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会議
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会議は思った以上に酷かった。
陛下と宰相であるお父様、カイ、ユリウス殿下と私、それから公爵や侯爵が数名、伯爵が数名。皆六十はとうに超えているであろう見た目だ。
ユリウス殿下の隣に座って、私は黙って聞くだけ。
「魔法省のヘンドリックか、魔法学校のヨハンがいいんじゃないか?」
「いえいえ、ディターレ公爵のところのレオン様も優秀だと聞きましたぞ」
「ああ、あれは優秀ではあるが……いや、いい経験になるやもしれぬな」
「シュルツ侯爵、ご子息はいかがかな?」
「マクシミリアンか。あれは行ったって無駄死にするだけだ。全く使えない」
皆が好き勝手に言うのを誰も止めない。レオンやマクシミリアンに関しては実の父親の発言だとは思えないほど嫌な発言だ。
「しかしラルフ・ローマンもやっと使える日が来たかと思うとすぐに」
ぱっと音が消えた。急に何も聞こえなくなった。しかし老人たちは相変わらず口が動いている。ユリウス殿下を見る。殿下は私の方を見ることも何も言うこともなかった。
ありがとう、殿下。あれ以上聞いていたら、きっと私はキレていたよ。何も聞こえない中、パクパクと鯉のように口を動かす人たちを眺める。
皆が一斉にこちらを見た。
「殿下方はどう思われますか?」
音が戻ってきた。ディターレ公爵のニヤニヤと笑う顔がとても不愉快。どうしてこんなのからあんなにもかっこいいレオンが生まれたのだろう。不思議でたまらない。
「まず、レオンは私の護衛騎士だ。勝手に候補に挙げられたら困る。マクシミリアンも直属の者だ。ヘンドリックは魔法省には必要な人間だし、ヨハンが今いなくなると魔法学校の授業ができる者がいない」
カイがキッパリとそう言う。とても皇子らしくなっている。心の中で拍手。
「ぐ……っ!では他に誰がいるとおっしゃるのですか?皆代わりなどいくらでといるではありませんか」
「殿下、以前から思っておりましたが、少々贔屓が過ぎるのでは?それに別に行ったからといって死ぬわけではないでしょう」
ああ、腹が立つ。この状況で無表情でいる陛下とお父様を尊敬した。膝の上で両手を握る。そうしないと怒りで我を失いそうだった。
「ではお前が行け」
冷たい声。ユリウス殿下だった。怒っているわけではなさそうだ。
お年寄りたちは言葉に詰まる。
「お前が今言ったように、あの地に行って簡単に命を守ることができると思うのなら、お前が行け」
殿下が淡々と言う。
「安心しろ。お前たちの代わりなどいくらでもいるし、行ったからといって死ぬわけではない」
皆が青い顔をして俯く。誰もが殿下と目を合わせないようにしている。
ありがとう、殿下。
公爵たちには訳がわからないだろう。彼らにはユリウス殿下が口を挟む理由など思い当たらないだろうから。今候補に上がった人たちは、私にとってはとても大事な人たちだけど殿下にとってはそうではない。
それでもユリウス殿下は私のために言い返してくれた。私が怒っていることを知って。
「へ、陛下は、誰が適任だと思われますか?」
顔色の悪いディターレ公爵が焦るように陛下を見た。ユリウス殿下と話しても勝てないと踏んだのだろう。正解だとは思う。だけどこんな話し合いをいくら続けても終わるとは思えなかった。
隣のユリウス殿下を見る。目があった。殿下は微笑んだ。何も言っていない。何も聞いていない。だけどその目は確かに言っていた。いいよ、と。
私は立ち上がる。椅子の音に皆が一斉にこちらを向く。見られても緊張はしなかった。もう心は決まっていた。
「必ず誰かが行かねばならぬと申すなら……」
本当は他の道を探るつもりだった。誰も行かなくても解決案があるならそっちがよかった。だけどここに座って分かった。この人たちは人の意見を聞く気がない。自分達のことしか考えていない。
殿下を見る。殿下も私を見る。
「ユリウス殿下、わたくしのために死んでいただけますか?」
息を呑む気配があちこちでした。カイと陛下、お父様は表情を変えない。三人は私が言い出すことが分かっていたんだろうだと思う。その目の奥には悲しみが見えた気がした。
ユリウス殿下が笑う。それは心の底から嬉しそうな、極上の笑みだった。
「もちろん。元よりこの命は君に捧げてある。君のために死ねるなら、この上なく幸せだよ」
ざわざわとなりはじめる。殿下のこんな笑顔、あなたたちは見たことがないでしょ、と少し優越感。
別に死ねと言っているわけではない。ただそこへ向かうことが死と同義ならこの確認が一番早かっただけ。
「ではわたくしの命も殿下へ。共に参りましょう」
「うん」
これが一番手っ取り早い。私と殿下は一応この国一の魔法の使い手。私たちが行ってダメなら誰にもできるわけがない。私が行けばその場で薬を作ることもできるかもしれない。一番成功率が高いし、効率もいい。
「そなた、今日鏡を見たか?」
陛下が言った。「はい」と頷く。
「そのような酷い顔をしているそなたに何ができると言う?そなた達二人はこの国にとって必ずいなくてはならない存在だ。むざむざと死なれては困る」
カチンときた。その言い方ではまるで他の人だったら死んでもいいみたいだ。
「命に優劣をつけるのは好きではありません」
口ごたえをした私。再び室内がざわめき出す。この場で陛下に言い返すのは良くなかった。少し反省。
「死ぬつもりはとんとございません。わたくしは皆とこの先を生きるために向かうのです」
深いため息の後、陛下は言った。
「ユリウス、そなたに任せる」
「はい」
陛下が席を立つ。会議は終わりなのだろう。これで決定なのだろう。他の人が何も言わないのは誰も自分が行きたくないから。反対して、じゃあお前が行けと言われたくないから。
……なんて忠誠心のない人たち。普通は殿下が死地へ赴くとなったら自らの身をもって止めるんじゃないの?
