【完結】転生しました。どうやら今世は男のようです。

潤樹 零

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閑話 ~ラティルド(レティー)side~

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一回目のプロポーズはプロポーズじゃなかったけど恋に落ちて、

親友枠から抜け出せない事に焦れて何とかこじ付けてでも恋人になりたくて。

半ば強引に話を進めたら後日2回目に本当のプロポーズをしてくれて。

感激して忘れてたんだ・・・

黒狼族についてメティスに何にも説明してなかったって事に・・・。

完全に浮かれて即了承しちゃったけど、その事実に思い至って血の気が引いた。

説明して引かれて、メティスにまで拒絶の目で見られたらどうしようってかなり悩んだ。

父さんと母さんが自分達から言ってあげようかって言ってくれてたけどそれは違うかなって。

・・・もし嫌われてももう一度一から頑張ればって、絶対諦めないぞって気合を入れて(それでも震えてたけど)俺の種族について告白したんだ。

・・・そしたら全力で泣かれた。

「絶対別れないもん~~!!!!レティーも好きだって言ってくれてたのに――――っっっ」

わああぁぁぁ~~~~!!!!

って周りも気にせず大声でギャン泣きするもんだから不覚にも俺もちょっと泣いたし嬉しかった。

ははっ・・・メティスには本当一生敵わないなって思った。


・・・その後泣き止ませるのも誤解を解くのも凄く大変だった。


「ってか何で別れ話だと思ったんだよ?」

されることはあっても絶対俺からするわけ無いのに。

そしたらぷくっと頬を膨らませて

「だって何が悪いのかさっぱりなんだもん!レティーはもう僕とラブラブだから大丈夫だし、そんな過去の知らないおっさんの犯罪話なんかされても困るよ~~!」

って言われた。それでも俺がまだ納得してないって顔をしていると

「だってさぁ、レティーだってもし僕に『街道で盗賊団が出てたくさん人を殺したらしいんだけどそいつら僕と同じ人間種だったんだって!!ごめん、僕の事怖いよね、別れる?』って言われたって、ポカーンじゃない!??」

別れる?とまでは直接的じゃなかったけど、遠まわしの別れ話だって思うじゃん!!

とプリプリと怒るメティスに、そう言われたら確かにって目から鱗過ぎた。

・・・そうだよな。過去番のいる相手に恋して無理矢理上書きして奪った男と俺とでは全然状況が違うんだ。

――――・・・違うのに誰もそんな事言ってくれなくて、寧ろ憎々しげに追いやられて逃げて来て・・・何時の間にか自分でも同一視していたんだなって、気付けた。


「メティスっ!!」

「わわっ!」

「メティス、メティス、メティス、メティスっ!!」

メティスを掻き抱き、抱きしめる。



メティスは偶に卑屈になって、俺に嫌われないように、飽きられないようにって斜め上の思考で頑張ってるけど馬鹿だなって思うよ。

嫌いになる訳がない。飽きるなんて俺の愛を舐めてんなよって。


・・・出来れば足の腱を切って家から一生出れなくして傍に置いておきたいって常日頃考えるほど愛してるのに・・・


日々の何気ないやりとりも、今日みたいな新しい発見もお前とだから楽しくて、明るい未来が開けてる気がして嬉しいんだ。


―――黒狼族っていう呪縛に一番罹っていたのは俺かもしれなかった。


でも今日、メティスの考え方に掬われたんだ。

別にメティスに特別な力が無くったって、新しい事を考えつか無くったって、良いんだ。

お前がお前でありさえすれば、只傍に居て笑ってくえれるだけで幸せなんだ。

「レティー?」

大丈夫?と背中をポンポンとあやしてくれる彼が可愛すぎて辛い。

後成人まで何日・・・と指折り数える日々が続く・・・。





~おまけ話~

後日、どこから漏れたのか黒狼族についての噂話が街中に回って色々言われたけどメティスとのやり取りの後だったから意外と余裕でスルー出来た。

只、これにメティスが滅茶苦茶怒って言われる度に前に俺に言い聞かせた話で論破してはドヤってたのは可愛くて面白かったかな。

フンスッ!って鼻を鳴らすのが可愛いんだよな~。

結局皆も俺と同じく確かにそうだなって結論に行き着いて悪い噂は割と早く収束したのは良いんだけど、それだけじゃあメティスの気がすまなかったみたいで一時期発明しても一切外に出さなくしてた。皆に平謝りされてたけど

「僕は根に持つタイプなんです~。レティーが許しても許しませーん!!」

って宣言して皆を絶望させてたな・・・。


もうこんだけ街を発展させてきたんだからそれで良い気もするけど、何とかメティスに執り成してくれと領主様に懇願され中。

・・・どうするかは決めていない。

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