鬼婆

鬼婆

 「嫌だぁ・・どうするの・・健太？どうなるの？私達・・」

 「そんなに卑屈になるなて！！たまたま道を戻ってきただけだって！！さあ！！もう一度国道に出るぞ」

 健太は混乱してる陽子の手を握りしめながら、再び国道へと歩きだした。しかし・・

 「嘘だろ・・また戻ってきた」

 再び元の出発地点であるテントのある場所へと戻ってきたのだった。
  
「もう出られないのよ！！私達はここから外に出られないのよ！！」

 陽子はそう言うとしゃがみ込み泣き出した。

 「そんなはずはない！！そんなはずはないんだ！！出られないなんて事はないんだ！！」

 健太はポケットから自分の携帯を取り出すと、その場で電波が繋がるか試した。