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最終章
58 〜あっ、好きい
しおりを挟む一応、R18
──────────────
媚薬に侵されて、些細な愛撫にも嬌声を上げていた様子とは違って、その姿は智美本来の嬌態だと思うと、カイはもっと見たくなった。
その後も薬を足しつつも、治療とは別の意図を持って指を動かすカイに、智美の身体は初夜で覚え込まされた、快楽の導火線はつきやすくなっており、智美は何度も快楽の際に高められ達してしまう。
悦芽も弄り、指の数も増やしていたが、指だけで何度もいかされて、カイの手が蜜塗れになる程に、蜜壺から愛液を迸らせ、既に薬を塗っている意味をなさないほどになっていた。
それでもまだ、物欲しそうに中が蠢く蜜襞に、カイは痛いほど硬くなった己の肉杭を意識した。
『…挿れていいか』
何度も達してはいたが、智美は声を殺して頑に顔を隠していた、けれど止めようとする仕草は全くしておらず、カイはその事に期待を持つ、智美は問われてすぐはじっとしていたが、やがてゆっくりとだが
こくんとうなづいた。
その様子に、カイは早る気持ちを落ち着かせながら、己の肉杭を服の中から解放して、横になっている智美の背側に横になり、そっと後ろから己の肉杭を手を添えて蜜口にあてがった。
後ろからにしたのは、顔を頑に隠している智美なので、見えない方が抵抗がないだろうかと思ったからと、余り見てしまうと、動くのを我慢出来ないかもしれないと思ったからだ。
カイは辺境のカ領騎士時代、処女相手は余り動かない方が良いと、話していた同僚を思い出した。
男の気持ちいいように動いてしまうと、女は痛いだけの、酷い思い出となるようで、二度と相手をしてくれないと、ぼやいていたのを今更ながらに思い出す。
智美はすでに処女では無いが、媚薬で訳が分からなくなっていた時とは違うし、まだ破瓜の痛みを残した身体なのだから、処女相手とたいした違いはないだろうと、そんな事を思いながら気を紛らわせつつ、智美を抱き込むように身体を合わせながらも、下肢は離して、ゆっくりと智美の蜜壺へ肉杭を挿れていった。
半ば入れたところで、智美は肩を強張らせ蜜壺がギュッと締まる。
傷の所に当たったのだろう、その様子にカイは挿入を止めて、智美の強張りをとるとるために、抱え込むように腕をのばして、智美の悦芽を優しく弄った。
既に何度も達していた身体は、悦芽を触られて快楽を拾い出す。
やがて強張っていた肩から力が抜け、蜜壺は愉悦を得て、半分だが挿れているカイの肉杭を中に誘い込むように魅惑的に蠢く。
「っあ、んっ、はぁ」
たまらず漏れた智美の声にも煽られて、カイは腰を大きく動かしたくなるが、ぐっと我慢をして、じりじりと挿入を開始する。
カイは後ろにいるため、顔を隠さなくても良くなった智美は枕や、シーツを両手で握りしめていたが、快楽に飲み込まれつつある意識は、声を押し殺せなくなってきていた。
小刻みに動かしながら徐々に進入してくる、カイの肉杭を鈍い鈍痛と共に、感じていた智美だったが、気持ちいい所に熱く硬いものがじんわりと当たり、小刻みに刺激しながら、自分の中に入り込んでくる。昨日は媚薬で訳が分からなくなっていたので、記憶が曖昧だが、覚え込まされた身体が歓喜する様に悦を拾っていき、更に悦芽まで愛撫され、愉悦の波に飲み込まれていく、血が止まらなかった鈍い痛みは、意識の端に追いやられていった。
ゆっくりと与えられる悦楽は、じわりじわりと焦れるように溜まって、智美の意識を快楽に染めていく。
そうしてようやくカイの肉杭が全て入り、智美の滑らかで柔らかい尻の感触が、カイの腰に当たった。
カイは堪らず、腰をより一層押し付けた。
最奥を突かれて痛みが走るが、強い刺激に溜まりに溜まった愉悦が溢れ出し、智美は軽く達してしまい、蜜壺がカイの肉杭を艶かしく締め付けた。
「あああっ、んっはああんっっ」
『くっ、うぅ』
艶かしい蜜襞の動きに、悦を感じていたカイだったが、射精を促すほどの悦ではなく、智美の尻の柔肌に触発されて、つい押し付けてしまった腰に、智美の達した急な締め付けで、声が漏れる。
その快楽に抗えず、何度か奥をグイグイと突いてしまうと、智美はいきっぱなしになってしまったようで、口が開きっぱなしになり、艶やかな声を、もらし続けた。
「あ、あっ、い、いい…んはあん」
『サトミ?』
何とか超えそうになった、強い刺激に耐えて、カイが揺するように、腰を動かしていた時だった。
その声の中に、嬌声以外の言葉を拾い、カイは驚いて抱き込んでいた身体から少し身体を離し、智美の顔を上から覗き込んだ。
先ほどまで、シーツを握り込んでいた手は、放たれて小刻みに揺らされる身体を、そのまま享受し快楽を貪っているように見えた。
その様子を良く見ようと、智美の顎に手を添えてカイの方に顔を向ける。
反らされた首は少し苦しい体制であっただろうが、その瞳は悦楽の中に溺れて、何も写してはいないようだった。
そんな様子に驚きながらも、カイは緩やかな刺激を智美に与え続けていると、薄く開いた口から、嬌声と共に、素直な言葉が漏れ出していた。
「あ、あ、いい、気持ち、いい、んんっはあん、ああっ、あ、あぁ」
『…いい、か?』
「うあん、はあ、いい、いいよっっ』
『サトミ!』
カイは思わず問い返していた。
それに素直に答える智美に、思わず名を呼びかけると、その声に反応して、智美は相手をカイと認識したのか、悦に緩んでいた顔を更に幸せそうな微笑みに変えて、言葉を発した。
「んああ、カイィ、す、きぃ、あっ、好きい」
『!!!!』
その突然の告白に、我慢に我慢をし耐えていたカイの肉杭は、更に膨れ上がり暴発して、熱い白濁を魅惑的に蠢く智美の蜜壺の中に流し込んだ。
緩やかに意識が浮上して、カイは夢を見ていた事に気がついた。
あの、初めての言葉に、閨の戯言なのだとは思いながらも、その時の幸福感は強烈で、まるで中毒のように、その言葉にすがっている。
身体を起こし、横で眠っている智美の頬を指でそっと撫でながら、カイは幸福の余韻に浸っていた。
──────────────
後書き
あー、色々申したい所ですが、ここでは黙ります。
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