【R18】悪友の薬は女体化するやつで、美人の親友は当たり前のように堕ちる

AAKI

文字の大きさ
8 / 15
悪友が言ういつもの

2

しおりを挟む

 その日は、久しぶりに町を訪れた瑛太のために、峇清と凜風が案内をすることにした。

「ホント、小学生の頃とは変わっちゃったねぇ」

 1時間も歩き回った頃、瑛太が感慨深く呟くのだ。

 駄菓子屋やタバコ屋が店じまいしてしまったこと、代わりにコンビニができたこと、大きめの出来事は学校で峇清が伝えていた。なので、瑛太のセリフは町の雰囲気とか人の移り変わりに対するものだろう。

 少なくとも、何も思っていないという風には見えなかった。

「十年一昔っていうかんね!」

「おぉ、凛ちゃん賢い。でも、それも皆が便利なのを求めちゃうからなんだろうけど」

 時代が移り変わることへの感傷を、小学生と語り合う瑛太。

 瑛太が町を出たのは野口家の都合であり、決して牧歌的な暮らしが嫌になったからではない。峇清も凜風も、歩き回る中でそれを感じ取る。

「ふぅ……。学校、卒業したらさ」

「ぅん?」

「瑛にぃ独りでも、こっちに戻ってきたら?」

 呼吸を整えた峇清が言葉を詰まらせると、その代わりに凜風が先を読んで、続けた。

 しかし、瑛太はその気持ちに答えることができなかった。既に敷かれたレールを走り続ける人生だったからである。

「無理にとは、言わないけどさ。親父さんの会社で働くのが嫌になってからでも……」

「クッ、クククッ」

「ッ……」

 峇清が言葉を付け加えると、なぜか瑛太は笑いを堪えて顔を背けた。峇清にはその理由が何となくわかったので、同じくなんでもない田園風景へ視線を向ける。

 2人のおかしな反応に対して、凜風は少し外れた感想を持ったようだ。

「ふぅん、ゴウちゃんってば素直じゃないね」

 やれやれと、小学生らしからぬ反応を見せる凜風。

 青年2人はそれを無視して、互いにあらぬ方向を見ながら進んでいく。その途中、木造住宅の壁にポスターが張ってあるのを見つける。田舎では良くある光景だ。

「あぁ、そうか4日後には大祭りなんだね」

「そうそう。瑛にぃも強制参加な!」

「オッケー」

 瑛太が気づくと、凜風が生意気なことを臆面もなく言った。瑛太はそんな物言いにさえ笑ってサムズアップしてみせた。

 峇清は、瑛太のこういうところは素直に感心できる。

「野口は、ムカつかないのか?」

「年下の子が言うことじゃない」

「そぉだぞ。ゴウちゃん」

 瑛太の言葉に便乗した凜風が、「見ならないなって」と峇清の背中を叩いた。

「痛っ、ぅんんッ///」

「ぁ?」

「ちょっと歩き過ぎて疲れたかな? 今日は帰ろうか」

 なかなかに重たい一撃に怯みながらもおかしな声が出てしまって、凜風に変に思われたようだ。その原因は峇清と瑛太だけが知っていて、なんでもないとばかりに歩を進めた。

 凜風は家に帰るまで、不可解な挙動をする峇清を見ていたことだろう。

 歩いて汗をかいた2人を待っていたのは、峇清の母親が入れてくれた温かなお風呂だった。

[7月2■日 木曜日 晴れ
 今日は1日中、昨日より大きな棒を入れて村を散策した。
 夕方には、お風呂でアナルを解しながらピンクローターっていう小さなオモチャを入れてみる。流石に1センチ超えは大きすぎて異物感が大変だった。]
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。

true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。 それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。 これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。 日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。 彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。 ※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。 ※内部進行完結済みです。毎日連載です。

天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】

田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。 俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。 「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」 そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。 「あの...相手の人の名前は?」 「...汐崎真凛様...という方ですね」 その名前には心当たりがあった。 天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。 こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜

来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。 望んでいたわけじゃない。 けれど、逃げられなかった。 生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。 親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。 無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。 それでも――彼だけは違った。 優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。 形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。 これは束縛? それとも、本当の愛? 穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。 ※この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。

【R18】幼馴染がイケメン過ぎる

ケセラセラ
恋愛
双子の兄弟、陽介と宗介は一卵性の双子でイケメンのお隣さん一つ上。真斗もお隣さんの同級生でイケメン。 幼稚園の頃からずっと仲良しで4人で遊んでいたけど、大学生にもなり他にもお友達や彼氏が欲しいと思うようになった主人公の吉本 華。 幼馴染の関係は壊したくないのに、3人はそうは思ってないようで。 関係が変わる時、歯車が大きく動き出す。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

ヤンデレにデレてみた

果桃しろくろ
恋愛
母が、ヤンデレな義父と再婚した。 もれなく、ヤンデレな義弟がついてきた。

数年振りに再会した幼馴染のお兄ちゃんが、お兄ちゃんじゃなくなった日

プリオネ
恋愛
田舎町から上京したこの春、5歳年上の近所の幼馴染「さわ兄」と再会した新社会人の伊織。同じく昔一緒に遊んだ友達の家に遊びに行くため東京から千葉へ2人で移動する事になるが、その道中で今まで意識した事の無かったさわ兄の言動に初めて違和感を覚える。そしてその夜、ハプニングが起きて………。 春にぴったりの、さらっと読める短編ラブストーリー。※Rシーンは無いに等しいです※スマホがまだない時代設定です。

処理中です...