月の歯車

Minoru.S

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五.未熟な水蜜桃

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 五

 おばあちゃんと病院にいる、電話口でそう告げた初穂はすでに冷静ではなかった。声は震え、意図が明確に伝わってこない。平生の初穂では考えられないことだった。初穂の母が亡くなったときも、父に置いてけぼりにされたときも、淡々と内側に浸透させ受け入れる初穂を必要以上に冷静な子どもだと秋夜は密かに眉をひそめていた。その背景に、そうしなければいけない環境があっただろうことを想像はしながら。
 初穂からなんとかどこの病院かを聞きだし、職場から駆けつけたときには電話をもらってからすでに一時間ほど経っていた。病室で祈るように母の手を握る初穂は、蒼褪め、震え、泣きっぱなしのようだった。その姿は母の生命の灯火が消える前に、初穂自身が、涙を流すとともに削られ失われてしまう危機を抱かせた。だからこそ、母の死にひとりで立ち会わせずにすんだことに安堵した。秋夜はともあれ間にあったのだ。きっとひとりきりでは初穂の身は持たなかっただろう。肩を揺すられ、秋夜の呼びかけにやっと気づいた初穂が秋夜を仰ぎ見た。その顔にはすでになにかが抜け落ちていた。透明な膜のようなもの。初穂を初穂としていたもの。そういった目に見えない、だが初穂を形成するうえで必要不可欠と思われたものが、涙で汚れ頬に髪の毛が貼りついた顔からは見当たらなくなっていた。秋夜は危惧する。もしかしたら、自分は間にあわなかったのではないか。
 だが初穂はそれからも初穂だった。変わらず初穂であることを装いつづけているようにも思えた。秋夜も初穂がなにか違うものになったことを指摘したりはしなかった。表面上はなんらいままでと変わらなかった。ただときどき、母の葬式で壊れたように泣きつづける姿や、前髪が落とした翳の下で伏せた目が、いままでの初穂とは違うものであることを秋夜に囁くのだ。
 先ほどの秋夜が倒れたことにより取り乱した姿は、初穂の隠していたなにかを露わにするようだった。それは殻を破り捨て、もはや取り繕うことすら忘れ、初穂を他人へとすり替える。
 初穂によってなかば無理やり追いやられた布団のなかで、秋夜は密かにため息をついた。なにを自分がこんなに恐れているかがわからなかった。ただ恐怖は背筋を這い上り、危機感が背後からひたひたと足音をたてて近づいてくる。そして、それらを感じれば感じるほど、この家に固執する自分が存在する。
 不均衡が渦巻いていた。それはいつしか臨界点に達し内側からこの家を破るのではないかと危惧された。家は脆くも崩れてしまうかもしれない。
 母はこの家の礎だったといまさらながら思う。母を失ってできた空白は多大で、なにかで埋めるにはあまりあった。秋夜も初穂もその空白をいやというほど感じ、目を逸らすこともできず、ただそのうちに抵抗もできず身を置くのだ。
 襖が滑らかに開き、居間の灯りが差した。秋夜は軽く身を起こし眼鏡をかけ、目を細めながら光射すほうを見上げた。お盆を持った初穂は逆光で黒い影に覆われ、いつもより大きく感じる。
「お粥作ったから食べて」
 装った明るさは、近づく初穂の目のはれや赤みで、嘘だとすぐばれるものだった。秋夜がなにかを恐れるように初穂もなにかを恐れているのだ。母が亡くなったときのように、初穂は泣きっぱなしだったのだろうか。枕元にお盆は置かれ、鍋の蓋をあけると湯気がもくもくと立った。匙で丁寧にお粥をよそいながら、初穂は震えを隠せていなかった。
「雨はまだ降ってるのか」
 秋夜の問いに意表をつかれたように初穂は顔を上げた。その瞬間、匙に入っていたお粥は茶碗に入らず、情けない音をたててお盆に落ちた。初穂は慌ててお盆に置いてあった布巾でそれを拭う。
 家の外は不思議なほど静まりかえっていた。雨の音もだれかが道を歩く気配もしない。夜の帳は沈黙をも引き連れてきたのかもしれない。そのせいか家のなかの音はやけに耳に響く。茶碗と匙が触れ合う音、居間のストーブの上のやかんの蒸気の音、冷蔵庫のモーター音、初穂の震える息遣いやそこに漲る恐れまで、秋夜にあますことなく伝えようとする。
