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4章◆魔法使いの卵達
街道にて
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◆
「ああ、いい風だ。今日も晴れてよかったね」
荷台を幌で覆った大きな乗合馬車に揺られ、タビトとイリスはサンサリーズ村へ向かっていた。
イリスは今日は司祭の長マントではなく、緑色の質素なケープを肩にかけてブローチで簡単に留めている。服装だけならば平民と何ら変わりないが、繊細な金の髪と輝く白い肌のせいでいかにも『貴族のお忍び』という雰囲気が漂っていた。タビトの方はイリスが選んだ白いチュニックの上に革のベルトを締め、その下には細身のズボンと歩きやすいブーツを履いている。こちらも平凡な庶民の装いだが、奴隷の首輪のせいでどうしても『平民を装ったお付きの奴隷』のように見えてしまう。荷台の上はそれなりに混雑していたが、同乗者達もそれを感じ取ったのかイリスとタビトの周りには不自然な空間ができていた。
「昼前には最寄りの停留所に着く。そこからは少し歩くけど大丈夫?」
「はい。任せてください」
イリスの隣には大きく膨らんだ麻のリュックがでんと居座り、その上には竹で編んだ行李が括りつけられている。それらを運ぶのはタビトの役目だ。
タビトは幌のかかっていない荷台の後方に目をやり、景色を見ているふりをしながら昨晩のリズロナの話を思い出していた。
――別に娼館に通うこと自体はいいんです、先生も男ですから。でも女性と一緒だったならともかく複数の男性といたというのが気になって……。それも北門の近くでしょう。あ、王都にある四つの門にはそれぞれ門衛がいて人の出入りを監視しているんですが、その中でも北門は色街の近くという事情もあって、色々とゆるいんです。何でも正規の方法では王都に入れない罪人なんかも普通に出入りしてるとか。
……タビトくん、どうです? イリス先生と一緒に暮らしていて何か気付いたことありません? 先生、危ないことに巻き込まれたりしてないですよね……?
あの時タビトは咄嗟にリズロナを安心させようとして、「先生はオレのために安全な娼館のリストを作っていたからその下調べかも」と思いついたことを口走った。彼女は一応は納得した顔をしてみせたが、二人とも胸にわだかまりを抱いたままだったのは明らかだった。
イリスのことだ、きっと何か考えがあってのことだろう。色街には信頼できる者がいると言っていたから、北門から忍び込んだ怪我人や病人をこっそり魔法で癒している、というのが一番ありそうだ。物騒な男達も用心棒ならば辻褄が合う。だけどそのことをイリスが隠しているのなら、リズロナにどこまで話していいのか判断が付かなかった。
何より――リズロナは何てことのないように言ったが――イリスはれっきとした男で、彼が女を抱くのは至って自然なことだという事実の方が、タビトにとっては衝撃だった。そんな当たり前のことを今まで気付かなかった自分にも驚いた。娼館をしつこくタビトに勧めてきたのは、他でもないイリスだったのに。自分で利用した経験があるからこそ勧めるし、リストを作ることができたと考えるのが道理だ。
それに学祭には『イリスのファン』と思しき女もたくさんいた。男だってやたらと距離が近かった。なんせあれだけ美しく優秀な魔法使いなのだから、言い寄る者は後を絶たないはずだ。彼がその中の誰か一人を選んだとして、何の不思議があるだろう。否、一人とは限らない。特定の相手は作らず、その都度夜のお供をとっかえひっかえ――
「うっ」
すぐ傍で呻き声が聞こえて思考が中断される。見るとイリスが口元を抑えて俯いていた。顔に血の気がない。
「先生? どうしたんですか? 気分悪いんですか」
「ご、……ごめん、ちょっと……酔ったみたい」
「え?」
「悪いけど御者さんに降ろしてくれるように言ってきてくれない……? お金は払ってあるから大丈夫だから……」
「はぁ……」
つまりイリスの体調は悪いのか、そこまで重いものでもないのか。『乗り物酔い』という概念を知らないタビトにはいまいち理解できていなかったが、分からないなりにも言われた通り馬を停めてもらい、二人して荷物と共に荷台から降りた。
