少年館

華岡光

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潮騒3

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 「いや国の所有物ではございません。この建物は地元の名士であり、資産家のジュワール卿が建てた娯楽施設でございます。会員様方々には"蜜の園"と呼ばれております。」

 支配人が説明していると部屋の扉を叩く音がし、中に入ってきた薔薇の香水を漂わせた綺麗な婦人がレモンティーと、キャビアがふんだんに乗ったフランスパンのスライスの乗った皿を持ってきた。

 「まずは軽い食事でもどうぞ。今夜はここにお泊まりになられるとお聞きしております。お部屋に案内致す前に軽くご説明をさせていただきます。食べながらお聞きになられて結構ですよ。楽になさって下さい。」

 支配人は使いの者に手で合図をすると何かを持ってこさせた。

 「これはメニューでございます。」

 支配人の言葉にアドンは聞き返す。

 「メニュー?部屋の利用料とかのか?」

    「いえ、ここに書かれてるメニューは少年の名前と年、体重、身長、目の瞳の色、髪の色、性器の大きさ、顔立ち、処女の有無などです。」
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