45 / 65
第1章
第44話:王都に到着しました。宿泊先は王城です
しおりを挟む
それから数時間後。
俺達は無事に王都へと到着した。
俺とゼノア、フィアはフィリップさんとクレア達の命の恩人と言うことで、検問をされずにすんなりと通された。
「そうだ。俺達は宿を取りたいからここいらで降りるとするよ」
「宿は王城でもよいが?」
「命の恩人ですし」
そうは言われても……流石に王城での泊まりは困る。
「流石に悪いから遠慮するよ」
「アキト殿。どうしてもなのか?」
「何もしないと言うのは王家の恥ですから! お願いします!」
「ふぁ~、んっ、うん? どうしたのお兄ちゃん?」
フィアが目を覚ましたようだ。
ゼノアは俺に着いてくるし、ここはフィアに聞いてみるか。
「フィアは王城に泊まってみたいか?」
「おうじょう?」
「そうだ。あそこに見える大きな城だ」
そう言って窓の外を指さす。
フィアは見た瞬間、目をキラキラさせた。
あっ……これは確定かな?
「泊まって見たいか? フィアがいいならそこにするけど?」
「いいの! 行きたい!」
「ならそうしようか」
「やったぁー!」
フィアの言葉を聞いたフィリップさんとクレア。
表情を見ると嬉しいようだ。
「さて。ではこのまま王城に行こうか」
「ああ、お願いするよ」
結局王城での宿泊が決まってしまった。
まあ、フィアが喜んでいるので良しとしよう。
俺はゼノアとフィアが喜んでいるのが見れればそれでいいのだ。
暫くすると馬車が停止した。
扉が開かれる。
降りた俺とゼノア、フィアは見上げた。
後ろからフィリップさんが声をかけた。
「私の城はどうだい?」
「どうですか?」
「で、でかい……」
「デカいのう。あの城よりは立派だな」
「わぁあ! お城だ!」
「ハッハッハ。喜んで貰えて良かった」
デカい白亜の城だな。
ここに泊まるのか……
そう考えると少しワクワクしてきた。
明日から家探しをするか。
城入口前には騎士達が整列して出迎えていた。
「アキト殿行くぞ」
「アキトさん行きましょう」
「ああ」
騎士達の間を通り抜け、中に入る。
中は巨大な空間となっており、ロウソクだろうか? それのシャンデリアが吊るされていた。
華美な物は一切なく、気品を感じさせる。
「陛下にクレア様おかえりなさいませ……そちらは?」
俺達の目の前には一人の執事だろう人物と、それなりの衣服を身にまとったおじさんがいた。
「ただいま戻った。ダーウェン宰相にグーテ」
「ただいま戻りました。こちらは盗賊に襲われた所を助けて頂いた者達です」
「そうなのですか?」
ダーウェン宰相とグーテさんが俺達三人を見る。
「そうだ。盗賊の規模が多かったがこの者達が助けてくれたのだ。私とクレアの客人だ。家が決まるまではこの城に泊まる事になる。丁重に扱ってくれ」
「分かりました」
「畏まりました」
二人が俺達の前にくる。
「陛下とクレア様を助けて頂きありがとうございます。私はレスティン王国の宰相をしておりますダーウェンと申します」
「私は執事長兼陛下専属の執事をしております、グーテと申します」
俺達も自己紹介をする。
「俺は冒険者のアキトだ。こっちは」
「ゼノアじゃ。ご主人様の妻じゃ」
「フィアっていいます! お兄ちゃんの将来のお嫁さんです!」
俺は内心で冷や汗をかく。
ゼノアは見たの割に年は凄い。
逆にフィアはまだ子供だ。だが将来のって言っているので取り敢えず大丈夫だろう。
「そうでしたか。アキト様に奥方のゼノア様、フィア様ですね。よろしくお願いします」
「こちらこそお願いするよ」
「あ、アキトさん」
声のする方を振り向くと、クレアがアワアワしていた。
「どうした?」
「その、ゼノアさんが妻って……どう言う事ですか?」
「……は?」
「だって、まだ子供ですよ?」
俺が口を開く前に、ゼノアが口を開いた。
「何を言っておるのじゃ! 妾はこう見えても二千七百歳なのじゃ。敬意を払うのじゃ!」
ゼノアの発言に沈黙が場を支配する。
ゼノアの年齢はフィリップさんやクレアにだって言っていない。てか言う必要がなかった。
「そ、それって本当、ですか?」
クレアが俺に聞いてくる。
「ああ、そうだな。ステータスを見たら性別も女となってたし」
「え、え、えぇぇぇぇぇぇぇッ!?」
フィリップさんや宰相のダーウェンさん、グーテさんも笑顔のままだ。
「フィ、フィアちゃんは?」
「見た目通りの年齢だ」
「ふぅー」
何故安堵しているのだろうか?
俺には分からない。人の心なんて読めないのだから。
「クレア。お主ご主人様を狙っておるのか?」
ん? どう言うことだ?
ゼノアの発言に俺は頭を悩ます。
「そ、そそそそんわけないじゃないですか!」
「そうかのう?」
「も、もちろんですよ!」
「ふふっ、ではそう言う事にしておくとしようかのう。妾はクレアを歓迎するのじゃがのう……」
「も、もうゼノアさん!」
「二人で何を言ってるんだ?」
「「ご主人様は(アキトさん)は関係ないのじゃ(です)!」」
見事にハモった二人。
俺には訳分からん。
フィリップさんはニヤニヤして見ていて、口を開いた。
「さて、クレアもその事は後で話そうか。グーテ、二人を部屋に案内してくれ」
「畏まりました。御三方こちらへ」
俺達は部屋に案内されるのだった。
一体なんの話だったのだろうか?
