少年館

その意思を受け継いで51

 アンゲラ大尉が中々戻ってこないのを不審に思ったマリオットは車から降りて建物の中へと向かった。

　「こんなに無残に殺さなくてもいいのに・・さすが野蛮人の集まりとも言われる武装親衛隊だな。」

 マリオットは建物の中で無残に頭を撃ち抜かれてるスイス警備兵達の死体を見ながらそう呟いた。

　その時

　「うわー！！離せ！！俺のズボンをつかむなぁああ！！！」

 倒れてまだ息のあるスイス警備兵がマリオットの軍服のズボンの裾を掴んだのだった。

　「た、たすけてくれ・・おれにはまだちいさなこどもがいるんだ・・」

 必死に助けをせがむその兵士の腕を足蹴りしたマリオットは、その兵士の頭を軍靴の硬い部分で何度も何度も力いっぱい踏みつけた。

　「ええええい！！離せ！離せぃぃ！！こいつめ！こいつめ！！！」

 気がつくとマリオットの顔には兵士の潰れた頭から噴き出した血液が付着していた。真新しい軍靴のブーツや制服にも血が飛びついていた。