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神々の間では異世界転移がブームらしいです。第4部《新たなる神話》
閑話 我々と会議
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魔族との戦争の戦線基地として建造されたミノス砦の一室には10人以上の人間が腰掛ける事が可能な大きな円卓があった。
謁見を行う広間に隣接するその部屋には、盗聴などに備えたマジックアイテムも完備されている。
「ふぅ、帝都に置いて来たヴァインが羨ましいな…………さて、どうしたものか……」
私……この人類連合の盟主であるグリント帝国の皇帝、ハイランド・フォン・グリントはドッと押し寄せる疲労を意思の力で押し返し、円卓に座る各国の王や名代達との協議を始める。
議題は勿論、先ほどの出来事……魔族の一件である。
具体的には魔族の降伏を受け入れるか否か……だ。
ドンッ!
「到底受けれられる話しじゃ無かろう!
徹底的に戦うべきじゃ!」
円卓を叩き割らんとでも言うかのように、そのウォーハンマーの様な拳を振り下ろしたドワーフ、ロックドック王国の国王ドルドンが魔族を赦さないと主張した。
「しかしドルドン王、現在我々は魔王に首を抑えられているに等しいのぞすよ?
それにここで戦争を終える事が出来れば兵の損耗も少なくて済みます」
反論したのはエイバ森林国の王リーズベルトだ。
見た目は20そこそこの若者に見えるが、エルフである彼はこの中では最年長にあたる。
だいぶ薄くなっているとは言えエルフの血を引く私も年の割には若い見た目をしているが、齢100を超えてもあの見た目とは流石に驚く。
「何を言うか!
奴の話を聞いていただろう!
ここで魔族共の降伏を認めては、全て奴の手の平の上、儂ら人類連合は、あやつのクーデターに利用された様なものじゃぞ!」
「「「………………」」」
皆が考えていた事をドルドン王が口にした事で、周囲に沈黙が降りる。
「ドルドン王の気持ちは分かった。
確かに我々は利用された。
それは確かな事だ」
私は一旦、ドルドン王の意見を肯定する。
「マクベス王はどう思う?」
私はこの中で1番若い青年に話を振る。
「ハイランド皇帝、失礼ながら訂正を求めたい。
私は王では無い」
「おお、そうだったな。
失礼した、マクベス大統領」
私は青年に謝罪し、呼び名を訂正した。
マクベス大統領は、最近クーデターによって悪政を敷いていた前政権を倒した第3王子であったが、新たなる国王へ即位する事はなく、ヤナバル王国は、ヤナバル共和国と名を変えていた。
なんでも、貴族制を廃止し、民の中から選ばれた代表者達の協議によって国家を運営していると言う。
かつて存在していた国家の統治法を参考にしているらしいが、まだまだ苦労も多いだろう。
マクベス大統領は居住まいを正し話し始めた。
「私の意見ですが、やはり戦争はここまで、魔族の降伏を受け入れ、条約を結び戦後賠償金で手打ち、が現実的では無いでしょうか?」
ふむ、なるほど。
若いがしっかりと先が見えているな。
「何を言う若造が!
貴様にはプライドはないのか!」
「落ち着いて下さいドルドン王、そのプライドの為に死ななくて良い民を死地へ追いやるおつもりですか?」
マクベス大統領は、烈火のごとく怒鳴りつけるドルドン王を冷静に諌めた。
「確かにマクベス大統領の言う通り、これ以上の戦果を望むのは難しいでしょうな」
マクベス大統領に続いてミルミット王国のフリードリヒ王も終戦に賛成した。
「フリードリヒ王、お主もか?」
先程よりも幾ばくか冷静になったドルドン王がフリードリヒ王に尋ねる。
「はい、そもそも、これ以上如何すると言うのですか?
魔族の街を占領しようにも彼らが住むのは魔境の中、実力者ならいざ知らず、軍を進める事は叶わないでしょう」
「う、うむ」
ドルドン王の気勢が弱まった所で私もマクベス大統領やフリードリヒ王の意見を押す。
「此度の戦、蓋を開ければ魔王シルバリエの策略に利用された事は誤魔化しようがない。
ならば、私達は為政者としてここから先の利を取らねばならない。
内情は魔王シルバリエの1人勝ちではあるが、一応魔族の完全降伏であり、対外的には、我々連合軍の勝利として面子は保たれる。
それに魔族の街まで攻め込む事は出来ないが、魔王と条約を結ぶ事で魔境の希少な産物を輸入する事も可能だろう。
魔王はおそらく、賠償が代わりに限付きでの人間有利の通商条約を提案してくるだろう。
癪ではあるが、それを飲む事が1番利益を出せる方法であると考える」
「おそらく、魔王は我々がこう言う結論に至る事も読んでいるのでしょうね」
マクベス大統領が苦笑と共に言い放った一言が印象的だった。
方針が決まった我々は、各国の王や代表者と協議し、魔族に要求する賠償の内容や条約の草案を練り、魔王やリゼッタ達の待つ広間に戻るのだった。
謁見を行う広間に隣接するその部屋には、盗聴などに備えたマジックアイテムも完備されている。
「ふぅ、帝都に置いて来たヴァインが羨ましいな…………さて、どうしたものか……」
私……この人類連合の盟主であるグリント帝国の皇帝、ハイランド・フォン・グリントはドッと押し寄せる疲労を意思の力で押し返し、円卓に座る各国の王や名代達との協議を始める。
議題は勿論、先ほどの出来事……魔族の一件である。
具体的には魔族の降伏を受け入れるか否か……だ。
ドンッ!
「到底受けれられる話しじゃ無かろう!
徹底的に戦うべきじゃ!」
円卓を叩き割らんとでも言うかのように、そのウォーハンマーの様な拳を振り下ろしたドワーフ、ロックドック王国の国王ドルドンが魔族を赦さないと主張した。
「しかしドルドン王、現在我々は魔王に首を抑えられているに等しいのぞすよ?
それにここで戦争を終える事が出来れば兵の損耗も少なくて済みます」
反論したのはエイバ森林国の王リーズベルトだ。
見た目は20そこそこの若者に見えるが、エルフである彼はこの中では最年長にあたる。
だいぶ薄くなっているとは言えエルフの血を引く私も年の割には若い見た目をしているが、齢100を超えてもあの見た目とは流石に驚く。
「何を言うか!
奴の話を聞いていただろう!
ここで魔族共の降伏を認めては、全て奴の手の平の上、儂ら人類連合は、あやつのクーデターに利用された様なものじゃぞ!」
「「「………………」」」
皆が考えていた事をドルドン王が口にした事で、周囲に沈黙が降りる。
「ドルドン王の気持ちは分かった。
確かに我々は利用された。
それは確かな事だ」
私は一旦、ドルドン王の意見を肯定する。
「マクベス王はどう思う?」
私はこの中で1番若い青年に話を振る。
「ハイランド皇帝、失礼ながら訂正を求めたい。
私は王では無い」
「おお、そうだったな。
失礼した、マクベス大統領」
私は青年に謝罪し、呼び名を訂正した。
マクベス大統領は、最近クーデターによって悪政を敷いていた前政権を倒した第3王子であったが、新たなる国王へ即位する事はなく、ヤナバル王国は、ヤナバル共和国と名を変えていた。
なんでも、貴族制を廃止し、民の中から選ばれた代表者達の協議によって国家を運営していると言う。
かつて存在していた国家の統治法を参考にしているらしいが、まだまだ苦労も多いだろう。
マクベス大統領は居住まいを正し話し始めた。
「私の意見ですが、やはり戦争はここまで、魔族の降伏を受け入れ、条約を結び戦後賠償金で手打ち、が現実的では無いでしょうか?」
ふむ、なるほど。
若いがしっかりと先が見えているな。
「何を言う若造が!
貴様にはプライドはないのか!」
「落ち着いて下さいドルドン王、そのプライドの為に死ななくて良い民を死地へ追いやるおつもりですか?」
マクベス大統領は、烈火のごとく怒鳴りつけるドルドン王を冷静に諌めた。
「確かにマクベス大統領の言う通り、これ以上の戦果を望むのは難しいでしょうな」
マクベス大統領に続いてミルミット王国のフリードリヒ王も終戦に賛成した。
「フリードリヒ王、お主もか?」
先程よりも幾ばくか冷静になったドルドン王がフリードリヒ王に尋ねる。
「はい、そもそも、これ以上如何すると言うのですか?
魔族の街を占領しようにも彼らが住むのは魔境の中、実力者ならいざ知らず、軍を進める事は叶わないでしょう」
「う、うむ」
ドルドン王の気勢が弱まった所で私もマクベス大統領やフリードリヒ王の意見を押す。
「此度の戦、蓋を開ければ魔王シルバリエの策略に利用された事は誤魔化しようがない。
ならば、私達は為政者としてここから先の利を取らねばならない。
内情は魔王シルバリエの1人勝ちではあるが、一応魔族の完全降伏であり、対外的には、我々連合軍の勝利として面子は保たれる。
それに魔族の街まで攻め込む事は出来ないが、魔王と条約を結ぶ事で魔境の希少な産物を輸入する事も可能だろう。
魔王はおそらく、賠償が代わりに限付きでの人間有利の通商条約を提案してくるだろう。
癪ではあるが、それを飲む事が1番利益を出せる方法であると考える」
「おそらく、魔王は我々がこう言う結論に至る事も読んでいるのでしょうね」
マクベス大統領が苦笑と共に言い放った一言が印象的だった。
方針が決まった我々は、各国の王や代表者と協議し、魔族に要求する賠償の内容や条約の草案を練り、魔王やリゼッタ達の待つ広間に戻るのだった。
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