少年館

ジョセフとアドン少佐の2人の生活82

　翌朝2人は部屋を出る準備をし、モーテルの外へと出る。その時、どこかで聞いた事のあるような声がアドンに聞こえた。

　「アドン少佐！！アドン少佐！！！」

 アドンが横を振り向くとそこには懐かしい顔があった。

　「アルマン！！アルマンじゃないか。お前よく無事だったな。」

 アドンに声をかけた人物はかってのアドンの部下であり車の運転手も勤めていたアルマン上級曹長だった。

　「車屋で俺がマリオットを撃ち、そして警察を呼ばれてお前だけを逃がして以来ぶりだな。」

   そう言いながらアドンはアルマンの手を握りしめた。

　「やっぱり少佐でしたか。あの時は自分だけ逃してもらい申し訳なかったです。許してください。少佐。」

    「そんな事は気にするな！俺がそうしなければお前もあの場に残って俺と運命を共にしてたろ。」