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おみくじ
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「疲れてるか?」
翔は、少し気を使うようにあすかに声をかけた。あすかは、キャリーケースを開けて中から物を出している。
「大丈夫だよ!」
一度手を止め翔を見ながら言った。
「じゃあさ、俺行きたいところあんだよね」
そう言うと翔はスマホを手に取り、何か探し出した。あすかは翔の言葉を待つように、じっと見つめている。
「あったあった」
翔はそう言ってスマホ画面を見せてきた。
「何これ」
神社?にしては、豪華なように見える。だけど、特徴は神社だ。
「パワースポット的な」
翔は言葉を探すように考えてからそう言った。表情を見る感じパワースポットの意味を理解していないようだ。ノリで使っているみたいだ。
「なるほど?」
「なんか、恋愛の神様らしい。ここら辺では有名なんだって。明後日お祭りもあるし、混む前に、とりあえず今日いかね?」
「うん!」
よくわからないけど、楽しそうだから行ってみることにした。それに翔が行きたいと言うなら、それだけで十分行く理由になる。
再び翔の車に乗り、神社へ向かった。近づけば近づくほど、いつもみている神社とは、雰囲気が全く違う事に気がつく。わかりやすい所を言うならば、大きい。それなのに細かいところも、きちんと整備されているように見える。
「着いたぜ」
翔はそう言いながら車をとめた。
「すごいね」
「だろ?」
翔は得意げに笑っている。入り口はどこかとキョロキョロしていると、翔が手招きしてくれた。
「俺もきた事ないけど、地図見たから多分わかる」
そう言う翔についていくと、だんだん鳥居が近くなってきた。
「着いたね」
「そうだな」
よくみると色んな所にハートの形が散りばめられている。そっか、恋愛か…急に思い出してしまった。翔は今日ここで誰を想って願うんだろう。胸がズキっと痛むのがわかる。
「どうした?」
表情に出ていたようで翔に心配されてしまった。
「いや、すごいなって思って」
「だよなぁ」
翔は目をキラキラさせながら言った。あ、今も好きな人の事考えてるのかな。なぜか、翔の考えている事がわかる気がした。こんなに翔の心を掴んでいるのは誰なんだろう。いや、今は僕といてくれているんだ。それだけで、幸せだよね…。と言うか、翔のこと恋愛的に好きでもないのに、こんな事考えるのは、違うよね。僕にそんな資格…ない。
「あすか~早く」
いつの間にか足が止まっていた。先を歩く翔を小走りで追いかけた。
翔のところまで追いつくと、目の前におみくじがある。これがしたかったのかな。
「一回やってみようぜ」
翔はそう言ってお金を入れ、ハート型のおみくじを手に取った。あすかもそれに続く。
「げっ中吉」
「中吉ならいいんじゃない?」
不満げな顔が面白くて、笑ってしまった。
「大吉がよかったんだよ」
少し凹んだように、肩をすくめている。僕は何だろう、おみくじを開けると凶と書いてあった。
「ねえ」
「どうしたんだ?」
「みて」
凶と書かれたおみくじを翔に見せた。翔は一度目を丸くしてから口を押さえた。これは絶対笑っている。
「わ、わらうな!」
「いや、ごめん。凶とか初めてみた」
翔は楽しそうに笑っている。それなら、まあいっかって気がしてしまう。
「中身は?なんて書いてあんの?」
翔がじっとおみくじを見つめている。あすかもじっくりと文章を読んでみた。凶だからと警戒していたが、割と普通の事が書いてある。特に悪いことは…恋愛の欄で目が止まった。
「自分の気持ちに素直にならなければ、後悔することになる…?」
なんのことだろう。まさか…いや。そんなわけ。唖然として固まってしまう。翔が心配そうに、チラッとこっちをみてきた。その途端心臓が音を立て始める。気持ちに…素直に…おみくじの言葉が頭で反響する。
「翔はなんて書いてあったの?」
気を紛らわすようにそう言った。
「心配ないってさ」
嬉しそうに笑っている。あ、そう言うことか…。翔は、うまく行くんだ。胸が痛い。
「よかったね」
ちゃんと笑えているだろうか。翔から逃げるように、おみくじ結びに行った。翔がゆっくり後ろから歩いてきている音がする。
「待てよ!」
翔は嬉しそうに肩を組んできた。こんな気持ちなのは僕だけか。切り替えないと。
「ごめんごめん」
もうちゃんと笑える。大丈夫だ。
翔は、少し気を使うようにあすかに声をかけた。あすかは、キャリーケースを開けて中から物を出している。
「大丈夫だよ!」
一度手を止め翔を見ながら言った。
「じゃあさ、俺行きたいところあんだよね」
そう言うと翔はスマホを手に取り、何か探し出した。あすかは翔の言葉を待つように、じっと見つめている。
「あったあった」
翔はそう言ってスマホ画面を見せてきた。
「何これ」
神社?にしては、豪華なように見える。だけど、特徴は神社だ。
「パワースポット的な」
翔は言葉を探すように考えてからそう言った。表情を見る感じパワースポットの意味を理解していないようだ。ノリで使っているみたいだ。
「なるほど?」
「なんか、恋愛の神様らしい。ここら辺では有名なんだって。明後日お祭りもあるし、混む前に、とりあえず今日いかね?」
「うん!」
よくわからないけど、楽しそうだから行ってみることにした。それに翔が行きたいと言うなら、それだけで十分行く理由になる。
再び翔の車に乗り、神社へ向かった。近づけば近づくほど、いつもみている神社とは、雰囲気が全く違う事に気がつく。わかりやすい所を言うならば、大きい。それなのに細かいところも、きちんと整備されているように見える。
「着いたぜ」
翔はそう言いながら車をとめた。
「すごいね」
「だろ?」
翔は得意げに笑っている。入り口はどこかとキョロキョロしていると、翔が手招きしてくれた。
「俺もきた事ないけど、地図見たから多分わかる」
そう言う翔についていくと、だんだん鳥居が近くなってきた。
「着いたね」
「そうだな」
よくみると色んな所にハートの形が散りばめられている。そっか、恋愛か…急に思い出してしまった。翔は今日ここで誰を想って願うんだろう。胸がズキっと痛むのがわかる。
「どうした?」
表情に出ていたようで翔に心配されてしまった。
「いや、すごいなって思って」
「だよなぁ」
翔は目をキラキラさせながら言った。あ、今も好きな人の事考えてるのかな。なぜか、翔の考えている事がわかる気がした。こんなに翔の心を掴んでいるのは誰なんだろう。いや、今は僕といてくれているんだ。それだけで、幸せだよね…。と言うか、翔のこと恋愛的に好きでもないのに、こんな事考えるのは、違うよね。僕にそんな資格…ない。
「あすか~早く」
いつの間にか足が止まっていた。先を歩く翔を小走りで追いかけた。
翔のところまで追いつくと、目の前におみくじがある。これがしたかったのかな。
「一回やってみようぜ」
翔はそう言ってお金を入れ、ハート型のおみくじを手に取った。あすかもそれに続く。
「げっ中吉」
「中吉ならいいんじゃない?」
不満げな顔が面白くて、笑ってしまった。
「大吉がよかったんだよ」
少し凹んだように、肩をすくめている。僕は何だろう、おみくじを開けると凶と書いてあった。
「ねえ」
「どうしたんだ?」
「みて」
凶と書かれたおみくじを翔に見せた。翔は一度目を丸くしてから口を押さえた。これは絶対笑っている。
「わ、わらうな!」
「いや、ごめん。凶とか初めてみた」
翔は楽しそうに笑っている。それなら、まあいっかって気がしてしまう。
「中身は?なんて書いてあんの?」
翔がじっとおみくじを見つめている。あすかもじっくりと文章を読んでみた。凶だからと警戒していたが、割と普通の事が書いてある。特に悪いことは…恋愛の欄で目が止まった。
「自分の気持ちに素直にならなければ、後悔することになる…?」
なんのことだろう。まさか…いや。そんなわけ。唖然として固まってしまう。翔が心配そうに、チラッとこっちをみてきた。その途端心臓が音を立て始める。気持ちに…素直に…おみくじの言葉が頭で反響する。
「翔はなんて書いてあったの?」
気を紛らわすようにそう言った。
「心配ないってさ」
嬉しそうに笑っている。あ、そう言うことか…。翔は、うまく行くんだ。胸が痛い。
「よかったね」
ちゃんと笑えているだろうか。翔から逃げるように、おみくじ結びに行った。翔がゆっくり後ろから歩いてきている音がする。
「待てよ!」
翔は嬉しそうに肩を組んできた。こんな気持ちなのは僕だけか。切り替えないと。
「ごめんごめん」
もうちゃんと笑える。大丈夫だ。
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