ユリウス殿下が立ち上がった。既に立っていた私は殿下の後ろをついて部屋を出た。
「エレナ」
後ろから呼び止められ、振り向く。カイがいた。
「エレナ、体調が悪いのか?」
少し寝れなかっただけで体調は悪くない。カイだって仕事はたくさんあるのだ。余計な心配はかけたくない。
「いえ、大丈夫ですよ。安心してください。上手くやってきますから」
「そうじゃない。私はエレナの身体を案じているのだ」
だから大丈夫だって言ったじゃん。
「本当になんともありません。ご心配してくださってありがとうございます」
少し突き放したような言い方になってしまった。だけど他に言いようがないのだ。カイは傷付いたような表情で私を見る。
「あ、あの、申し訳ありません。少し言い方が……」
「身体がなんともないと言うのなら、なぜそなたは、」
「カイ」
殿下がカイの言葉を遮る。ユリウス殿下を見るカイに向けて、殿下は人差し指を口の前に立てた。
カイが何か言いたそうに、だけど口をつぐむ。ややあってカイは絞り出すように言った。
「……よろしくお願いします、兄上」
そしてそれ以上何も言わずに歩いていく。その背中は少し寂しげだった。
陛下と宰相であるお父様、カイ、ユリウス殿下と私、それから公爵や侯爵が数名、伯爵が数名。皆六十はとうに超えているであろう見た目だ。
ユリウス殿下の隣に座って、私は黙って聞くだけ。
「魔法省のヘンドリックか、魔法学校のヨハンがいいんじゃないか?」
「いえいえ、ディターレ公爵のところのレオン様も優秀だと聞きましたぞ」
「ああ、あれは優秀ではあるが……いや、いい経験になるやもしれぬな」
「シュルツ侯爵、ご子息はいかがかな?」
「マクシミリアンか。あれは行ったって無駄死にするだけだ。全く使えない」
皆が好き勝手に言うのを誰も止めない。レオンやマクシミリアンに関しては実の父親の発言だとは思えないほど嫌な発言だ。
「しかしラルフ・ローマンもやっと使える日が来たかと思うとすぐに」
ぱっと音が消えた。急に何も聞こえなくなった。しかし老人たちは相変わらず口が動いている。ユリウス殿下を見る。殿下は私の方を見ることも何も言うこともなかった。
ありがとう、殿下。あれ以上聞いていたら、きっと私はキレていたよ。何も聞こえない中、パクパクと鯉のように口を動かす人たちを眺める。
皆が一斉にこちらを見た。
「殿下方はどう思われますか?」
音が戻ってきた。ディターレ公爵のニヤニヤと笑う顔がとても不愉快。どうしてこんなのからあんなにもかっこいいレオンが生まれたのだろう。不思議でたまらない。
「まず、レオンは私の護衛騎士だ。勝手に候補に挙げられたら困る。マクシミリアンも直属の者だ。ヘンドリックは魔法省には必要な人間だし、ヨハンが今いなくなると魔法学校の授業ができる者がいない」
カイがキッパリとそう言う。とても皇子らしくなっている。心の中で拍手。
「ぐ……っ!では他に誰がいるとおっしゃるのですか?皆代わりなどいくらでといるではありませんか」
「殿下、以前から思っておりましたが、少々贔屓が過ぎるのでは?それに別に行ったからといって死ぬわけではないでしょう」
ああ、腹が立つ。この状況で無表情でいる陛下とお父様を尊敬した。膝の上で両手を握る。そうしないと怒りで我を失いそうだった。
「ではお前が行け」
冷たい声。ユリウス殿下だった。怒っているわけではなさそうだ。
お年寄りたちは言葉に詰まる。
「お前が今言ったように、あの地に行って簡単に命を守ることができると思うのなら、お前が行け」
殿下が淡々と言う。
「安心しろ。お前たちの代わりなどいくらでもいるし、行ったからといって死ぬわけではない」
皆が青い顔をして俯く。誰もが殿下と目を合わせないようにしている。
ありがとう、殿下。
公爵たちには訳がわからないだろう。彼らにはユリウス殿下が口を挟む理由など思い当たらないだろうから。今候補に上がった人たちは、私にとってはとても大事な人たちだけど殿下にとってはそうではない。
それでもユリウス殿下は私のために言い返してくれた。私が怒っていることを知って。
「へ、陛下は、誰が適任だと思われますか?」
顔色の悪いディターレ公爵が焦るように陛下を見た。ユリウス殿下と話しても勝てないと踏んだのだろう。正解だとは思う。だけどこんな話し合いをいくら続けても終わるとは思えなかった。
隣のユリウス殿下を見る。目があった。殿下は微笑んだ。何も言っていない。何も聞いていない。だけどその目は確かに言っていた。いいよ、と。
私は立ち上がる。椅子の音に皆が一斉にこちらを向く。見られても緊張はしなかった。もう心は決まっていた。
「必ず誰かが行かねばならぬと申すなら……」
本当は他の道を探るつもりだった。誰も行かなくても解決案があるならそっちがよかった。だけどここに座って分かった。この人たちは人の意見を聞く気がない。自分達のことしか考えていない。
殿下を見る。殿下も私を見る。
「ユリウス殿下、わたくしのために死んでいただけますか?」
息を呑む気配があちこちでした。カイと陛下、お父様は表情を変えない。三人は私が言い出すことが分かっていたんだろうだと思う。その目の奥には悲しみが見えた気がした。
ユリウス殿下が笑う。それは心の底から嬉しそうな、極上の笑みだった。
「もちろん。元よりこの命は君に捧げてある。君のために死ねるなら、この上なく幸せだよ」
ざわざわとなりはじめる。殿下のこんな笑顔、あなたたちは見たことがないでしょ、と少し優越感。
別に死ねと言っているわけではない。ただそこへ向かうことが死と同義ならこの確認が一番早かっただけ。
「ではわたくしの命も殿下へ。共に参りましょう」
「うん」
これが一番手っ取り早い。私と殿下は一応この国一の魔法の使い手。私たちが行ってダメなら誰にもできるわけがない。私が行けばその場で薬を作ることもできるかもしれない。一番成功率が高いし、効率もいい。
「そなた、今日鏡を見たか?」
陛下が言った。「はい」と頷く。
「そのような酷い顔をしているそなたに何ができると言う?そなた達二人はこの国にとって必ずいなくてはならない存在だ。むざむざと死なれては困る」
カチンときた。その言い方ではまるで他の人だったら死んでもいいみたいだ。
「命に優劣をつけるのは好きではありません」
口ごたえをした私。再び室内がざわめき出す。この場で陛下に言い返すのは良くなかった。少し反省。
「死ぬつもりはとんとございません。わたくしは皆とこの先を生きるために向かうのです」
深いため息の後、陛下は言った。
「ユリウス、そなたに任せる」
「はい」
陛下が席を立つ。会議は終わりなのだろう。これで決定なのだろう。他の人が何も言わないのは誰も自分が行きたくないから。反対して、じゃあお前が行けと言われたくないから。
……なんて忠誠心のない人たち。普通は殿下が死地へ赴くとなったら自らの身をもって止めるんじゃないの?
ユリウス殿下が立ち上がった。既に立っていた私は殿下の後ろをついて部屋を出た。
「エレナ」
後ろから呼び止められ、振り向く。カイがいた。
「エレナ、体調が悪いのか?」
少し寝れなかっただけで体調は悪くない。カイだって仕事はたくさんあるのだ。余計な心配はかけたくない。
「いえ、大丈夫ですよ。安心してください。上手くやってきますから」
「そうじゃない。私はエレナの身体を案じているのだ」
だから大丈夫だって言ったじゃん。
「本当になんともありません。ご心配してくださってありがとうございます」
少し突き放したような言い方になってしまった。だけど他に言いようがないのだ。カイは傷付いたような表情で私を見る。
「あ、あの、申し訳ありません。少し言い方が……」
「身体がなんともないと言うのなら、なぜそなたは、」
「カイ」
殿下がカイの言葉を遮る。ユリウス殿下を見るカイに向けて、殿下は人差し指を口の前に立てた。
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