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第9章 リザードマン編
910.テラの長期旅行
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ミーヤ国の港を離れて、北に進みながら、いくつかの村や町を見てきたが、何処とも人口とかが違うだけで、出ている店もあまり変化がない。
リザードマンの生活は、何処も同じようだ。この氷の世界では、すべてが閉じ込められていた。変化を拒んでいるかのようだった。
私達は、ついに、アストーリア大陸のへそというべき場所に着いた。でも、特に何もなかった。
「テラ、動物、いない」
「本当だね。人も動物も生きている者がいない」
「何か変。気分悪い」
「どう変なの」
「揺れているみたい」
「スピア、急いで離れよう」
私達は、大陸のへそから、急いで離れた。5kmぐらい離れてやっと元に戻った。
「強い磁場があるみたい。それの影響かも」
「スピア、わからない」
「私もわからないよ。でも、離れておく方がいいね。気分が悪くなるから」
「うん。帰ろう」
「帰ろうか」
私達は、キャメール村に戻った。それから、船でヤガータ国に戻ってから、思念伝達で、暫く、長期旅行に出かけるととを告げた。
「さあ、スピア、行こうか」
「うん、行こう」
私達は、昔の工房に行った。地下牢の前の工房だ。サルビアと来たのが、最後だった。
「サルビア、懐かしいね。今、どうしてるのかな?」
「うん。サルビア、会いたい」
「あれから、もう、3年経っているからね。私は、変わっていないけど。サルビアは、もう、立派な女性になっているね」
「サルビア、変わらない」
「ここでの仕事が終わったら、会いに行こう」
「うん。会いに行く」
私は、早速、13歳の自分を創り始めた。わりと簡単に作ることが出来た。サルビアを思い出しながら、内臓もしっかり作ることにした。それと、血も流れる様に加工した。
次に、新しいガラスのケースを一つ作って、新しい身体を中に入れた。自分自身も、空いているガラスのケースの中に入った。そして、新しい身体に魔方陣を刻印して、魂を入れ替えた。
私達は、新しい国に行くことにした。それは、ミヤーコ王国で、北端の国だ。ミヤーコ王国は、広大な土地を持つ国で、フラン連合国の中で、最大の国土を有している。以前、ウェーリィ王が多額の借金をした国でもある。
私達は、ミヤーコ王国の最大の都市シジンに向かった。この国は豊富な地下資源を輸出することで、他の国から金貨を得ている。もっとも、豊富な金属が金と銀だ。しかも、ほとんど加工の必要のない状態で、産出されているらしい。
そのため、豊富な資金の割に、技術力は低く、ほどんどの加工製品を他国から購入している。また、豊富な資源のため、働く意欲がなく、食料もほとんど、他国から輸入している。
金と銀以外に唯一輸出しているのが、宗教だ。この国の都市の名前でもあるシジン教が各国に輸出されている。つまり、ほとんどの教会がシジン教のための施設となっている。
「この街は、綺麗ね。至る所が金色だよ」
「うん。眩しい」
「何か、食べる?」
「テラ、決めて、どこ、入る」
私達は、入り易そうな店を探しているが、どの店も高級店の様に、煌びやかだった。
「ここに、入るよ」
「うん。入る」
考えても仕方がないので、適当に店を決めて、入っていった。
「いらっしゃいませ。こちらは、初めてですか?」
「はい、初めてです」
「私共の店は、会員のみ利用できる店になっています。まず、会員になって貰えますか?」
「会員とは、何ですか?」
「この国の色々な店を利用するための物です。この会員証がないと、この国では、何も買えません」
「わかりました。入ります。会員になります」
「それでは、入会金として金貨50枚と、年会費として金貨50枚をお支払いください。それと引き換えに会員証をお渡しします」
「それでは、これでいいですか」
私は、言われるままに金貨100枚を出した。
「あの、お客様、これでは、一人分にしかなりません。あと、金貨100枚が必要です」
「わかりました。それでは、これで」
私は、追加で、更に、金貨100枚を出した。すると、係員が奥の部屋から、会員証を2枚持って来た。
「はい、これで、この国の商品を購入することが出来ます。私共の店のメニューは、これです」
「すみません。お薦めを頂きます」
「かしこまりました。お薦めを2人分でよろしいでしょうか」
「はい。それで、お願いします」
「しばらく、お待ちください」
複数の係員が、皿をいくつも持って、テーブルの上に置き始めた。到底、2人分とは思えなかった。
「スピア、食べようか?」
「うん、食べる」
色んな皿の色んな料理を少しずつ取りながら、食べて行った。
「お客様、ご堪能されましたでしょうか?」
「はい、十分、頂きました」
「それでは、今日のお会計で、ございます」
「金貨300枚ですか」
「はい、2人分としては、普通の金額ですよ」
私は、言われるままに、金貨を支払い、店を出た。
