ストーカー(推し)に捕まりまして。

輝羅の住処。

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Ⅲ ストーカーヘノオモイ

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………といっても、まだ納得した訳じゃない。

けれど、ここにいないと……

「この人」に……

「雷飛」さんに、何かされそうだから。



「ホントにっ!?嬉っしいぃ~……」 


声を聞く限りは、普通のひゅーまさんで、
「推し」なのだ。

けれど、実際は僕のストーカー……
未だに、受け止めきれない事実だ。 

「これで、毎日がもっと楽しくなるなぁ~!」

と、人懐っこく笑う雷飛さん。

「雷飛さん、僕は……一応、実況者だし、」

「え、家具持ってくるよ?」

「…………ぇ、」


というか、この場所がどこにあるかはわからない。
近場?遠いのか?

「俺、一応結構稼いでるからね~w
家はまぁまぁ広いけど………けどねぇ……」

まぁ、稼いでるよな……w
イケボなのに懐っこくて、それでも爽やかなのに愛らしい声……

「はい……、」

「同じ部屋で寝てほしいし、色々してほしい。w」

…………?

………あ、そうか……
ストーカーだよな……、w

「でも、家具持ってくる程近くはないんじゃ……」

「…俺を誰だと思ってるの?
君の……日向のストーカーだよ?
家近いに決まってんじゃん。」

え、ぇ。?
ストーカーだから、家近い?
追いかける為?それとも______

色々考えてしまうが、ヤバいことは確かだった。

「……じゃぁ雷飛さん、家具、持ってくるんですか……?」

「うん。と言っても、でっかいの以外は持ってきたし、大きいのとか買えば良いんだけど、」

…………持ってきた?
それってどういう……

「……合鍵くらい持ってて当然だよね?」

は………!?
合鍵…………!?
勝手に作られてたの!?

「ちょっと家に入ったことあるけど……
中々さ、日向外に出ないからさ、鍵はすぐ作れたよw」

まじか……

「そうだ、日向、家具買いに行かない!?」

「え、家具……?」

「そう。俺の家にこれから住むんだし、なるべく快適にしてあげたいでしょ?」

「……ぇ、でも、僕そんなお金ないし……」

「俺が出す。」

「……うわぁ……」

「ね?行こ?」

押しが強い。
けど、ここで断れはしない。

「……良いですけど、」

「よっしゃぁ!!」

……行くことになってしまった。
何故「推し」兼「ストーカー」と……

本当に複雑な気持ちだ。


「もう夜遅いし、寝ようか。」

時計を見ると、針は12を向いていた。

「そういえば、君を誘拐したのが昨日。
たから、丸一日寝てたね、w」

「……丸一日…!?」

僕、長時間寝る体質じゃないんですけど……
まさか、ヤバいもん吸わせられたかな……

「あ、これ着て!」

と、差し出されたのは、青いパジャマ。
身長が低い僕が着るには少し大きそうだった。


着てみると、想像通り大きかった。
けれど、ふかふかで、少し気持ちよかった。


気がつくと、雷飛さんはもうベットにいた。
寝るつもりか。

「日向、こっち来て、」

と、優しい声をかける雷飛さん。

 


「一緒に寝よ?」








「ねぇ、日向、」

「……はい…、?」

「俺に敬語は使わないで。あと呼び捨て。」

「え、いやいやいや、流石に……」

「これから一緒に住む関係なんだ、ちょっと気まずいじゃん?w」

「………うん、」


と、いきなり僕の首筋を、スッと撫でてくる。


「ヒャッ…」


少し身体がのけ反る。

そのまま、手は下へと。

僕の背中の背筋を撫でられて、少し、くすぐったくなる。

そして、そのまま僕の唇に唇を重ね、

舌が僕の口に入る。

そのまま、かき回される舌。


クチュッ…、


雷飛の手がくすぐったくなったときや、舌が少し絶妙な位置にいった時、
少しビクッと反応してしまう。


チュクッ…、


ビクンッ、




「……ッ…いきなり、やめ、てよ、…//」

「ごめんごめん、ついw
日向の反応、可愛かったな…w」

はぁ………さっきも何かあったよね、

「ねぇ、日向、」

「……うん、」







「俺は、日向が本当に好きで、
日向の彼氏になりたくて、日向を彼女にしたいから。

絶対に、俺のものにする」





「………雷、飛、……」

「…………大好きだよ、日向、」



「ひゅーま」としての雷飛は好きだ。
でも、「ストーカー」としての雷飛は……

本当は好きになれそうなのに、
なってしまいそうなのに、



「ストーカー」だということが、頭に残ってしまっていた。
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