49 / 418
神々の間では異世界転移がブームらしいです。 第1部 《漆黒の少女》
45話 昇格試験とわたし
「では、ここで、今回はありがとうございました。
こちらが依頼完了の書類です」
「ありがとうございます。
またよろしくお願いします」
ガストの街に帰って来て門を抜けた所で依頼完了となりました。
帰りも行きと同様何度かの魔物の襲撃があったものの特にも怪我もなく終わりました。
軋まないスイングドアを通り、ギルドのカウンターへ向かいます。
「おかえりなさい、ユウちゃん。
なにか問題は無かったかしら」
「はい、大丈夫です。
無事、依頼完了です」
わたしはギルドカードとリヒトさんから受け取った書類をリゼさんに渡します。
リゼさんはカードを受け取ると水晶盤に乗せて魔力を込めました。
そして数分後、護衛の報酬とCランクになったわたしのギルドカードを渡してくれました。
「ユウちゃんはCランクになったわ。
これでBランクにあがる試験を受けられるけど帰ったばかりで疲れているでしょうし、2日後でどうかしら?」
「はい、それで構いません」
「じゃあ、2日後の朝、ギルドに来てね」
「分かりました。あとコレお土産です。皆さんで食べて下さい」
わたしはロック鳥のさえずり亭で買ったお菓子をリゼさんに渡しました。
お礼を言うリゼさんと職員さん達に手を振り、宿へと向かいます。
2日後の朝、今日はBランクの試験を受ける為、リゼさん、フューイ代理と共に馬車に乗っています。
試験は街に被害が出ないようにする為、街から1時間ほど離れた場所で行うらしいです。
「着きましたよ。ここでユウさんのBランク昇格試験を行います」
そう言ってフューイ代理が馬車から降りたのは周りに何もない平原です。
「それで試験は何をすればいいのですか?」
「ユウさんの対魔物戦の実力は十分ですので試験では対人戦な実力を見せて貰います。
高ランクになれば犯罪組織との戦いや魔族との戦いが予想されます。
その辺りの盗賊などより遥かに強い相手と戦う可能性が有るのです」
「では試験は模擬戦ということですか?」
「そうです。ギルドが用意した試験官と模擬戦をして頂きます」
「分かりました。それで試験官の方は?」
「私よ」
なんと試験官はリゼさんだそうです。
確かにリゼさんはその辺の盗賊より強そうな雰囲気はあります。
しかし……大丈夫でしょうか?
「なによ、その顔」
「リゼさんの普段の行いを考えて大丈夫か心配しているのでしょう。
反省して普段の行いを正して下さい」
「い~ですよ~だ。もう手加減してあげないんだから」
「よ、よろしくお願いします」
わたしとリゼさんがお互いに有るていど離れてから向き合うと、リゼさんは自らのマジックバックから木剣を取り出しました。
「あっ! わたし模擬戦用の木剣を持っていません」
「あぁ、ユウちゃんはいつもの武器を使っていいわよ。
全力で掛かって来なさい」
「え、流石にそれは……木剣を貸して頂けれはそれで戦いますよ」
「ダメよ、武器は自らの物を使いなさい」
「危険では無いですか?」
「ふふふ、危険だと思わせる事が出来たら合格にして上げるわ」
そこまで言うのならもう自己責任ですね。
わたしは条件を了承して短剣を取り出し、構えました。
「それではBランク昇格試験を始めます。
武器はお互い自ら用意した物を使う事、勝敗は何方かが負けを認めるか、私が勝敗が決したと判断した時に着く物とします。
また私は上級治療魔法を使えますので身体の欠損や即死以外なら有る程度治せます。
相手を殺した場合、罪にはなりませんが試験も不合格となりますので気を付けて下さい」
フューイ代理の説明を聞きながらリゼさんを観察します。
リゼさんは右手に木剣を持っているのですが特に構えなどは取らず、笑みを浮かべながら立っているだけです。
余裕の現れでしょうか?
これほど余裕を見せると言う事はリゼさんは相当な実力が有ると見て良いと思います。
ならば、格上に挑む積りでいた方が良いですね。
「それではBランク試験、始め!」
わたしはフューイ代理の合図でその場を動かないリゼさんに向かって駆け出しました。
こちらが依頼完了の書類です」
「ありがとうございます。
またよろしくお願いします」
ガストの街に帰って来て門を抜けた所で依頼完了となりました。
帰りも行きと同様何度かの魔物の襲撃があったものの特にも怪我もなく終わりました。
軋まないスイングドアを通り、ギルドのカウンターへ向かいます。
「おかえりなさい、ユウちゃん。
なにか問題は無かったかしら」
「はい、大丈夫です。
無事、依頼完了です」
わたしはギルドカードとリヒトさんから受け取った書類をリゼさんに渡します。
リゼさんはカードを受け取ると水晶盤に乗せて魔力を込めました。
そして数分後、護衛の報酬とCランクになったわたしのギルドカードを渡してくれました。
「ユウちゃんはCランクになったわ。
これでBランクにあがる試験を受けられるけど帰ったばかりで疲れているでしょうし、2日後でどうかしら?」
「はい、それで構いません」
「じゃあ、2日後の朝、ギルドに来てね」
「分かりました。あとコレお土産です。皆さんで食べて下さい」
わたしはロック鳥のさえずり亭で買ったお菓子をリゼさんに渡しました。
お礼を言うリゼさんと職員さん達に手を振り、宿へと向かいます。
2日後の朝、今日はBランクの試験を受ける為、リゼさん、フューイ代理と共に馬車に乗っています。
試験は街に被害が出ないようにする為、街から1時間ほど離れた場所で行うらしいです。
「着きましたよ。ここでユウさんのBランク昇格試験を行います」
そう言ってフューイ代理が馬車から降りたのは周りに何もない平原です。
「それで試験は何をすればいいのですか?」
「ユウさんの対魔物戦の実力は十分ですので試験では対人戦な実力を見せて貰います。
高ランクになれば犯罪組織との戦いや魔族との戦いが予想されます。
その辺りの盗賊などより遥かに強い相手と戦う可能性が有るのです」
「では試験は模擬戦ということですか?」
「そうです。ギルドが用意した試験官と模擬戦をして頂きます」
「分かりました。それで試験官の方は?」
「私よ」
なんと試験官はリゼさんだそうです。
確かにリゼさんはその辺の盗賊より強そうな雰囲気はあります。
しかし……大丈夫でしょうか?
「なによ、その顔」
「リゼさんの普段の行いを考えて大丈夫か心配しているのでしょう。
反省して普段の行いを正して下さい」
「い~ですよ~だ。もう手加減してあげないんだから」
「よ、よろしくお願いします」
わたしとリゼさんがお互いに有るていど離れてから向き合うと、リゼさんは自らのマジックバックから木剣を取り出しました。
「あっ! わたし模擬戦用の木剣を持っていません」
「あぁ、ユウちゃんはいつもの武器を使っていいわよ。
全力で掛かって来なさい」
「え、流石にそれは……木剣を貸して頂けれはそれで戦いますよ」
「ダメよ、武器は自らの物を使いなさい」
「危険では無いですか?」
「ふふふ、危険だと思わせる事が出来たら合格にして上げるわ」
そこまで言うのならもう自己責任ですね。
わたしは条件を了承して短剣を取り出し、構えました。
「それではBランク昇格試験を始めます。
武器はお互い自ら用意した物を使う事、勝敗は何方かが負けを認めるか、私が勝敗が決したと判断した時に着く物とします。
また私は上級治療魔法を使えますので身体の欠損や即死以外なら有る程度治せます。
相手を殺した場合、罪にはなりませんが試験も不合格となりますので気を付けて下さい」
フューイ代理の説明を聞きながらリゼさんを観察します。
リゼさんは右手に木剣を持っているのですが特に構えなどは取らず、笑みを浮かべながら立っているだけです。
余裕の現れでしょうか?
これほど余裕を見せると言う事はリゼさんは相当な実力が有ると見て良いと思います。
ならば、格上に挑む積りでいた方が良いですね。
「それではBランク試験、始め!」
わたしはフューイ代理の合図でその場を動かないリゼさんに向かって駆け出しました。
あなたにおすすめの小説
スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~
深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】
異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!
~唯一王の成り上がり~ 外れスキル「精霊王」の俺、パーティーを首になった瞬間スキルが開花、Sランク冒険者へと成り上がり、英雄となる
静内燕
ファンタジー
【カクヨムコン最終選考進出】
【複数サイトでランキング入り】
追放された主人公フライがその能力を覚醒させ、成り上がりっていく物語
主人公フライ。
仲間たちがスキルを開花させ、パーティーがSランクまで昇華していく中、彼が与えられたスキルは「精霊王」という伝説上の生き物にしか対象にできない使用用途が限られた外れスキルだった。
フライはダンジョンの案内役や、料理、周囲の加護、荷物持ちなど、あらゆる雑用を喜んでこなしていた。
外れスキルの自分でも、仲間達の役に立てるからと。
しかしその奮闘ぶりは、恵まれたスキルを持つ仲間たちからは認められず、毎日のように不当な扱いを受ける日々。
そしてとうとうダンジョンの中でパーティーからの追放を宣告されてしまう。
「お前みたいなゴミの変わりはいくらでもいる」
最後のクエストのダンジョンの主は、今までと比較にならないほど強く、歯が立たない敵だった。
仲間たちは我先に逃亡、残ったのはフライ一人だけ。
そこでダンジョンの主は告げる、あなたのスキルを待っていた。と──。
そして不遇だったスキルがようやく開花し、最強の冒険者へとのし上がっていく。
一方、裏方で支えていたフライがいなくなったパーティーたちが没落していく物語。
イラスト 卯月凪沙様より
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
いきなり異世界って理不尽だ!
みーか
ファンタジー
三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。
自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!
異世界で穴掘ってます!
KeyBow
ファンタジー
修学旅行中のバスにいた筈が、異世界召喚にバスの全員が突如されてしまう。主人公の聡太が得たスキルは穴掘り。外れスキルとされ、屑の外れ者として抹殺されそうになるもしぶとく生き残り、救ってくれた少女と成り上がって行く。不遇といわれるギフトを駆使して日の目を見ようとする物語
どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜
サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。
〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。
だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。
〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。
危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。
『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』
いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。
すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。
これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。
【完】転職ばかりしていたらパーティーを追放された私〜実は88種の職業の全スキル極めて勇者以上にチートな存在になっていたけど、もうどうでもいい
冬月光輝
ファンタジー
【勇者】のパーティーの一員であったルシアは職業を極めては転職を繰り返していたが、ある日、勇者から追放(クビ)を宣告される。
何もかもに疲れたルシアは適当に隠居先でも見つけようと旅に出たが、【天界】から追放された元(もと)【守護天使】の【堕天使】ラミアを【悪魔】の手から救ったことで新たな物語が始まる。
「わたくし達、追放仲間ですね」、「一生お慕いします」とラミアからの熱烈なアプローチに折れて仕方なくルシアは共に旅をすることにした。
その後、隣国の王女エリスに力を認められ、仕えるようになり、2人は数奇な運命に巻き込まれることに……。
追放コンビは不運な運命を逆転できるのか?
(完結記念に澄石アラン様からラミアのイラストを頂きましたので、表紙に使用させてもらいました)
最強の職業は付与魔術師かもしれない
カタナヅキ
ファンタジー
現実世界から異世界に召喚された5人の勇者。彼等は同じ高校のクラスメイト同士であり、彼等を召喚したのはバルトロス帝国の3代目の国王だった。彼の話によると現在こちらの世界では魔王軍と呼ばれる組織が世界各地に出現し、数多くの人々に被害を与えている事を伝える。そんな魔王軍に対抗するために帝国に代々伝わる召喚魔法によって異世界から勇者になれる素質を持つ人間を呼びだしたらしいが、たった一人だけ巻き込まれて召喚された人間がいた。
召喚された勇者の中でも小柄であり、他の4人には存在するはずの「女神の加護」と呼ばれる恩恵が存在しなかった。他の勇者に巻き込まれて召喚された「一般人」と判断された彼は魔王軍に対抗できないと見下され、召喚を実行したはずの帝国の人間から追い出される。彼は普通の魔術師ではなく、攻撃魔法は覚えられない「付与魔術師」の職業だったため、この職業の人間は他者を支援するような魔法しか覚えられず、強力な魔法を扱えないため、最初から戦力外と判断されてしまった。
しかし、彼は付与魔術師の本当の力を見抜き、付与魔法を極めて独自の戦闘方法を見出す。後に「聖天魔導士」と名付けられる「霧崎レナ」の物語が始まる――
※今月は毎日10時に投稿します。