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第七章
しおりを挟む第七章:目覚めた力と闇の王
光の中に包まれたリリィは、しばらくその場に立ち尽くしていた。体中に感じる力の流れ、それはまるで星々の光そのものが自分の中に注がれているようだった。彼女はその感覚を味わいながら、次第に落ち着いていった。
「これが、私の力…」リリィは呟きながら、自分の手を見つめた。今まで感じたことのない力強さが、その手のひらに宿っているのを感じた。
「リリィ…君は、もう何も恐れることはない。」再び、あの声が響いた。今度はよりはっきりと、力強く。
リリィはその声に答えるように、もう一度深く息を吸った。試練はすでに終わった。自分の力を信じ、これから待ち受ける闇の王との戦いに挑む覚悟を決めなければならない。彼女は力強くその場を踏みしめ、前を向いた。
そして、目の前に現れたのは、再びあの巨大な扉だった。リリィが扉に手を伸ばすと、扉は自動的に開き、王宮の中心へと続く道が現れた。その道を進んでいくと、次第に不気味な気配が漂ってきた。闇の王が待っていることは、間違いなく感じ取れた。
王宮の中心には、巨大な玉座がひとつ、どっしりと座っている。その玉座には、闇の王が座していた。彼の姿は、リリィがこれまで感じたことのないほどの恐ろしい気配を放っていた。身の回りには、濃い霧のようなものが渦巻いており、まるで闇そのものが具現化したような雰囲気が漂っていた。
「リリィ…来たか。」闇の王の声が低く、冷徹に響いた。彼の目は、まるで漠然とした闇の中に浮かぶ光のように、冷たい光を放っている。
「あなたが、王国を滅ぼす元凶…?」リリィは恐れを感じることなく、毅然と答えた。
「元凶?私はただ、この世界を支配する者に過ぎない。」闇の王は冷笑を浮かべて言った。「君がどれだけ力を得ようとも、私の支配を超えることはできない。君の力では、私の前に立ち向かうことすらできない。」
その言葉に、リリィは決して引き下がることはないと心に誓った。彼女は深く息を吸い、腕を広げて力を解放した。その瞬間、星々の力が彼女の中から爆発的に溢れ出し、周囲を照らし始めた。まるで星の光が一つになって集まったかのように、その力は強大だった。
「私には恐れるものはない。」リリィははっきりと言い放った。「あなたの闇を打ち破るために、私はここに来た。」
闇の王は一瞬目を細め、その目をリリィに向けて冷笑を浮かべた。「君がどれほど星の力を宿していようと、この闇の力には及ばない。闇の中でこそ、真の力が目覚めるのだ。」
その言葉を最後に、闇の王は立ち上がった。彼の周囲に渦巻く霧が急激に膨れ上がり、まるで巨大な嵐のようになった。その中から、彼の手が伸び、黒いエネルギーがリリィへと放たれる。
リリィはそのエネルギーを受け止める覚悟を決めた。星の力が彼女の体内で渦を巻き、放出される。その光と闇がぶつかり合い、空間全体が激しく震えた。
「星の力、よくもここまで集めたものだ。しかし、星々はこの世界を支配するための力ではない。」闇の王の声が響く中、リリィは目を閉じ、その力を最大限に引き出す。
すると、突然、星々の光がリリィの体から溢れ出し、彼女の体が一気に空へと浮き上がった。その光の中から、リリィの姿がまるで星の女神のように輝き、闇の王を照らし出した。
「私の力は、闇を超える。」リリィの声が空間を震わせた。彼女の手から放たれた光の波動が、闇の王を直撃した。闇の王は一瞬その光に呑まれたが、すぐにその力を振り払おうとする。しかし、リリィの力はそれをはるかに上回っていた。
「あなたの闇は、もう終わりだ!」リリィは叫び、その力をさらに強めた。星々の力が完全に爆発し、闇の王を包み込む。闇の王は、もはやその力に抗うことができず、絶叫と共に崩れ落ちていった。
その瞬間、王宮全体が震え、闇の王が放っていた悪しき力が消え去った。リリィは空中でその力を調整し、ゆっくりと地面へと降り立った。周囲の霧は晴れ、王宮の中には再び光が差し込んだ。
「やった…」リリィは疲れ切った体を支えながら、静かに呟いた。しかし、心の中には深い満足感とともに、少しの寂しさも感じていた。闇の王を倒したことで、王国には再び平和が訪れるはずだ。しかし、その平和を守るために、リリィの役目はまだ終わらない。
その時、王の間に、アレンが姿を現した。「リリィ…君がやったのか?」彼は驚きと共に声を上げた。
「はい、アレンさん。私は…私の力を信じて戦いました。」リリィは微笑みながら答えた。
「素晴らしい。」アレンは彼女に近づき、肩を叩いた。「でも、君の戦いはこれで終わりじゃない。王国を立て直すために、君の力を使う時が来る。」
リリィは頷き、王宮の外に広がる広大な景色を見つめた。星々が再び輝き、王国の未来が明るいものとなることを予感させていた。
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