兄の遺したエロゲに転生したモブ女は、生き残りを目指す 呪われたエロい鎧はチートアイテム?

在江

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第5章 これは拘束プレイではない

牢内サディスティック

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 「なにい、バートレット司祭だと?」

 メドーが気色ばむ。あああ、ごめんなさい。イケオジ司祭様。

 中年男爵は、がばりと立ち上がった。
 勢いで、椅子が倒れ、座面が抜けた。限界だったんだね。重そうだったもの。椅子に同情している場合じゃない。

 「お前」

 と、鉄格子を掴んで揺さぶる。鍵かかっていて、良かった。牢屋よ、ありがとう。

 「司祭にきよめてもらったのか」

 男爵が手で開けろ、と合図を出した。ささっ、と部下が牢の鍵を開ける。

 低い入り口を潜り抜け、メドーが中へ入って来てしまった。そして部下も、1人を外に残しておともする。わりと広く思えた牢内も、こうなってはオヤジ共の吐く息で、みつな空間と化してしまった。

 「答えろ」

 ピン、と乳首を指で弾いて命じる。司祭さまあ、ごめんなさい。

 「お清めかどうか、あたしにはわかりませんけど、ディルド、じゃなくて、を使っていらっしゃいました」

 「ふううむ。この貧相な小娘に、そんな恩寵おんちょうを」

 男爵は、乳下をなぞり、へそまで下げ、腰から回り込んで尻を掴んだ。

 貧相、貧相と失礼な。

 あたしは爆乳じゃないけど、貧乳でもないわ。Dカップぐらいはある。だめ? エロゲ世界じゃDは貧乳なの?

 それともこの小柄な貴族は、ミロのヴィーナスみたいな熟女がお好みか? あたしは16歳で、子ども産んだことないからね。腰回りは細い。
 ていうか、文句つけるのなら、尻を揉まないで欲しいわ。

 「確かに、バートレット司祭ならば、あの鎧の呪いも解除できるだろう。この小娘に、呪いのかかった戦士を倒せるとも思えん」

 誰かに言い聞かせるように、大きな声で独り言を言うメドー。その手は、あたしの両尻を揉んでいた。手つきもいやらしいけど、唇を舐めた跡が涎で光っている様もいやらしい。段々荒くなる鼻息が、生暖かくあたしに吹きかかる。近い。近いってば。

 両手を上に伸ばした状態で吊られるあたしは、避ける術がない。

 「では、お前の言うことも本当なのかもしれんな。あの古道具屋も、お前が盗んだようには見えなかった、と言っていたし」

 あ、セフレ候補の店主。盗品持ち込んだせいで、おとがめになっていなければいいけど。メドーの言い方からは、彼が罰せられたかどうか、わからない。

 ぺろり、と首を舐められた。濡れた肌がスースーと冷え、鳥肌が立つ。

 「司祭の祝福を受けたという肉体、ひとつ味見してやろう」
 「えっ。今、ここで、ですか」
 「当然だろう」

 メドーがそう返した時には、部下が素早くご主人様の息子殿を解放していた。部下、何かと仕事が早い。
 息子は、オヤジが掴んだ両尻の間にある、あたしの膣穴めがけて特攻する。

 「はうっ」
 「ほおっ。なかなか具合が良い」

 いいんだか悪いんだか、あたしの穴は濡れていた。エロ鎧で鍛えられたのかしら。お尻揉まれただけで、こんな風になるなんて。それとも、全裸で鎖に繋がれている、この状況に濡れた?

 メドーはカクカクと腰を使い、乳首も舐め出した。

 「意外と量があるのだな。乳首の大きさもちょうど良い」

 れろれろと舌を回しながら品評する。部下も同じ格子のうちにいるのに。彼らの方など、とてもじゃないけど、見られなかった。
 あたしは恥ずかしくて、さらに濡れた。

 「あっ。お止めください。あっ」

 せめて声を出すまいと堪えていたのに、なんかテンプレみたいなセリフを吐いてしまう。貴族相手につい、敬語を使ってしまう自分が悲しい。

 部下たちがどんな顔で見ているか、と想像しただけで、下半身がドバドバ濡れる。

 主のメドーは平気なものである。高貴な人たちは、普段からこんな生活をしているのか。
 牢屋に繋がれた女を毎日抱く、って意味じゃなく、見せ物状態でセックスするってこと。
 だって、この牢屋には、他に人がいなかったし、そもそもあんまり使われていない感じがしたもの。
 などと、考えている場合じゃない。

