少年館

華岡光

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その意思を受け継いで38

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 「その男を一緒に探してくれませんかね?大方住んでいると思われる場所は把握してます。」

 ドライゼの唐突なナチに対する協力要請に戸惑うマリオット。

 「こいつは俺が個人的に恨みがあり、私財を投じてまで探してた奴に間違いない。だが、なんで俺なんかにあんたらの強大な組織が協力してほしいだなんて言うんだ?あんたらの力でどうにでもなるだろう?」

 不思議に感じるマリオットにドライゼは理由を話した。

 「いや、あなたのお力が欲しいのですよ。どうしてもね。彼があなたが支配人として働いている屋敷で何をしてたのかも把握してますし、その屋敷の事も把握してます。そして・・あなたがある女性を殺害した事もね。」

 ドライゼの言葉を聞いてマリオットの背筋は凍りついた。

 「い、いや、な、なぜ?そんな事も知ってるんだ??あの女の事まで・・」

 動揺しだしたマリオットに追い討ちをかけるようにドライゼはもう一つのファイルをマリオットに見せた。

 「この女性ですよね?あなたが間接的に人を使い殺害した女性は。そして、この女性のたった1人の息子はあなたのお屋敷で働いていた。」

 
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