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最終章

55 〜ひ、酷いっ

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R18 しかありません。
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 朦朧とした意識の中、快楽だけが智美の体を支配している。

 後ろから覆いかぶる様に抱き込まれ、首筋にカイの熱い荒い息がかかり、後ろから伸びた逞しい左腕が腰を抱え込む。右腕は智美を抱きしめるよう腕を回しているが、手は智美の豊満な胸を鷲掴みにするように揉んで柔らかい丸みを歪ませる。

 先ほどまで激しく、抜き差しされていた肉杭を一度イッた智美の熱い熟れた蜜壺に全て収め、内壁の蠢く襞を楽しむように、捏ねるように奥をグイグイと緩慢に突いている。

 一度イッた中はとても敏感で、その緩慢な動きでさえ快楽の刺激が体の中を巡り燻りはじめる。たまらず声を上げそうになるのを、抱き抱えた枕で抑え込むと、くぐもった声が漏れた。
 カイはそれが気に入らなかったのか、緩慢だった動きを速めると、奥をガツガツと突きはじめた。

「ゔぐぅ、あっぅ、あ、あ、そぅ、れっつあっ、ああっ」

 それは嫌だと、言いたいのに口からは、喘ぎ声しか出てこない。
 最初のころは痛みを伴っていた奥も、教え込まれるように何度も快楽を与えられつつ穿たれて、今はただ怖いくらいの快楽が、体の中を支配する。蓄積する快楽にこらえ切れなくなって、彼女は再び快楽をはじけさせ、カイを銜え込んでいる蜜壺がきついぐらいに締め付ける。蠢く襞と締め付けを、味わいながらカイは急速に腰を打ち付けると、熱い白濁を蜜壺の奥に放った。

 二三回緩々と肉杭を抜き差しするが、そのまま抜かずに智美を抱えたまま横になった。息を整えようと、しばらく横になっていた二人だが、カイの荒い息が智美の耳にかかり、そのわずかな刺激にも身体がピクリと反応する、その様子に気をよくしたカイは、智美の耳を唇だけで食むように咥え舌先で、なぞるように舐めると

『足りない』

 と呟いて、耳下の首筋に吸い付いた。

「ひうっ…ぁっう」

 ビクビクと動く智美の身体に、余韻に加味する首筋の愛撫は、カイの肉杭を銜え込んだままの蜜壺を疼かせ、肉杭に甘美な締め付けを与える。欲望を放ってさえ、硬いままだったその肉杭に沿う様に締め付ける蜜壺は、その形を覚えるように吸い付いてくる。甘い締め付けに促されるまま、カイはゆるゆると腰を前後にうごかすと、ぬちり、くちゅ、ぬちゃりと自分の放ったものと、蜜壺から湧き出る快楽の蜜とがまじりあった水音が卑猥に響く、その水音の卑猥さに智美はぞくりと下肢に疼きがこもる。

「ふっあ、ん、はあ、あっあっんんっうぁっ…」

 しばらく、その水音と締め付けを楽しんでいるようなカイだったが、うっすらと声を漏らす、智美の声をさらに聴きたくなり、肉杭を入れたまま、智美の上側の足を後ろ手で抱え上げ己の片足を下側の足をまたぐように前へだし自身の上体を起き上がらせ、蜜壺の中をかき回すように肉杭で捏ねるように突いた。

「んあああああっ、」

 いきなりの強い刺激に智美の嬌声が上がる。

『ここだろ。』
「いや!な、んで、あ、あっ、きゅっんんう、にいっつ、はあぁっつ」

 初夜の時に、儀式のためとはいえ智美は龍泉で作られる、最強の媚薬で有る【青睡蓮の狂艶】を使ったたため、破瓜の痛みが及ばないほどの嬌態をさらした。
 それほどまでに、媚薬の効果はすさまじく、智美はほとんど記憶に残ってないが、その時にカイは智美の良いところは全て探り当てて知っていた。

 己の手で口をふさがないように、彼女の後ろ手で手首をつかみ、片足を抱え込むようにしながら手で智美の腰を掴んで固定して、彼女のいいところを集中的に亀頭で突く。

『いい、声、で、鳴けっ』
「あああああっ、ひっ、あっ、あっ、あんぁああっ」 

 強い刺激に喘ぎ声しか出ず、カイに煽られて神経が焼き切れそうなほどに気持ちいい。だが、あと少しで高みに上がりきるっというときに、ふっと責められる場所をずらされる。上がりきらない快楽は体に燻り続けもともと薄れかけていた理性をすり切れさせる。もう少しというところで、そらされるというのを何回かされた智美はとうとう泣き出してしまった。

「うっつ、ひっく、あ、あぁっ、ふぅうっっ、もう、…」

 泣きながら揺さぶられていたが、それに気づいたカイが動きをとめて、己を引きづり出した。
 智美は急に去っていしまった自分を責めさいなむものが、己の中にないことに寂しさを感じる。

 まだ、イキ切っていない体の熱に思考を侵されている智美は、自分でどう考えれるのかも分からずに、泣き続ける。そんな智美を仰向けにして、ぱくぱくとなくなったものをほしがる様に動く蜜口にカイは自分の肉杭をあてがってほんの切っ先だけ入れて、智美の顔に顔を近づけて口づけをする。投げ出していた両手を、カイの肩口に回して、智美はカイのむさぼるような口づけを受ける、その口づけに触発されて先ほどまで強い刺激で快楽を得ていた蜜壺が、いまだ切っ先しか入れてない場所をひくつかせ誘い込むように蠢かせる。唇を離しカイの頭をかかえこむように抱き着いて、智美は咽び泣いた。

「ひ、酷いっ、あぁ」
『何が』

 智美の声に、うわずったような声でカイも聞く。
 その声を聴く限りカイも辛い状態なのだが、自分の疼きに苛まれている智美は気づかない。

「も、もっと、入れてよぅ、んふぅんん」
『入れ、れば、良いの、か』
「もっといれて、はあぁ、お、奥、突いてっつ、んあっああああああっん」

 智美の言葉を聞いた途端に、最奥へと肉杭を押し入れて、最奥を捏ねるように突く、頭に巻き付く腕をはがし、恋人つなぎののようにして、両脇に抑え込み、腰を大きくスライドさせて、ぱんぱんと肉のぶつかり合う音と、水音がぐちゅぬちゃっと、すりあう音を大きく響かせて、ベッドを軋ませる。

「ひあっぅっっっ!」

 ひときわ強い刺激に上り詰めた智美は磔にされたまま、背をのけ反らせてイッた。
 そのまま、体をひくひくとさせながら、カイの律動にその丸い柔らかな胸をふるふると震わせていた。



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後書き

このシーンは昔書いたものなので、全く雰囲気が違うかも知れません。

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