12 / 30
2章 異世界オタクと人形達の街
12話 岐路
しおりを挟む
12話
ー竜の森ー
「防具、ですか?」
勇者っ子がこてんと首を傾ける。
「ああ、そうだ。アイシャ、この辺で町はないか? このドラゴンの素材を売れば一財産築けると思うんだが」
俺は側にくたばっている鳥のような翼竜を見た。硬い鱗に嘴、この世界の相場は知らないが、これらが有用なのは確実である。売れるはずだ。
「確かにそうですけど……僕、町が見つからなくてさっきまで彷徨っていたんで、僕の方が教えて貰いたいというか」
そういやそんな事を言ってたな。
さて、どうしたものか……。
「取り敢えず、時間は経っていますが解体だけでもしますか」
勇者は自前の剣を抜くとドラゴンを切り始めた。皮を剥ぎ、肉を割いて、骨を丁寧に抜いていく。慣れた手付きだ。
「上手いな」
「まあ、ずっと旅をしていましたから」
よく分からない理論だったが、まあ別にいいや。そこに興味は無いし。
「ふーん。じゃ、俺は町を探す方法でも考えますかね。松明様ぁ! なんかありませんか」
正直解体に手出しはできそうにないので俺は空を仰ぐと、松明様に頼った。ひもである。
松明様はブンと回転した。NOか。残念。
「じゃあ、近くに川とかありませんか?」
文明というのは大抵水の近くにある。下流に歩いて行けば人の住む場所に行ける蓋然性が高いし上流に町があるならその痕跡が伺えるだろう。
だから、川に行くべきだとどっかのTVで言ってた気がする。
松明様は何回転かしてから何処かの方向をビシっと指した(まあ指はないけどな)。
さっきまでいた草原の方向だ。ふむふむ、2,3キロくらいの位置だと。普通に歩ける距離だ。
ラッキーだったな。
「おーい、アイシャ。どうやら近くに川があるらしいから、そこに行こ……あれ?」
振り向くと、そこにはドラゴンの残骸しか残っていなかった。
アイシャが何処かに消えた。
「おーい、どこだぁ?」
転がっている乾いた大きめ骨をどかす。
居ない。
「隠れてないで、出てこいよー」
ドラゴンの口の中を開く。
居ない。
「ドラゴンステーキ食おうぜー」
ポケットの中を探るが、やはりいなかった。
俺は松明様にドラゴン肉を焼いて貰ってそれを頬張る。そんなに美味しくない。
臭みが強く筋張っており、元の世界の牛肉や鶏肉と比べるべくも無く不味い。
まあお腹は空いていたので、焼いた分を残す事はなく全て食べたが明らかに食用じゃないので、もう一生食う事はないだろう。
さて、一向に見つからない勇者。異世界の戦闘職だ。俺が目を離しているうちに途轍もない速さで何処かに自発的に消える事も可能だろう。だが、そんな事をする雰囲気でもなかったし、それをする理由も奴には無かった。
松明様が炎を揺らめかせる。
……おそらく、誘拐だ。
どうやってやったのかは知らない。だが松明様の目を盗み、そして勇者と呼ばれる少女を一瞬で攫ったその者の技量は語るべくもないだろう。
アイシャは勇者だ。魔王だとかって言ってたからな。そういう関連かもしれない。
「松明様、なんかドラ●ンボールみたいに気とか感じませんか? この際、魔力でもいいんですが」
取り敢えず、何処にいるのか探して貰おう。松明様が深い瞑想に入った。きっと勇者ちゃんの痕跡かなんかを探しているんだな。かなり離れているのか、時間が長い。
ブンブン。
ん、なんか見つけたようだな。
「どっちの方向ですか?」
松明様が指した方向は、先程の川とは真逆の方向、つまり森の奥だ。
森の中を彷徨い歩くというのは、松明様がいることを加味しても、不味い。
大抵のファンタジー異世界において森が魔物の巣窟である事はもはやテンプレである。それに、ここが地球だとしても森というのは危険だ。
ゴクリと喉が鳴った。
別に俺には勇者を助ける義理は無い、というか義理があっても俺は誰かを助けるとかそういう風な事をする人間じゃない。
しかも十中八九攫った犯人は魔王の手先だ。この人間が強すぎる世界において、魔王と呼ばれるくらいだからな。そりゃぁ、強いのだろう。俺には手に負えない。
ブンブン。
松明様もそう言っているような気がした。この御方は絶対に無理なことをさせるような人(?)じゃない。だが、松明様の心中ではすぐにでも助けに行きたいのだろう。ウズウズと炎が焦れったく揺れている。
それでも飛んでいけないのは、か弱い俺が見捨てられないからだろうな。たぶん。
「松明様、やっぱり危なそうですか」
ブン。静かに一回転した。
やっぱりそうか。じゃあ、
「急がないといけませんね、松明様」
松明様が驚いたように空中で後退った。
何を驚いていらっしゃるのか、全く。
「敵は強敵、しかもヒロイン枠っぽい勇者を攫っている」
俺は人差し指を立てた。
「突然ですが松明様、俺には一つ、どうしても許せない事があるんですよ」
松明様が『え、一つだけなの? 大抵の事に文句言うのに』って感じで炎を軽く弾かせたが、無視して続けた。
「一つです。これがどうしても見逃せなくてですね。昔から損ばかりしてましたよ。それでも、無理なんです。もはやこれこそ自分の道であると言い切れる程です」
松明様が静まる。
「それで、その見逃せないものという奴は……」
