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遺伝?
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「……ええ、まあ、知っていたもの」
2人が驚きの表情で私を見た。ベアトリクスまでそんなに驚かなくても、と思う。
確かに私はこのことを誰にも言っていない。ユリウス様にさえ。
「子供のことよ。母であるわたくしが気が付かないわけがないでしょう?」
ベアトリクスとユリウス様。魔力に敏感な2人の様子がおかしいとなればそれ関係だとすぐに分かった。
しかし私に話す気がないのなら別にいいかとも思っていた。その時になれば話してくれるだろう、と。内緒にされて拗ねていたわけではない。決して。
「ベアトリクスはあの子の魔力が少し前から減っていることには気が付いているでしょう?」
「え?ええ……」
「あれはわたくしが薬を調合して定期的に飲ませているからよ」
妊娠中、暇さえあれば色々な本を読んだ。おかげで知識がつき、光魔法もあって大抵の薬は自分で作ることができるようになった。流石に産まれたての子供でも飲めるものを作るのは大変だったけど。
ちなみに魔力が見える薬も作れたので、自分で飲んで実際に見て確かめてもみた。ユリウス様には薬を作るのはほどほどに、と釘を刺されているので、そんな薬を作ったことは言っていない。知られたら怒られそうだから。
便利な薬だけど世に出していいものでない。
やけに静かだな、と思ったらベアトリクスとクリスは驚きに固まっていた。
そんな驚かなくても……。
「い、いつお気付きに?」
「前にあの子が一瞬だけいなくなった時より」
あの時、部屋で休んでいたら乳母が血相を変えて部屋に飛び込んできたのだ。ヒカリが急にいなくなった、と。部屋には誰も出入りしておらず、1人で動けるはずもない。それなのに少し目を離したらいなくなっていた、と。
あの時は何人もの人で必死に探していた。公にするわけにはいかないので、ひっそりと、だけど。
「あの時は結局エレナが見つけたんだよね?そういえばどこにいたのか聞いてないけど……」
そう、私が見つけた。いなくなるはずのない子供。私だって乳母に預けていても絶対に安全な部屋を使っている。魔法を何重もかけてある。信頼できない人は絶対に出入りできない。
「ヒカリは誰もいない部屋で寝ていたわ。自分のベッドで」
何度も何度も見たはずのその場所。見つかるわけがない。あの子は異空間にいたのだから。あの場にベアトリクスがいたらすぐに見つかっただろう。
「魔法を使えるはずのない赤子が、それも一般的でない魔法を使っていなくなっていた、なんて言えないわ」
二人は驚きながらも納得がいったという風に頷いていた。
「だから、あれ以降わたくしにできるだけヒカリ様のそばにいるように、とおっしゃったのですか」
「ええ、ヒカリが魔法を使ったとしても分かるでしょう?」
魔力が見えるというのは本当に便利。
「それならそうとおっしゃってくれたらよかったのに」
それはそうだ。別に話すのは良かった。それでもなぜ話さなかったのかというと……
「ユリウス様もベアトリクスもこそこそと話をしているようなのにわたくしには何も話してくれなかったじゃない。二人が話してくれるのを待っていたのよ」
重ねて言うが、決して拗ねていたわけではない。ただ少し面白くなかっただけ。
ベアトリクスは「申し訳ありません」と頭を下げた。別に責めているわけじゃない。ベアトリクスはベアトリクスなりに考えてくれていたのだろう。
ユリウス様は何を考えているのか分からないし、私が知っていたことにも気付いているかもしれないけど。
「それにしても、魔力も属性も遺伝するものじゃないんでしょう?どうしてヒカリが闇属性も光属性も持って産まれてきたのかしら?」
魔法のことに関してはいまだによく分かっていない部分も大きいと言う。それがその辺りだ。大きな魔力を持つ親から産まれてきても、ごくわずかな魔力しかなく、一切魔法が使えないと言っても過言ではない人もいれば、魔力のほとんどない親から、魔法の天才とも言われるような人が生まれることもある。
比較的多いのは母親と同じ属性を持つ、という例らしいが、何せ例外が多すぎてそれもはっきりとは言えないそうだ。
クリスが神妙な面持ちで頷いた。
「これって世に知られたら遺伝説を唱える人が増えるんじゃない?だってどう考えたってそれしかあり得ないでしょ」
確かに。光属性を持つ私と、闇属性を持つユリウス様。その間の子が両属性を持つとなれば遺伝だと考えるのが一番濃厚だ。
ベアトリクスも無言で頷いた。
考えだって仕方のないことだし、いつまでも隠しておくことはできないだろう。少なくとも陛下にくらいは報告しないといけない。
……そうなったらもう一人産んでみろとか言われそうで嫌なんだけどね。
なんて考えていると、クリスがぽん、と私の肩を叩いた。そしてにこっと笑う。
「とりあえずもう一人産んでみたらいいんじゃない?」
「嫌よ……!」
クリスが言うんかい!と思いつつも全力で拒否。いずれはまた産むかもしれないけど、当分はもういい。だって死ぬほど痛かったから。ほんとに死ぬかと思ったから。
クリスは「冗談だよ」と笑うが、絶対に冗談ではないと思う。軽い気持ちで言ったのだろう。私だって他人事だったらそう思うだろう。が、あの痛みを体験した後だったら話は別。
「……今はまだ陛下にも報告しないでおきましょう。ユリウス様と話してみるわ」
考えたって仕方のない問題を前に、二人は静かに頷いた。
2人が驚きの表情で私を見た。ベアトリクスまでそんなに驚かなくても、と思う。
確かに私はこのことを誰にも言っていない。ユリウス様にさえ。
「子供のことよ。母であるわたくしが気が付かないわけがないでしょう?」
ベアトリクスとユリウス様。魔力に敏感な2人の様子がおかしいとなればそれ関係だとすぐに分かった。
しかし私に話す気がないのなら別にいいかとも思っていた。その時になれば話してくれるだろう、と。内緒にされて拗ねていたわけではない。決して。
「ベアトリクスはあの子の魔力が少し前から減っていることには気が付いているでしょう?」
「え?ええ……」
「あれはわたくしが薬を調合して定期的に飲ませているからよ」
妊娠中、暇さえあれば色々な本を読んだ。おかげで知識がつき、光魔法もあって大抵の薬は自分で作ることができるようになった。流石に産まれたての子供でも飲めるものを作るのは大変だったけど。
ちなみに魔力が見える薬も作れたので、自分で飲んで実際に見て確かめてもみた。ユリウス様には薬を作るのはほどほどに、と釘を刺されているので、そんな薬を作ったことは言っていない。知られたら怒られそうだから。
便利な薬だけど世に出していいものでない。
やけに静かだな、と思ったらベアトリクスとクリスは驚きに固まっていた。
そんな驚かなくても……。
「い、いつお気付きに?」
「前にあの子が一瞬だけいなくなった時より」
あの時、部屋で休んでいたら乳母が血相を変えて部屋に飛び込んできたのだ。ヒカリが急にいなくなった、と。部屋には誰も出入りしておらず、1人で動けるはずもない。それなのに少し目を離したらいなくなっていた、と。
あの時は何人もの人で必死に探していた。公にするわけにはいかないので、ひっそりと、だけど。
「あの時は結局エレナが見つけたんだよね?そういえばどこにいたのか聞いてないけど……」
そう、私が見つけた。いなくなるはずのない子供。私だって乳母に預けていても絶対に安全な部屋を使っている。魔法を何重もかけてある。信頼できない人は絶対に出入りできない。
「ヒカリは誰もいない部屋で寝ていたわ。自分のベッドで」
何度も何度も見たはずのその場所。見つかるわけがない。あの子は異空間にいたのだから。あの場にベアトリクスがいたらすぐに見つかっただろう。
「魔法を使えるはずのない赤子が、それも一般的でない魔法を使っていなくなっていた、なんて言えないわ」
二人は驚きながらも納得がいったという風に頷いていた。
「だから、あれ以降わたくしにできるだけヒカリ様のそばにいるように、とおっしゃったのですか」
「ええ、ヒカリが魔法を使ったとしても分かるでしょう?」
魔力が見えるというのは本当に便利。
「それならそうとおっしゃってくれたらよかったのに」
それはそうだ。別に話すのは良かった。それでもなぜ話さなかったのかというと……
「ユリウス様もベアトリクスもこそこそと話をしているようなのにわたくしには何も話してくれなかったじゃない。二人が話してくれるのを待っていたのよ」
重ねて言うが、決して拗ねていたわけではない。ただ少し面白くなかっただけ。
ベアトリクスは「申し訳ありません」と頭を下げた。別に責めているわけじゃない。ベアトリクスはベアトリクスなりに考えてくれていたのだろう。
ユリウス様は何を考えているのか分からないし、私が知っていたことにも気付いているかもしれないけど。
「それにしても、魔力も属性も遺伝するものじゃないんでしょう?どうしてヒカリが闇属性も光属性も持って産まれてきたのかしら?」
魔法のことに関してはいまだによく分かっていない部分も大きいと言う。それがその辺りだ。大きな魔力を持つ親から産まれてきても、ごくわずかな魔力しかなく、一切魔法が使えないと言っても過言ではない人もいれば、魔力のほとんどない親から、魔法の天才とも言われるような人が生まれることもある。
比較的多いのは母親と同じ属性を持つ、という例らしいが、何せ例外が多すぎてそれもはっきりとは言えないそうだ。
クリスが神妙な面持ちで頷いた。
「これって世に知られたら遺伝説を唱える人が増えるんじゃない?だってどう考えたってそれしかあり得ないでしょ」
確かに。光属性を持つ私と、闇属性を持つユリウス様。その間の子が両属性を持つとなれば遺伝だと考えるのが一番濃厚だ。
ベアトリクスも無言で頷いた。
考えだって仕方のないことだし、いつまでも隠しておくことはできないだろう。少なくとも陛下にくらいは報告しないといけない。
……そうなったらもう一人産んでみろとか言われそうで嫌なんだけどね。
なんて考えていると、クリスがぽん、と私の肩を叩いた。そしてにこっと笑う。
「とりあえずもう一人産んでみたらいいんじゃない?」
「嫌よ……!」
クリスが言うんかい!と思いつつも全力で拒否。いずれはまた産むかもしれないけど、当分はもういい。だって死ぬほど痛かったから。ほんとに死ぬかと思ったから。
クリスは「冗談だよ」と笑うが、絶対に冗談ではないと思う。軽い気持ちで言ったのだろう。私だって他人事だったらそう思うだろう。が、あの痛みを体験した後だったら話は別。
「……今はまだ陛下にも報告しないでおきましょう。ユリウス様と話してみるわ」
考えたって仕方のない問題を前に、二人は静かに頷いた。
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