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4章◆魔法使いの卵達
アンジュ邸-1
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聞いていた通り、サンサリーズ村は自然の多い場所にあった。
本来下車するはずだった馬車の停留所から少し街道を逸れただけで一気に森の緑が濃くなり、空気が濃密になる気配があった。道も馬車がぎりぎり一台通れるほどの狭さになり、ところどころ雑草が生えているのが目立つ。そのまましばらく進むと、石を腰の高さくらいまで積み上げた塀が現れた。その向こう側に人家が見える。
王都とは違い、集落の入口に門衛などはいない。タビトとイリスは特に誰に見咎められることもなく、塀の間を通り抜けた。
貴族が休暇で行くこともある村――とリズロナから聞いていたから、田舎と言ってもそれなりに大きく、小奇麗な村だとタビトは想像していた。しかし実際に訪れてみるとそうでもない。正面の大通りには石畳すら敷かれず土の地面が剥き出しだし、入ってすぐのところにある建物は火事にでもあったのか、黒こげの残骸のまま放置されていた。家の数自体はそれなりにあるが、三角屋根にへばりつくように並ぶ煉瓦はどれもくすんでいて、どこか焦げ臭い匂いが漂っている。
「なんか……変な雰囲気ですね。いつもこんな感じなんですか?」
「いや、普段はこんな匂いはしないけど。少し気になるね」
イリスは大通りを避け、左側から続く細い道に歩を進める。
「以前から世話になっている人がいるからまずは彼に会いに行こう。旅の間泊めてくれるよう約束してある」
日が沈みかける時間帯だからだろうか。村には人通りがほとんどなく、いてもタビト達を見つけると逃げるようにそそくさと建物の中に入ってしまう。風が吹くたび何かを燻したような匂いが漂ってくるし、村全体にどこか陰鬱な雰囲気が漂っていた。周囲を森に囲まれた村の中で焦げ臭い匂いがする、という時点でなんとも不吉だ。
タビトの不安を感じ取ったのか、イリスが申し訳なさそうに言う。
「ごめんね。いつもはもっと空気の澄んだいいところなんだけど。時期が悪かったようだ」
「いえ、オレは今日先生と歩いてただけで十分楽しかったんでいいんですけど……」
と言いつつも、その楽しかった気持ちも村に入って以降どんどん萎んでいた。目も合わせず去っていく村人達からはこちらに対する恐怖や警戒心を、通り過ぎる家々の中からも誰かが監視しているような視線を感じる。王都に来てから忘れかけていた、ある意味懐かしい感覚だ。イリスと一緒にいても、やはり自分は疎外される立場なのだと思い知らされ息が詰まる。
「君のせいじゃないよ」
見透かしたようにイリスが言う。
「警戒されているのは私の方だ。いつもはここまでじゃないんだけどね」
「そう……なんですか? なんで先生が」
「その話は後でしよう。あまり楽しい話でもないからね」
それきりイリスは口を閉ざし、人気のない寒々しい小道を無言で進んでいく。小さな坂をいくつか越えると道はますます細く頼りないあぜ道に変わっていき、気付けば辺りはすっかり木々に囲まれていた。集落を抜けて完全に森の中に入ったらしい。人が二人並んで歩くのがやっとの幅しかない道を更に進むと、前方に小さな屋敷が現れた。
森に抱かれるようにしてひっそりと佇むその姿は、まるで御伽噺の魔法使いの家だ。三角屋根に丸い紫色の煉瓦が鱗状に並び、その上を濃い緑の蔦が這っている。クリーム色の漆喰の壁は丁寧に均されていたが、ところどころひびが入っていた。
イリスが黒ずんだ真鍮のドアノッカーを鳴らす。程なくして「はいよ」としわがれた声がして、内側からドアが開いた。
「ああイリス先生、お久しぶりです。よう来なさった。どうぞお入りください」
「お久しぶりです、アンジュ先生。お邪魔します」
イリスに目線で促され、タビトも続いて中に入る。玄関先で二人を出迎えたのは小柄な老人だった。イリスと比べても頭一つ分は差があるから相当に小さい。禿げ上がった頭には白い和毛のようなぽやぽやしたものが残っているだけだし、服から見えている素肌にはどこもかしこも深い皺が刻まれていたが、顔つきが柔和で色が白く、肌がつやつやとひかっているせいか、萎れた印象は一切ない。いかにも健康そうな好々爺という風貌だった。
老人は土間から木張りの床に上がると、あらかじめ並べていたらしい二人分のスリッパを指さす。
「どうぞ、履き替えなさってください。うちは土足厳禁ですので」
「よく知ってます」
イリスが小さく笑う。なんとなくタビトはこのやり取りで、イリス家の『土足厳禁』はこの老人の影響ではないかとふと思った。
「それでそちらのお連れさん……、ええと、お名前は」
「あ、タビトです。イリス先生に……色々あって、お世話になってます」
どこまで話していいのか分からなかったので、イリスの顔を横目に見ながら曖昧に自己紹介をする。老人は目を細めると、柔らかそうな口をふがふがさせて笑った。
「そうですか。遠いところよく来てくださった。わしはアンジュと言います。イリス先生とは同業……と言っちゃ先生に失礼だが、まあ似たような仕事をしております。アン爺とでも呼んでください」
「はぁ。……アン爺さん、ですか」
「それにしてもタビトくん、背が高いねぇ! わしの七番目のひ孫より大きい。うちの寝台じゃちょっと窮屈かもしれんな。ああ失礼、先に部屋に案内しましょう。先生、こちらに」
玄関からすぐのところにある階段をのぼり、客間に通される。厳密には客間ではなく今は使っていない夫婦の寝室らしい。今日はタビトがいるからいつもの一人部屋ではなく広めの部屋を選んだ、とのこと。
「居間でお茶の用意をしておきます。荷を解いて人心地着きましたらお越しください」
アンジュが静かにドアを閉め、階段を降りていった。その音が聞こえなくなってから、タビトは大きく息を吐いて荷物を下ろす。
「はぁ、……なんか、一気に疲れました……よく分からないですけど……」
「ご苦労さま。無意識に気を張ってたのかな。よく頑張った」
イリスが労いの言葉をかけながらタビトの背中に周り、荷解きを手伝う。荷を下ろすなり「ええと、これとこれは見てもらうだけのやつで……」と何やら独り言を言いながら荷物の選別を始めたが、タビトはその場に座り込んでぼうっと寝台を眺めていた。
大きな寝台だった。タビトが普段使っているベッドの二倍くらいの幅がある。その寝台を覆っている掛け布団も同じくらい大きく、頭の方には白い枕が行儀よく二つ並んでいる。
――あれ? これって……。
働かない頭で、ついさっきアンジュから聞かされた言葉を思い出す。
――そうだ。ここは『今は使っていない夫婦の寝室』。
その大きな寝台は、いわゆるダブルベッドというやつだった。
「……!」
タビトは弾かれるように立ち上がる。その勢いに驚いたのか、イリスが「うわ」と声を上げた。
「どうしたの? 何か見つけた?」
「……いえ、特に! でもなんか、一気に元気になりました! 何故かは分からないけれど!」
「そう? まあ元気なのはいいことだけど……」
イリスは首を傾げていたが、気にしないことにしたらしい。肩のケープを外し、中身を整理した行李を持ち上げると、タビトに手渡す。
「さて、下でお茶をいただこうか。これ、お願いできる?」
「もちろんです!」
本来下車するはずだった馬車の停留所から少し街道を逸れただけで一気に森の緑が濃くなり、空気が濃密になる気配があった。道も馬車がぎりぎり一台通れるほどの狭さになり、ところどころ雑草が生えているのが目立つ。そのまましばらく進むと、石を腰の高さくらいまで積み上げた塀が現れた。その向こう側に人家が見える。
王都とは違い、集落の入口に門衛などはいない。タビトとイリスは特に誰に見咎められることもなく、塀の間を通り抜けた。
貴族が休暇で行くこともある村――とリズロナから聞いていたから、田舎と言ってもそれなりに大きく、小奇麗な村だとタビトは想像していた。しかし実際に訪れてみるとそうでもない。正面の大通りには石畳すら敷かれず土の地面が剥き出しだし、入ってすぐのところにある建物は火事にでもあったのか、黒こげの残骸のまま放置されていた。家の数自体はそれなりにあるが、三角屋根にへばりつくように並ぶ煉瓦はどれもくすんでいて、どこか焦げ臭い匂いが漂っている。
「なんか……変な雰囲気ですね。いつもこんな感じなんですか?」
「いや、普段はこんな匂いはしないけど。少し気になるね」
イリスは大通りを避け、左側から続く細い道に歩を進める。
「以前から世話になっている人がいるからまずは彼に会いに行こう。旅の間泊めてくれるよう約束してある」
日が沈みかける時間帯だからだろうか。村には人通りがほとんどなく、いてもタビト達を見つけると逃げるようにそそくさと建物の中に入ってしまう。風が吹くたび何かを燻したような匂いが漂ってくるし、村全体にどこか陰鬱な雰囲気が漂っていた。周囲を森に囲まれた村の中で焦げ臭い匂いがする、という時点でなんとも不吉だ。
タビトの不安を感じ取ったのか、イリスが申し訳なさそうに言う。
「ごめんね。いつもはもっと空気の澄んだいいところなんだけど。時期が悪かったようだ」
「いえ、オレは今日先生と歩いてただけで十分楽しかったんでいいんですけど……」
と言いつつも、その楽しかった気持ちも村に入って以降どんどん萎んでいた。目も合わせず去っていく村人達からはこちらに対する恐怖や警戒心を、通り過ぎる家々の中からも誰かが監視しているような視線を感じる。王都に来てから忘れかけていた、ある意味懐かしい感覚だ。イリスと一緒にいても、やはり自分は疎外される立場なのだと思い知らされ息が詰まる。
「君のせいじゃないよ」
見透かしたようにイリスが言う。
「警戒されているのは私の方だ。いつもはここまでじゃないんだけどね」
「そう……なんですか? なんで先生が」
「その話は後でしよう。あまり楽しい話でもないからね」
それきりイリスは口を閉ざし、人気のない寒々しい小道を無言で進んでいく。小さな坂をいくつか越えると道はますます細く頼りないあぜ道に変わっていき、気付けば辺りはすっかり木々に囲まれていた。集落を抜けて完全に森の中に入ったらしい。人が二人並んで歩くのがやっとの幅しかない道を更に進むと、前方に小さな屋敷が現れた。
森に抱かれるようにしてひっそりと佇むその姿は、まるで御伽噺の魔法使いの家だ。三角屋根に丸い紫色の煉瓦が鱗状に並び、その上を濃い緑の蔦が這っている。クリーム色の漆喰の壁は丁寧に均されていたが、ところどころひびが入っていた。
イリスが黒ずんだ真鍮のドアノッカーを鳴らす。程なくして「はいよ」としわがれた声がして、内側からドアが開いた。
「ああイリス先生、お久しぶりです。よう来なさった。どうぞお入りください」
「お久しぶりです、アンジュ先生。お邪魔します」
イリスに目線で促され、タビトも続いて中に入る。玄関先で二人を出迎えたのは小柄な老人だった。イリスと比べても頭一つ分は差があるから相当に小さい。禿げ上がった頭には白い和毛のようなぽやぽやしたものが残っているだけだし、服から見えている素肌にはどこもかしこも深い皺が刻まれていたが、顔つきが柔和で色が白く、肌がつやつやとひかっているせいか、萎れた印象は一切ない。いかにも健康そうな好々爺という風貌だった。
老人は土間から木張りの床に上がると、あらかじめ並べていたらしい二人分のスリッパを指さす。
「どうぞ、履き替えなさってください。うちは土足厳禁ですので」
「よく知ってます」
イリスが小さく笑う。なんとなくタビトはこのやり取りで、イリス家の『土足厳禁』はこの老人の影響ではないかとふと思った。
「それでそちらのお連れさん……、ええと、お名前は」
「あ、タビトです。イリス先生に……色々あって、お世話になってます」
どこまで話していいのか分からなかったので、イリスの顔を横目に見ながら曖昧に自己紹介をする。老人は目を細めると、柔らかそうな口をふがふがさせて笑った。
「そうですか。遠いところよく来てくださった。わしはアンジュと言います。イリス先生とは同業……と言っちゃ先生に失礼だが、まあ似たような仕事をしております。アン爺とでも呼んでください」
「はぁ。……アン爺さん、ですか」
「それにしてもタビトくん、背が高いねぇ! わしの七番目のひ孫より大きい。うちの寝台じゃちょっと窮屈かもしれんな。ああ失礼、先に部屋に案内しましょう。先生、こちらに」
玄関からすぐのところにある階段をのぼり、客間に通される。厳密には客間ではなく今は使っていない夫婦の寝室らしい。今日はタビトがいるからいつもの一人部屋ではなく広めの部屋を選んだ、とのこと。
「居間でお茶の用意をしておきます。荷を解いて人心地着きましたらお越しください」
アンジュが静かにドアを閉め、階段を降りていった。その音が聞こえなくなってから、タビトは大きく息を吐いて荷物を下ろす。
「はぁ、……なんか、一気に疲れました……よく分からないですけど……」
「ご苦労さま。無意識に気を張ってたのかな。よく頑張った」
イリスが労いの言葉をかけながらタビトの背中に周り、荷解きを手伝う。荷を下ろすなり「ええと、これとこれは見てもらうだけのやつで……」と何やら独り言を言いながら荷物の選別を始めたが、タビトはその場に座り込んでぼうっと寝台を眺めていた。
大きな寝台だった。タビトが普段使っているベッドの二倍くらいの幅がある。その寝台を覆っている掛け布団も同じくらい大きく、頭の方には白い枕が行儀よく二つ並んでいる。
――あれ? これって……。
働かない頭で、ついさっきアンジュから聞かされた言葉を思い出す。
――そうだ。ここは『今は使っていない夫婦の寝室』。
その大きな寝台は、いわゆるダブルベッドというやつだった。
「……!」
タビトは弾かれるように立ち上がる。その勢いに驚いたのか、イリスが「うわ」と声を上げた。
「どうしたの? 何か見つけた?」
「……いえ、特に! でもなんか、一気に元気になりました! 何故かは分からないけれど!」
「そう? まあ元気なのはいいことだけど……」
イリスは首を傾げていたが、気にしないことにしたらしい。肩のケープを外し、中身を整理した行李を持ち上げると、タビトに手渡す。
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