まだ日は高く、時刻は午前十時頃だろうか。馬車には昼前まで乗る予定だったというから、ここからかなり歩くことになりそうだ。何もない平原を歩くこともタビトにとっては楽しみの一つだが、馬車を下りてからもずっと顔色の悪いイリスのことが気にかかる。
「あのー先生、大丈夫ですか? 酔ったって言ってましたよね。座って休んだりしなくて大丈夫です?」
「ああ、うん……」
イリスは気分の悪そうな顔をしながらも、大きく胸を張って深呼吸を一つする。
「しばらくこうして歩いていれば、……じきによくなると思う。そういうものだから」
「そうなんですか。オレ『酔う』ってよく分からなくて」
「ああ。君はそういうタイプだろうね。いかにも頑丈というか……」
これは褒められているんだろうか。タビトが怪訝な顔をしていると、それに気付いたイリスが力なく微笑んだ。
「褒めてるんだよ。本当に羨ましい。馬車酔いなんてしないに越したことないんだから」
「はぁ。馬車酔い……っていうんですか。馬車に乗るだけで気分が悪くなるんですか?」
「人によるね。悪路でなければ大丈夫という人や、景色を見ていれば平気という人もいる。私は滅法弱い方で、いつもは酔い止めの薬を呑んでいるんだけど、ちょうど切らしてしまっていて」
「へぇ、大変ですね。……そういうの、治癒の魔法でどうにかならないんですか?」
そういえばイリスは以前、自身の怪我や病は体が勝手に癒してしまうと言っていなかったか。思いついたことをそのまま尋ねてみると、イリスは大儀そうに首を振る。
「元々疲労や睡眠不足は管轄外なんだが、馬車酔いもその一つらしい。私にはどうにもできない。同じ『酔う』にしても酒には強いんだから、我ながらよく分からないよ」
「へぇ……あれ? でも……」
イリスと初めて出会った時のことを思い出す。彼を心の中で「占い師」と呼び始めた時のことだ。村長宅の庭で行われたパーティーで出会った彼は、特産品のフルーツワインを「苦手だから」と言っていなかったか。
タビトがその疑問をぶつけると、イリスは「よく覚えてるね」と感嘆の声を漏らす。
「苦手なのは本当だよ。私はいくら呑んでも一切酔うことがないから、皆が言う『楽しい気分』も酩酊感も味わうことができない。おそらく体が勝手に酒を『毒』と判断して解毒してしまうんだろうね。だから私にとって、酒はただの不味い水なんだ」
「そうなんですか。でもフルーツワインは美味しいですよ、本当に砂糖が入ったジュースみたいに甘いんです」
「そうなの? それじゃ試せば良かったな……って君、あの時まだ成人してなかったよね?」
イリスがじっとりとした目で下からタビトを覗き込む。
「エッ、あ、その……美味しいって聞きました。聞いただけです、はい」
タビトは咄嗟にそう誤魔化したが、イリスはおかしそうに笑った。
「冗談だよ、別に責めたりしない。そんな法律、王都でも守ってる人の方が少ないくらいだ」
「お、驚かせないでくださいよ……」
あはは、と笑い合いながらも、タビトはその実イリスの顔を見てドキドキしていた。下から探るような目つきも、冗談と明かした時の無邪気な笑みも、どちらも可愛い。まだ馬車酔いを引き摺っているのか、どことなく儚げな雰囲気が出ているのもよい。
「でも悪いね、せっかくの馬車の旅だったのに徒歩になってしまって。重くない?」
「いえ、平気です。それにオレこういうとこ歩くの好きなんで」
平原に一本引かれた街道は王都から近いだけあってきちんと整備され、小石一つ見当たらない。けれどその数歩横からは膝の高さほどの草原が広がり、その奥には鬱蒼とした森が続いている。王都に来る以前はこういうところがタビトの住処で庭で、仕事場だった。隣にイリスがいなければ、今すぐ森の中に飛び込んで散策したいくらいである。
「あっ。今あっちでウサギが走ってましたよ。見えました?」
「え、どこ? まだいる?」
「もう木の陰に入っちゃいましたね。残念」
そこからは二人景色を楽しみながら、サンサリーズ村へ足を進めた。途中で何度か休憩を取り、昼食にはリウルに持たせてもらったサンドイッチを草原の上で並んで食べた。