俺は少し巣の外側に歩きだして、首をくるっと後ろにまわし、松明様の方を見た。
「自分の強化イベントです。松明様、これは序盤に強い敵と戦って強くなる系のテンプレだと思います」
人差し指を立てている俺の顔面に火球(ダメージある奴)が直撃した。
ー封魔の草原某所ー
「いませんね」
ローブの少女がぽつりと呟いた。
「居ないな」
それに続けてスーツ姿の巨漢も低いバリトンで呟く。
二人が立っているのは朗らかな草原だった。近くには小川がさらさらと流れ、背の低い平行脈の草は清々しい風に靡いていた。
ここは、ケントたちがこれから行く予定であった小川である。
「おかしいですね。目撃情報があったんですけど。黒ローブをまとった金髪の女旅人が草原の方へ行ったっていう情報が」
「それは確かな情報なのか? この草原にいても全くバッジが反応しないんだが」
スーツ男……ミケは胸元の付けた、その巨漢に似合わぬ小さなバッジを見た。そこには藍色の宝石が嵌められており、その内部には複雑な回路のような幾何学模様が透けて見える。
「大体、半径5万フィル(注:フィルは長さの単位、1000フィルで約1km)くらいなら反応するはずなんですけどねぇ。やっぱり……」
ミケが少女の頭をその大きな手で撫でた。
「やっぱり紛い物の魔術師である魔刻技師は信用出来ない、か? まあ、そう言ってやるな、リアンよ。役立つ事は確かなんだしな」
「うう……」
リアンと呼ばれたその左右で髪色が違う少女は腰に付けたステッキに触れながら、渋々頷いた。
「さて、どうしたものか。もう少しここで捜索してもいいが」
「収穫は無さそうですよ。私のセンサーにも反応しないって事はかなり遠くです。方角くらいなら分かりそうですけどね」
「それは本当か!」
「ええ、では……」
リアンは目を瞑り、集中した様子で舌を走らせた。
《我が身に流れる誇り高き貴血において命ず》
《己が魂よ》
《契約に基づき、主の命と共鳴せよ》
【リゾナンス】
リアンが詠唱を終えた瞬間、鈴を落としたような涼やかな音が響く。それはリアンの身体から、否、魂から響いているのである。小さな天才魔術師は耳を澄まして音を聞き取る。
「うむ、流石だな。素晴らしい霊魂術だ」
「本来なら専門外なんですけどね。まあ、このくらいならできますよ。あ、方角分かりました。ちょうど、森林都市の方角ですね」
ミケの顔が渋る。
「それは、もしかして……」
「ええ、ミケ隊長。また、行きましょうか。あの煙臭い森の街へ」
ー竜の森ー
「防具、ですか?」
勇者っ子がこてんと首を傾ける。
「ああ、そうだ。アイシャ、この辺で町はないか? このドラゴンの素材を売れば一財産築けると思うんだが」
俺は側にくたばっている鳥のような翼竜を見た。硬い鱗に嘴、この世界の相場は知らないが、これらが有用なのは確実である。売れるはずだ。
「確かにそうですけど……僕、町が見つからなくてさっきまで彷徨っていたんで、僕の方が教えて貰いたいというか」
そういやそんな事を言ってたな。
さて、どうしたものか……。
「取り敢えず、時間は経っていますが解体だけでもしますか」
勇者は自前の剣を抜くとドラゴンを切り始めた。皮を剥ぎ、肉を割いて、骨を丁寧に抜いていく。慣れた手付きだ。
「上手いな」
「まあ、ずっと旅をしていましたから」
よく分からない理論だったが、まあ別にいいや。そこに興味は無いし。
「ふーん。じゃ、俺は町を探す方法でも考えますかね。松明様ぁ! なんかありませんか」
正直解体に手出しはできそうにないので俺は空を仰ぐと、松明様に頼った。ひもである。
松明様はブンと回転した。NOか。残念。
「じゃあ、近くに川とかありませんか?」
文明というのは大抵水の近くにある。下流に歩いて行けば人の住む場所に行ける蓋然性が高いし上流に町があるならその痕跡が伺えるだろう。
だから、川に行くべきだとどっかのTVで言ってた気がする。
松明様は何回転かしてから何処かの方向をビシっと指した(まあ指はないけどな)。
さっきまでいた草原の方向だ。ふむふむ、2,3キロくらいの位置だと。普通に歩ける距離だ。
ラッキーだったな。
「おーい、アイシャ。どうやら近くに川があるらしいから、そこに行こ……あれ?」
振り向くと、そこにはドラゴンの残骸しか残っていなかった。
アイシャが何処かに消えた。
「おーい、どこだぁ?」
転がっている乾いた大きめ骨をどかす。
居ない。
「隠れてないで、出てこいよー」
ドラゴンの口の中を開く。
居ない。
「ドラゴンステーキ食おうぜー」
ポケットの中を探るが、やはりいなかった。
俺は松明様にドラゴン肉を焼いて貰ってそれを頬張る。そんなに美味しくない。
臭みが強く筋張っており、元の世界の牛肉や鶏肉と比べるべくも無く不味い。
まあお腹は空いていたので、焼いた分を残す事はなく全て食べたが明らかに食用じゃないので、もう一生食う事はないだろう。
さて、一向に見つからない勇者。異世界の戦闘職だ。俺が目を離しているうちに途轍もない速さで何処かに自発的に消える事も可能だろう。だが、そんな事をする雰囲気でもなかったし、それをする理由も奴には無かった。
松明様が炎を揺らめかせる。
……おそらく、誘拐だ。
