少年館

ジョセフとアドン少佐の2人の生活69

　「しかし、必ずや足取りを掴みアドンを逮捕してみせます！！」

　ダルデ調査官の言葉にファイルを見ながらドゴール大佐は言った。

　「あの少年達が体を売る汚らわしい館を管轄してるのは地元の警察だろ？我々にその屋敷の情報を提供してくれたのもその警察のはず。それに、あそこの利用者は私より階級の上の将軍レベルのやつもいれば、さらには政界、財界の人間もいる。これを機会に "どぶ鼠" 掃除でもするか？弱みを握り、私のこれからの輝かしい未来に大いに役立つな。ワッハッハッハ！」

 ドゴール大佐はダルデに軍の警察の幹部を全て動員させ　"蜜の園" と呼ばれる社会的地位のある人達の同性愛者が利用する、少年買春の場である屋敷の利用者を調べさせ、その者達へのおどしに使うための調査を命じた。

　「わかりました。ただちに。それと、ジョセフの母親を殺害した者なんですが、おおかた目星がついてますが・・どうしますか？」

 ダルデ調査官は一枚の写真付きの書類をドゴールに渡した。

　「こいつか。まあ、こいつはどうでもいいだろ。」

 ドゴールはそう言うと書類を破りゴミ箱に投げすてた。

その書類は支配人マリオットの写真が貼られ、ジョセフの母親殺しに関する詳細な事が書かれていたのだった。