最大の敵は作者でした

はぐれメタボ

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主人公、冒険に出る決心をする(下心あり)

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  カメラのフラッシュを浴びた盗賊達は警戒して少し後ずさった。

「…………なんだ、なんとも無いぞ?」

「おい、どっか痛い奴はいるか?」

「いや、大丈夫だ」

  俺は少しでも牽制になればと、勝手にビビっている盗賊に嘘八百を並べ立てる。

「ふっ、命拾いしたな、今のはお前達をターゲットに指定しただけだ。
  だが、一歩でも俺に近づいていたら、空から降り注ぐ雷によってお前達は消し炭になる所だったぞ」

  盗賊達は顔を青くする。
  行けるか?っと思ったが、そうは作者が降ろさなかった。

「ビビんな!雨雲1つない状態から雷を降らせる事なんて出来る訳がねぇ!
  ありゃ嘘八百ブラフだ、恐らくただの光を出すマジックアイテムに違いねぇ!」

  盗賊のボスは意外にも有能だった。
  ここはもっとイージーモードに設定しとけよ!
  
「野郎ども、一斉に飛び掛かってマジックアイテムを奪っちまえ!」

「「「「応!」」」」

  や、やべぇ!
  
「おい作者はぐれメタボ!早くなんとかしろよぉぉお!!!」

  ズガガガガァァア!!!!

  俺が叫んだ瞬間、空から降り注いだ雷が盗賊達を飲み込んだ。
  とんでもない異常現象が収まった後、盗賊達の姿は消え、代わりに黒い焼け跡がいくつか残っただけだった。

「………………」

  お礼は?

「言うか!」

  はぁ。
  どうしたら異世界を冒険してくれるの?

「その聞き分けのない子供みたいな扱いを止めろ!
  今すぐ元の世界に帰せ!
  殺人未遂だぞ!」

  でも、漫画や小説みたいな体験を出来るんだぜ?
  しかも、終わったら元の場所、元の時間に戻すんだぜ?

「うるせぇ!
  漫画や小説みたいなって事は波乱万丈な体験ってことだろうが!
  超強い敵と戦ったり、国や宗教の陰謀に巻き込まれたり、ヒロインと………………まて、ヒロインは居るのか?」

  居るよ、当然だろ。
  だれが好き好んで野郎ばっかの小説を読むよ?

「…………………条件次第では冒険をしても良い」

  言ってみろ童貞。

「うるせぇ!」

  ちなみにその世界は一夫多妻制ハーレム有りだ。

「やります」

  俺は異世界を冒険する事に決めた。
  仕方ない。
  困っているこの世界を救う為に俺は戦うんだ。
  うん、ハーレム展開は関係ない!

「あ、あのぉ」

  その時、背後から鈴を転がした様な可憐な声が聞こえた。
  
「さ、早速か!
  そうだよな、今回でもう4話目だ。
  そろそろヒロインが登場しても何ら不思議はない!」

「あのぉ?」

  もう一度、女の子らしい可愛い声が聞こえて来た。
  コレはあれだ。
  部屋でこっそりプレイしているエロゲーのメインヒロインの様な王道的美少女の声だ。

【この作品はフィクションです。実在の人物、団体、事件、事故などとは、一切関係ありません。
  又、未成年者が成年向けゲームをプレイする事は法令によって禁じられております。
  本文は、未成年者が成年向けゲームをプレイする事を推奨する意図は無く、本作の主人公の実年齢は18歳以上です】
  
  声からして実に期待出来る。

「おい待て!今なんか変なの入ったぞ⁉︎」

  ああ、最近はどこも厳しいからね。
  コンプライアンスに配慮したんだよ。

「俺には全然配慮されてねぇんだが?」

  俺がそう言った時、持ちっぱなしだったスマホが震えだした。
  画面には『栄新商事』からの着信が表示されている。

「おい、コレ……」

  なんだ?と聞こうとするとスマホが消えてしまった。

「おい、スマホが消えたぞ!
  なんなんだ?お~い!メタボ?」

  うるさいぞ!
  今、仕事の電話してるんだから静かにしろ!
  ああ、すみません。
  はい、はい…………あ、了解しました。
  はい、失礼します……はい。

「それお前のスマホかよ!」

  俺はツッコんだ。ちゃんと電話が終わってからだ。

「あのっ!」

  そして、いい加減放置し過ぎたヒロインとの出会いフラグを回収する為、俺は振り返るのだった。 
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