上 下
284 / 341
第16章五つの玉錚々のレクイエム

錚々のレクイエム#8

しおりを挟む
宇宙船から離れ何時間か経つ頃、一同はまるで旅行に来たかの様に浮かれていた。

「あらよいよい、花が~咲けば~酒がすすむ~ドドンッと!」

フルミが愉快に歌い、焚き火の周囲を周りながら踊る一同、それを真顔で見つめる花子、そこには優の姿は無く、それに気づくのはもう間もなく。

「今日はなんだか静かね、それに心が穏やかだわ…優君ね、優君が居ないからね、あの子どうしたのかしら、いつから居なくなったかも分からないわ、その内に戻ってくるわよね…」

その日から何日が経っただろう、待てど暮らせど優は戻って来ず、終いには家まで建ってしまう程、月日が経ってしまう。

「優君が居なくなってから、何日が経ったかしら、もう諦めて玉を探しに行こうかしらね…はぁ」

一同が諦めかけていた頃の事、花子がいつものように川で洗濯をしていると、川の上流から大きな岩が流れて来たそうな…続く
しおりを挟む

処理中です...