 家が静かに軋んだ。部屋の灯りは点いておらず、初穂が通ったとき開いた襖の隙間から居間の灯りが一筋の線のようにして敷いた布団の上に伸びている。それ以外はすべて陰に覆われている。
「雨、降ってると思うよ」
 そう静かに答えながら差しだされた初穂の手から秋夜は茶碗とれんげを受け取る。お粥はたまご粥で万能ネギが散らされている。
「なにか必要なものあったら買ってくるよ」
「いいよ、十分」
「明日は仕事休んだほうがいいかもね」
「まあ、ようす見て決めるよ。一応病院は行くし、無理はしないから」
 初穂がなにか口にする前に秋夜はそう釘をさした。頬に突き刺さる視線を感じながら、息を吹きかけ冷ましたたまご粥をゆっくりと口に含む。あえて見なくても初穂の瞳が光をともすように潤んでいることが想像できた。なにかを注視するとき初穂の瞳はきつくなるのではなく、すべてをありのまま見逃すまいと瞳孔が開くように丸くなるのだ。その目は異様な吸引力を持っていて視線を逸らせなくする。きっと初穂はそのことに気づいてはいないが、秋夜はその瞳が苦手だった。大きな悪事を働いた覚えもないが、ただ生きているだけで疾しいことは地層のように積み重なっていく。小さな悪事を見て見ぬふりをしたこと、大きな荷物を持った老人を助けなかったこと、不況のあおりで長年務めたパートを辞めさせたこと、自慰行為のあとの手についた精液、病に冒された父の世話を最期まで拒んだこと、兄を好きになれないこと、母の体調の変化に気づけず最悪の事態になるまで放置してしまったこと――。そういったすべてが初穂の若さや純真さといった輝きに炙りだされ、糾弾されそうだ。
 ふた口目のたまご粥を含みながら、なぜ初穂は部屋の灯りをつけないのだろうと秋夜はいぶかった。だが秋夜からは決して灯りをつけて欲しいとは言おうとも思わなかった。この空間は暗いのが正しく、居間から射す灯りだけで十分に満たされている気がした。これ以上は余剰で無用の長物だ。そしてこれは恩恵なのだとも感じた。懺悔室の小さな箱に閉じこめられたような心地。小窓から射すわずかな光と神父のすべてを見透かしそうな柔らかなまなざし。
「初穂は、母さんのことで僕を恨んでいるのだろうか」
 決して聞くまいと思っていたことが喉もとで疼き、咄嗟に口を滑り出た。やはり熱に浮かされているのだろうか。こんなことを問うてはいままでの関係性が変わってしまうことはわかりきった事実だった。秋夜は自分で発した言葉に自分自身で驚きつつも、粥と一緒に驚きさえも嚥下し、無表情だった。
 初穂の顔を見ることに躊躇いを感じる。だが、見ることが義務に思われた。錆びたように動かない首をゆっくりとめぐらし、視線を上げようとする。初穂のなにかを堪えるように力をこめたこぶしが目につく。体は小刻みにふるえ、いまにも泣きだしそうな表情だ。初穂は震える唇で喘ぐように苦しげに言葉を発した。
「そんなふうに思っていたの」
 問いかけか感想か判別が難しかった。秋夜はそのせいで沈黙してしまう。ただ吸い込まれそうな初穂の目に捕らわれ、視線を逸らせない。そしてその瞳は秋夜の気づかなかった感情まで掘り起こす。
 あの日、母が亡くなり、主を失った部屋に初めて踏み入れたとき、胸を詰まらせる寂寥をなんと表現したらいいか秋夜にはわからなかった。最初に目についたのは出しっ放しの布団だった。掛け布団は斜めに折れていてシーツにはしわがより、主がいますぐにでも戻ってくることを信じて疑わないようだった。だがそれが唯一の乱れで、ほかは几帳面に整理整頓されていた。部屋にある家具は古びた和箪笥だけで、荷物整理の際に知ったことだが、いまだにその中身の半分は十年以上も前に亡くなった父のものだった。
 なんの躊躇もなく泣けたのはそのときだけだった。初穂は亡くなった母に付き添っていて、まだ病院だった。いろいろな準備のため一足先に帰った秋夜は、家にひとりきりだった。それは不意に濁流にのみこまれたようだった。溺れたように喘ぎ、呼吸は苦しく、?燧きはむなしく、前後は不覚で、涙は反射的にあふれた。ただ泣くという行為に没頭し、悲しみも後悔も寂しさも忘れ、頭を真っ白にして身をまかせるしかなかった。しばらくそうして泣くだけ泣いた末、秋夜はもう悲しむことも苦しむことも許されない気がしていた。母は今後一切なにも感じることができないのだ。葬式のときもそのあとも、一粒の涙も流すことができなかったが、それは周囲の憐憫のまなざしやそれに映る自分の姿を想像してしまう自意識の高さのせいだけではなかった。
 後悔という言葉では足りなかった。丸呑みした大きな硬く重い石が胃に滞っている、そんな気分がつづいた。だが、その明らかな存在を直視することもできず秋夜は目を逸らしつづけた。
「母さんじゃなく、僕が死ぬべきだったんだろう」
 ずっとくすぶっていたのに口にできなかった言葉は、音にしてしまえばあまりに自然で、やはりそうだったのだと秋夜に思わせた。
 もともとこの世界に確かなものなんてひとつだって見出したことはなかった。いつだって秋夜を裏切り、息苦しくさせる。失敗のないよう、間違いのないよう選んできた道さえ、振り返れば脆く崩れ去り、一寸先はいまも闇のままだ。それこそ雪よりも脆く、儚い。そう知っていたからこそ、慎重に慎重を重ねて生きてきたつもりだった。
 そのせいで秋夜は他人との距離に過敏だった。自分自身の身に起こることもコントロールできないのだ。他人の介入によりそれはいっそ顕著になる。肉親にすら距離をおくことで秋夜は平安を維持しようとしてきた。
 だが、その無関心が母を殺したと言っても過言ではなかった。
 風邪を引いた母をろくに心配することもなく、そのうち治るだろうとたかをくくった。長く一緒に暮らしていたというのに、息子だというのに、母が死という暗幕に覆われようとしていることに少しも気づくことはなかった。
「だから死ぬというの」
 初穂の指が秋夜の右の二の腕に勢いよく食いこみ、その衝動で匙が手を離れ、お粥をまき散らしながら布団を転げた。痛みを感じるよりも先に、詰め寄った初穂の激しい瞳が射るように秋夜を捕らえる。
「わたしをひとりにするというの。そんなこと許さない」
 きつく秋夜を睨みつける瞳は闇の中で燃えるように輝いて見えた。黒い瞳は初穂の生命をそこに宿している。いつもなら息苦しいほどの圧力を感じるその瞳に秋夜は不思議と魅入られていた。初穂は普段は大人びた態度で、感情を露わにすることは少なかった。初穂の母が亡くなり父が去ってこの家に置いてけぼりにされても、それを淡々と受け止めるような子どもだった。だからこそ、秋夜への恨みもうまく隠し通しているのだろうと思った。
 だが、初穂はいま、怒っていた。
 秋夜は困惑しながら初穂を見つめた。初穂はやろうと思えばなんでもこなせる器用で賢い子どもに見えた。洗濯も掃除も料理も難なくこなしている。塾も行かず勉強もよくできている。それは秋夜がいてもいなくてもそれほど困らないことの証明だった。初穂がもし唯一困るとするならば、保護者となる叔父がいなくなり、父と一緒に暮らすことくらいだろう。だが、それが本当にいやならば、父のマンションから遠い高校を選び、下宿するという手だって初穂なら思いつくはずだ。秋夜がいなくなったからといって、祖母がいなくなったほどの衝撃を受けるとは思えない。なにより、祖母の死に責任がある秋夜を恨まない理由がない。それなのに――。
「恨んでいないのか?」
「おばあちゃんのことは秋夜だけの責任じゃない。わたしだって気づかなかった。いまもずっと後悔してる」
「なぜ、泣くんだ?」
 初穂の目からは涙がこぼれ落ちていた。瞬きするたびにまつげについた涙の粒は闇の中で水晶のように閃き、頬にできた涙の筋は清水のように澄みきっていた。
「秋夜が死んだら、わたしは世界でひとりぼっちだ」
 振り絞るような言葉に、血のつながった父親がいるだろうとは、秋夜は言わなかった。きっと初穂もそう言われることをのぞんでいないだろうし、秋夜も言いたくはなかった。いまはふたりきりだと実感することが大切なのだ。代わりに初穂の頭をなだめるように優しく撫でる。秋夜の殺伐としていたはずの胸の内にふしぎな温かみが広がる。それがひどく身勝手な感情だとは秋夜は気づかない。
「ごめん、変なこと言って。大丈夫だから。僕は死んだりしないから。いまだってただの風邪だし、重病じゃないんだから」
「本当? 本当に大丈夫なの? 嘘じゃない?」
 すがりつくような言葉とまなざしに、秋夜の胸は甘くくすぐられる。
 きっといま初穂の背中では匂やかな花がひっそりと蕾を開こうとしている。息をひそめて身を隠すように咲く花は、毒々しい色合いと大きな花弁を持っている。それが初穂の正気を奪うのだ。秋夜はそんな予感がした。だがその花の存在に気づいたそぶりを一切見せてはいけない。その花は見つかったそばから枯れだし、美しい姿態を一瞬だって人目に晒そうとはしないのだから。
「本当だ。嘘はつかない」
「嘘だったら許さないから。秋夜が死んだら、わたしは首を?惜き切ってすぐにあとを追ってやるんだから」
 恫喝の言葉に秋夜は苦笑する。だが、まぶたの裏に一瞬浮かんだその画は、あまりに絵画的に美しく甘美に手招いて誘惑するようで、そういうのも悪くないと魔が差したように思えてしまった。血の海に浮かぶ死体二体。初穂の血は勢いよく飛び散って無数の花びらのような模様を部屋に描くに違いない。布団は血を吸って真っ赤だろう。それは柔らかく守るように二体を包む。中心で折り重なる死体はまるで花心だ。暗闇に閉ざされた部屋が赤く染まるなか、血の気を失った初穂の肌は輝くような白さを誇張する。そして、この死は他人に悟られることがあってはならない。だれの目にも触れられることのないまま、可能ならば、この家もろとも朽ちて土となってほしい――。
 夢想から覚めると、初穂の頭にあったはずの秋夜のてのひらは、慈しむように頬を撫でていた。あわてて手を除けるよりも先に、秋夜はその感触にとらわれる。指先にわずかに感じる産毛の柔らかさや頬の張りつめた緊密さは水蜜桃を思い起こさせた。鼻をくすぐるかすかな甘い香りもするようだ。爪を立てれば果汁が今にもあふれそうだが、水蜜桃はまだ固さがあり熟れきってはいない。秋夜はそこに自分の歯形を刻むさまを想像した。それはくっきりとしたものでなければならず、血がにじむほど赤く内出血し、雪景色のなかの牡丹のように咲き乱れていなければならなかった。まだ熟れきっていない。秋夜はそう口のなかでつぶやいた。だが、誘惑は強く、その果汁を吸ってみたいと焦がれる。瞳はその機会をせわしく探る。あのわずかに開く隙間からなら味見ができるのではないか。白い歯ののぞく唇の奥からなら。
 はっと秋夜は正気に戻る。水蜜桃には歯も唇もない。
 改めて見直すと、初穂の上気した頬を秋夜の両手が覆い、初穂の唇に顔を寄せようとしていた。秋夜は狼狽し謝りながら手を離す。そこはいつもの部屋だ。ストーブの上でやかんの蒸気が上がる音がし、冷蔵庫のモーター音も聞こえる。畳の部屋には血が飛び散っていないし、初穂は水蜜桃ではない。ただ、いつの間にか手を離れた茶碗が転がり、なごりのようにお粥が布団や畳を汚していた。
「ごめん、熱に浮かされていたみたいだ」
 初穂の顔を秋夜はまともに見ることができなかった。ここは自分で片すからと初穂を部屋から追いだした。

 その夜、秋夜は夢を見た。
 ベールのような霧に囲まれた桃園に秋夜はいた。重たそうな桃が木をたわませて実っている。濃い霧のせいで遠くは見通せない。その桃園がどのくらい広いのか、はたまた狭いのか秋夜には検討がつかない。遠くでは美しい鳥のさえずりがする。だが、鳥の姿は見えず、羽ばたきの音もせず、声だけが桃園に彩りを与えるように響きわたる。あたりには秋夜以外のどんな生物の気配もしない。足下にも霧がゆるやかに流れ、上を見ても物憂いに白いだけだ。
 こここそが桃源郷なのだと秋夜は思う。いつだか読んだ中国の故事に記された桃源郷。だがここは、その故事に記された場所とは少し情景が異なる。鳥の声はするもののこの世界は静まり返り、重たい霧はすべてをまどろみのなかに閉じこめたようで、秋夜自身の存在すら希薄だ。そうここは現実に疲れた夜、その夢の都に逃亡したいと思いを馳せた場所。秋夜が思い描いた幻の理想郷。
 当てもなく歩いていると、霧のなかからなみなみと酒をたたえた大きな甕が姿を現す。秋夜はふらふらと吸い寄せられるようにその甕に近づく。甘い陶酔の香りがする。これはまぎれもなく桃源郷の桃で作られた酒だ。喉が堪えられないほど乾いていることを思いだす。秋夜はこの酒を飲めば現世へはもう引き返せないと知りながら、甕の中身を手で掬い、その至福に唇を浸した。
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