言葉に、玄奘はそう答える。“そうか”、そう言うと沙麼蘿は再び窓の外を見つめた。
「産鬼は二人。玄奘、悟空、悟浄は産鬼を。八戒は私と一緒に外だ」
「外に、何かいるのですか」
「あぁ、産鬼をここに寄越した奴等がな。琉格泉を此処に残して行く。琉格泉、頼んだぞ」
『わかった』
玄奘達は、一瞬ギョッとして琉格泉を見つめた。大神は賢く人の言葉を喋ると聞いてはいたが、今まで琉格泉が喋った所を見たことがなかったからだ。
「ぴゅ!」
“僕も、ここにいるよ!” と、元気に片手を上げた玉龍が琉格泉の頭の上で鳴く。
「八戒!」
そう言うと、沙麼蘿と八戒は窓から外に飛び出した。
「玄奘、その産鬼とらはどうしたらいいんだ」
「産鬼は雨傘を嫌う」
「雨傘だぁ!?」
悟空の問いに答えた玄奘の言葉に、何だそれはとでも言うように悟浄が叫ぶ。その声に答えるように玄奘は続けた。
「いいか、産鬼は見た目は人間の女と何一つ変わらない。唯一違うのが首だ。産鬼の喉には、血餌の紅い一筋の線がある。これを確認して産鬼を探しだせ」
恐らく、この宿屋に産鬼の見分けがつく者はいない。いや、この村に産鬼がいることすら村人は知らないはずだ。全ては、自分達にかかっている。
「雨傘を入り口や窓に置いて、中に入れないようにする。それだけで産鬼は美友に近づくことは出来ないはずだ。」
“とにかく、産鬼を探しだせ”、そう言うと玄奘達は、一階へと降りていった。
宿屋から少し離れた場所にいたのは、月白色の髪に紅葉色の双眸をした朱夏を過ぎようかと言うくらいの男と、その部下達。
「あれは、悟浄の父親!」
八戒はそこに悟浄の父親の姿を見つけ、驚いたように沙麼蘿を見た。
「そうだ」
「だから、私を」
この場所に、悟浄本人を連れてくるわけにはいかなかったのだろう。悟浄の父親が、この村に産鬼を連れ込んだのだから。悟空では、すぐに口が滑って悟浄にばれる。かと言って、唯一産鬼の対処法を知っている玄奘を此処に連れてくるわけにも行かない。
「随分と私を信用していただいたものですが、私が本当に悟浄に何も言わないとでも」
「奴等に、家族を奪われる苦しみを知っているだろう。お前は」
「それは、どう言う?」
悟浄の父親は、奪いとる側だ。悟浄は決して、奪われる側ではない。
「見極めようじゃないか、その真実を」
沙麼蘿はそう言うと、一気に悟浄の父親との距離をつめた。沙麼蘿達の姿を見つけた悟浄の父親は
「お前達は…! 忌々しいことよ、行く先々で我等親子の邪魔する。花韮が使っていた見世物小屋も、お前達が潰したのだろう」
と言うと、一気に手に持つ刀を抜いた。悟浄の父親の使う刀は、柳葉刀と呼ばれる短柄武器の刀だ。刀の中でも代表的なもので、『刀身』『刀盤(鍔)』『刀柄』『刀首』の四つの部分から成る。刀身はさらに『刀尖』『刀刃』『刀背』『血槽』に分けることができる。
「我等を裏切り、自分だけが天上界に昇った阿修羅とは違うのだ! 我々はな!」
悟浄の父親の一太刀が沙麼蘿に向かって振り下ろされる。その直前に、沙麼蘿は姿を変えた。紫黒色の髪が灰簾石色に、そして真っ赤な襦裙が猩々緋色に変わり、その手には氷龍神剣が握られていた。
“キーン”と刀と剣が交われば、沙麼蘿の姿はさらに白金の髪と鳩の血の睛眸に変わる。
「いかに天上人の姿を真似ようとも、その鬼神の姿は隠せまい! 鬼神の性よの!」
刀を受ける沙麼蘿の氷龍神剣は、宝具だ。その宝具と触れあっても、負けることのない刀。
「その刀、お前の物ではあるまい!」
「ほう、この刀がわかるか。これは、若様から賜った刀よ」
また、剣と刀がぶつかり合う。若様、それは以前出会った邪神の王の一ノ姫、豊かな孔雀緑色の長い髪をした“華風丹”の兄のことだ。天上人の血を引く華風丹と違い、己の望みを叶えるためならば手段を選ばず残虐の限りを尽くす、次代の邪神の王となる男だ。
沙麼蘿は一旦退くと、男が手に持つ刀をマジマジと見た。確かに、邪神どもが好みそうな悪趣味な刀。所詮は、悟浄の姉も父親もそう言うことか……と。沙麼蘿は自らの剣を握り直すと悟浄の父親に向け振りかぶった。
「悟浄は、お前の子か!」
「悟浄だと、そんな男は知らん! 俺の子供は花韮だけだ!」
これで、沙麼蘿の瞳にははっきりと見えた。残酷なまでに美しい、その散り際が。いかにも、邪神が選び考えそうなことだ。
本来鬼神とは、他人に厳しく身内には甘い。どんなに恐れられる鬼神でも、家族に対する愛情は深いらしい。目の前の男も鬼神であるはずなのに、息子のことを忘れつつある。それはまるで、娘のことしか覚えている必要はないと、誰かが言っているようではないか。
「沙麼蘿!」
その時、八戒の声がした。
********
不穏→おだやかでないこと。状況が不安定で危機や危険をはらんでいること。また、そのさま
無論→論じる必要もないほどはっきりしているさま。言うまでもなく。もちろん
朱夏→五十代くらいの年齢
随分→ふさわしい程度を超えているさま。また、いちじるしいさま。並みでないさま。過分
一太刀→刀で一度切りつけること。最初に切りつけること
賜る→もらうの謙譲語
退く→現在の位置からうしろへ移動する。うしろへさがる。後退する
所詮→最後に落ち着くところ
次回投稿は19日か20日が目標です。
********
何かの、不穏な気配を感じ取りながら玄奘一行は眠りについた。だがその夜、この静かな宿屋がざわめき始めた。美友が産気づいたのだ。宿屋の一階がバタバタとし始め、玄奘達がその気配に起き上がる。廊下に出れば、すでに沙麼蘿がそこにいて、窓から外を見つめていた。
「玄奘、産鬼の対処法は知っているか」
「無論だ」
窓から視線を移した沙麼蘿の言葉に、玄奘はそう答える。“そうか”、そう言うと沙麼蘿は再び窓の外を見つめた。
「産鬼は二人。玄奘、悟空、悟浄は産鬼を。八戒は私と一緒に外だ」
「外に、何かいるのですか」
「あぁ、産鬼をここに寄越した奴等がな。琉格泉を此処に残して行く。琉格泉、頼んだぞ」
『わかった』
玄奘達は、一瞬ギョッとして琉格泉を見つめた。大神は賢く人の言葉を喋ると聞いてはいたが、今まで琉格泉が喋った所を見たことがなかったからだ。
「ぴゅ!」
“僕も、ここにいるよ!” と、元気に片手を上げた玉龍が琉格泉の頭の上で鳴く。
「八戒!」
そう言うと、沙麼蘿と八戒は窓から外に飛び出した。
「玄奘、その産鬼とらはどうしたらいいんだ」
「産鬼は雨傘を嫌う」
「雨傘だぁ!?」
悟空の問いに答えた玄奘の言葉に、何だそれはとでも言うように悟浄が叫ぶ。その声に答えるように玄奘は続けた。
「いいか、産鬼は見た目は人間の女と何一つ変わらない。唯一違うのが首だ。産鬼の喉には、血餌の紅い一筋の線がある。これを確認して産鬼を探しだせ」
恐らく、この宿屋に産鬼の見分けがつく者はいない。いや、この村に産鬼がいることすら村人は知らないはずだ。全ては、自分達にかかっている。
「雨傘を入り口や窓に置いて、中に入れないようにする。それだけで産鬼は美友に近づくことは出来ないはずだ。」
“とにかく、産鬼を探しだせ”、そう言うと玄奘達は、一階へと降りていった。
宿屋から少し離れた場所にいたのは、月白色の髪に紅葉色の双眸をした朱夏を過ぎようかと言うくらいの男と、その部下達。
「あれは、悟浄の父親!」
八戒はそこに悟浄の父親の姿を見つけ、驚いたように沙麼蘿を見た。
「そうだ」
「だから、私を」
この場所に、悟浄本人を連れてくるわけにはいかなかったのだろう。悟浄の父親が、この村に産鬼を連れ込んだのだから。悟空では、すぐに口が滑って悟浄にばれる。かと言って、唯一産鬼の対処法を知っている玄奘を此処に連れてくるわけにも行かない。
「随分と私を信用していただいたものですが、私が本当に悟浄に何も言わないとでも」
「奴等に、家族を奪われる苦しみを知っているだろう。お前は」
「それは、どう言う?」
悟浄の父親は、奪いとる側だ。悟浄は決して、奪われる側ではない。
「見極めようじゃないか、その真実を」
沙麼蘿はそう言うと、一気に悟浄の父親との距離をつめた。沙麼蘿達の姿を見つけた悟浄の父親は
「お前達は…! 忌々しいことよ、行く先々で我等親子の邪魔する。花韮が使っていた見世物小屋も、お前達が潰したのだろう」
と言うと、一気に手に持つ刀を抜いた。悟浄の父親の使う刀は、柳葉刀と呼ばれる短柄武器の刀だ。刀の中でも代表的なもので、『刀身』『刀盤(鍔)』『刀柄』『刀首』の四つの部分から成る。刀身はさらに『刀尖』『刀刃』『刀背』『血槽』に分けることができる。
「我等を裏切り、自分だけが天上界に昇った阿修羅とは違うのだ! 我々はな!」
悟浄の父親の一太刀が沙麼蘿に向かって振り下ろされる。その直前に、沙麼蘿は姿を変えた。紫黒色の髪が灰簾石色に、そして真っ赤な襦裙が猩々緋色に変わり、その手には氷龍神剣が握られていた。
“キーン”と刀と剣が交われば、沙麼蘿の姿はさらに白金の髪と鳩の血の睛眸に変わる。
「いかに天上人の姿を真似ようとも、その鬼神の姿は隠せまい! 鬼神の性よの!」
刀を受ける沙麼蘿の氷龍神剣は、宝具だ。その宝具と触れあっても、負けることのない刀。
「その刀、お前の物ではあるまい!」
「ほう、この刀がわかるか。これは、若様から賜った刀よ」
また、剣と刀がぶつかり合う。若様、それは以前出会った邪神の王の一ノ姫、豊かな孔雀緑色の長い髪をした“華風丹”の兄のことだ。天上人の血を引く華風丹と違い、己の望みを叶えるためならば手段を選ばず残虐の限りを尽くす、次代の邪神の王となる男だ。
沙麼蘿は一旦退くと、男が手に持つ刀をマジマジと見た。確かに、邪神どもが好みそうな悪趣味な刀。所詮は、悟浄の姉も父親もそう言うことか……と。沙麼蘿は自らの剣を握り直すと悟浄の父親に向け振りかぶった。
「悟浄は、お前の子か!」
「悟浄だと、そんな男は知らん! 俺の子供は花韮だけだ!」
これで、沙麼蘿の瞳にははっきりと見えた。残酷なまでに美しい、その散り際が。いかにも、邪神が選び考えそうなことだ。
本来鬼神とは、他人に厳しく身内には甘い。どんなに恐れられる鬼神でも、家族に対する愛情は深いらしい。目の前の男も鬼神であるはずなのに、息子のことを忘れつつある。それはまるで、娘のことしか覚えている必要はないと、誰かが言っているようではないか。
「沙麼蘿!」
その時、八戒の声がした。
********
不穏→おだやかでないこと。状況が不安定で危機や危険をはらんでいること。また、そのさま
無論→論じる必要もないほどはっきりしているさま。言うまでもなく。もちろん
朱夏→五十代くらいの年齢
随分→ふさわしい程度を超えているさま。また、いちじるしいさま。並みでないさま。過分
一太刀→刀で一度切りつけること。最初に切りつけること
賜る→もらうの謙譲語
退く→現在の位置からうしろへ移動する。うしろへさがる。後退する
所詮→最後に落ち着くところ
次回投稿は19日か20日が目標です。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
