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さらに奥さまはモンバス姉さん編
92 良太とお見合い
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※主な登場人物
石川瀬利亜 熱血男前ヒロイン。一人ノリツッコミが特技。石川邸の家主。
錦織光一 瀬利亜はんの旦那。関西弁を操るイケメン。瀬利亜はんとの夫婦漫才が得意。
リディア・アルテア・サティスフィールド 瀬利亜はんの両親と瀬利亜はんの心友のゆるふわ超絶美女。魔法もすごいが、天然度もスゴイ。石川邸のお母さん。
早川良太 古代アトランティス人の肉体に異世界転生した高校生。石川邸に下宿中。
北川望海 瀬利亜はんの片腕の凄腕の美少女戦士。実務能力に長ける。
「あの…。ご趣味は?」
…ええと、小柄で肌黒の一見少女に見える美女が僕の目の前でもじもじしています。
死んでしまった実家で美女とお見合いをすることになるとは全く想定範囲外です。
「…ええと、ゲームをしたり、ゲームを作ったりするのが趣味で…。」
「ゲーム?それってどんなゲームなんです?それから作るとは?」
おっとっと!彼女はいわゆるファンタジー世界の『元魔王の娘(現女王)』にあたるそうなので、ゲームの話をいきなりしてもわけがわからないのは当然でした。
…おっと、さりげなく望海ちゃんがタブレットを差し入れてくれたので、それを使って説明を…… いやいや?!!それって見られているってことじゃん!!!
「望海ちゃん!!覗かないでください!!」
「これは失礼。それでは何かあった時のみそのタブレットを使ってお呼びください。」
幸いなことにすぐに引いてくれました。
その後ついつい美少女ゲームの話をしたところ、えらい食いついてくれました。
なので、ゲームを遊んだ話や開発する話をしたら熱心に聞いてくれたので、三〇分以上熱く語ってしまいました。
その件で望海ちゃんに後で呆れられました。
「それ、モノづくり大好きなゴーレムマイスターのミーシャさんだから何とかなっただけですから。普通は思い切りひかれるところですよ。」
…そうだったんだ…。女の子はもちろん、同性同士でも『コミュ症気味』だったので、もう少し会話能力を磨く必要がありそうです。
その後お返しのようにミーシャさんがゴーレム作りに関する話を熱く語ってくれました。
幸いなことに僕の体の本来の持ち主である『古代アトランティス人マイト』は魔法やゴーレムに対してもかなりの知識があり、僕自身も望海ちゃんやアルテアさんから『大魔女の魔法システム』を教わっているので、ゴーレムの話を聞くと割とすんなり頭に入ってくるのだ。
「ごめん、ごめん!良太が文句ひとつ言わず話を聞いてくれるから、つい夢中になって話し続けてしまって…。
異性はおろか、同性の友達すらいなかったので、どこまで話したら大丈夫なのかわからなくって…。」
「いや、全然大丈夫だよ。ミーシャさん、すごく自然に話せてるんじゃないかな…。」
…ええと、かく言う僕自身が自然に話せているかどうか自信がないのですが…。
「…そう言ってもらえると嬉しいな。良太は優しいね。」
ミーシャさんの反応が初心で可愛らしいのですが…。
そんなミーシャさんを見ていると、だんだん心臓が高鳴ってきたのですが…。
気が付くとお互いの生い立ちの話になってました。
僕の場合はちょっとコミュ症君の平凡な高校男子の話ですが、それでもミーシャさんは一生懸命聞いてくれました。
さらに、『転生&蘇生』した後で瀬利亜さんの家に下宿してからの話は大うけでした。
ミーシャさんはアリス姫とサーヤさんと仲がいいので、二人の体験談もいろいろと聞いているそうで、その話とすり合わせながらしきりにふんふんとうなずいてくれてます。
そして、ミーシャさんの話は…本当にいろいろおありだったのですね。
ミーシャさんが生まれて間もなくお母さんが亡くなられたそうで、その後、王女だったミーシャさんは専従の侍女さんと執事のセバスチャンさんに実質育てられたのだそうです。
家族はおじいさんと魔人種族の王・『魔王』の座についていたお父さんと年齢の離れたお兄さんがいました。
お父さんとお兄さんは『策士タイプ』なのだそうで、かなりそりが合わなかったものの、表面上は喧嘩をせずに距離を取っていたそうです。
お爺さんは武人タイプで、隠居後のおじいさんのところによく遊びに行っては可愛がられていたそうです。
侍女さんはすごく面倒見のいい優しい人で、ミーシャさんの実質乳母的な感じの人だったそうですが、ミーシャさんが成人する前に結婚して退職され、その後は本当にいろいろ相談できるのはセバスチャンさんとお爺さんくらいになったのだとか。
そして、『魔王の目付け役』に近いお爺さんが一〇年前に亡くなられてから父の『魔王』と皇太子である兄が『しがらみから離れ自分の野望・欲望のまま』にいろいろな悪事を重ねていったのだとか。
それが発覚したのが『瀬利亜さんがアリス姫によって召喚された数か月前』…なんだって?!
疎遠になっていたとはいえ、実の父と兄が『自分を野望のための使い捨ての駒』としていた事実はものすごくショックだったそうです。
幸いなことにほぼ同時に瀬利亜さんとアリス姫とサーヤさんと大切な友人関係を持てたことで、前向きに生きることができるようになり、自国を私物化していた父と兄を『逮捕・収監』し、自身が女王になったのだとか…。
ミーシャさんは石川邸にも来られたことがあるそうなのですが、女王という立場なので、あまり国を離れることができず、石川邸に来たばかりの僕とは顔合わせをしたことがなかったのです。
なんてことを話しているうちにお昼になりました。
みんなでわいわい言いながら豪華な食事を頂きます。
アルテアさんと瀬利亜さんが『モンスターバスター御用達の異次元大容量ボックス内臓のレア食材』を提供されたうえ、調理もされたのだとか。
「婚約成立記念のご馳走なんだから、豪勢にしなくっちゃ♪」
瀬利亜さん!!!まだお見合いを始めたばっかりです!!!
和洋中華織り交ぜた豪華な食事が終わった時、瀬利亜さんがにっこり笑いながら宣言します。
「腹ごなしにデート行ってらっしゃい♪」
ということで、僕とミーシャさんは着替えてデートに行くことに。
僕は持っていた中でそれなりにオシャレな服を着ます。
ミーシャさんはアルテアさんが二〇代女性にぴったりの明るくおしゃれな服装を…。
ちなみにミーシャさんは魔人族なので、三七歳という年齢ですが、人間換算で二二~四歳くらいになるそうです。
「魔人族は人より長命な種族なので、成人するまではほぼ人間と同じなのだけど、成人後はゆっくり老けていくの。二〇〇歳くらいまで生きるそうよ。」
「ええ?!それじゃあ結婚後は僕の方が早く老けちゃうんじゃ…。」
「そんな良太君に朗報です♪結婚後にミーシャちゃんの遺伝子の一部を魔法的に移植して、良太君を遺伝的には人間と魔人族のハーフにすればいいのです。
そうすれば、年齢のとり方がミーシャさんとほぼ同じになるので、二人が無理なく一生を添い遂げられるでしょう♪」
ううむ…。アルテアさんがスゴイ解決策を提示してくれます。
「では、デート代を渡しておくね♪」
石川邸の『お母さん』のアルテアさんが財布を渡してくれます。
そんなものを頂くわけには…中身が数十万円入っているのですが?!!
「大丈夫!さっき貴金属を換金してきたから、偽札だったり、元の世界の使えなお札じゃないから♪」
瀬利亜さんがサムズアップしています。
気持ちは嬉しいけど多すぎます!!
そんなわけで実家の近くの商店街で転生前も含めて生まれてからの初デートです。
見た目は一四~一五くらいに見える肌黒の美少女です!!
『見た目はロリ系だけど、内面は体育会系のノリのさっぱりしたお姉さんだから、良太君でも十分対応できるはずだわ♪』
瀬利亜さん!『良太君でも』とは酷いです!!…否定できないのがさらに残念です。
「街の中を友達と歩くなんて生まれて初めてだから…。」
ミーシャさんが僕の手を握りながら恥らっています。
ミーシャさんはデートはもちろんのこと、日本の街を歩くのもほぼ初めてなので、一から十まで僕がリードしなくてはいけません。
美少女ゲーム『わくわくモンスターバスター』のイベントでこなしたデートの記憶に依れば…そうか?!!こんな時のためのタブレットで『女の子がデートで喜ぶ場所』の検索を行えばいいんだ?!!
僕が一生懸命調べていると、ミーシャさんが覗きこんでくる。
「良太、何を調べているの?」
「女の子に喜ばれるデートスポットを。」
「どういう風に調べればいいわけ?」
「こうやって、『女の子』『デートスポット』『おしゃれ』『◎◎市◆◆町』みたいに調べたい言葉を入れて、こうやってボタンを押すと…こんな風に結果が出てくるんだ。」
「うわー、便利だね。良太、すごいね♪」
「いやあ、それほどでも…。」
しまったあああ!!!こんな初歩的なことを調べているとデート相手の女の子にばらしてどうすんの?!!!
「それで、どんな場所がでてきたの?」
ミーシャさんがわくわくするように画面を覗きこんでいる。
…ええと、僕が初歩的なことを調べたとかどうとか全く気にされていないようです。
ミーシャさんが細かいことにこだわらない人で助かりました。
商店街に着くと、よほど珍しかったのでしょう。周りをきょろきょろ見回しながら目をきらきらさせておられます。
「ねえねえ良太!あれはなに?」
小さな子供のようにあちこちをうろついて、僕にお店や商品のことを聞いてきます。
一生懸命説明するうちに数年前に二つ下の従妹と一緒に街を歩いた時のことを思い出しました。
あの時は『元気な女の子』だった従妹は今は少しはレディになっただろうかとちらっと思いながら、良太は再びミーシャを見る。
好奇心旺盛に目をキラキラさせているミーシャは良太にとってとてもかわいく映った。
(年齢=彼女いない歴 がこれで終わるどころか、『婚約間近』ですか?!!僕は夢でも見ているんじゃあるまいか…)
思わず自分の頬を抓ると非常に痛かったので、現実だと確認したころ、さすがにそろそろ疲れてきました。
「ちょっと休憩にお茶でも…。」
僕がそこまで言ったときにミーシャさんが何かを見つけたようです。
「あそこのおしゃれな建物に『休憩料金』と書いてあるよ。あそこで休めるんじゃない?」
言われるままにそのためものを見ると…『ラブなホテル』じゃないですか?!!!
「…もしかして、値段がかなり高い高級なところなの?」
僕が慌てているのに気付き、ミーシャさんが不審そうな顔をする。
高級がどうこうじゃなくて?!!
「さすがや良太はん!!いざとなると度胸があるんやね♪」
いつの間に光一さんまでおられるのですか?!!!
「そうね、セバスチャンさんが『跡継ぎ大歓迎』だから、早めに仕込んでも全然大丈夫…みたいなことをおっしゃっていたわ♪」
瀬利亜さん!!セバスチャンさんと何を話されているんですか?!!
もしかして、追跡しておられたんですか?!!
「いえ、夕食に備えて食材を買いに出てきたのよ。『偶然』はすごいわね♪」
食材を買いに出られたのは本当なのかもしれませんが、出会ったのは絶対に偶然じゃないですよね?!!
僕たちの対応が不自然なのに気付き、ミーシャさんが瀬利亜さんに確認を取ります。
「えええええええ?!!!ここって『そういう場所』だったの?!!!
良太!私は決してそう言うつもりで言ったのでは?!!」
「ミーシャさん、わかっているから。大丈夫です。」
僕の言葉にミーシャさんはほっとした表情をされます。
「良太はん、なに言うてんね!愛し合う者同士が『お互いを求める』のはものすごく自然なことや!!恥じる必要は全くあらへん!!
…そういうわけで、瀬利亜はん。わてらもあそこで『休憩』させていただこうか♪」
「光ちゃん!昼間から何を言いだすの?!!
買い物から帰ったら夕食の支度があるでしょ??!!!」
「大丈夫や。巧はんとアルテアはんに『事情を説明』したら、夕飯を代わりに作って下さる思うんや。
そういうわけで、良太はんとミーシャはんと一緒に『ラブなホテルでのダブルデート』いこうやないか♪♪
瀬利亜はんらも異世界転移してから三日も経った言う話やし。」
「いえいえ、私たちの視点では三日経っていたけど、光ちゃんたちは『三時間しか経っていない』て聞いているわ。
つまり、ちゃんと『昨夜も』……いえ、なんでもないわ…。」
昨夜もなんですか?!!ラブなホテルでするようなことを…いえいえ、僕の思考が変な方向に…。
あ、ミーシャさんも真っ赤になっておられるので、僕と同じことを考えられたのだね…。
気恥ずかしくなったので、当然ラブなホテルには入りませんでした。
光一さんも瀬利亜さんに『運ばれて』そのまま帰ってしまわれました。
石川瀬利亜 熱血男前ヒロイン。一人ノリツッコミが特技。石川邸の家主。
錦織光一 瀬利亜はんの旦那。関西弁を操るイケメン。瀬利亜はんとの夫婦漫才が得意。
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北川望海 瀬利亜はんの片腕の凄腕の美少女戦士。実務能力に長ける。
「あの…。ご趣味は?」
…ええと、小柄で肌黒の一見少女に見える美女が僕の目の前でもじもじしています。
死んでしまった実家で美女とお見合いをすることになるとは全く想定範囲外です。
「…ええと、ゲームをしたり、ゲームを作ったりするのが趣味で…。」
「ゲーム?それってどんなゲームなんです?それから作るとは?」
おっとっと!彼女はいわゆるファンタジー世界の『元魔王の娘(現女王)』にあたるそうなので、ゲームの話をいきなりしてもわけがわからないのは当然でした。
…おっと、さりげなく望海ちゃんがタブレットを差し入れてくれたので、それを使って説明を…… いやいや?!!それって見られているってことじゃん!!!
「望海ちゃん!!覗かないでください!!」
「これは失礼。それでは何かあった時のみそのタブレットを使ってお呼びください。」
幸いなことにすぐに引いてくれました。
その後ついつい美少女ゲームの話をしたところ、えらい食いついてくれました。
なので、ゲームを遊んだ話や開発する話をしたら熱心に聞いてくれたので、三〇分以上熱く語ってしまいました。
その件で望海ちゃんに後で呆れられました。
「それ、モノづくり大好きなゴーレムマイスターのミーシャさんだから何とかなっただけですから。普通は思い切りひかれるところですよ。」
…そうだったんだ…。女の子はもちろん、同性同士でも『コミュ症気味』だったので、もう少し会話能力を磨く必要がありそうです。
その後お返しのようにミーシャさんがゴーレム作りに関する話を熱く語ってくれました。
幸いなことに僕の体の本来の持ち主である『古代アトランティス人マイト』は魔法やゴーレムに対してもかなりの知識があり、僕自身も望海ちゃんやアルテアさんから『大魔女の魔法システム』を教わっているので、ゴーレムの話を聞くと割とすんなり頭に入ってくるのだ。
「ごめん、ごめん!良太が文句ひとつ言わず話を聞いてくれるから、つい夢中になって話し続けてしまって…。
異性はおろか、同性の友達すらいなかったので、どこまで話したら大丈夫なのかわからなくって…。」
「いや、全然大丈夫だよ。ミーシャさん、すごく自然に話せてるんじゃないかな…。」
…ええと、かく言う僕自身が自然に話せているかどうか自信がないのですが…。
「…そう言ってもらえると嬉しいな。良太は優しいね。」
ミーシャさんの反応が初心で可愛らしいのですが…。
そんなミーシャさんを見ていると、だんだん心臓が高鳴ってきたのですが…。
気が付くとお互いの生い立ちの話になってました。
僕の場合はちょっとコミュ症君の平凡な高校男子の話ですが、それでもミーシャさんは一生懸命聞いてくれました。
さらに、『転生&蘇生』した後で瀬利亜さんの家に下宿してからの話は大うけでした。
ミーシャさんはアリス姫とサーヤさんと仲がいいので、二人の体験談もいろいろと聞いているそうで、その話とすり合わせながらしきりにふんふんとうなずいてくれてます。
そして、ミーシャさんの話は…本当にいろいろおありだったのですね。
ミーシャさんが生まれて間もなくお母さんが亡くなられたそうで、その後、王女だったミーシャさんは専従の侍女さんと執事のセバスチャンさんに実質育てられたのだそうです。
家族はおじいさんと魔人種族の王・『魔王』の座についていたお父さんと年齢の離れたお兄さんがいました。
お父さんとお兄さんは『策士タイプ』なのだそうで、かなりそりが合わなかったものの、表面上は喧嘩をせずに距離を取っていたそうです。
お爺さんは武人タイプで、隠居後のおじいさんのところによく遊びに行っては可愛がられていたそうです。
侍女さんはすごく面倒見のいい優しい人で、ミーシャさんの実質乳母的な感じの人だったそうですが、ミーシャさんが成人する前に結婚して退職され、その後は本当にいろいろ相談できるのはセバスチャンさんとお爺さんくらいになったのだとか。
そして、『魔王の目付け役』に近いお爺さんが一〇年前に亡くなられてから父の『魔王』と皇太子である兄が『しがらみから離れ自分の野望・欲望のまま』にいろいろな悪事を重ねていったのだとか。
それが発覚したのが『瀬利亜さんがアリス姫によって召喚された数か月前』…なんだって?!
