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中毒性媚薬 フラワーハニー
しおりを挟む麻薬の密売人に言いなりになる中毒患者はいる。
幸福感を与える麻薬の効果が切れての苦しみを逃れるため新たな薬を求めて言いなりになることはある。
だが、このフラワーハニーは、中枢神経に作用し反応して仕舞うのだ。
「投与されれば、言いなりよ。しかも能力は数倍に上がる。忠実で優秀な兵隊を作るのに最適よ」
「まさか……」
遼子は笑い飛ばそうとしたが、出来なかった。
先ほどのクラブで、明らかに人間が常人の数倍の能力を発揮していた。
しかも、狼男の命令を忠実に聞いていた。
白百合の話は本当だ。
「そんなのが犯罪組織に出回って、町中にばらまかれたら」
「ええ、危険よ」
白百合は、危機感を滲ませながら語る。
「しかも人間、妖魔を問わず作用するの。警官だって踏み込んで何らかの形で捕まった途端、このフラワーハニーを打たれたら組織の忠実な兵隊になって仕舞う。だから、あまり関わらせたくないのよ」
悲しげに白百合は語った。
まるで、悲劇を生み出した犯人という様な思い詰めた表情だ。
「でも、白百合さんも危険では」
「私は、このフラワーハニーを撲滅するために特別捜査官になったのよ。そんな事を考えていたら捕まえる事は出来ないわ」
「白百合さん」
我が身の危険を顧みない白百合の言葉に遼子は感動した。
「そういうことなら、この久月、何でもお手伝いします」
「頼むわね。期待しているわ」
「はい」
「じゃあ、まずはこんな薬物を扱っている人物の元に行きたいわ」
「町中の売人を捕まえますか」
「いいえ、マリファナや覚醒剤と違うの。希少で高価だし、効能も特別よ。多分、かなりの金持ちや大物に売っているはずよ」
「なるほど」
「それと外部の犯罪組織とツテのある人間ね。この町で作れるものではないから。大きな組織から購入しないと行けないわ」
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「分かりました」
「今回みたいにアジトに単身踏み込むのはなしよ」
「わ、わかっています」
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