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6章◆触れてはいけない、触れてほしい
前座
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「え。オレですか」
さっさと部屋に上がったリウルがテーブルから椅子を一脚引っ張り、調理台との間の空間に座ったので、タビトも自分の席につく。少し遅れてイリスも来て、リウルの隣に迷うように立った。
「タビトに話……? だったら、私は外した方がいいのかな」
「いえとんでもない。先生にも関係ある……というか先生の許可が必要なので、一緒に聞いてくれると助かります。すみません、朝の忙しい時間に」
「いや、今日は余裕があるから大丈夫だけど。分かった、じゃあ聞こうか」
各々が席に着いたところで、リウルがタビトの方に体を向ける。そしていつになく神妙な顔で言った。
「本当はもっと早くに来るべきだったんだが……まず、この間招待したディナータイムの件だ。お前があの時貴族の娘を泣き止ませてくれたおかげで助かった。今更だが礼を言う。これは親方からの謝礼の品だ」
「えっ」
リウルがズイと藤のバスケットを差し出す。中には分厚い蓋が付いた陶器のパイ皿と、白いメッセージカードのようなものが一枚入っていた。流れるような華麗な文字で、簡潔に感謝の言葉が一言添えられている。
「う、うわぁ。なんか意外だな、リウル先輩に感謝される日が来るなんて……」
「ああ、まったくだ。それでお前、前にウチで働きたいって言ってたろ。あれ、今でも継続中か?」
「えっ」
と、声を上げたのはイリスだった。イリスは話に割って入ったことに気付き「しまった」とでも言うように一度口を押えたが、おずおずと言う。
「き、君……リウにそんなこと頼んでたの?」
「ええ、まぁ、先生に養われてばっかなのも男として情けないなと思って……結局何もできてないんですけど。だからハイ、継続中です」
台詞の最後だけリウルに向けて言えば、リウルは「よし」と腕を組む。
「この前のアレ、歌姫さんからの覚えもめでたくてな。お前が場を温めてくれたおかげで助かったから、次も歌う機会があればぜひお前を前座に呼んでくれって仰せだ。まああの人は次いつ来るかは分かんねぇから今はあんま関係ないんだが、大事なのは前座ってとこだ。ウチの店は歌姫さんの他にも月に何回か演奏会みたいなことをやってるから、親方がそれをお前に頼みたいとのことだ」
「はぁ。前座ですか」
前座とは歌や演劇、漫談など何でもいいが、とにかく主役の演者の前に短いパフォーマンスを披露して会場の空気を温めておく役割のことだ。主に下積み中の若手など、経歴の浅い者が経験を積むための練習の場として使われることが多い。タビトの奇術は見よう見真似で師にあたる人物もいないし、大掛かりな演目もできないから、そのくらいの役割の方がタビトにとってもちょうどいいと言える。それに前座と言っても、世の中には前座だけを極めた玄人という者もごく稀にいるらしい。
「でも、月に何回か……ですか。魔人の書のことがあるから、タイミングが合うかどうか……」
ちらりと目線をイリスにやりながら言うと、リウルが先んじるように続ける。
「ウチでやってるのは別にちゃんとした演奏会って訳でもないから無理して来る必要はない。それにお前に主に頼みたいのはこっちの方で……ウチは誕生日や何か記念日のお客様には、スタッフがちょっとした花束を贈ったり祝いの歌を歌ったりするサービスをやってんだが、どうにもショボい。かと言って専属のプロを雇うほどのモンでもない。そこでお前がささっと奇術で花でも出してくりゃあ、同じ花でも見栄えするんじゃねぇかって話が上がってな」
「ああ、なるほど。そういうのなら演奏会より機会は多そうですね」
たしかにタビトがあの夜奇術で使った花束も、元々はテーブルに備え付けられてあった祝いの品だった。
「でも……結局それもちゃんと行けるか分かりませんよ。魔人の書の毒って、楽なのも多いけどしんどいやつはけっこう寝込むし」
「あれを『楽なのも多い』って言っちまえるお前の感性はいったん横に置いとくとして……そう。来なくていいんだ。何なら誕生日や記念日に拘る必要もない。お前は決まった日に店にいたりはしない、遭遇すればちょっとツいてる謎の奇術師……くらいの立ち位置を目指してもらう。そうすればお前に会いたい客は熱心に通うだろうし、会えなくてもまあ仕方ないで済む。これなら魔人の書の進捗がどうであっても無理なく入れるだろ?」
「はぁ……」
ざっくりとした印象としては、勤務形態としてはかなり良い――と感じた。というより、これ以上の職場など望むべくもないのではないだろうか。いつ入れるかも分からない、連日出勤することもほぼ不可能で、腕も素人に毛が生えた程度の奇術師を雇ってくれるところなど早々見つかるものではない。その上店自体にも信頼と実績があり、見知った先輩まで勤務している。いつものタビトならば、即座に顔を輝かせて「やります! やらせてください、いいですよね先生!?」などとはしゃいでいただろう。今朝の、魔人の夢を見るまでは。
「いいんじゃないかな。やってみるといいよ」
タビトの代わりに口を開いたのはイリスだった。リウルが意外そうに眉を持ち上げる。イリスはタビトを正面から見据えると、諭すように言った。
「タビト。君は今少し神経質になっているんだ。君のその、誰かを傷付けてしまうかもしれない、と恐れる心は健全で人として正しいものだ。だけどそのために自分を抑えつけてばかりいれば、結局それが負担になって心が不安定になってしまう。そうなったら本末転倒だろう? 本来の君は、少し怒ったくらいで我を忘れるような子じゃないんだから。
今の君に必要なのは自信だ。私に養われてるとかは全く気にする必要はないけれど、労働の対価として収入を得るという行為はきっと君の自信に繋がると思う。それに元々私は、君が外の世界……この家の外で、私以外の人と触れ合うことが必要だと考えていた。それが小鹿の馬車亭なら私も安心だし、いざという時にはリウもいる。またとない機会じゃないか。やってくるといい」
途中リウルが「何の話?」とでも言いたげにイリスとタビトの顔を見比べたが、とりあえず黙って最後まで聞くことにしたらしい。イリスは言葉を結ぶと、リウルに向けて「また時間がある時に話すね」と早口で付け足す。
タビトの方はと言うと、二人の視線を一身に感じながらも、もう心は決まっていた。ただ、最初の一言が出てこない。こういう時どう答えるのが大人の男として「正しい」のか、そんなことばかりぐるぐると考えていると、突然ドンとリウルがテーブルに拳を打ち付けた。
「おいエロガキ! 先生がここまで言ってくださってんのにいつまで黙ってんだ! やるのかやらねーのか!!」
「はいっやります! やらせてください!! ……あ、」
つい勢いに呑まれ、タビトは弾かれたように返事をしていた。リウルはにたりと口角を上げ「最初からそう言ってりゃいいんだよ」と、三文芝居の小悪党のように吐き捨てる。
「給与に関しては後で親方から説明がある。ついては最初の出勤日だが……」
「昨日十七番を投与したばかりだから、今日一日は念のため安静にしてほしい。明日なら構わないけど、明後日に十八番を予定しているからなるべく早く帰ってきてほしいな。飲酒も控えるように」
「……とのことだ。それでいいな?」
当の本人を差し置いて、イリスの返事で仕事の予定が決まっていく……というのは立場上仕方のないことかもしれないが。タビトはなんとなく居心地の悪さを感じながらも「はい」と答える。
「あ、あと服装も基本的に自由だから。いかにも舞台衣装ってな服でキメてきてもいいが、この前みたいな小奇麗な私服でもいい。何ならウチのウェイター服貸してもいいぞ。普通のウェイターがメニュー取りに来たと思ったら脇から花出してきた、みたいな趣向も面白いから」
「いいねそれ。私タビトのウェイター姿見てみたいかも」
「じゃあウェイターにしますか。それならこっちで用意しときます。おい、それでいいな」
「はい……」
その後リウルは初日の時間や従業員用の出入り口の場所などを簡単に伝えると、空になった藤のバスケットを片手に仕事に向かった。イリスも急いで食事を終えると、「後のことはよろしく」と早々と家を出る。
一人残されたタビトはもそもそと朝食を食べながら、今朝見た夢からリウルの話までを頭の中で反芻していた。まだ起きて一時間かそこらしか経っていないというのに、既に一仕事終えた後のような疲労感を覚えた。
ちなみにリウルが残していった『謝礼の品』は小鹿の馬車亭特製ミートパイで、その日の夜にイリスと一緒に平らげた。とても美味しかった。
さっさと部屋に上がったリウルがテーブルから椅子を一脚引っ張り、調理台との間の空間に座ったので、タビトも自分の席につく。少し遅れてイリスも来て、リウルの隣に迷うように立った。
「タビトに話……? だったら、私は外した方がいいのかな」
「いえとんでもない。先生にも関係ある……というか先生の許可が必要なので、一緒に聞いてくれると助かります。すみません、朝の忙しい時間に」
「いや、今日は余裕があるから大丈夫だけど。分かった、じゃあ聞こうか」
各々が席に着いたところで、リウルがタビトの方に体を向ける。そしていつになく神妙な顔で言った。
「本当はもっと早くに来るべきだったんだが……まず、この間招待したディナータイムの件だ。お前があの時貴族の娘を泣き止ませてくれたおかげで助かった。今更だが礼を言う。これは親方からの謝礼の品だ」
「えっ」
リウルがズイと藤のバスケットを差し出す。中には分厚い蓋が付いた陶器のパイ皿と、白いメッセージカードのようなものが一枚入っていた。流れるような華麗な文字で、簡潔に感謝の言葉が一言添えられている。
「う、うわぁ。なんか意外だな、リウル先輩に感謝される日が来るなんて……」
「ああ、まったくだ。それでお前、前にウチで働きたいって言ってたろ。あれ、今でも継続中か?」
「えっ」
と、声を上げたのはイリスだった。イリスは話に割って入ったことに気付き「しまった」とでも言うように一度口を押えたが、おずおずと言う。
「き、君……リウにそんなこと頼んでたの?」
「ええ、まぁ、先生に養われてばっかなのも男として情けないなと思って……結局何もできてないんですけど。だからハイ、継続中です」
台詞の最後だけリウルに向けて言えば、リウルは「よし」と腕を組む。
「この前のアレ、歌姫さんからの覚えもめでたくてな。お前が場を温めてくれたおかげで助かったから、次も歌う機会があればぜひお前を前座に呼んでくれって仰せだ。まああの人は次いつ来るかは分かんねぇから今はあんま関係ないんだが、大事なのは前座ってとこだ。ウチの店は歌姫さんの他にも月に何回か演奏会みたいなことをやってるから、親方がそれをお前に頼みたいとのことだ」
「はぁ。前座ですか」
前座とは歌や演劇、漫談など何でもいいが、とにかく主役の演者の前に短いパフォーマンスを披露して会場の空気を温めておく役割のことだ。主に下積み中の若手など、経歴の浅い者が経験を積むための練習の場として使われることが多い。タビトの奇術は見よう見真似で師にあたる人物もいないし、大掛かりな演目もできないから、そのくらいの役割の方がタビトにとってもちょうどいいと言える。それに前座と言っても、世の中には前座だけを極めた玄人という者もごく稀にいるらしい。
「でも、月に何回か……ですか。魔人の書のことがあるから、タイミングが合うかどうか……」
ちらりと目線をイリスにやりながら言うと、リウルが先んじるように続ける。
「ウチでやってるのは別にちゃんとした演奏会って訳でもないから無理して来る必要はない。それにお前に主に頼みたいのはこっちの方で……ウチは誕生日や何か記念日のお客様には、スタッフがちょっとした花束を贈ったり祝いの歌を歌ったりするサービスをやってんだが、どうにもショボい。かと言って専属のプロを雇うほどのモンでもない。そこでお前がささっと奇術で花でも出してくりゃあ、同じ花でも見栄えするんじゃねぇかって話が上がってな」
「ああ、なるほど。そういうのなら演奏会より機会は多そうですね」
たしかにタビトがあの夜奇術で使った花束も、元々はテーブルに備え付けられてあった祝いの品だった。
「でも……結局それもちゃんと行けるか分かりませんよ。魔人の書の毒って、楽なのも多いけどしんどいやつはけっこう寝込むし」
「あれを『楽なのも多い』って言っちまえるお前の感性はいったん横に置いとくとして……そう。来なくていいんだ。何なら誕生日や記念日に拘る必要もない。お前は決まった日に店にいたりはしない、遭遇すればちょっとツいてる謎の奇術師……くらいの立ち位置を目指してもらう。そうすればお前に会いたい客は熱心に通うだろうし、会えなくてもまあ仕方ないで済む。これなら魔人の書の進捗がどうであっても無理なく入れるだろ?」
「はぁ……」
ざっくりとした印象としては、勤務形態としてはかなり良い――と感じた。というより、これ以上の職場など望むべくもないのではないだろうか。いつ入れるかも分からない、連日出勤することもほぼ不可能で、腕も素人に毛が生えた程度の奇術師を雇ってくれるところなど早々見つかるものではない。その上店自体にも信頼と実績があり、見知った先輩まで勤務している。いつものタビトならば、即座に顔を輝かせて「やります! やらせてください、いいですよね先生!?」などとはしゃいでいただろう。今朝の、魔人の夢を見るまでは。
「いいんじゃないかな。やってみるといいよ」
タビトの代わりに口を開いたのはイリスだった。リウルが意外そうに眉を持ち上げる。イリスはタビトを正面から見据えると、諭すように言った。
「タビト。君は今少し神経質になっているんだ。君のその、誰かを傷付けてしまうかもしれない、と恐れる心は健全で人として正しいものだ。だけどそのために自分を抑えつけてばかりいれば、結局それが負担になって心が不安定になってしまう。そうなったら本末転倒だろう? 本来の君は、少し怒ったくらいで我を忘れるような子じゃないんだから。
今の君に必要なのは自信だ。私に養われてるとかは全く気にする必要はないけれど、労働の対価として収入を得るという行為はきっと君の自信に繋がると思う。それに元々私は、君が外の世界……この家の外で、私以外の人と触れ合うことが必要だと考えていた。それが小鹿の馬車亭なら私も安心だし、いざという時にはリウもいる。またとない機会じゃないか。やってくるといい」
途中リウルが「何の話?」とでも言いたげにイリスとタビトの顔を見比べたが、とりあえず黙って最後まで聞くことにしたらしい。イリスは言葉を結ぶと、リウルに向けて「また時間がある時に話すね」と早口で付け足す。
タビトの方はと言うと、二人の視線を一身に感じながらも、もう心は決まっていた。ただ、最初の一言が出てこない。こういう時どう答えるのが大人の男として「正しい」のか、そんなことばかりぐるぐると考えていると、突然ドンとリウルがテーブルに拳を打ち付けた。
「おいエロガキ! 先生がここまで言ってくださってんのにいつまで黙ってんだ! やるのかやらねーのか!!」
「はいっやります! やらせてください!! ……あ、」
つい勢いに呑まれ、タビトは弾かれたように返事をしていた。リウルはにたりと口角を上げ「最初からそう言ってりゃいいんだよ」と、三文芝居の小悪党のように吐き捨てる。
「給与に関しては後で親方から説明がある。ついては最初の出勤日だが……」
「昨日十七番を投与したばかりだから、今日一日は念のため安静にしてほしい。明日なら構わないけど、明後日に十八番を予定しているからなるべく早く帰ってきてほしいな。飲酒も控えるように」
「……とのことだ。それでいいな?」
当の本人を差し置いて、イリスの返事で仕事の予定が決まっていく……というのは立場上仕方のないことかもしれないが。タビトはなんとなく居心地の悪さを感じながらも「はい」と答える。
「あ、あと服装も基本的に自由だから。いかにも舞台衣装ってな服でキメてきてもいいが、この前みたいな小奇麗な私服でもいい。何ならウチのウェイター服貸してもいいぞ。普通のウェイターがメニュー取りに来たと思ったら脇から花出してきた、みたいな趣向も面白いから」
「いいねそれ。私タビトのウェイター姿見てみたいかも」
「じゃあウェイターにしますか。それならこっちで用意しときます。おい、それでいいな」
「はい……」
その後リウルは初日の時間や従業員用の出入り口の場所などを簡単に伝えると、空になった藤のバスケットを片手に仕事に向かった。イリスも急いで食事を終えると、「後のことはよろしく」と早々と家を出る。
一人残されたタビトはもそもそと朝食を食べながら、今朝見た夢からリウルの話までを頭の中で反芻していた。まだ起きて一時間かそこらしか経っていないというのに、既に一仕事終えた後のような疲労感を覚えた。
ちなみにリウルが残していった『謝礼の品』は小鹿の馬車亭特製ミートパイで、その日の夜にイリスと一緒に平らげた。とても美味しかった。
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