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第一話 変身ヒーロー好きだった俺、マッドサイエンティストにされる
勝利と頭の痛い後始末
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「どうにか勝てたね」
秘密研究所のモニターで戦いの様子を見ていた大輝は、無事にレッド、小川さんが勝てたのを見て、ホッとした。
「ドクターの治療と改造があってのことです」
「そうかな」
「そうです。出なければあの娘は、死んでいたでしょう。良くてアセンデッドの実験体です」
確かにリリアンの言う通りだ。
レッド、小川さんの体を弄り回す、いや助けられたのは嬉しい。
しかし、ドクターに無理矢理知識を詰め込まれ、体をあと一歩で乗っ取られそうになった身としては素直に喜べない。
「しかし、記憶の操作はしなくて良かったのですか」
「愛玩奴隷にする気なんてないよ」
憧れの変身ヒーロー、それも同級生の女の子が自分に従うようにするなどでしたくない。
「ヴァレリーと会ってからこの研究室から出て行くまでの間の記憶を消去するだけでも」
「そういってドサクサに紛れて彼女を隷属させる操作をするんだろう」
一見、忠実そうに見えて、大輝さえ嵌めようとする女だ。
油断ならないので余計な事はさせたくない。
「しかし、この秘密研究所をギアレンジャーに知られることになります」
「別に構わないだろう」
危うく殺されかけた大輝としては、こんな研究所がどうなろうが良かった。
「しかし、またあの娘が怪我を負った時、それも今回の様に致命傷を受けた時、どうするのですか」
「むっ」
リリアンに言われて大輝は戸惑った。
確かにヒーローならば悪と戦うので、怪我をすることはあり得る。
そんな時、助けられるのは有り難い。
「多分、小川さんはここのことを話さないよ」
「しかし、彼女はともかく、ギアレンジャーに知られた可能性があります。このままではここに攻め込まれる可能性もあります」
確かに裏切ったとはいえ、ドクター・エクシリオンは、ギアレンジャーの敵だ。
討伐に来る事は考えられる。
「その時はあなたもアセンデッドの一員として処刑されるでしょう」
「なんでだよ」
「ドクターの知識を継承しましたから。それにその痣はアセンデッドの一員である証。確実に殺されるでしょう」
「勘弁して欲しい」
巻き込まれ無理矢理、記憶をねじ込まれた上、体を乗っ取られそうになったのに、メンバーと思われて殺されるのは嫌だ。
「……何とか小川さんには黙っていて貰おう」
なんと言ってごまかそうかと考えているとレッド、いや小川さんが戻ってきた。
秘密の扉を使って入ったということは、この研究所の記憶が残っている証拠だ。
どうやしようかと思っていると、突如近づいてきた。
しかも、至近距離から大輝をじっと見続けている。
「な、何か……」
大輝が戸惑っていると、小川さんは予想外の行動、突如、大輝にキスをした。
秘密研究所のモニターで戦いの様子を見ていた大輝は、無事にレッド、小川さんが勝てたのを見て、ホッとした。
「ドクターの治療と改造があってのことです」
「そうかな」
「そうです。出なければあの娘は、死んでいたでしょう。良くてアセンデッドの実験体です」
確かにリリアンの言う通りだ。
レッド、小川さんの体を弄り回す、いや助けられたのは嬉しい。
しかし、ドクターに無理矢理知識を詰め込まれ、体をあと一歩で乗っ取られそうになった身としては素直に喜べない。
「しかし、記憶の操作はしなくて良かったのですか」
「愛玩奴隷にする気なんてないよ」
憧れの変身ヒーロー、それも同級生の女の子が自分に従うようにするなどでしたくない。
「ヴァレリーと会ってからこの研究室から出て行くまでの間の記憶を消去するだけでも」
「そういってドサクサに紛れて彼女を隷属させる操作をするんだろう」
一見、忠実そうに見えて、大輝さえ嵌めようとする女だ。
油断ならないので余計な事はさせたくない。
「しかし、この秘密研究所をギアレンジャーに知られることになります」
「別に構わないだろう」
危うく殺されかけた大輝としては、こんな研究所がどうなろうが良かった。
「しかし、またあの娘が怪我を負った時、それも今回の様に致命傷を受けた時、どうするのですか」
「むっ」
リリアンに言われて大輝は戸惑った。
確かにヒーローならば悪と戦うので、怪我をすることはあり得る。
そんな時、助けられるのは有り難い。
「多分、小川さんはここのことを話さないよ」
「しかし、彼女はともかく、ギアレンジャーに知られた可能性があります。このままではここに攻め込まれる可能性もあります」
確かに裏切ったとはいえ、ドクター・エクシリオンは、ギアレンジャーの敵だ。
討伐に来る事は考えられる。
「その時はあなたもアセンデッドの一員として処刑されるでしょう」
「なんでだよ」
「ドクターの知識を継承しましたから。それにその痣はアセンデッドの一員である証。確実に殺されるでしょう」
「勘弁して欲しい」
巻き込まれ無理矢理、記憶をねじ込まれた上、体を乗っ取られそうになったのに、メンバーと思われて殺されるのは嫌だ。
「……何とか小川さんには黙っていて貰おう」
なんと言ってごまかそうかと考えているとレッド、いや小川さんが戻ってきた。
秘密の扉を使って入ったということは、この研究所の記憶が残っている証拠だ。
どうやしようかと思っていると、突如近づいてきた。
しかも、至近距離から大輝をじっと見続けている。
「な、何か……」
大輝が戸惑っていると、小川さんは予想外の行動、突如、大輝にキスをした。
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