どうやってやったのかは知らない。だが松明様の目を盗み、そして勇者と呼ばれる少女を一瞬で攫ったその者の技量は語るべくもないだろう。
アイシャは勇者だ。魔王だとかって言ってたからな。そういう関連かもしれない。
「松明様、なんかドラ●ンボールみたいに気とか感じませんか? この際、魔力でもいいんですが」
取り敢えず、何処にいるのか探して貰おう。松明様が深い瞑想に入った。きっと勇者ちゃんの痕跡かなんかを探しているんだな。かなり離れているのか、時間が長い。
ブンブン。
ん、なんか見つけたようだな。
「どっちの方向ですか?」
松明様が指した方向は、先程の川とは真逆の方向、つまり森の奥だ。
森の中を彷徨い歩くというのは、松明様がいることを加味しても、不味い。
大抵のファンタジー異世界において森が魔物の巣窟である事はもはやテンプレである。それに、ここが地球だとしても森というのは危険だ。
ゴクリと喉が鳴った。
別に俺には勇者を助ける義理は無い、というか義理があっても俺は誰かを助けるとかそういう風な事をする人間じゃない。
しかも十中八九攫った犯人は魔王の手先だ。この人間が強すぎる世界において、魔王と呼ばれるくらいだからな。そりゃぁ、強いのだろう。俺には手に負えない。
ブンブン。
松明様もそう言っているような気がした。この御方は絶対に無理なことをさせるような人(?)じゃない。だが、松明様の心中ではすぐにでも助けに行きたいのだろう。ウズウズと炎が焦れったく揺れている。
それでも飛んでいけないのは、か弱い俺が見捨てられないからだろうな。たぶん。
「松明様、やっぱり危なそうですか」
ブン。静かに一回転した。
やっぱりそうか。じゃあ、
「急がないといけませんね、松明様」
松明様が驚いたように空中で後退った。
何を驚いていらっしゃるのか、全く。
「敵は強敵、しかもヒロイン枠っぽい勇者を攫っている」
俺は人差し指を立てた。
「突然ですが松明様、俺には一つ、どうしても許せない事があるんですよ」
松明様が『え、一つだけなの? 大抵の事に文句言うのに』って感じで炎を軽く弾かせたが、無視して続けた。
「一つです。これがどうしても見逃せなくてですね。昔から損ばかりしてましたよ。それでも、無理なんです。もはやこれこそ自分の道であると言い切れる程です」
松明様が静まる。
「それで、その見逃せないものという奴は……」
俺は少し巣の外側に歩きだして、首をくるっと後ろにまわし、松明様の方を見た。
「自分の強化イベントです。松明様、これは序盤に強い敵と戦って強くなる系のテンプレだと思います」
人差し指を立てている俺の顔面に火球(ダメージある奴)が直撃した。
ー封魔の草原某所ー
「いませんね」
ローブの少女がぽつりと呟いた。
「居ないな」
それに続けてスーツ姿の巨漢も低いバリトンで呟く。
二人が立っているのは朗らかな草原だった。近くには小川がさらさらと流れ、背の低い平行脈の草は清々しい風に靡いていた。
ここは、ケントたちがこれから行く予定であった小川である。
「おかしいですね。目撃情報があったんですけど。黒ローブをまとった金髪の女旅人が草原の方へ行ったっていう情報が」
「それは確かな情報なのか? この草原にいても全くバッジが反応しないんだが」
スーツ男……ミケは胸元の付けた、その巨漢に似合わぬ小さなバッジを見た。そこには藍色の宝石が嵌められており、その内部には複雑な回路のような幾何学模様が透けて見える。
「大体、半径5万フィル(注:フィルは長さの単位、1000フィルで約1km)くらいなら反応するはずなんですけどねぇ。やっぱり……」
ミケが少女の頭をその大きな手で撫でた。
「やっぱり紛い物の魔術師である魔刻技師は信用出来ない、か? まあ、そう言ってやるな、リアンよ。役立つ事は確かなんだしな」
「うう……」
リアンと呼ばれたその左右で髪色が違う少女は腰に付けたステッキに触れながら、渋々頷いた。
「さて、どうしたものか。もう少しここで捜索してもいいが」
「収穫は無さそうですよ。私のセンサーにも反応しないって事はかなり遠くです。方角くらいなら分かりそうですけどね」
「それは本当か!」
「ええ、では……」
リアンは目を瞑り、集中した様子で舌を走らせた。
《我が身に流れる誇り高き貴血において命ず》
《己が魂よ》
《契約に基づき、主の命と共鳴せよ》
【リゾナンス】
リアンが詠唱を終えた瞬間、鈴を落としたような涼やかな音が響く。それはリアンの身体から、否、魂から響いているのである。小さな天才魔術師は耳を澄まして音を聞き取る。
「うむ、流石だな。素晴らしい霊魂術だ」
「本来なら専門外なんですけどね。まあ、このくらいならできますよ。あ、方角分かりました。ちょうど、森林都市の方角ですね」
ミケの顔が渋る。
「それは、もしかして……」
「ええ、ミケ隊長。また、行きましょうか。あの煙臭い森の街へ」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる
アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。
でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。
でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。
その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。
そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。
鬼の兵法伝承者、異世界に転世せしむる
書仙凡人
ファンタジー
俺の名は桜木小次郎。
鬼一法眼を祖とする鬼一兵法の令和の伝承者。
だがある時、なぜか突然死してしまったのだ。
その時、自称神様の変なペンギンが現れて、ファンタジー世界の転生を持ちかけられた。
俺はヤケになって転生受け入れたら、とんでもない素性の奴にログインする事になったのである。
ログイン先は滅亡した国の王子で、従者に毒盛られて殺されたばかり。
なにこれ? クーリングオフねぇのかよ!
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
悪徳貴族の、イメージ改善、慈善事業
ウィリアム・ブロック
ファンタジー
現代日本から死亡したラスティは貴族に転生する。しかしその世界では貴族はあんまり良く思われていなかった。なのでノブリス・オブリージュを徹底させて、貴族のイメージ改善を目指すのだった。
ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜
KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞
ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。
諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。
そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。
捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。
腕には、守るべきメイドの少女。
眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。
―――それは、ただの不運な落下のはずだった。
崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。
その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。
死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。
だが、その力の代償は、あまりにも大きい。
彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”――
つまり平和で自堕落な生活そのものだった。
これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、
守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、
いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。
―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。
春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話
登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。
拾われ子のスイ
蒼居 夜燈
ファンタジー
【第18回ファンタジー小説大賞 奨励賞】
記憶にあるのは、自分を見下ろす紅い眼の男と、母親の「出ていきなさい」という怒声。
幼いスイは故郷から遠く離れた西大陸の果てに、ドラゴンと共に墜落した。
老夫婦に拾われたスイは墜落から七年後、二人の逝去をきっかけに養祖父と同じハンターとして生きていく為に旅に出る。
――紅い眼の男は誰なのか、母は自分を本当に捨てたのか。
スイは、故郷を探す事を決める。真実を知る為に。
出会いと別れを繰り返し、生命を懸けて鬩ぎ合い、幾度も涙を流す旅路の中で自分の在り方を探す。
清濁が混在する世界に、スイは何を見て何を思い、何を選ぶのか。
これは、ひとりの少女が世界と己を知りながら成長していく物語。
※基本週2回(木・日)更新。
※誤字脱字報告に関しては感想とは異なる為、修正が済み次第削除致します。ご容赦ください。
※カクヨム様にて先行公開中(登場人物紹介はアルファポリス様でのみ掲載)
※表紙画像、その他キャラクターのイメージ画像はAIイラストアプリで作成したものです。再現不足で色彩の一部が作中描写とは異なります。
※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる