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第一章
告白Ⅴ
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それから平日の雨が降らない日は毎日麗奈ちゃんのギター練習に付き合った。
午前中にどこか出かけて夕方に河原へ行く日もあったし、一日中ギターを弾いて過ごす日もあった。
また、麗奈ちゃんがサックスを持って来て聞かせてくれる日もあった。
それはこの冬初めての雪が降った日だった。
麗奈ちゃんは上達が早く、もう簡単な曲なら弾けるようになっていた。
「今日は寒いですね」
ギターを抱えたまま手をこする麗奈ちゃんを見て、僕は空を見上げた。灰色の雲が空を覆っている。
「雪が降りそうだね」
「本当ですね」
「今日はもうやめる? 手がかじかんで動かないよね」
かくいう僕も、麗奈ちゃんが来る前にギターを弾いていたが、今日はどうも手が動かなかった。
こんな乾燥した冷たい空気の中で弦を押さえていたら女の子の柔らかい手は切れてしまいそうで怖い。
「はい、今日はもうやめます」
麗奈ちゃんからギターを受け取ってケースにしまうと、はらはらと白いものが目の前を落ちていった。
「やっぱり降りましたね」
「うん、そうだね」
もう一度空を見上げてみると最初は少なかった雪がどんどん増えていった。
「この冬初めての雪ですね」
白くなった息で手を温める仕草はいかにも女の子だ。
手袋をしていない麗奈ちゃんの手は真っ赤になっていて痛々しい。
僕は自分の手を見てみたが、麗奈ちゃんほど赤くはなっていない。
「初雪を弘介さんと一緒に見られて嬉しいです」
はにかんでそう言う麗奈ちゃんに僕の動きは一瞬止まった。
「そっか」
平静を装ってそう一言だけ言うが、内心焦りまくっている。
麗奈ちゃんの意図が分からない。
今の言葉には何の意味もないのかもしれないが、ずっと避けてきた話題に近いような気がした。
「弘介さんは嬉しいですか?」
これはなんて答えるのが正解なんだ。
一生懸命考えてみたが答えが見つからない。諦めて僕は麗奈ちゃんの意図を探ることにした。
「初雪を一緒に見るって特別なことなの?」
今まで僕は意識をしたことがなかったが、あえてこういう風に聞いてくるということは、世間一般的にか、麗奈ちゃんにとってか何か意味のある事なんだろう。
女の子はそういうのが好きだし。麗奈ちゃんは少し考えるそぶりを見せて言った。
午前中にどこか出かけて夕方に河原へ行く日もあったし、一日中ギターを弾いて過ごす日もあった。
また、麗奈ちゃんがサックスを持って来て聞かせてくれる日もあった。
それはこの冬初めての雪が降った日だった。
麗奈ちゃんは上達が早く、もう簡単な曲なら弾けるようになっていた。
「今日は寒いですね」
ギターを抱えたまま手をこする麗奈ちゃんを見て、僕は空を見上げた。灰色の雲が空を覆っている。
「雪が降りそうだね」
「本当ですね」
「今日はもうやめる? 手がかじかんで動かないよね」
かくいう僕も、麗奈ちゃんが来る前にギターを弾いていたが、今日はどうも手が動かなかった。
こんな乾燥した冷たい空気の中で弦を押さえていたら女の子の柔らかい手は切れてしまいそうで怖い。
「はい、今日はもうやめます」
麗奈ちゃんからギターを受け取ってケースにしまうと、はらはらと白いものが目の前を落ちていった。
「やっぱり降りましたね」
「うん、そうだね」
もう一度空を見上げてみると最初は少なかった雪がどんどん増えていった。
「この冬初めての雪ですね」
白くなった息で手を温める仕草はいかにも女の子だ。
手袋をしていない麗奈ちゃんの手は真っ赤になっていて痛々しい。
僕は自分の手を見てみたが、麗奈ちゃんほど赤くはなっていない。
「初雪を弘介さんと一緒に見られて嬉しいです」
はにかんでそう言う麗奈ちゃんに僕の動きは一瞬止まった。
「そっか」
平静を装ってそう一言だけ言うが、内心焦りまくっている。
麗奈ちゃんの意図が分からない。
今の言葉には何の意味もないのかもしれないが、ずっと避けてきた話題に近いような気がした。
「弘介さんは嬉しいですか?」
これはなんて答えるのが正解なんだ。
一生懸命考えてみたが答えが見つからない。諦めて僕は麗奈ちゃんの意図を探ることにした。
「初雪を一緒に見るって特別なことなの?」
今まで僕は意識をしたことがなかったが、あえてこういう風に聞いてくるということは、世間一般的にか、麗奈ちゃんにとってか何か意味のある事なんだろう。
女の子はそういうのが好きだし。麗奈ちゃんは少し考えるそぶりを見せて言った。
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