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第10章 魔法学院(入学)編
1006.シロッコスの吉報
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食堂を出ると、シロッコスから、思念伝達で、連絡が入った。
「テラ、シロッコスです」
「どうだ、順調か?」
「はい、色んな村に出向いて、説得してきました。それで、やっと、1万人に達したので、報告しようと思い、連絡しました」
「凄いな。この短期間で、1万人も兵士を集めるとは、やるな」
「ありがとうございます。あと、5000人なんですが、ミーヤ国で、消息が分からなくなった者が2000人以上いるそうなんです」
「それは、どうして?」
「どうやら、騙されたことが分かった者が、ミーヤ国に潜んでいて、新しくやって来た者を仲間にしているそうです。ただ、仕事がないので、港を荒らしているようです」
「それじゃ、盗賊と同じじゃないか」
「そうです。それに、人数が膨れ上がって、2000人を超しているので、ミーヤ国も本格的に討伐に乗り出すようです」
「それじゃ、早く助けないと、殺されてしまうよ」
「そうなんです。そこで、テラに相談なんですが。スピアの仲間を貸して貰えませんか」
「我々も人数は十分いるのですが、多数で、ミーヤ国に入ると、戦争になってしまいます」
「そうだね。少人数の方がいいね。それなら、私達が行くよ」
「えぅ、いいのですか」
「当たり前だよ。シロッコスの仲間のことだからね」
「はい。お願いします」
私達は、ミーヤ国の都市イキシで、シロッコスと合流した。
「シロッコス、仲間の居る所はわかるの?」
「大体、見当はついています。近くまで行けば、はっきりします」
「それじゃ、行こうか」
私達は、シロッコスを先頭に、どんどん進んで行った。
「テラ、仲間を感じます。もう近くです」
「どうする?代表と話が出来るといいね」
「そうですね。多分、代表は、一番強い男でしょう」
「それじゃ、私が場所を調べるよ」
私は、スキル探索で、レベルが高いリザードマンを探した。一人、レベル40のリザードマンが居た。
「見つけたよ」
私は、隠密魔法を全員に掛けて、姿を消した。続いて、思念伝達で、2人に連絡を取った。
「私は、スピアの背中に乗せて貰うよ。シロッコスは、少し、遅れて来てくれる」
「はい、わかりました」
暫く進むと、小さな小屋が見えた。ここに、5人いる。その中の一人が多分リーダーだ。
「シロッコス、ここだよ」
少しして、シロッコスがやって来た。
私達は、周りを窺いながら、隠密魔法を切って、姿を現した。
シロッコスは、先頭で、小屋に入っていった。
「お前は、誰だ! 勝手に入って来るな」
「ここが、どこか、わかっているのか?リーダーの小屋だぞ。無礼だろう」
「早く、出ていけ」
口々のシロッコスを批判している。シロッコスは、黙ったままだ。
「俺は、シロッコス。リーダーなら、俺の挑戦を受けろ」
「何、挑戦だって、それなら、俺が受けてやる。表に出ろ」
「よし、受けてやる」
シロッコスとリーダーの側近は、小屋を出た。
「いつでもいいぜ」
シロッコスが、側近を煽っている。
「ドリャー」
力の差がありすぎた。勝負な一撃で終わった。シロッコスは、また、小屋に入っていった。
「次は、誰だ!」
「「俺が相手だ!」」
「いいぜ、3人まとめて、相手してやる」
「俺たちを舐めるなよ」
シロッコスは、3人と共に外に出た。
「「ドリャー」」
3人が仮でも無理だった。シロッコスは、何時の間にか、レベル50になっていた。スピアの仲間と練習していたようだ。その成果がはっきり出ていた。更に、ただの喧嘩しかやったことの無い者と戦闘訓練している兵士とでは、同じレベルであっても、手も足も出なかっただろう。
シロッコスは、黙って、小屋に入っていった。
「お前は、誰だ」
「俺は、アストーリア大陸のキャメール村のシロッコスだ。今は、ヤガータ国の兵士長だ」
「キャメール村か、聞いたことがある。噂になっていたな。本当に居たんだな」
「どういうことだ」
「タダで、船に乗れるっていう噂だよ。俺も気になっていたが、時間がなかった。
こっちに来て、やっと気が付いた。騙されていたとな。
船の乗る前も、乗ってからも、働かせやがって、こっちに来たら、金貨どころか、飯もなしだよ。
俺は、頭に来て、仲間と共に港から脱走したんだ。
それからは、港に行く度に食料を持って帰って来た。その度に、一緒に脱走する仲間が増えたんだ。今じゃ、それが3000人にもなっている」
「凄い数だな。それをまとめているのか」
「いや、最近は、数が増えすぎて、抑えきれていない。皆、勝手をしているぜ」
「それじゃ、ただの強盗だな」
「そう言われても、仕方がないな」
「俺たちと来ないか?兵士として、雇ってもらえるぞ」
「俺は、行きたいが、他の連中は、分からないぜ」
「構わないさ。来たい者だけ、来れば」
「よし、俺が声を掛けよう。そいつら、全員雇って貰えるのか?」
「ああ、大丈夫だ。それから、寝る所と食事付きで、月金貨50枚だ」
「おい、本当か?そんなに貰えるのか」
「本当だ。どうだ」
「どうだって、行くに決まってるだろう」
リーダーは、すぐに小屋を飛び出して、声を掛けてくれた。ほぼ全員が一緒に行くと言っていた。
「何人かは、今の自由な生活がいいとさ」
「構わない。放っておこう」
