少年館

華岡光

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その意思を受け継いで42

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 「あなたとあの2人は元々のご縁もあるでしょうし、あなたもアドンに恨みがある。なら丁度良いではないですか?引き受けてくれませんかね?」

 マリオットに断る理由などなかった。

 「引き受ける。ついでに頼みがあるがいいか?」

 ドライゼ親衛隊中佐はマリオットの言葉を遮るように話しだした。

 「言わなくても結構。必要な物は全て支給します。ピストルに弾丸、資金、それに越境は武装親衛隊がのる車両で行ってもらうので何も心配には及びません。屈強な武装親衛隊のもとで捜索活動をしてください。そして例のペンダントを必ず取り戻してください。あの2人の生死はお好きに・・それとなんなら指揮命令をあなたが出せるように権限を与えます。」

 余りの待遇にマリオットはナチスが余程大切にしている合成石油の化学式が隠されたペンダントの重要性を改めて感じていたのだった。

 
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