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第16章五つの玉流星群が降り注ぐ星

流星群が降り注ぐ星#29

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時は夕暮れ、辺りは静けさで逆に五月蝿く感じる頃、優と長老の戦いは熱を帯びていた。

「どうした?小僧、怖気付いたか?」

優はジッと動きを止め、長老の動きを見つめている。

「それならわしから行くとするかのぅ、覚悟しなさい!」

独特の構えから繰り出すその技は、どの武術をも超越した物だった…はずだ。

「長老、貴方じゃ僕は倒せない…」

次の瞬間、周囲は白く光輝き、物凄い打撃音が聞こえたかと思う束の間、それは一瞬の出来事だった、張り詰めた空気が優の憎悪感を誇張し、後に残ったのは無残に横たわった長老の姿だ。

「大丈夫、気絶させただけだ…時期に起きるだろう、起きたら伝えといてくれ、僕はお前を許さないと…」

そう言うと優は何処かに立ち去り、遠くで見守っていた一同はしばらくその場から動けずにいたそうな…続く
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