俺達は無事に王都へと到着した。
俺とゼノア、フィアはフィリップさんとクレア達の命の恩人と言うことで、検問をされずにすんなりと通された。
「そうだ。俺達は宿を取りたいからここいらで降りるとするよ」
「宿は王城でもよいが?」
「命の恩人ですし」
そうは言われても……流石に王城での泊まりは困る。
「流石に悪いから遠慮するよ」
「アキト殿。どうしてもなのか?」
「何もしないと言うのは王家の恥ですから! お願いします!」
「ふぁ~、んっ、うん? どうしたのお兄ちゃん?」
フィアが目を覚ましたようだ。
ゼノアは俺に着いてくるし、ここはフィアに聞いてみるか。
「フィアは王城に泊まってみたいか?」
「おうじょう?」
「そうだ。あそこに見える大きな城だ」
そう言って窓の外を指さす。
フィアは見た瞬間、目をキラキラさせた。
あっ……これは確定かな?
「泊まって見たいか? フィアがいいならそこにするけど?」
「いいの! 行きたい!」
「ならそうしようか」
「やったぁー!」
フィアの言葉を聞いたフィリップさんとクレア。
表情を見ると嬉しいようだ。
「さて。ではこのまま王城に行こうか」
「ああ、お願いするよ」
結局王城での宿泊が決まってしまった。
まあ、フィアが喜んでいるので良しとしよう。
俺はゼノアとフィアが喜んでいるのが見れればそれでいいのだ。
暫くすると馬車が停止した。
扉が開かれる。
降りた俺とゼノア、フィアは見上げた。
後ろからフィリップさんが声をかけた。
「私の城はどうだい?」
「どうですか?」
「で、でかい……」
「デカいのう。あの城よりは立派だな」
「わぁあ! お城だ!」
「ハッハッハ。喜んで貰えて良かった」
デカい白亜の城だな。
ここに泊まるのか……
そう考えると少しワクワクしてきた。
明日から家探しをするか。
城入口前には騎士達が整列して出迎えていた。
「アキト殿行くぞ」
「アキトさん行きましょう」
「ああ」
騎士達の間を通り抜け、中に入る。
中は巨大な空間となっており、ロウソクだろうか? それのシャンデリアが吊るされていた。
華美な物は一切なく、気品を感じさせる。
「陛下にクレア様おかえりなさいませ……そちらは?」
俺達の目の前には一人の執事だろう人物と、それなりの衣服を身にまとったおじさんがいた。
「ただいま戻った。ダーウェン宰相にグーテ」
「ただいま戻りました。こちらは盗賊に襲われた所を助けて頂いた者達です」
「そうなのですか?」
ダーウェン宰相とグーテさんが俺達三人を見る。
「そうだ。盗賊の規模が多かったがこの者達が助けてくれたのだ。私とクレアの客人だ。家が決まるまではこの城に泊まる事になる。丁重に扱ってくれ」
「分かりました」
「畏まりました」
二人が俺達の前にくる。
「陛下とクレア様を助けて頂きありがとうございます。私はレスティン王国の宰相をしておりますダーウェンと申します」
「私は執事長兼陛下専属の執事をしております、グーテと申します」
俺達も自己紹介をする。
「俺は冒険者のアキトだ。こっちは」
「ゼノアじゃ。ご主人様の妻じゃ」
「フィアっていいます! お兄ちゃんの将来のお嫁さんです!」
俺は内心で冷や汗をかく。
ゼノアは見たの割に年は凄い。
逆にフィアはまだ子供だ。だが将来のって言っているので取り敢えず大丈夫だろう。
「そうでしたか。アキト様に奥方のゼノア様、フィア様ですね。よろしくお願いします」
「こちらこそお願いするよ」
「あ、アキトさん」
声のする方を振り向くと、クレアがアワアワしていた。
「どうした?」
「その、ゼノアさんが妻って……どう言う事ですか?」
「……は?」
「だって、まだ子供ですよ?」
俺が口を開く前に、ゼノアが口を開いた。
「何を言っておるのじゃ! 妾はこう見えても二千七百歳なのじゃ。敬意を払うのじゃ!」
ゼノアの発言に沈黙が場を支配する。
ゼノアの年齢はフィリップさんやクレアにだって言っていない。てか言う必要がなかった。
「そ、それって本当、ですか?」
クレアが俺に聞いてくる。
「ああ、そうだな。ステータスを見たら性別も女となってたし」
「え、え、えぇぇぇぇぇぇぇッ!?」
フィリップさんや宰相のダーウェンさん、グーテさんも笑顔のままだ。
「フィ、フィアちゃんは?」
「見た目通りの年齢だ」
「ふぅー」
何故安堵しているのだろうか?
俺には分からない。人の心なんて読めないのだから。
「クレア。お主ご主人様を狙っておるのか?」
ん? どう言うことだ?
ゼノアの発言に俺は頭を悩ます。
「そ、そそそそんわけないじゃないですか!」
「そうかのう?」
「も、もちろんですよ!」
「ふふっ、ではそう言う事にしておくとしようかのう。妾はクレアを歓迎するのじゃがのう……」
「も、もうゼノアさん!」
「二人で何を言ってるんだ?」
「「ご主人様は(アキトさん)は関係ないのじゃ(です)!」」
見事にハモった二人。
俺には訳分からん。
フィリップさんはニヤニヤして見ていて、口を開いた。
「さて、クレアもその事は後で話そうか。グーテ、二人を部屋に案内してくれ」
「畏まりました。御三方こちらへ」
俺達は部屋に案内されるのだった。
一体なんの話だったのだろうか?
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
4,812
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる