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マーリンさんの学業奮闘記
マーリンさん、焦る
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「ふははは」
怪しい短剣を胸に突き刺したコーレルは、壊れた様に笑い続ける。
足元に描かれた魔方陣はコーレルの血を吸い、不気味に光始めた。
「な、なんだ? 何が起こってる?」
「分かりませんが、止めなくては不味いですわ」
「風よ 引き裂け ウインドスラッシュ」
「水よ 打ち抜け アクアバレット」
アルとクルスが魔法を放つが魔方陣によって掻き消される。
「くっ、あの魔方陣は魔法と物理に対する防御魔法が組み込まれているわ」
「マーリンさん! あの魔方陣は一体なんなのでしょうか?」
「あれは死霊術の奥義、ネクロマンシーの魔方陣よ。
コーレルはアンデットに転生する積りなのよ」
「アンデット…………まさか! リッチですか⁉︎」
「不味いわ、そうなったら私達だけでは勝てない」
リッチは高位の死霊術師が自らの命と引き替えにアンデットに転生したものだ。
アンデットに転生する事で、人間としての限界が無くなり、莫大な魔力と限定的な不死を得る事が出来る。
そして、リッチの強さは生前の強さとリッチになってからの時間でかわる。
コーレルはもとCランク冒険者だったはずだ。
ならば、リッチになった奴の強さは最低でもBランク上位、下手をするとAランク下位はあるかも知れない。
そうなれば私達も無事では済まないし、立ち昇る炎を見て、駆けつけて来るであろう衛兵や騎士にもかなりの被害がでるかも知れない。
「奴の転生が終り、魔方陣が消滅した瞬間、全力で浄化魔法を掛けるわ
シアとクルスも私に合わせて!
レオとアルは全力の攻撃魔法を!」
「分かりましたわ」
「はい」
「アル合わせろ」
「了解」
コーレルの周りで不気味に光っていた魔方陣が砕ける様に消滅した。
「「「穢れし魂に裁きの光を 聖なる光」」」
「焼き尽くせ 紅蓮の炎よ プロミネンス」
「荒れ狂え 破壊の暴風 テンペスト」
巨大な炎と局地てきな大嵐によって、裏庭に面している校舎が滅茶苦茶に破壊されるが、今はそんな事を気にしている場合ではない。
私とシア、クルスが放ったアンデットに有効な聖属性の攻撃魔法がコーレルのいた場所に降り注ぐ。
この威力なら死霊クラスの化け物でも無傷では済まないはずだ。
「闇よ」
私達は数メートルもの距離を吹き飛ばされていた。
私達の魔法を軽く搔き消したコーレルはゆっくりとこちらに歩いて来る。
「くははは、素晴らしい。
身体中に魔力が満ちている。
闇の魔法がまるで、生まれ持った己の手足の様に扱える」
「う、ぐぅ」
私達は衝撃でまともに動く事も出来なかった。
コーレルは私の側に来ると右手に黒い魔力の槍を作り出した。
闇属性の上位属性、深淵属性の魔法ダーク・ランスだ。
ヤバい!
防御しなきゃ!
身体が動かない!
「くくく、安心しろ。お前の次は仲間を、その次はこの学園にいる奴、全てを神の供物にしてやるよ」
「あら、その言い方だと私まで殺すつもりに聞こえるわよ」
「な⁉︎」
突然、後ろから掛けられた声に驚き、振り返ると同時にコーレルの首がはね飛ばされる。
するとコーレルの首と身体は霧の様になり、私達から離れたところで一つとなる。
首も元どうりだ。
「なんだお前は! いつから居た!」
そこには腕を組み、詰まらないものを見る様にコーレルを見ているこの国の第1王女テスタロッサ・フォン・ミルミットと、素人目にも相当な業物である事が伺える剣を構えている、無表情なメイドが居た。
「あ、姉上、何故ここに⁉︎」
「これだけ大騒ぎしてたら気がつくに決まっているでしょ。
まったく、こんな転生したてのリッチなんかに良いようにやられて情け無いわね。
そんな事で将来、この国を率いていく事が出来るのかしら?」
「ぐっ」
「まあ、良いわ。
今後、精進なさい」
「くくく、まさか第1王女様直々に現れるとは驚きました。
貴方の様に美しい者の魂なら我が神も大層喜ばれる事でしょう!」
コーレルは無詠唱でダーク・ランスを放つ。
しかし、テレサ様は高速で飛来する魔法を、無詠唱で作り出した光の盾で受け止める。
「癒しと光を司る者よ 我らに力を 神聖属性付与」
テレサ様が付与魔法でメイドの剣と、いつの間にか取り出したレイピアに神聖属性を付与する。
「いくわよ、マリル!」
「はい、テレサ様」
武器を構えた2人は、コーレルに向かって距離をつめる。
「は、速い!」
アルの驚く声が聞こえた。
2人の身体強化は、とても人間とは思えない様な動きを可能にしている。
コーレルに動く隙も与えずに、四肢を切りとばし、首をはねる。
今度は聖属性を付与された武器だ。
不死であってもタダでは済まないだろう。
「セイクリッド・ケージ」
テレサ様の神聖属性拘束魔法が、霧になり逃げ様とするコーレルを拘束する。
「法と秩序を司る者よ 我が剣に力を 正義の剣」
「ぐぅぎゃぁぁあ‼︎」
メイドが振り下ろした光り輝く剣を受けたコーレルは、再生する事が出来ず苦痛に悲鳴を上げながら消滅した。
どうやら私達は助かったらしい。
怪しい短剣を胸に突き刺したコーレルは、壊れた様に笑い続ける。
足元に描かれた魔方陣はコーレルの血を吸い、不気味に光始めた。
「な、なんだ? 何が起こってる?」
「分かりませんが、止めなくては不味いですわ」
「風よ 引き裂け ウインドスラッシュ」
「水よ 打ち抜け アクアバレット」
アルとクルスが魔法を放つが魔方陣によって掻き消される。
「くっ、あの魔方陣は魔法と物理に対する防御魔法が組み込まれているわ」
「マーリンさん! あの魔方陣は一体なんなのでしょうか?」
「あれは死霊術の奥義、ネクロマンシーの魔方陣よ。
コーレルはアンデットに転生する積りなのよ」
「アンデット…………まさか! リッチですか⁉︎」
「不味いわ、そうなったら私達だけでは勝てない」
リッチは高位の死霊術師が自らの命と引き替えにアンデットに転生したものだ。
アンデットに転生する事で、人間としての限界が無くなり、莫大な魔力と限定的な不死を得る事が出来る。
そして、リッチの強さは生前の強さとリッチになってからの時間でかわる。
コーレルはもとCランク冒険者だったはずだ。
ならば、リッチになった奴の強さは最低でもBランク上位、下手をするとAランク下位はあるかも知れない。
そうなれば私達も無事では済まないし、立ち昇る炎を見て、駆けつけて来るであろう衛兵や騎士にもかなりの被害がでるかも知れない。
「奴の転生が終り、魔方陣が消滅した瞬間、全力で浄化魔法を掛けるわ
シアとクルスも私に合わせて!
レオとアルは全力の攻撃魔法を!」
「分かりましたわ」
「はい」
「アル合わせろ」
「了解」
コーレルの周りで不気味に光っていた魔方陣が砕ける様に消滅した。
「「「穢れし魂に裁きの光を 聖なる光」」」
「焼き尽くせ 紅蓮の炎よ プロミネンス」
「荒れ狂え 破壊の暴風 テンペスト」
巨大な炎と局地てきな大嵐によって、裏庭に面している校舎が滅茶苦茶に破壊されるが、今はそんな事を気にしている場合ではない。
私とシア、クルスが放ったアンデットに有効な聖属性の攻撃魔法がコーレルのいた場所に降り注ぐ。
この威力なら死霊クラスの化け物でも無傷では済まないはずだ。
「闇よ」
私達は数メートルもの距離を吹き飛ばされていた。
私達の魔法を軽く搔き消したコーレルはゆっくりとこちらに歩いて来る。
「くははは、素晴らしい。
身体中に魔力が満ちている。
闇の魔法がまるで、生まれ持った己の手足の様に扱える」
「う、ぐぅ」
私達は衝撃でまともに動く事も出来なかった。
コーレルは私の側に来ると右手に黒い魔力の槍を作り出した。
闇属性の上位属性、深淵属性の魔法ダーク・ランスだ。
ヤバい!
防御しなきゃ!
身体が動かない!
「くくく、安心しろ。お前の次は仲間を、その次はこの学園にいる奴、全てを神の供物にしてやるよ」
「あら、その言い方だと私まで殺すつもりに聞こえるわよ」
「な⁉︎」
突然、後ろから掛けられた声に驚き、振り返ると同時にコーレルの首がはね飛ばされる。
するとコーレルの首と身体は霧の様になり、私達から離れたところで一つとなる。
首も元どうりだ。
「なんだお前は! いつから居た!」
そこには腕を組み、詰まらないものを見る様にコーレルを見ているこの国の第1王女テスタロッサ・フォン・ミルミットと、素人目にも相当な業物である事が伺える剣を構えている、無表情なメイドが居た。
「あ、姉上、何故ここに⁉︎」
「これだけ大騒ぎしてたら気がつくに決まっているでしょ。
まったく、こんな転生したてのリッチなんかに良いようにやられて情け無いわね。
そんな事で将来、この国を率いていく事が出来るのかしら?」
「ぐっ」
「まあ、良いわ。
今後、精進なさい」
「くくく、まさか第1王女様直々に現れるとは驚きました。
貴方の様に美しい者の魂なら我が神も大層喜ばれる事でしょう!」
コーレルは無詠唱でダーク・ランスを放つ。
しかし、テレサ様は高速で飛来する魔法を、無詠唱で作り出した光の盾で受け止める。
「癒しと光を司る者よ 我らに力を 神聖属性付与」
テレサ様が付与魔法でメイドの剣と、いつの間にか取り出したレイピアに神聖属性を付与する。
「いくわよ、マリル!」
「はい、テレサ様」
武器を構えた2人は、コーレルに向かって距離をつめる。
「は、速い!」
アルの驚く声が聞こえた。
2人の身体強化は、とても人間とは思えない様な動きを可能にしている。
コーレルに動く隙も与えずに、四肢を切りとばし、首をはねる。
今度は聖属性を付与された武器だ。
不死であってもタダでは済まないだろう。
「セイクリッド・ケージ」
テレサ様の神聖属性拘束魔法が、霧になり逃げ様とするコーレルを拘束する。
「法と秩序を司る者よ 我が剣に力を 正義の剣」
「ぐぅぎゃぁぁあ‼︎」
メイドが振り下ろした光り輝く剣を受けたコーレルは、再生する事が出来ず苦痛に悲鳴を上げながら消滅した。
どうやら私達は助かったらしい。
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