与兵衛長屋つれあい帖 お江戸ふたり暮らし
かずえ
歴史・時代
旧題:ふたり暮らし
長屋シリーズ一作目。
第八回歴史・時代小説大賞で優秀短編賞を頂きました。応援してくださった皆様、ありがとうございます。
十歳のみつは、十日前に一人親の母を亡くしたばかり。幸い、母の蓄えがあり、自分の裁縫の腕の良さもあって、何とか今まで通り長屋で暮らしていけそうだ。
頼まれた繕い物を届けた帰り、くすんだ着物で座り込んでいる男の子を拾う。
一人で寂しかったみつは、拾った男の子と二人で暮らし始めた。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
四代目 豊臣秀勝
克全
歴史・時代
アルファポリス第5回歴史時代小説大賞参加作です。
読者賞を狙っていますので、アルファポリスで投票とお気に入り登録してくださると助かります。
史実で三木城合戦前後で夭折した木下与一郎が生き延びた。
秀吉の最年長の甥であり、秀長の嫡男・与一郎が生き延びた豊臣家が辿る歴史はどう言うモノになるのか。
小牧長久手で秀吉は勝てるのか?
朝日姫は徳川家康の嫁ぐのか?
朝鮮征伐は行われるのか?
秀頼は生まれるのか。
秀次が後継者に指名され切腹させられるのか?
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
Another World-The origin
ファンファン
SF
現実に飽きた世界を、本物の「業」が震撼させる。
九十二歳、一之進。かつて国宝を打ち上げ、戦場を駆けた「生ける伝説」。
隠居した彼が手にしたのは、息子から贈られた最新のVRギアだった。
ステータス? スキル? そんなものは関係ない。
「本物」が振るう一撃は、物理演算さえも置き去りにする。
これは、役目を終えたはずの老兵たちが、電脳世界で再び「魂の火」を灯すまでの物語。
猿の内政官 ~天下統一のお助けのお助け~
橋本洋一
歴史・時代
この世が乱れ、国同士が戦う、戦国乱世。
記憶を失くした優しいだけの少年、雲之介(くものすけ)と元今川家の陪々臣(ばいばいしん)で浪人の木下藤吉郎が出会い、二人は尾張の大うつけ、織田信長の元へと足を運ぶ。織田家に仕官した雲之介はやがて内政の才を発揮し、二人の主君にとって無くてはならぬ存在へとなる。
これは、優しさを武器に二人の主君を天下人へと導いた少年の物語
※架空戦記です。史実で死ぬはずの人物が生存したり、歴史が早く進む可能性があります
サイレント・サブマリン ―虚構の海―
来栖とむ
SF
彼女が追った真実は、国家が仕組んだ最大の嘘だった。
科学技術雑誌の記者・前田香里奈は、謎の科学者失踪事件を追っていた。
電磁推進システムの研究者・水嶋総。彼の技術は、完全無音で航行できる革命的な潜水艦を可能にする。
小与島の秘密施設、広島の地下工事、呉の巨大な格納庫—— 断片的な情報を繋ぎ合わせ、前田は確信する。
「日本政府は、秘密裏に新型潜水艦を開発している」
しかし、その真実を暴こうとする前田に、次々と圧力がかかる。
謎の男・安藤。突然現れた協力者・森川。 彼らは敵か、味方か——
そして8月の夜、前田は目撃する。 海に下ろされる巨大な「何か」を。
記者が追った真実は、国家が仕組んだ壮大な虚構だった。 疑念こそが武器となり、嘘が現実を変える——
これは、情報戦の時代に問う、現代SF政治サスペンス。
【全17話完結】
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる