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美兎の正体
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「はっ」
刀護の視線に美兎は気がつき、我に返る。
そして自分の姿に、胸の谷間が見え、身体のラインが淫靡に絞り出される淫乱なバニーガール姿である事を思い出し慌てる。
「あ、あに様、これは」
両足をくねらせ、両手を振り取り繕うにも、見せてしまった後であり隠すことは出来なかった。
しかも扇情的な姿をしていることに気がつき、美兎は恥じらって、腕で胸元をかくし、もう一方の手でクロッチを隠そうとする。
しかし、大きく育った各部は小さな手では隠しきれず、こぼれ落ちてしまい、むしろ余計にそそる。
「あ、ああ、隠せないのです」
より淫乱な姿を見せて仕舞ったことに美兎は気が付き、更に恥ずかしがり、その場にしゃがみ込んでしまう。
先ほどまで凜然としていた美兎の姿はなく、幼子のように弱々しく目に涙を浮かべていた。
「ううっ……なんで私は、妖魔の血が流れているのですか」
美兎の父親は人間だが、母親はウサギの妖魔だ。
母親の素質を受け継いでいるため、力を使うとき、妖魔に変身してしまうことがある。
特に最大出力で戦うとき、変身してしまう。
しかも、一度変身すると中々、元に戻れない。
「ううっ、天宮神社の一員なのに」
妖魔を討滅する天宮神社の一員であるのに妖魔である自分は美兎は異端だった。
そのため周りから白眼視されているし、あたりも強い。
それでも刀護の両親、一刀と雅には娘のように可愛がって貰った。
何より、刀護には本物の兄のように大切にして貰った。それも全てを捧げてしまいたいと思うほど大きな愛情をくれたのだ。
妖魔討滅の手伝いをしているのも、恩を返すためだし、刀護の役に立ちたいためだ。
だが、妖魔のため時折、力が暴走し、バニーガール姿になってしまう。
ただでさえ、妖魔と言うことで白眼視されているのに、このような破廉恥な姿になってしまう自分がなさけなくて美兎は自己嫌悪に陥った。
「はしたないのです」
目に涙を浮かべる美兎だったが、近寄ってきた刀護が優しく抱きしめた。
「あ、あに様」
突然、刀護に抱きしめられ美兎は驚く。
「だ、ダメなのです。こんな破廉恥な私などに触っては」
自分が卑しく穢れた身体であると考えている美兎は、刀護が穢れないように離れるよう懇願し自ら離れようとする。
しかし刀護は美兎を更に強く抱き寄せる。
「あうっ」
一度は離れようとした美兎だが、何時もの優しい刀護の両腕の抱擁が心地よく、振りほどくことが出来なかった。
エナメル質の布越しでも伝わる温かい手の温もり、丸裸の背中も小袖から腕の優しい感触が伝わり、露出した肌どうしが触れる部分など火傷しそうなくらいだ。
抱きしめられるほど、その触れた部分が温かくなり身体が溶けるような温かい抱擁感と安心感が満ちてくる。
「美兎」
「は、はいっ」
耳元で囁かれ、温かな吐息が掛かり沸騰した美兎の頭に、刀護の声が蠱惑的な響きで揺さぶってくる。
「美兎は僕の大切な妹だよ。そんな妹が破廉恥だと思った事など無いよ。妖魔だとしても僕を助けてくれる立派な妹だよ」
「あ、あに様」
妖魔である自分を恐れず抱きしめてくれるだけで美兎は嬉しかった。
「それとも僕が嫌いなのかい」
「いいえ! そんなことありません!」
「なら僕から離れないでくれ」
「あに様……」
感極まった美兎は嬉しくてロンググローブに包まれた自分の両手を刀護の背中に回し、抱き寄せる。
いつも以上の暖かさと心地よさに美兎は身体が熱くなり、優しい香りを放つ刀護の首筋に小さな口が引き寄せられキスをしてしまう。
その瞬間、美兎の身体の中で何かが爆ぜた。
刀護の視線に美兎は気がつき、我に返る。
そして自分の姿に、胸の谷間が見え、身体のラインが淫靡に絞り出される淫乱なバニーガール姿である事を思い出し慌てる。
「あ、あに様、これは」
両足をくねらせ、両手を振り取り繕うにも、見せてしまった後であり隠すことは出来なかった。
しかも扇情的な姿をしていることに気がつき、美兎は恥じらって、腕で胸元をかくし、もう一方の手でクロッチを隠そうとする。
しかし、大きく育った各部は小さな手では隠しきれず、こぼれ落ちてしまい、むしろ余計にそそる。
「あ、ああ、隠せないのです」
より淫乱な姿を見せて仕舞ったことに美兎は気が付き、更に恥ずかしがり、その場にしゃがみ込んでしまう。
先ほどまで凜然としていた美兎の姿はなく、幼子のように弱々しく目に涙を浮かべていた。
「ううっ……なんで私は、妖魔の血が流れているのですか」
美兎の父親は人間だが、母親はウサギの妖魔だ。
母親の素質を受け継いでいるため、力を使うとき、妖魔に変身してしまうことがある。
特に最大出力で戦うとき、変身してしまう。
しかも、一度変身すると中々、元に戻れない。
「ううっ、天宮神社の一員なのに」
妖魔を討滅する天宮神社の一員であるのに妖魔である自分は美兎は異端だった。
そのため周りから白眼視されているし、あたりも強い。
それでも刀護の両親、一刀と雅には娘のように可愛がって貰った。
何より、刀護には本物の兄のように大切にして貰った。それも全てを捧げてしまいたいと思うほど大きな愛情をくれたのだ。
妖魔討滅の手伝いをしているのも、恩を返すためだし、刀護の役に立ちたいためだ。
だが、妖魔のため時折、力が暴走し、バニーガール姿になってしまう。
ただでさえ、妖魔と言うことで白眼視されているのに、このような破廉恥な姿になってしまう自分がなさけなくて美兎は自己嫌悪に陥った。
「はしたないのです」
目に涙を浮かべる美兎だったが、近寄ってきた刀護が優しく抱きしめた。
「あ、あに様」
突然、刀護に抱きしめられ美兎は驚く。
「だ、ダメなのです。こんな破廉恥な私などに触っては」
自分が卑しく穢れた身体であると考えている美兎は、刀護が穢れないように離れるよう懇願し自ら離れようとする。
しかし刀護は美兎を更に強く抱き寄せる。
「あうっ」
一度は離れようとした美兎だが、何時もの優しい刀護の両腕の抱擁が心地よく、振りほどくことが出来なかった。
エナメル質の布越しでも伝わる温かい手の温もり、丸裸の背中も小袖から腕の優しい感触が伝わり、露出した肌どうしが触れる部分など火傷しそうなくらいだ。
抱きしめられるほど、その触れた部分が温かくなり身体が溶けるような温かい抱擁感と安心感が満ちてくる。
「美兎」
「は、はいっ」
耳元で囁かれ、温かな吐息が掛かり沸騰した美兎の頭に、刀護の声が蠱惑的な響きで揺さぶってくる。
「美兎は僕の大切な妹だよ。そんな妹が破廉恥だと思った事など無いよ。妖魔だとしても僕を助けてくれる立派な妹だよ」
「あ、あに様」
妖魔である自分を恐れず抱きしめてくれるだけで美兎は嬉しかった。
「それとも僕が嫌いなのかい」
「いいえ! そんなことありません!」
「なら僕から離れないでくれ」
「あに様……」
感極まった美兎は嬉しくてロンググローブに包まれた自分の両手を刀護の背中に回し、抱き寄せる。
いつも以上の暖かさと心地よさに美兎は身体が熱くなり、優しい香りを放つ刀護の首筋に小さな口が引き寄せられキスをしてしまう。
その瞬間、美兎の身体の中で何かが爆ぜた。
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