少年館

華岡光

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ジョセフとアドン少佐の2人の生活54

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 「ならばこれ以上言うまい。しばし官舎で待機でもしてなるべくこの兵営から外に出ないように。アドン少佐とも今後関わらない事をお勧めする。"マジノ線に異動する手続きが" 終わるまでな。」

 ネミル大佐はドゴール大佐にとどめのくぎをさされ部屋を出た。

 
・・クレルヴァル病院・・

 アドンは街の中を巡回する警察官の目を盗みながらなんとか、ジョセフの入院する病院にたどり着いた。

 「ジョセフの兄のアドンだ。ジョセフに面会しに来た。」

 受付でその旨を伝えると、受付員が主治医を呼んでくる事をアドンに伝えた。

 「これはアドン少佐。よくおいで下さいました。おや?今日は随分と軽装な格好ですな。まあ、それは良いとして、アドン少佐。お喜び下さい。ジョセフ君が無事に意識が戻り話せるようになりました。」

 アドンの前に現れた主治医からの一言でアドンの心の不安が一気に消しとんだ。

 「え!?ジ、ジョフの意識が?いや、弟の意識が戻ったんですね?会えるんですか?」

    「ええ、会えますよ。さ、会って下さい。アドン少佐の事を話したら本人は笑顔になり早く会いたいそうですよ!」
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