サンサリーズ村に着いたころには空は夕闇に染まり始め、予定の時刻より大幅に遅れてしまったが、途中で馬車を降りて良かったとタビトは思った。
「ああ、いい風だ。今日も晴れてよかったね」
荷台を幌で覆った大きな乗合馬車に揺られ、タビトとイリスはサンサリーズ村へ向かっていた。
イリスは今日は司祭の長マントではなく、緑色の質素なケープを肩にかけてブローチで簡単に留めている。服装だけならば平民と何ら変わりないが、繊細な金の髪と輝く白い肌のせいでいかにも『貴族のお忍び』という雰囲気が漂っていた。タビトの方はイリスが選んだ白いチュニックの上に革のベルトを締め、その下には細身のズボンと歩きやすいブーツを履いている。こちらも平凡な庶民の装いだが、奴隷の首輪のせいでどうしても『平民を装ったお付きの奴隷』のように見えてしまう。荷台の上はそれなりに混雑していたが、同乗者達もそれを感じ取ったのかイリスとタビトの周りには不自然な空間ができていた。
「昼前には最寄りの停留所に着く。そこからは少し歩くけど大丈夫?」
「はい。任せてください」
イリスの隣には大きく膨らんだ麻のリュックがでんと居座り、その上には竹で編んだ行李が括りつけられている。それらを運ぶのはタビトの役目だ。
タビトは幌のかかっていない荷台の後方に目をやり、景色を見ているふりをしながら昨晩のリズロナの話を思い出していた。
――別に娼館に通うこと自体はいいんです、先生も男ですから。でも女性と一緒だったならともかく複数の男性といたというのが気になって……。それも北門の近くでしょう。あ、王都にある四つの門にはそれぞれ門衛がいて人の出入りを監視しているんですが、その中でも北門は色街の近くという事情もあって、色々とゆるいんです。何でも正規の方法では王都に入れない罪人なんかも普通に出入りしてるとか。
……タビトくん、どうです? イリス先生と一緒に暮らしていて何か気付いたことありません? 先生、危ないことに巻き込まれたりしてないですよね……?
あの時タビトは咄嗟にリズロナを安心させようとして、「先生はオレのために安全な娼館のリストを作っていたからその下調べかも」と思いついたことを口走った。彼女は一応は納得した顔をしてみせたが、二人とも胸にわだかまりを抱いたままだったのは明らかだった。
イリスのことだ、きっと何か考えがあってのことだろう。色街には信頼できる者がいると言っていたから、北門から忍び込んだ怪我人や病人をこっそり魔法で癒している、というのが一番ありそうだ。物騒な男達も用心棒ならば辻褄が合う。だけどそのことをイリスが隠しているのなら、リズロナにどこまで話していいのか判断が付かなかった。
何より――リズロナは何てことのないように言ったが――イリスはれっきとした男で、彼が女を抱くのは至って自然なことだという事実の方が、タビトにとっては衝撃だった。そんな当たり前のことを今まで気付かなかった自分にも驚いた。娼館をしつこくタビトに勧めてきたのは、他でもないイリスだったのに。自分で利用した経験があるからこそ勧めるし、リストを作ることができたと考えるのが道理だ。
それに学祭には『イリスのファン』と思しき女もたくさんいた。男だってやたらと距離が近かった。なんせあれだけ美しく優秀な魔法使いなのだから、言い寄る者は後を絶たないはずだ。彼がその中の誰か一人を選んだとして、何の不思議があるだろう。否、一人とは限らない。特定の相手は作らず、その都度夜のお供をとっかえひっかえ――
「うっ」
すぐ傍で呻き声が聞こえて思考が中断される。見るとイリスが口元を抑えて俯いていた。顔に血の気がない。
「先生? どうしたんですか? 気分悪いんですか」
「ご、……ごめん、ちょっと……酔ったみたい」
「え?」
「悪いけど御者さんに降ろしてくれるように言ってきてくれない……? お金は払ってあるから大丈夫だから……」
「はぁ……」
つまりイリスの体調は悪いのか、そこまで重いものでもないのか。『乗り物酔い』という概念を知らないタビトにはいまいち理解できていなかったが、分からないなりにも言われた通り馬を停めてもらい、二人して荷物と共に荷台から降りた。
