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最終章
54 〜な、な、何を…
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エロ展開は有りません。
──────────
智美が黄昏ていると、扉の外から部屋に女性の声が掛けられた。
『サトミ様、ランソルデです。
少しよろしいでしょうか?』
「え、あ、ん~…、どうぞ」
ランソルデであるリュティアの問いに、自分のこの格好を考えて、少し智美は言い淀むが相手もこんな状態なのはしているはずなので、それを承知で来ているのだろうからと思い、部屋に入る事を許可した。
リュティア一人が、なんの躊躇もなく部屋に入ってくると、リュティアは智美の前で跪いた、その行動に、智美が慌てて声をかけようとすると、先にリュティアが話し出す。
『この度は、カイ皇子と泉侶であられるサトミ様との契りにて、誠に喜ばしき事でございます』
「あ、はい…ありがとうございます?」
リュティアのお祝いの言葉であろう台詞に、智美は疑問形で礼を言う。
『…ランソルデには、皇族の方に嫁がれる女性の初夜を迎える前に必ず行う、魔法が有るのですが…』
そう言って、顔を上げたリュティアは、ベッドサイドに置いてある物を見つけて、一安心した。
『良かった、事前に用意されておりますね』
そう言いながら、リュティアは安堵の笑みを見せる。
リュティアの視線の先にある物は、拳位の大きさの丸い金魚鉢の様な物で、中には透明度は有るが真っ青な色の液体で満たされており、よく見ると何やら薄く光る文字が表面に浮かび上がっている、青魔晶が中に浸かっていた。
その大きさを見るに、どうやら先日青龍から渡された、核とも例える青魔晶であった。
リュティアの言動を不思議そうに見る智美に、リュティアは話しを続ける。
『サトミ様に、初夜に向けて魔法を使いたいのですが、魔法を使えば、多少なり使用者の魔力の残滓が残ってしまいます。
ですが青魔晶の儀式は、カイ皇子以外のいかなる者の魔力残滓があってはならないのです』
「は、はあ?」
リュティアの言葉に、智美は何の説明を受けているのか分からず、ただ相槌を打つだけだ。
智美の相槌に、了承を得たと思ったのかリュティアは、ベッドサイドにある核入りの液体に近づくと、それを指し示して言った。
『そこでこちらを使います。
こちらは、皇族方の初夜には必ず置いてある、【青睡蓮の狂艶】と言われる、龍泉を使った媚薬になります』
「え、び、媚薬!」
最後の言葉を聞き、思わず素っ頓狂な声で言葉を繰り返す智美に、うなづきながらリュティアは得意げな顔で話す。
『ええ、龍泉の副作用なんて目じゃ有りません!!魔力酔などせずに受ける快楽は、その他の品などその比では無いのです。
これを使った女性の、よがり狂う艶やかな姿態に、相手の男性も狂うほど魅せられます!』
「……」
リュティアの突然の講釈についていけず、智美は呆然とし黙って聞いていると、我に返ったのかリュティアは、コホンと咳払いをして話を戻した。
智美は預かり知らない事だが、この媚薬作製は選ばれた青泉使が作製していて、その中にリュティアも名を連ねている、自慢の逸品であるその薬を作れることに、リュティアは誇りを持っていたため、語りに熱が篭っていた。
「これは、使用者の魔力を通すと威力が増して、魔力酔をしなくなる様作られておりますし、青魔晶の儀式にも重要な役目で使用しますので、こちらにはカイ皇子の魔力が込められています、今回はこの魔力を使わせてもらいましょう』
そう言うと、液体の中に指先を浸し詠唱した。
『かの尊き血筋の青の力、その力を使い我の紋の刻みに力を貸せ、青き魔力を指先に宿し、力ある華麗なる紋の刻みを成せ』
詠唱が終わると浸してあった指先がぼんやりと青白く光り出した。
その指先を空に巡らせ、光の文様が描かれていく、空に浮かび光をたたえていた文様はリュティアの指の動きが止まるとともに、少しひかりを増すとギュッと縮まり、手のひらぐらいの大きさになって、その場に浮かんでいた。
ほけらと、その様子を見ていた智美だが、リュティアの次の行動は予測していなかった。
『失礼します』
ガッ、ドサ、バッ、ペシ!
「!!!!!」
『はい、終わりました』
智美が声を出す暇もないほどの早技で、行動されて驚愕する。
リュティアの行動を説明すると、ベッドに座っている智美の両足の裏にすくうように腕をいれて持ち上げ、ベッドに倒し、倒したその勢いのまま両足を開かせ、そうなれば丈の短い薄衣しか着ていない智美の秘部が丸見えになり、そこに先ほどの【文様】をペシりと秘部に貼り付けた。
智美は、終わりましたといわれる前に、両足をバンと閉じたが、その時にはもう魔法は発動し始め、智美の秘部がピカッと光っていた。
「な、な、何を…」
『これは、龍妃様からの優しさの伝統なのです…
ですが、大概説明すると嫌がられますので、なるべく手短で施す様になりました』
達成感の笑顔を見せるリュティアと、ベッドに倒れたまま引きつった顔で話す智美とは、対照的な様子だった。
ゆっくり起き上がり、困惑した顔のまま智美はリュティアに聞いた。
「いったい何の魔法なんですか?」
『ああ、無事初夜を過ごすために、入口の弛緩と保護です』
「え、弛緩?と保護?」
言葉の意味が一瞬取れず、智美が聞き返すと、リュティアは詳しく説明し始めた。
『そのう、青龍様のモノが立派だったらしく、龍妃様は苦労なさったそうで、子孫である皇族の方々に色濃く遺伝していまして、自分の経験から思いやりで、龍妃様は皇族のお嫁さん達に、この魔法を施していらっしゃいました。
龍妃様が亡くなられてからも、それはランソルデに引き継がれまして、今も続いております。
それに、皇族相手じゃなくとも、龍妃様の盤園の方々は小柄な方が多いので、別盤者の花嫁には処女じゃなくとも施すことになっております』
リュティアの言葉に最初唖然と聞いていた智美だが、はっと気づいた様にリュティアに問いかける。
「と言う事は、破瓜の痛みは無いって事?」
『いえ、それはございます』
即答するリュティアに、えっと言葉に詰まって智美は相手を見つめていると、リュティアが困った様に眉を下げて、答える。
『魔法は基本、目に見える場所か、触れる場所でないと直接施せないのです。できるものがいないとは申しませんが、私が知る限り男性しかおりません。
ですので、私が施した魔法ですので、効く範囲は目に見える所までになります』
「それは…施す意味はあるの?」
『…被害は軽減されますし、少なくとも入らないと言う事は無いかと思います』
「………」
(被害って…)
リュティアの言葉に、これからするだろう事に、恐ろしさを感じる智美だった。
──────────────
後書き
何だかコメディぽくなってしまった様な…。
そして、期待させてすみませんが、初夜シーンは書きません。
ですが、次はどエロです。
ええ、いきなりどうした!と言うくらいエロしかありません。(自分でハードル上げてどうするσ^_^;)
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智美が黄昏ていると、扉の外から部屋に女性の声が掛けられた。
『サトミ様、ランソルデです。
少しよろしいでしょうか?』
「え、あ、ん~…、どうぞ」
ランソルデであるリュティアの問いに、自分のこの格好を考えて、少し智美は言い淀むが相手もこんな状態なのはしているはずなので、それを承知で来ているのだろうからと思い、部屋に入る事を許可した。
リュティア一人が、なんの躊躇もなく部屋に入ってくると、リュティアは智美の前で跪いた、その行動に、智美が慌てて声をかけようとすると、先にリュティアが話し出す。
『この度は、カイ皇子と泉侶であられるサトミ様との契りにて、誠に喜ばしき事でございます』
「あ、はい…ありがとうございます?」
リュティアのお祝いの言葉であろう台詞に、智美は疑問形で礼を言う。
『…ランソルデには、皇族の方に嫁がれる女性の初夜を迎える前に必ず行う、魔法が有るのですが…』
そう言って、顔を上げたリュティアは、ベッドサイドに置いてある物を見つけて、一安心した。
『良かった、事前に用意されておりますね』
そう言いながら、リュティアは安堵の笑みを見せる。
リュティアの視線の先にある物は、拳位の大きさの丸い金魚鉢の様な物で、中には透明度は有るが真っ青な色の液体で満たされており、よく見ると何やら薄く光る文字が表面に浮かび上がっている、青魔晶が中に浸かっていた。
その大きさを見るに、どうやら先日青龍から渡された、核とも例える青魔晶であった。
リュティアの言動を不思議そうに見る智美に、リュティアは話しを続ける。
『サトミ様に、初夜に向けて魔法を使いたいのですが、魔法を使えば、多少なり使用者の魔力の残滓が残ってしまいます。
ですが青魔晶の儀式は、カイ皇子以外のいかなる者の魔力残滓があってはならないのです』
「は、はあ?」
リュティアの言葉に、智美は何の説明を受けているのか分からず、ただ相槌を打つだけだ。
智美の相槌に、了承を得たと思ったのかリュティアは、ベッドサイドにある核入りの液体に近づくと、それを指し示して言った。
『そこでこちらを使います。
こちらは、皇族方の初夜には必ず置いてある、【青睡蓮の狂艶】と言われる、龍泉を使った媚薬になります』
「え、び、媚薬!」
最後の言葉を聞き、思わず素っ頓狂な声で言葉を繰り返す智美に、うなづきながらリュティアは得意げな顔で話す。
『ええ、龍泉の副作用なんて目じゃ有りません!!魔力酔などせずに受ける快楽は、その他の品などその比では無いのです。
これを使った女性の、よがり狂う艶やかな姿態に、相手の男性も狂うほど魅せられます!』
「……」
リュティアの突然の講釈についていけず、智美は呆然とし黙って聞いていると、我に返ったのかリュティアは、コホンと咳払いをして話を戻した。
智美は預かり知らない事だが、この媚薬作製は選ばれた青泉使が作製していて、その中にリュティアも名を連ねている、自慢の逸品であるその薬を作れることに、リュティアは誇りを持っていたため、語りに熱が篭っていた。
「これは、使用者の魔力を通すと威力が増して、魔力酔をしなくなる様作られておりますし、青魔晶の儀式にも重要な役目で使用しますので、こちらにはカイ皇子の魔力が込められています、今回はこの魔力を使わせてもらいましょう』
そう言うと、液体の中に指先を浸し詠唱した。
『かの尊き血筋の青の力、その力を使い我の紋の刻みに力を貸せ、青き魔力を指先に宿し、力ある華麗なる紋の刻みを成せ』
詠唱が終わると浸してあった指先がぼんやりと青白く光り出した。
その指先を空に巡らせ、光の文様が描かれていく、空に浮かび光をたたえていた文様はリュティアの指の動きが止まるとともに、少しひかりを増すとギュッと縮まり、手のひらぐらいの大きさになって、その場に浮かんでいた。
ほけらと、その様子を見ていた智美だが、リュティアの次の行動は予測していなかった。
『失礼します』
ガッ、ドサ、バッ、ペシ!
「!!!!!」
『はい、終わりました』
智美が声を出す暇もないほどの早技で、行動されて驚愕する。
リュティアの行動を説明すると、ベッドに座っている智美の両足の裏にすくうように腕をいれて持ち上げ、ベッドに倒し、倒したその勢いのまま両足を開かせ、そうなれば丈の短い薄衣しか着ていない智美の秘部が丸見えになり、そこに先ほどの【文様】をペシりと秘部に貼り付けた。
智美は、終わりましたといわれる前に、両足をバンと閉じたが、その時にはもう魔法は発動し始め、智美の秘部がピカッと光っていた。
「な、な、何を…」
『これは、龍妃様からの優しさの伝統なのです…
ですが、大概説明すると嫌がられますので、なるべく手短で施す様になりました』
達成感の笑顔を見せるリュティアと、ベッドに倒れたまま引きつった顔で話す智美とは、対照的な様子だった。
ゆっくり起き上がり、困惑した顔のまま智美はリュティアに聞いた。
「いったい何の魔法なんですか?」
『ああ、無事初夜を過ごすために、入口の弛緩と保護です』
「え、弛緩?と保護?」
言葉の意味が一瞬取れず、智美が聞き返すと、リュティアは詳しく説明し始めた。
『そのう、青龍様のモノが立派だったらしく、龍妃様は苦労なさったそうで、子孫である皇族の方々に色濃く遺伝していまして、自分の経験から思いやりで、龍妃様は皇族のお嫁さん達に、この魔法を施していらっしゃいました。
龍妃様が亡くなられてからも、それはランソルデに引き継がれまして、今も続いております。
それに、皇族相手じゃなくとも、龍妃様の盤園の方々は小柄な方が多いので、別盤者の花嫁には処女じゃなくとも施すことになっております』
リュティアの言葉に最初唖然と聞いていた智美だが、はっと気づいた様にリュティアに問いかける。
「と言う事は、破瓜の痛みは無いって事?」
『いえ、それはございます』
即答するリュティアに、えっと言葉に詰まって智美は相手を見つめていると、リュティアが困った様に眉を下げて、答える。
『魔法は基本、目に見える場所か、触れる場所でないと直接施せないのです。できるものがいないとは申しませんが、私が知る限り男性しかおりません。
ですので、私が施した魔法ですので、効く範囲は目に見える所までになります』
「それは…施す意味はあるの?」
『…被害は軽減されますし、少なくとも入らないと言う事は無いかと思います』
「………」
(被害って…)
リュティアの言葉に、これからするだろう事に、恐ろしさを感じる智美だった。
──────────────
後書き
何だかコメディぽくなってしまった様な…。
そして、期待させてすみませんが、初夜シーンは書きません。
ですが、次はどエロです。
ええ、いきなりどうした!と言うくらいエロしかありません。(自分でハードル上げてどうするσ^_^;)
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