「これは参った。この調子なら、あっという間に破産だね」
「うん、高い」
この国では、迂闊に店にも入れないようだ。暫くは、隠密魔法で、姿を消して、調査する方が良さそうだ。
リザードマンの生活は、何処も同じようだ。この氷の世界では、すべてが閉じ込められていた。変化を拒んでいるかのようだった。
私達は、ついに、アストーリア大陸のへそというべき場所に着いた。でも、特に何もなかった。
「テラ、動物、いない」
「本当だね。人も動物も生きている者がいない」
「何か変。気分悪い」
「どう変なの」
「揺れているみたい」
「スピア、急いで離れよう」
私達は、大陸のへそから、急いで離れた。5kmぐらい離れてやっと元に戻った。
「強い磁場があるみたい。それの影響かも」
「スピア、わからない」
「私もわからないよ。でも、離れておく方がいいね。気分が悪くなるから」
「うん。帰ろう」
「帰ろうか」
私達は、キャメール村に戻った。それから、船でヤガータ国に戻ってから、思念伝達で、暫く、長期旅行に出かけるととを告げた。
「さあ、スピア、行こうか」
「うん、行こう」
私達は、昔の工房に行った。地下牢の前の工房だ。サルビアと来たのが、最後だった。
「サルビア、懐かしいね。今、どうしてるのかな?」
「うん。サルビア、会いたい」
「あれから、もう、3年経っているからね。私は、変わっていないけど。サルビアは、もう、立派な女性になっているね」
「サルビア、変わらない」
「ここでの仕事が終わったら、会いに行こう」
「うん。会いに行く」
私は、早速、13歳の自分を創り始めた。わりと簡単に作ることが出来た。サルビアを思い出しながら、内臓もしっかり作ることにした。それと、血も流れる様に加工した。
次に、新しいガラスのケースを一つ作って、新しい身体を中に入れた。自分自身も、空いているガラスのケースの中に入った。そして、新しい身体に魔方陣を刻印して、魂を入れ替えた。
私達は、新しい国に行くことにした。それは、ミヤーコ王国で、北端の国だ。ミヤーコ王国は、広大な土地を持つ国で、フラン連合国の中で、最大の国土を有している。以前、ウェーリィ王が多額の借金をした国でもある。
私達は、ミヤーコ王国の最大の都市シジンに向かった。この国は豊富な地下資源を輸出することで、他の国から金貨を得ている。もっとも、豊富な金属が金と銀だ。しかも、ほとんど加工の必要のない状態で、産出されているらしい。
そのため、豊富な資金の割に、技術力は低く、ほどんどの加工製品を他国から購入している。また、豊富な資源のため、働く意欲がなく、食料もほとんど、他国から輸入している。
金と銀以外に唯一輸出しているのが、宗教だ。この国の都市の名前でもあるシジン教が各国に輸出されている。つまり、ほとんどの教会がシジン教のための施設となっている。
「この街は、綺麗ね。至る所が金色だよ」
「うん。眩しい」
「何か、食べる?」
「テラ、決めて、どこ、入る」
私達は、入り易そうな店を探しているが、どの店も高級店の様に、煌びやかだった。
「ここに、入るよ」
「うん。入る」
考えても仕方がないので、適当に店を決めて、入っていった。
「いらっしゃいませ。こちらは、初めてですか?」
「はい、初めてです」
「私共の店は、会員のみ利用できる店になっています。まず、会員になって貰えますか?」
「会員とは、何ですか?」
「この国の色々な店を利用するための物です。この会員証がないと、この国では、何も買えません」
「わかりました。入ります。会員になります」
「それでは、入会金として金貨50枚と、年会費として金貨50枚をお支払いください。それと引き換えに会員証をお渡しします」
「それでは、これでいいですか」
私は、言われるままに金貨100枚を出した。
「あの、お客様、これでは、一人分にしかなりません。あと、金貨100枚が必要です」
「わかりました。それでは、これで」
私は、追加で、更に、金貨100枚を出した。すると、係員が奥の部屋から、会員証を2枚持って来た。
「はい、これで、この国の商品を購入することが出来ます。私共の店のメニューは、これです」
「すみません。お薦めを頂きます」
「かしこまりました。お薦めを2人分でよろしいでしょうか」
「はい。それで、お願いします」
「しばらく、お待ちください」
複数の係員が、皿をいくつも持って、テーブルの上に置き始めた。到底、2人分とは思えなかった。
「スピア、食べようか?」
「うん、食べる」
色んな皿の色んな料理を少しずつ取りながら、食べて行った。
「お客様、ご堪能されましたでしょうか?」
「はい、十分、頂きました」
「それでは、今日のお会計で、ございます」
「金貨300枚ですか」
「はい、2人分としては、普通の金額ですよ」
私は、言われるままに、金貨を支払い、店を出た。
「これは参った。この調子なら、あっという間に破産だね」
「うん、高い」
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