兄の遺したエロゲに転生したモブ女は、生き残りを目指す 呪われたエロい鎧はチートアイテム?

在江

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第2章 処女しか吸えないって

S系ロリータ

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 それからあたしは、イヴァンに魔法を教わった。報酬は、動物たちの餌集めと世話の手伝い、それにセックスである。

 きっと破格はかくの待遇だったと思う。

 草刈りの時に遭遇そうぐうした、スライムを退治して得た金も、あたしに貰えた。
 それに、あたしが食べられる木の実や、草のある場所も教えてくれたし、雄のウサギやネズミを見つけた時には、あたしの食料として使えるよう、気をつけて狩ってくれた。

 あたしが好きってことはないだろうから、鎧が欲しいのが一番の理由だろう。
 あとは、暇だったんだろうな。

 魔法を教える他に、草刈りしながら話す時、イヴァンは楽しそうだった。

 動物ばっかり相手にしていたら、そりゃあ、あたしみたいな非処女相手でも喋りたくなるよ。少なくとも、あたしがイヴァンだったら、そう思う。

 セックスも、自分でしこしこ出すよりは、あたしに放った方が調子良さそうだった。これは、初めて会った時よりも、顔色や動きが良くなったから、そう思うのだ。

 あたしはあたしで、魔法を使えるようになって、嬉しかった。
 魔法を使えるようになるには、最初に魔法回路みたいなものを開く必要があって、それは一定レベル以上の魔法使いにしかできないという。

 そんなにすごい魔法使いなら、鎧も脱がせそうなものだ。

 イヴァンによれば、能力的にはできるかも知れないが、鎧を見てしまうとヤりたくなってしまって、解呪かいじゅどころではないと。

 ロリヴァージン専門のイヴァンさえそうなのだ。鎧の威力は相当なものだ。でも、肝心の防御力が心配なんだよね。

 とりあえずイヴァンの元にいる間は、防御力を気にする必要はない。

 あたしが実践じっせんで最初に使った魔法は、水魔法である。

 風呂だ、風呂。

 新たに浴槽を設置するのは大変だから、バケツに穴を開けて簡易シャワーを作った。それからは、毎日セックスの前にシャワーである。精神衛生上、すごくいい。

 イヴァンはそれまでどうしていたかというと、シャワーを使わず、水魔法で体を洗っていたそうだ。
 今も、そうしている。野宿には使える技だけど、コツが要りそうだ。
 あたしはシャワーを満喫まんきつする。

 そうして、一通りの魔法を教わると、今度はレベル上げである。

 セックスでも上がるんだけど、ずっとイヴァンとしかしていないから、上がり方は遅い。それに、実際使えるようにならなければ、意味がない。

 あたしは魔法で小動物を狩ったり、スライムを倒したり、草刈りをしたり、と色々試してみた。

 結果、剣を振り回す方が得意な気がした。職業が戦士だものね。

 でも、全然使えないよりはずっといい。水浴びできるし。料理もできる。


 今日もイヴァンと草刈りをしていると、珍しく人声が聞こえた。随分賑やかだ。

 「ああ。そろそろ来る時分だな」

 イヴァンの知る相手のようだ。あたしは、残りの草刈りを請け負って、彼を先に帰した。

 草刈りしつつ、来客当てをする。

 真っ先に思いついたのは、女である。ローガンのおっぱいショックがまだ尾を引いている。でも、1人じゃなかった。話し声がしたもの。友達だろうか。

 吸血鬼の友達は吸血鬼かしら。それとも、狼男、それとも、と妄想が広がったところで、カゴがいっぱいになった。

 帰る段になって、またもトラウマがよみがえる。後からあたしが行くって、NTRネトラレフラグじゃないか?

 先に帰すんじゃなかった。大体、仲間内で盛り上がっているところへ、普通の人間、処女でもない女が加わったら、盛り下がるのでは。

 自然と歩幅を小さくして歩いたけど、いつかは家に着く。中から聞こえてくるのは、楽しそうな話し声。ドアノブを握る手に、汗がにじむ。

 「おうっぷ。噂以上に可愛いじゃないか。イヴァンも手厳しいな」

 急にドアが内側へ開き、あたしはよろめいて、そこにいた人に、思いきり倒れかかってしまった。
 顔を上げると、目の前にイケメンが。

 「あ、失礼しました」

 あたしは急いで彼から離れ、横へずれて後ろ手でドアを閉めた。
 持ち上がった唇の両端から、にゅうっと尖った犬歯が見えていた。吸血鬼だ。処女じゃないから大丈夫だと思うけど、体が反射的に動いた。

 「僕、アキム。こっちはパートナーのインナ、それから、インナの妹のハンナ」

 来たー。いや、喜びじゃなくて、あかん方。
 ハンナは明らかにあたしより年下で、処女感丸出しだった。はい、NTR決定。

 あたしは頑張って笑顔を作った。考えたくない問題は後回しにして、ちょっと気になることがあった。

 「あたしはユノです。あの、アキムさんも吸血鬼、ですよね」
 「そうだよ。僕は処女じゃなくても問題ないからね。好きな人とずっといられる」

 と、アキムはインナの肩を抱く。こちらはあたしより結構年上、20代半ばぐらいだけど、口元にほくろがあって、乳の感じもエロい。それなのに、肩を抱かれてポッと頬を染める純情な態度が、いやもう、おじさん辛抱たまらんばい、みたいな感じである。

 「イヴァンは、僕ら仲間のうちでも特殊体質で、苦労しているんだ。君みたいな奇特きとくな人が来てくれて、僕も嬉しいよ。今日は、人間用の食事を持ってきたから、ユノも、インナとハンナと一緒に食べなよ」

 「あ、ありがとうございます」

 そこは、素直に嬉しかった。テーブルには既に、鶏の丸焼きがドーンと中央に、周りにローストビーフやキッシュといった、目にも懐かしいご馳走が並んで、あたしたちに食べられるのを待っていた。


 女3人が同じテーブルに着いて食事するのを、微笑ましく見つめる男吸血鬼2人。
 イヴァンの目は、予想通り、ハンナに釘付けである。時折、唾を飲み込む音まで聞こえる。

 「ハンナさんはおいくつなんですか」
 「13歳よ」

 じゅるり。イヴァン、涎が垂れているよ。

 「このキッシュ、美味しいです。どなたが作られたのですか」
 「わたしです。気に入っていただけて、嬉しいわ」

 気分的に堪能するまでには行かなかったけど、一応美味しく食べられたのは、久々にまともな食事をしたからだ。

 食べ終わると、残ったチキンやローストビーフを戸棚に仕舞い込むインナ。腰から尻の曲線が色っぽくて、アキムが後ろから襲いそうな気持ちがよくわかる。
 もちろん、あたしは襲わないけど。

 「じゃ、僕らは帰るから」

 え、今夜はスワッピングとかじゃないの? 非処女オッケーなんですよね?

 とは聞けないから、

 「もう帰っちゃうんですか。寂しいです」

 と言ってみた。礼儀上、インナの方を向いて。インナは目尻を赤くしてもじもじする。

 アキムの背中に回した手が、脇の下を通って乳房をサワサワと撫でているのだ。もう乳首が立っているのが、服越しにわかる。

 「だって、ベッドが足りないじゃないか。ハンナを置いていくから寂しくないよ。今夜は皆でお楽しみだね」

 ウインクして親指を立てるアキム。こいつはこいつで、吸血鬼のイメージからずれている。エロゲ世界だから、独自の吸血鬼設定でもあるのかしら? 思わずハンナを見る。

 「ハンナさんは、それで大丈夫なの?」
 「うん。嫌になったらすぐ帰るから」

 こっちも強気である。13歳って言っていたぞ。日本のゲームっぽいけど、大丈夫か? 日本のゲームだから大丈夫なのか。

 前世で、日本はロリコン天国、みたいな記事を読んだ覚えがある。問題提起の方だけど。
 海外の方が、ロリにもショタにも厳しい。

 本当にわかっているのか疑問はあるけど、保護者も本人もいいって言っているんだから、これ以上あたしが口を出す問題でもない。

 あたしたちは、アキムとインナをそろって見送った。

 扉を閉めるなり、あたしの目の前でハンナに飛びつくイヴァン。食事、まだだものね。

 ところが、ハンナは腕を大きく振って、イヴァンを張り倒した。派手な音だった。あたしの方がびっくりしたわ。
 イヴァンも、頬を押さえてハンナを見つめる。

 「ダメよ。ちゃんとベッドへ行くのよ。この駄犬だけん
 「は、はい」

 情けなさそうに、しかし嬉しそうに頷くイヴァン。これは最強の組み合わせだ。ドSロリータとドMロリコン。ナボコフも真っ青だよ。

 ここでチラリとあたしを見るイヴァン。
 はいはい、わかっていますとも。中身20代後半だからね。

 「あたし、今日はこっちで寝る。マントもあるし、心配ないわ」
 「何言ってるの、ユノ。あなたがいないと、私、困っちゃう。あ、私のことは、ハンナって呼んでいいよ」

 白目も綺麗な若いおめめを上目遣いに、甘え声を出されると、調子が狂う。

 「じゃ、ユノも一緒に。今夜はハンナと3人で」
 「あんたはさっさと支度する」

 会話へ加わろうとしたイヴァンに、ハンナは一転して冷たい声音で命令した。
 すごすご、ではなく、いそいそと、寝室へ引っ込むイヴァン。

 二人きりになると、ハンナはまた笑顔になった。

 「ユノごめんね。大変だけど、イヴァンのチンポをマ○○に挿れてあげてね。キスはできないけど、私のおっぱいやお尻を揉んでもいいから」

 「あ、ありがとう頑張る」

 13歳がすごいこと言っている。前世でも、13歳だとこれが普通なのかもしれないが、あたしには衝撃だ。エロゲのせいだと信じたい。

 返事が棒読みになってしまった。
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