前世ストーカー(自称俺推し)が俺を好きすぎて女を放棄したので、真面目に生きがいを探します

在江

文字の大きさ
51 / 68
第四章 セリアンスロップ共和国

12 ネルルクの秘訣

しおりを挟む
 クレアの話が終わった。皆、グラスを二、三回お代わりしているが、誰も酔っぱらっていない。

 「何というか、大変だったな」

 最初にエサムが感想を言った。整理すべきことが多過ぎる。ノートにまとめて記録しないと、外交問題になりそうな大事でも忘れそうだ。

 「会見の内容を記録しておいた方が、いいと思う。忘れないうちに」

 グリリも言った。彼だけは、果汁をちびちびと飲んでいる。

 「持ち運びしやすい巻き紙があります。必要なだけお使いください」

 すかさずネルルクが言うと、命じる先に、メリベルが部屋を出ていった。

 「今後の予定を知りたいです」

 とマイア。

 「すぐ決めなくたっていいんだぞ。来たばかりなんだし、色々知らない事も多い」

 キリルは娘を気遣う。決めようはないが、選択の余地がどれほどあるか、現在得ている情報からすると、かなり厳しいのではないか。

 「明日、蝙蝠人長老派のソゾン代理から昼食に招かれました。皆さんもご一緒に。もしかしたら、長老も同席されるかもしれません」

 「色々と便宜を図っていただき、ありがとうございます」

 クレアが礼を述べる。続けて、

 「ただ、あまり滞在が長引くことになれば、ネルルク議員にもご負担をおかけしますし、私たちもその間、セリアンスロップ共和国の町の人々の暮らしなど学びたいとも思いますので、どこか部屋をお借りしたいのですが、ご紹介いただけますか」

 と言った。確かに、ここにいたら勝手に外出できないし、レクルキスの協力者であるバルヴィンの店も探せない。俺たちの出立後にファウスティと連絡を取れたなら、今頃心配しているだろう。

 「じゃあ、ニーカは俺と一緒に住めばいい」

 早速キリルが手を挙げる。マイアが無言で皆の顔を見回し、キリルに視線を返す。

 「全員住むには、キリルの家は狭すぎます」

 ネルルクが引き取った。キリルは渋々同意する。どうやら、マンションのような建物に住んでいるらしい。

 「国交を結ぶことになれば、大使館を設置することになります。今回借り急いだ物件を、そのまま転用する可能性は高い。不動産を探すのは、慎重になさった方がいい。私の屋敷に滞在なさることに、遠慮はいりません。市中に住まうより安全ですし、あなた方を手元に置くことで、私にも益があります」

 「それはありがたいのですが、その利益が余りにも個人的だと、立場上、公使が困ると思います」

 今度はグリリが手を挙げた。何故か学級会を思い起こす。魔法学院でも発言は少ない方だったのに。

 「なるほど」

 ネルルクが苦笑し、グリリがどぎまぎする。珍しい反応だ。

 「あなた方は我が国と国交を結びたい。両国の間に国交が成立すれば、往来が容易になり、私も販路開拓が望めます。確かに個人的な利益ではありますが、特別な計らいを望んでいる訳ではありません」

 「それはそうだ」

 心の声が口をついて出てしまい、衆目を集める。いつの間にか、酔って気が緩んでいた。

 「一番心配なのは、マイアさんの身です」

 ネルルクの言葉に、一同の視線が動いた。

 「竜人で、長老の結婚相手になるかもしれないとすると、それを阻止するために、暗殺とまではいかなくとも、別の蝙蝠人に吸血される危険があります。知らない間に蝙蝠人になっていたら、嫌でしょう?」

 「嫌です」

 マイアはきっぱりと言った。昼寝する方の蝙蝠人になったら、レクルキスでの生活が困難になる。少なくとも、魔法学院で以前のように教鞭を取ることはできない。

 「蝙蝠人同士で、争いがあるのですか」

 そう聞いたのは、エサムである。声が眠そうだ。そこへメリベルが戻ってきた。今日も器につまみを盛っている。
 いいタイミングだ。腕には小さな手提げ袋。器を置き、その袋をクレアの前に差し出して、

 「どうぞお使いください。中に未使用の巻き紙と、ペンとインクが入っております」

 と言った。クレアは礼を言って受け取り、早速中身を取り出した。巻き紙を広げていきなり書き出す。しばらく書いて、俺たちが固まっているのに気付いた。

 「続けてください。書きながら聞きます」

 メリベルが器を皆に回し始める。今日はチョコレートだった! カカオ分の割合が高過ぎてもそもそしているが、香りは、記憶にある通りである。苦味も、今は目覚ましにちょうど良い。
 機会があったら、パティシエに、バターや生クリームを混ぜるよう進言したい。

 「以前、蝙蝠人は普通人と祖一族、そして祖一族は三派に分かれるとお話ししましたね」

 メリベルが動き出したのに合わせて、ネルルクも話し始めた。

 「そのうち遡行派は全滅した、と言われています。私の属する増殖派も、絶滅に瀕しています。いずれも、ドラゴニア皇国崩壊後の数十年の間に、急激に数を減らしました」

 「内戦状態だった、とお聞きしております」

 ペンを休めずにクレアが言う。首を伸ばして覗いてみると、どうやらクセニヤ議員との会見内容を書き留めているようだった。

 「確かに小競り合いは頻発していました。しかし、蝙蝠人のうち、長老派だけが数を維持できたのは、何故でしょう?」

 誰も答えない。チョコレートで皆、目だけは冴えている。クレアは食べていないが、筆記の速さから、十分に目覚めているとわかる。

 「私は長老派が計画的に行動した、と考えています」

 ネルルクが答えを明かした。特に誰も発言しない。反対する理由がない。

 「祖一族の繁殖方法では、長老派が不利と判断したのでしょう。原因はともかく、現在蝙蝠人は圧倒的に長老派が占めています。皮肉なことに、数が増えると、内部で争い始めるのです。現長老に四人目を娶らせるより、自分が伴侶を得て長老に君臨したい、と考える者が出てきます。或いは、長老に反発しても寿命を縮めたくない者が、今マイアさんを吸血して、普通の蝙蝠人にしてしまう可能性もあります」

 「普通の蝙蝠人は、子どもを産めないのですか」

 聞いたのは、グリリである。ネルルクは頷いて肯定した。

 「それだけは嫌だ、というか、ニーカが望んでいないのに吸血されるのは、嫌だ」

 キリルが思わず叫び、マイアの顔色を窺って、言い直した。そのマイアが指を上げる。

 「増殖派のネルルク様が吸血しない、という根拠が、わかりません」

 そうだった。彼は吸血するだけで一族を増やせる。話を聞く限り、長老派に良い感情を持っていない。長老に渡す前に吸血する動機も機会も十分にある。

 「私は蝙蝠人として一度も、吸血したことがありません」

 ネルルクの微笑が増した。

 「え」

 クレアの手が止まった。記録を作りながら、話をきちんと聞いていたのだ。すかさずメリベルがチョコレートを勧めるのを、機械的に手を伸ばして口に入れた。濃い碧眼が更に見開かれた。

 「仲間を増やす毎に、魔力が減るのです。使い切ると、死にます」

 「ははあ。長老派がここに手出ししないのは、削られたことのない魔力に勝てないからだな」

 チョコレートをお代わりしたエサムが喝破した。なるほど、そう考えると色々納得がいく。ネルルクが大袈裟に頷いて見せた。

 「ですから、皆さんここにお住まいの方が安全です。市街地の視察については、別途日程を組みましょう」

 言いくるめられた感もあるが、今はネルルクの屋敷に留まるより他なかった。彼の案内で国交を結ぶ根回しに動いているのも確かで、連絡や準備にかける彼の手間も省けるし、その日程が詰まっていてホテルを探す暇もないのだ。

 ホテルどころか、五人で打合せをする機会もない。それでも俺とグリリとエサムは同室なので、内輪の話し相手がいないストレスからは逃れられている。
 いびき防止のために毎晩バリアを張るのは面倒臭いものの、総じてよかったと言える。
 

 クセニヤ議員との面会の翌日は、ソゾン代理との昼食会である。代理とは、長老の代理という意味で、議会にも出席していると聞き驚いた。議員である長老が高齢で衰弱しているための特別措置という。そのような状態なら、嫁取りも不要ではなかろうか。

 またぞろ馬車で移動する。キリルは昨夜一旦自宅へ戻って、出かける前にまた合流した。一人暮らしで使用人も通いの家政婦だけなので、身軽に動けるということだ。

 ソゾン代理は長老と同居していて、会食会場も長老の屋敷であった。行く途中に赤茶色に塗られた、巨大な建物が見えた。城、というよりは劇場とか闘技場のような、尖塔のない平らな形だった。共和国政府の建物かもしれない。

 長老の屋敷はそのすぐ近くにあった。こちらも、赤茶色の漆喰様のものに塗り固められている。塔もあり、雰囲気は城である。敷地は石塀で囲まれており、門から建物まで見通せないほど広い。


 車回しに馬車が停まると、お仕着せの召使いの中央に、ネルルクに負けず劣らず色気のある美形の紳士が出迎えた。

 「やあソゾン。あるじ自らお出迎えとは」

 「私は代理だからね。あ、メリベル。君も一緒に来たまえ。席を用意してある」

 馬車に乗ったまま去ろうとしていたメリベルは、顔色こそ変わらなかったが、明らかに動揺した。助けを求めるようにネルルクを見る。主は手で降りるよう指示した。

 「ふ、服が」

 「気になるなら着替えも用意してある」

 「メリベル。折角のご厚意、お受けなさい。私もたまには違うメリベルを見てみたい」

 「‥‥はい」

 消え入りそうな声と表情のメリベル。初めて見た。そのまま彼女は、一人だけ別方向へ連れ去られた。
 馬車は、待ち構えていた屋敷の御者が引き継いだ。
 俺たちは、ソゾンとネルルクの後をついて屋敷へ入る。

 内部は意外とシンプルだった。窓は少なめで、灯りの数が多い。ネルルクの屋敷と感じが似ている。派閥が違うとはいえ、同じ蝙蝠人と感じさせる。派閥も思想ではなく生物学的違いによるものである。似るのも当然だ。

 ソゾンとネルルクは話しながら歩いている。美形同士が並び立つと、そこだけ空気が違う。
 ソゾンは黒に近い茶色の巻き毛に、深く青い瞳を持っている。ピニャ助教授が見たら、俺とグリリなど放り出して、新しいシリーズを描き始めるだろう。本当に彼女に見せてやりたい。

 一旦、応接室へ通された。蝙蝠人同士は出て行ってしまったので、残された俺たちは各自ソファに座って案内を待つ。
 キリルは、早速マイアの側に座る。話したい事が多すぎて結局何も話さず、幸せを噛み締めている感じだ。
 彼を除けば、久々にレクルキス組が集合した訳である。

 「クレアは、ここで結婚相手を捕まえるよう、父上から言われているのか?」

 冒頭から強引に直球で食い込むグリリ。この時間がいつまで続くか分からないのは承知だが、遠慮も気遣いもない。
 キリルの存在も無視することにしたらしい。案の定、クレアは目を白黒させている。

 「え‥‥言われてない‥‥多分」

 「わかった。ではマイア。身の振り方に結論は出た?」

 マイアは流石に落ち着いている。隣にいる父親の方が、緊張に体を強ばらせた。

 「ええ、一応の考えはあるわ。でも、議会か竜人の集会に出席するまでは、明かさない方がいいと思うの」

 「そうだな。一つの有効なカードになるからな」

 エサムが同意した。俺も質問を思い出した。

 「マイアは、彼が本当に父親だと思うのか?」
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ギルドの片隅で飲んだくれてるおっさん冒険者

哀上
ファンタジー
チートを貰い転生した。 何も成し遂げることなく35年…… ついに前世の年齢を超えた。 ※ 第5回次世代ファンタジーカップにて“超個性的キャラクター賞”を受賞。 ※この小説は他サイトにも投稿しています。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

SSSレア・スライムに転生した魚屋さん ~戦うつもりはないけど、どんどん強くなる~

草笛あたる(乱暴)
ファンタジー
転生したらスライムの突然変異だった。 レアらしくて、成長が異常に早いよ。 せっかくだから、自分の特技を活かして、日本の魚屋技術を異世界に広めたいな。 出刃包丁がない世界だったので、スライムの体内で作ったら、名刀に仕上がっちゃった。

50代無職、エルフに転生で異世界ざわつく

かわさきはっく
ファンタジー
就職氷河期を生き抜き、数々の職を転々とした末に無職となった50代の俺。 ある日、病で倒れ、気づけば異世界のエルフの賢者に転生していた!? 俺が転生したのは、高位エルフの秘術の失敗によって魂が取り込まれた賢者の肉体。 第二の人生をやり直そうと思ったのも束の間、俺の周囲は大騒ぎだ。 「導き手の復活か!?」「賢者を語る偽物か!?」 信仰派と保守派が入り乱れ、エルフの社会はざわつき始める。 賢者の力を示すため、次々と課される困難な試練。 様々な事件に巻き込まれながらも、俺は異世界で無双する! 異世界ざわつき転生譚、ここに開幕! ※話数は多いですが、一話ごとのボリュームは少なめです。 ※「小説家になろう」「カクヨム」「Caita」にも掲載しています。

『冒険者をやめて田舎で隠居します 〜気づいたら最強の村になってました〜』

チャチャ
ファンタジー
> 世界には4つの大陸がある。東に魔神族、西に人族、北に獣人とドワーフ、南にエルフと妖精族——種族ごとの国が、それぞれの文化と価値観で生きていた。 その世界で唯一のSSランク冒険者・ジーク。英雄と呼ばれ続けることに疲れた彼は、突如冒険者を引退し、田舎へと姿を消した。 「もう戦いたくない、静かに暮らしたいんだ」 そう願ったはずなのに、彼の周りにはドラゴンやフェンリル、魔神族にエルフ、ドワーフ……あらゆる種族が集まり、最強の村が出来上がっていく!? のんびりしたいだけの元英雄の周囲が、どんどんカオスになっていく異世界ほのぼの(?)ファンタジー。

【完結】帝国から追放された最強のチーム、リミッター外して無双する

エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】  スペイゴール大陸最強の帝国、ユハ帝国。  帝国に仕え、最強の戦力を誇っていたチーム、『デイブレイク』は、突然議会から追放を言い渡される。  しかし帝国は気づいていなかった。彼らの力が帝国を拡大し、恐るべき戦力を誇示していたことに。  自由になった『デイブレイク』のメンバー、エルフのクリス、バランス型のアキラ、強大な魔力を宿すジャック、杖さばきの達人ランラン、絶世の美女シエナは、今まで抑えていた実力を完全開放し、ゼロからユハ帝国を超える国を建国していく。   ※この世界では、杖と魔法を使って戦闘を行います。しかし、あの稲妻型の傷を持つメガネの少年のように戦うわけではありません。どうやって戦うのかは、本文を読んでのお楽しみです。杖で戦う戦士のことを、本文では杖士(ブレイカー)と描写しています。 ※舞台の雰囲気は中世ヨーロッパ〜近世ヨーロッパに近いです。 〜『デイブレイク』のメンバー紹介〜 ・クリス(男・エルフ・570歳)   チームのリーダー。もともとはエルフの貴族の家系だったため、上品で高潔。白く透明感のある肌に、整った顔立ちである。エルフ特有のとがった耳も特徴的。メンバーからも信頼されているが…… ・アキラ(男・人間・29歳)  杖術、身体能力、頭脳、魔力など、あらゆる面のバランスが取れたチームの主力。独特なユーモアのセンスがあり、ムードメーカーでもある。唯一の弱点が…… ・ジャック(男・人間・34歳)  怪物級の魔力を持つ杖士。その魔力が強大すぎるがゆえに、普段はその魔力を抑え込んでいるため、感情をあまり出さない。チームで唯一の黒人で、ドレッドヘアが特徴的。戦闘で右腕を失って以来義手を装着しているが…… ・ランラン(女・人間・25歳)  優れた杖の腕前を持ち、チームを支える杖士。陽気でチャレンジャーな一面もあり、可愛さも武器である。性格の共通点から、アキラと親しく、親友である。しかし実は…… ・シエナ(女・人間・28歳)  絶世の美女。とはいっても杖士としての実力も高く、アキラと同じくバランス型である。誰もが羨む美貌をもっているが、本人はあまり自信がないらしく、相手の反応を確認しながら静かに話す。あるメンバーのことが……

【第2章完結】最強な精霊王に転生しました。のんびりライフを送りたかったのに、問題にばかり巻き込まれるのはなんで?

山咲莉亜
ファンタジー
 ある日、高校二年生だった桜井渚は魔法を扱うことができ、世界最強とされる精霊王に転生した。家族で海に遊びに行ったが遊んでいる最中に溺れた幼い弟を助け、代わりに自分が死んでしまったのだ。  だけど正直、俺は精霊王の立場に興味はない。精霊らしく、のんびり気楽に生きてみせるよ。  趣味の寝ることと読書だけをしてマイペースに生きるつもりだったナギサだが、優しく仲間思いな性格が災いして次々とトラブルに巻き込まれていく。果たしてナギサはそれらを乗り越えていくことができるのか。そして彼の行動原理とは……?  ロマンス、コメディ、シリアス───これは物語が進むにつれて露わになるナギサの闇やトラブルを共に乗り越えていく仲間達の物語。 ※HOT男性ランキング最高6位でした。ありがとうございました!

処理中です...