少年館

華岡光

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その意思を受け継いで50

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 「み、皆殺しににしろーっ!」

 アンゲラ大尉に言われた通りマリオット少佐はそう叫ぶと、たちまち武装親衛隊の突撃銃が火を吹いた。

 「うぎゃやああー!!」

 次々とバタバタ倒れていくスイス軍警備兵達に容赦なくとどめの狙撃が頭に向けられていく。

 「いい眺めでしょ!少佐。ひとつの芸術的な世界ですな。さ、少佐も一服どうぞ。」

 不気味な笑みを浮かべながらアンゲラ大尉は煙草を取り出すと火をつけ、そしてマリオットにも煙草を勧めた。

 「お前ら1人たりとも生かすなよ!!その建物の中の隅々まで探せ生きてるやつは反逆罪で "即決裁判だ!!" その場で射殺!!」

 楽しみながら殺戮を指示するアンゲラ大尉を横目で見てたマリオット少佐はその異常な様子に戦慄を感じていた。

 「助けてください!!!私はただの民間人の事務員です。」

 武装親衛隊員から逃げて建物の外に出てきたスイス人の女はマリオット少佐らが乗る車の前までくるとそう叫んだ。

 「可愛い顔してるな。お前何歳だ?」


    「18です。お願いです助けてください!!」

 「マリオット少佐、この女は私が直接尋問しますので少々お待ちを。」

 車から降りたアンゲラ大尉はそう言うと女の髪を乱暴に鷲掴みにして建物の中へ入っていった。
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