少年館

その意思を受け継いで17

　「ユダヤ人が我が国の兵士数人を殺して逃亡中だと？そんな危険なユダヤ人らを野放しにはできん。今すぐ探しだし銃殺にしなければならない！！兵士をもっと動員しこの地区を封鎖して、なんとしても今日中に見つけだせ！！私はそれまでナッツヴァイラー収容所で待機することとする。そんな危険な奴等を野放しにしてては親衛隊最高指導者たる私の面子がないわ！！」

 カールオーベルク親衛隊大将はそう熱く語ると自分の配下の親衛隊も捜索に参加させた。

　「見つけられなければ責任者を処罰する！！朗報を待つ。」

 そう言うとカール親衛隊大将らの車両は収容所へと向かった。一部の親衛隊を残して。

　「また面倒くさそうなやつが出てきたな・・」

    「静かにしろ！！親衛隊兵士に聞こえるだろ！！」

 不満を漏らす国防軍兵士らの横で特権階級の親衛隊らは横柄な態度を取りながら国防軍兵士らを指揮した。

　「さっさと探してこい！！カール閣下の命令だ！！」