まだ日は高く、時刻は午前十時頃だろうか。馬車には昼前まで乗る予定だったというから、ここからかなり歩くことになりそうだ。何もない平原を歩くこともタビトにとっては楽しみの一つだが、馬車を下りてからもずっと顔色の悪いイリスのことが気にかかる。
「あのー先生、大丈夫ですか? 酔ったって言ってましたよね。座って休んだりしなくて大丈夫です?」
「ああ、うん……」
イリスは気分の悪そうな顔をしながらも、大きく胸を張って深呼吸を一つする。
「しばらくこうして歩いていれば、……じきによくなると思う。そういうものだから」
「そうなんですか。オレ『酔う』ってよく分からなくて」
「ああ。君はそういうタイプだろうね。いかにも頑丈というか……」
これは褒められているんだろうか。タビトが怪訝な顔をしていると、それに気付いたイリスが力なく微笑んだ。
「褒めてるんだよ。本当に羨ましい。馬車酔いなんてしないに越したことないんだから」
「はぁ。馬車酔い……っていうんですか。馬車に乗るだけで気分が悪くなるんですか?」
「人によるね。悪路でなければ大丈夫という人や、景色を見ていれば平気という人もいる。私は滅法弱い方で、いつもは酔い止めの薬を呑んでいるんだけど、ちょうど切らしてしまっていて」
「へぇ、大変ですね。……そういうの、治癒の魔法でどうにかならないんですか?」
そういえばイリスは以前、自身の怪我や病は体が勝手に癒してしまうと言っていなかったか。思いついたことをそのまま尋ねてみると、イリスは大儀そうに首を振る。
「元々疲労や睡眠不足は管轄外なんだが、馬車酔いもその一つらしい。私にはどうにもできない。同じ『酔う』にしても酒には強いんだから、我ながらよく分からないよ」
「へぇ……あれ? でも……」
イリスと初めて出会った時のことを思い出す。彼を心の中で「占い師」と呼び始めた時のことだ。村長宅の庭で行われたパーティーで出会った彼は、特産品のフルーツワインを「苦手だから」と言っていなかったか。
タビトがその疑問をぶつけると、イリスは「よく覚えてるね」と感嘆の声を漏らす。
「苦手なのは本当だよ。私はいくら呑んでも一切酔うことがないから、皆が言う『楽しい気分』も酩酊感も味わうことができない。おそらく体が勝手に酒を『毒』と判断して解毒してしまうんだろうね。だから私にとって、酒はただの不味い水なんだ」
「そうなんですか。でもフルーツワインは美味しいですよ、本当に砂糖が入ったジュースみたいに甘いんです」
「そうなの? それじゃ試せば良かったな……って君、あの時まだ成人してなかったよね?」
イリスがじっとりとした目で下からタビトを覗き込む。
「エッ、あ、その……美味しいって聞きました。聞いただけです、はい」
タビトは咄嗟にそう誤魔化したが、イリスはおかしそうに笑った。
「冗談だよ、別に責めたりしない。そんな法律、王都でも守ってる人の方が少ないくらいだ」
「お、驚かせないでくださいよ……」
あはは、と笑い合いながらも、タビトはその実イリスの顔を見てドキドキしていた。下から探るような目つきも、冗談と明かした時の無邪気な笑みも、どちらも可愛い。まだ馬車酔いを引き摺っているのか、どことなく儚げな雰囲気が出ているのもよい。
「でも悪いね、せっかくの馬車の旅だったのに徒歩になってしまって。重くない?」
「いえ、平気です。それにオレこういうとこ歩くの好きなんで」
平原に一本引かれた街道は王都から近いだけあってきちんと整備され、小石一つ見当たらない。けれどその数歩横からは膝の高さほどの草原が広がり、その奥には鬱蒼とした森が続いている。王都に来る以前はこういうところがタビトの住処で庭で、仕事場だった。隣にイリスがいなければ、今すぐ森の中に飛び込んで散策したいくらいである。
「あっ。今あっちでウサギが走ってましたよ。見えました?」
「え、どこ? まだいる?」
「もう木の陰に入っちゃいましたね。残念」
そこからは二人景色を楽しみながら、サンサリーズ村へ足を進めた。途中で何度か休憩を取り、昼食にはリウルに持たせてもらったサンドイッチを草原の上で並んで食べた。
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