 ジャ、ジャ、ジャッ。

 突かれる度に、鎖が鳴る。あたしはずんずん突かれ、少しずつ後退した。遂に、背中へ壁が当たった。そこで片足を持ち上げられる。ジャラリ、と鎖が音を立てた。

 「重いな。外せんのか」
 「ダメです」

 部下に即、断られた。

 「あああっ」

 突き続けられるうちに、背中の痛みまでもが、快感に思えてきた。メドーが達した。どくどくと、彼の精子が流れ込むのがわかる。そして、すぐにどろどろと内腿を伝って流れ落ちた。床が土だったらマンドラゴラが生えるわ。絞首刑にならないとダメなんだったっけ? その前にあたし、ホントに罪人なんだろうか。

 「ふう。良い働きであったぞ、小娘。事実関係が確認できたら、ここから出してやらんでもない」

 メドーは、部下に陰茎を拭いてもらいながら、堂々と話した。綺麗になった息子は、部下の手でしまわれた。
 万事そつのない部下でも、あたしの方は、ほったらかしである。背中がヒリヒリ痛むし、内股がネトネト気持ち悪い。

 男爵一行は、満足して牢から出ていった。再び牢内は真っ暗である。夜になっていた。希望の小窓から光が失せた。
 あたしは貴族が嫌いになった。


 手が痛い。ずっと手を上げた状態でいるのは疲れるけど、輪っかに腕を預けると、皮膚に当たる。足が地面についていて、完全に宙吊りでないのが不幸中の幸いなところだ。

 子どもが捕まえた虫をカゴに入れっぱなしにしたみたいに、あたしは放置されていた。

 囚人だとしても、食べ物か飲み物くらい与えるってもんでしょう。

 思い出してステータスを開く。逃げる方法を思いつくかもしれない。

 戦士レベル4
 魔法レベル3

 魔法のレベルが上がったかな。水を出せるかしら。

 魔法を発動させるには、呪文と体の動きが必要だ。レベルが高くなれば、どちらか一方でも使えるらしいけど、レベル3じゃ無理だろうな。一応、呪文を唱えてみる。

 何も起こらない。

 手を使えないと、魔法も使えない。縄だったら切れる可能性もあったけど、金属輪じゃ引きちぎれない。喉も渇いた。詰んだ。

 男爵に舐められた跡が、渇いてぱりぱりする。顔と、内股だ。

 でろり、とまたも男爵の精液が下りてきて、腿が再びネトネトする。怒りが再燃する。うっかり気持ちよくなってしまった自分にも、腹が立ってきた。

 畜生。事実関係とやらがいつ確認できるか知らないが、自由になったら、絶対仕返ししてやる。

 どうしてやるのがいいだろう。あの、無駄に太いチンポを、切り落としてやりたい。それから、素っ裸に剥いて、きっとだらしない体をしているに違いないから、可愛い女の子たちの前に、そいつを晒してやる。何なら、可愛い女の子たちとイケメンが乱交しているところを、指を咥えて見物させる。

 指だってしゃぶらせない。両手は縛っておかなきゃ。ろうそく垂らして、鞭打ちしてやる。それじゃSMか。

 疲労と痛みと飢餓感で、頭の働きが鈍ってきたらしい。だんだんおかしな方向へ考えが進んでいる。

 飲み食いできないなら、とりあえず眠りたいのだけれど、この体勢じゃ寝られない。それでも、眠気が勝って、途切れ途切れに意識を失った。

 手首の痛みで、はっと起きる感じだ。
 壁にもたれることを思いついたのは、何度目かの目覚めの後だった。

 気絶したような細切れの睡眠でも、何かの回復には役立ったらしい。背中の痛いところを避けながら、そろそろと壁に体を預ける。大分マシになった。
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