少年館

ジョセフとアドン少佐の2人の生活13

　「ジ、ジョセフは確か買い物に行ってるはずです・・それより、今日はお疲れになられたでしょう？また次の機会に改めて来られれば宜しいかと思います。この服はジョセフにしっかりと渡しておきますよ」

 マリオットは半ば強引に屋敷からアドン少佐を追い出そうとしてきた。

　「買い物か・・分かった。では、また近いうちに来るからな。しっかりと服は渡しておいてくれよ」

 アドンはそう言うと屋敷を後にした。

　「ふぅ、危なかったな。まさかあのガキを立てないほど殴りつけたとは言えないよな。もしかしたらもう死んでるかもしれないが」

 マリオットは自分の執務室に入るとゴミ箱にアドンから預かった服を箱ごと投げ捨てた。

　「あのアドンとかいう青二才、あのガキに惚れたな。ぷぷぷ、ホモ野郎が！！こっちは金になるからまあ良いが。しかし、上流階級てのは異常者ばかりだな。それにしても、あの青二才め！金がやたらあるな。あんなクソみたいなガキにこんなに金貨を渡しやがって！！あー気にいらねーな！」

 マリオットは不機嫌そうにウィスキーの瓶を片手にとると一気に飲み干した。