疎遠になっていたとはいえ、実の父と兄が『自分を野望のための使い捨ての駒』としていた事実はものすごくショックだったそうです。
幸いなことにほぼ同時に瀬利亜さんとアリス姫とサーヤさんと大切な友人関係を持てたことで、前向きに生きることができるようになり、自国を私物化していた父と兄を『逮捕・収監』し、自身が女王になったのだとか…。
ミーシャさんは石川邸にも来られたことがあるそうなのですが、女王という立場なので、あまり国を離れることができず、石川邸に来たばかりの僕とは顔合わせをしたことがなかったのです。
なんてことを話しているうちにお昼になりました。
みんなでわいわい言いながら豪華な食事を頂きます。
アルテアさんと瀬利亜さんが『モンスターバスター御用達の異次元大容量ボックス内臓のレア食材』を提供されたうえ、調理もされたのだとか。
「婚約成立記念のご馳走なんだから、豪勢にしなくっちゃ♪」
瀬利亜さん!!!まだお見合いを始めたばっかりです!!!
和洋中華織り交ぜた豪華な食事が終わった時、瀬利亜さんがにっこり笑いながら宣言します。
「腹ごなしにデート行ってらっしゃい♪」
ということで、僕とミーシャさんは着替えてデートに行くことに。
僕は持っていた中でそれなりにオシャレな服を着ます。
ミーシャさんはアルテアさんが二〇代女性にぴったりの明るくおしゃれな服装を…。
ちなみにミーシャさんは魔人族なので、三七歳という年齢ですが、人間換算で二二~四歳くらいになるそうです。
「魔人族は人より長命な種族なので、成人するまではほぼ人間と同じなのだけど、成人後はゆっくり老けていくの。二〇〇歳くらいまで生きるそうよ。」
「ええ?!それじゃあ結婚後は僕の方が早く老けちゃうんじゃ…。」
「そんな良太君に朗報です♪結婚後にミーシャちゃんの遺伝子の一部を魔法的に移植して、良太君を遺伝的には人間と魔人族のハーフにすればいいのです。
そうすれば、年齢のとり方がミーシャさんとほぼ同じになるので、二人が無理なく一生を添い遂げられるでしょう♪」
ううむ…。アルテアさんがスゴイ解決策を提示してくれます。
「では、デート代を渡しておくね♪」
石川邸の『お母さん』のアルテアさんが財布を渡してくれます。
そんなものを頂くわけには…中身が数十万円入っているのですが?!!
「大丈夫!さっき貴金属を換金してきたから、偽札だったり、元の世界の使えなお札じゃないから♪」
瀬利亜さんがサムズアップしています。
気持ちは嬉しいけど多すぎます!!
そんなわけで実家の近くの商店街で転生前も含めて生まれてからの初デートです。
見た目は一四~一五くらいに見える肌黒の美少女です!!
『見た目はロリ系だけど、内面は体育会系のノリのさっぱりしたお姉さんだから、良太君でも十分対応できるはずだわ♪』
瀬利亜さん!『良太君でも』とは酷いです!!…否定できないのがさらに残念です。
「街の中を友達と歩くなんて生まれて初めてだから…。」
ミーシャさんが僕の手を握りながら恥らっています。
ミーシャさんはデートはもちろんのこと、日本の街を歩くのもほぼ初めてなので、一から十まで僕がリードしなくてはいけません。
美少女ゲーム『わくわくモンスターバスター』のイベントでこなしたデートの記憶に依れば…そうか?!!こんな時のためのタブレットで『女の子がデートで喜ぶ場所』の検索を行えばいいんだ?!!
僕が一生懸命調べていると、ミーシャさんが覗きこんでくる。
「良太、何を調べているの?」
「女の子に喜ばれるデートスポットを。」
「どういう風に調べればいいわけ?」
「こうやって、『女の子』『デートスポット』『おしゃれ』『◎◎市◆◆町』みたいに調べたい言葉を入れて、こうやってボタンを押すと…こんな風に結果が出てくるんだ。」
「うわー、便利だね。良太、すごいね♪」
「いやあ、それほどでも…。」
しまったあああ!!!こんな初歩的なことを調べているとデート相手の女の子にばらしてどうすんの?!!!
「それで、どんな場所がでてきたの?」
ミーシャさんがわくわくするように画面を覗きこんでいる。
…ええと、僕が初歩的なことを調べたとかどうとか全く気にされていないようです。
ミーシャさんが細かいことにこだわらない人で助かりました。
商店街に着くと、よほど珍しかったのでしょう。周りをきょろきょろ見回しながら目をきらきらさせておられます。
「ねえねえ良太!あれはなに?」
小さな子供のようにあちこちをうろついて、僕にお店や商品のことを聞いてきます。
一生懸命説明するうちに数年前に二つ下の従妹と一緒に街を歩いた時のことを思い出しました。
あの時は『元気な女の子』だった従妹は今は少しはレディになっただろうかとちらっと思いながら、良太は再びミーシャを見る。
好奇心旺盛に目をキラキラさせているミーシャは良太にとってとてもかわいく映った。
(年齢=彼女いない歴 がこれで終わるどころか、『婚約間近』ですか?!!僕は夢でも見ているんじゃあるまいか…)
思わず自分の頬を抓ると非常に痛かったので、現実だと確認したころ、さすがにそろそろ疲れてきました。
「ちょっと休憩にお茶でも…。」
僕がそこまで言ったときにミーシャさんが何かを見つけたようです。
「あそこのおしゃれな建物に『休憩料金』と書いてあるよ。あそこで休めるんじゃない?」
言われるままにそのためものを見ると…『ラブなホテル』じゃないですか?!!!
「…もしかして、値段がかなり高い高級なところなの?」
僕が慌てているのに気付き、ミーシャさんが不審そうな顔をする。
高級がどうこうじゃなくて?!!
「さすがや良太はん!!いざとなると度胸があるんやね♪」
いつの間に光一さんまでおられるのですか?!!!
「そうね、セバスチャンさんが『跡継ぎ大歓迎』だから、早めに仕込んでも全然大丈夫…みたいなことをおっしゃっていたわ♪」
瀬利亜さん!!セバスチャンさんと何を話されているんですか?!!
もしかして、追跡しておられたんですか?!!
「いえ、夕食に備えて食材を買いに出てきたのよ。『偶然』はすごいわね♪」
食材を買いに出られたのは本当なのかもしれませんが、出会ったのは絶対に偶然じゃないですよね?!!
僕たちの対応が不自然なのに気付き、ミーシャさんが瀬利亜さんに確認を取ります。
「えええええええ?!!!ここって『そういう場所』だったの?!!!
良太!私は決してそう言うつもりで言ったのでは?!!」
「ミーシャさん、わかっているから。大丈夫です。」
僕の言葉にミーシャさんはほっとした表情をされます。
「良太はん、なに言うてんね!愛し合う者同士が『お互いを求める』のはものすごく自然なことや!!恥じる必要は全くあらへん!!
…そういうわけで、瀬利亜はん。わてらもあそこで『休憩』させていただこうか♪」
「光ちゃん!昼間から何を言いだすの?!!
買い物から帰ったら夕食の支度があるでしょ??!!!」
「大丈夫や。巧はんとアルテアはんに『事情を説明』したら、夕飯を代わりに作って下さる思うんや。
そういうわけで、良太はんとミーシャはんと一緒に『ラブなホテルでのダブルデート』いこうやないか♪♪
瀬利亜はんらも異世界転移してから三日も経った言う話やし。」
「いえいえ、私たちの視点では三日経っていたけど、光ちゃんたちは『三時間しか経っていない』て聞いているわ。
つまり、ちゃんと『昨夜も』……いえ、なんでもないわ…。」
昨夜もなんですか?!!ラブなホテルでするようなことを…いえいえ、僕の思考が変な方向に…。
あ、ミーシャさんも真っ赤になっておられるので、僕と同じことを考えられたのだね…。
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