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5話 その会社は……3
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「……なんで俺のロッカーがあるんだよ」
オフィスの隣の部屋は更衣室になっており、ロッカーが並んでいた。着替えはどこかと見渡すと張り紙がしてあり、すぐに分かったのだが、そのロッカーには俺の名前が書かれていた。
ロッカーを開けると中に衣服が一揃え入っていた。下着に靴下まで全部だ。つまり全部着替えろってことね。
「これ、作業着じゃないな。制服ってわけでもないし……普段着?」
会社の制服か何かかと思っていたが、そういうわけではないようだ。
「……なんだが村人にでもなった気分だ」
着替えてみると間違いなく、日本では見かけない服装だった。ゲームの世界からやってきたような装いなのは俺の気のせいだろうか。
◇
「お、着替え終わったみたいだな」
更衣室を出ると勇也が待っていた。勇也の格好も来た時は違い、俺と同系統の装いをしていた。この格好に何か意味があるのだろうか。
「コスプレしているみたいで落ち着かないけどな。これからどこに行くんだ? この格好で街中を歩くのか?」
「まあ、来たらわかるよ。そっちの部屋だからサッサと行くぞ。アカネさんが待っているからな」
「了解」
聞きたいことは多いが、とりあえず研修が終わってから聞くとしよう。
勇也に続いて部屋に入るとアカネさんが部屋の中心で待っていた。アカネさんの足元――部屋の中心には円形の模様があった。ありていで言えば魔法陣がそこにある。
「……勇也、あれって?」
「くっくっく、たぶん驚くぞ」
アカネさんがこちらを見ていたので、答えになってねぇっとは言えなかった。
そのまま部屋の中心に向かうと勇也が軽いステップで魔法陣の中心に飛び乗った。
「アカネさん、俺が先に行くよ。ユキト、向こうで待ってるぞ!」
ニヤリと笑った勇也になんといえばいいのか、言葉に詰まっていると魔法陣が輝き出した。
そして魔法陣が光に包まれ、勇也と光がぐにゃりと歪み、そして消えていた。
「…………は?」
「次は雪兎さんの番ですよ」
いや、ちょっと待ってください。少し説明してくれ。勇也も少しくらい説明してくれてもいいんじゃないのか!?
「……えっと、これは、もしかしなくても、転移陣的なものですか? 異世界に行っちゃいます?」
「そうですよ。時間がもったいないので、早く乗ってください」
……普通に肯定された。「行けばわかります」とか言われると思ったのに普通に肯定された。
いやいや、異世界に行くってどういうことよ!? いや、行くってことだろうけどさ!?
「一人で乗るのが怖いのでしたら一緒に乗りますよ?」
「……いえ、大丈夫です」
勇也が先に行ったわけだし、危険はない――と思いたい。万が一があるとしても、ないと言ってほしい。故に聞かない。これはアンゼンです。
「慣れるまでは車酔いに似た感覚になることがあります。人によっては目を閉じていた方が楽という方もいらっしゃいます。ただ光が収まるまでは絶対に魔法陣から出ないでくださいね」
「分かりました」
アカネさんにこくりと頷くと魔法陣に光が灯った。そして光が立ち上り、周囲が歪んだ。
エレベーターに乗った時のような浮遊感が起こり、バランスを崩しかけるが動かないように踏ん張る。
そして数秒で光が収まり、先ほどまでいたビルの一室ではなく板張りの趣のある部屋にいた。
オフィスの隣の部屋は更衣室になっており、ロッカーが並んでいた。着替えはどこかと見渡すと張り紙がしてあり、すぐに分かったのだが、そのロッカーには俺の名前が書かれていた。
ロッカーを開けると中に衣服が一揃え入っていた。下着に靴下まで全部だ。つまり全部着替えろってことね。
「これ、作業着じゃないな。制服ってわけでもないし……普段着?」
会社の制服か何かかと思っていたが、そういうわけではないようだ。
「……なんだが村人にでもなった気分だ」
着替えてみると間違いなく、日本では見かけない服装だった。ゲームの世界からやってきたような装いなのは俺の気のせいだろうか。
◇
「お、着替え終わったみたいだな」
更衣室を出ると勇也が待っていた。勇也の格好も来た時は違い、俺と同系統の装いをしていた。この格好に何か意味があるのだろうか。
「コスプレしているみたいで落ち着かないけどな。これからどこに行くんだ? この格好で街中を歩くのか?」
「まあ、来たらわかるよ。そっちの部屋だからサッサと行くぞ。アカネさんが待っているからな」
「了解」
聞きたいことは多いが、とりあえず研修が終わってから聞くとしよう。
勇也に続いて部屋に入るとアカネさんが部屋の中心で待っていた。アカネさんの足元――部屋の中心には円形の模様があった。ありていで言えば魔法陣がそこにある。
「……勇也、あれって?」
「くっくっく、たぶん驚くぞ」
アカネさんがこちらを見ていたので、答えになってねぇっとは言えなかった。
そのまま部屋の中心に向かうと勇也が軽いステップで魔法陣の中心に飛び乗った。
「アカネさん、俺が先に行くよ。ユキト、向こうで待ってるぞ!」
ニヤリと笑った勇也になんといえばいいのか、言葉に詰まっていると魔法陣が輝き出した。
そして魔法陣が光に包まれ、勇也と光がぐにゃりと歪み、そして消えていた。
「…………は?」
「次は雪兎さんの番ですよ」
いや、ちょっと待ってください。少し説明してくれ。勇也も少しくらい説明してくれてもいいんじゃないのか!?
「……えっと、これは、もしかしなくても、転移陣的なものですか? 異世界に行っちゃいます?」
「そうですよ。時間がもったいないので、早く乗ってください」
……普通に肯定された。「行けばわかります」とか言われると思ったのに普通に肯定された。
いやいや、異世界に行くってどういうことよ!? いや、行くってことだろうけどさ!?
「一人で乗るのが怖いのでしたら一緒に乗りますよ?」
「……いえ、大丈夫です」
勇也が先に行ったわけだし、危険はない――と思いたい。万が一があるとしても、ないと言ってほしい。故に聞かない。これはアンゼンです。
「慣れるまでは車酔いに似た感覚になることがあります。人によっては目を閉じていた方が楽という方もいらっしゃいます。ただ光が収まるまでは絶対に魔法陣から出ないでくださいね」
「分かりました」
アカネさんにこくりと頷くと魔法陣に光が灯った。そして光が立ち上り、周囲が歪んだ。
エレベーターに乗った時のような浮遊感が起こり、バランスを崩しかけるが動かないように踏ん張る。
そして数秒で光が収まり、先ほどまでいたビルの一室ではなく板張りの趣のある部屋にいた。
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