私達は、ほぼ全員で、ヤガータ国の基地を目指して移動した。予定よりは、少し少ないが、これで、ヤガータ国の軍隊も立派な者になって来た。
「テラ、シロッコスです」
「どうだ、順調か?」
「はい、色んな村に出向いて、説得してきました。それで、やっと、1万人に達したので、報告しようと思い、連絡しました」
「凄いな。この短期間で、1万人も兵士を集めるとは、やるな」
「ありがとうございます。あと、5000人なんですが、ミーヤ国で、消息が分からなくなった者が2000人以上いるそうなんです」
「それは、どうして?」
「どうやら、騙されたことが分かった者が、ミーヤ国に潜んでいて、新しくやって来た者を仲間にしているそうです。ただ、仕事がないので、港を荒らしているようです」
「それじゃ、盗賊と同じじゃないか」
「そうです。それに、人数が膨れ上がって、2000人を超しているので、ミーヤ国も本格的に討伐に乗り出すようです」
「それじゃ、早く助けないと、殺されてしまうよ」
「そうなんです。そこで、テラに相談なんですが。スピアの仲間を貸して貰えませんか」
「我々も人数は十分いるのですが、多数で、ミーヤ国に入ると、戦争になってしまいます」
「そうだね。少人数の方がいいね。それなら、私達が行くよ」
「えぅ、いいのですか」
「当たり前だよ。シロッコスの仲間のことだからね」
「はい。お願いします」
私達は、ミーヤ国の都市イキシで、シロッコスと合流した。
「シロッコス、仲間の居る所はわかるの?」
「大体、見当はついています。近くまで行けば、はっきりします」
「それじゃ、行こうか」
私達は、シロッコスを先頭に、どんどん進んで行った。
「テラ、仲間を感じます。もう近くです」
「どうする?代表と話が出来るといいね」
「そうですね。多分、代表は、一番強い男でしょう」
「それじゃ、私が場所を調べるよ」
私は、スキル探索で、レベルが高いリザードマンを探した。一人、レベル40のリザードマンが居た。
「見つけたよ」
私は、隠密魔法を全員に掛けて、姿を消した。続いて、思念伝達で、2人に連絡を取った。
「私は、スピアの背中に乗せて貰うよ。シロッコスは、少し、遅れて来てくれる」
「はい、わかりました」
暫く進むと、小さな小屋が見えた。ここに、5人いる。その中の一人が多分リーダーだ。
「シロッコス、ここだよ」
少しして、シロッコスがやって来た。
私達は、周りを窺いながら、隠密魔法を切って、姿を現した。
シロッコスは、先頭で、小屋に入っていった。
「お前は、誰だ! 勝手に入って来るな」
「ここが、どこか、わかっているのか?リーダーの小屋だぞ。無礼だろう」
「早く、出ていけ」
口々のシロッコスを批判している。シロッコスは、黙ったままだ。
「俺は、シロッコス。リーダーなら、俺の挑戦を受けろ」
「何、挑戦だって、それなら、俺が受けてやる。表に出ろ」
「よし、受けてやる」
シロッコスとリーダーの側近は、小屋を出た。
「いつでもいいぜ」
シロッコスが、側近を煽っている。
「ドリャー」
力の差がありすぎた。勝負な一撃で終わった。シロッコスは、また、小屋に入っていった。
「次は、誰だ!」
「「俺が相手だ!」」
「いいぜ、3人まとめて、相手してやる」
「俺たちを舐めるなよ」
シロッコスは、3人と共に外に出た。
「「ドリャー」」
3人が仮でも無理だった。シロッコスは、何時の間にか、レベル50になっていた。スピアの仲間と練習していたようだ。その成果がはっきり出ていた。更に、ただの喧嘩しかやったことの無い者と戦闘訓練している兵士とでは、同じレベルであっても、手も足も出なかっただろう。
シロッコスは、黙って、小屋に入っていった。
「お前は、誰だ」
「俺は、アストーリア大陸のキャメール村のシロッコスだ。今は、ヤガータ国の兵士長だ」
「キャメール村か、聞いたことがある。噂になっていたな。本当に居たんだな」
「どういうことだ」
「タダで、船に乗れるっていう噂だよ。俺も気になっていたが、時間がなかった。
こっちに来て、やっと気が付いた。騙されていたとな。
船の乗る前も、乗ってからも、働かせやがって、こっちに来たら、金貨どころか、飯もなしだよ。
俺は、頭に来て、仲間と共に港から脱走したんだ。
それからは、港に行く度に食料を持って帰って来た。その度に、一緒に脱走する仲間が増えたんだ。今じゃ、それが3000人にもなっている」
「凄い数だな。それをまとめているのか」
「いや、最近は、数が増えすぎて、抑えきれていない。皆、勝手をしているぜ」
「それじゃ、ただの強盗だな」
「そう言われても、仕方がないな」
「俺たちと来ないか?兵士として、雇ってもらえるぞ」
「俺は、行きたいが、他の連中は、分からないぜ」
「構わないさ。来たい者だけ、来れば」
「よし、俺が声を掛けよう。そいつら、全員雇って貰えるのか?」
「ああ、大丈夫だ。それから、寝る所と食事付きで、月金貨50枚だ」
「おい、本当か?そんなに貰えるのか」
「本当だ。どうだ」
「どうだって、行くに決まってるだろう」
リーダーは、すぐに小屋を飛び出して、声を掛けてくれた。ほぼ全員が一緒に行くと言っていた。
「何人かは、今の自由な生活がいいとさ」
「構わない。放っておこう」
私達は、ほぼ全員で、ヤガータ国の基地を目指して移動した。予定よりは、少し少ないが、これで、ヤガータ国の軍隊も立派な者になって来た。
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