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外伝 ~ヨツバ王国編~
マリアの目覚め
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――その後、玉座の間にてティナ達はカレハの死を悲しむ中、マリアが遂に意識を取り戻す。彼女はカレハに憑依されている間の記憶は存在しないらしく、自分を抱き上げて涙を流すヨツバ王族の姿を見て戸惑う。
「ここ、は……」
「……お主はマリアか?」
「国王……陛下?いったい、どうなっているの?」
「ううっ……カレハお姉ちゃん」
「カレハ……そうだったわ、私は確かカレハ王女に捕まって、その後に……」
「叔母様、混乱している所悪いけど今はティナ達をそっとしてほしい」
「レナ!!貴方は無事だったのね……?」
マリアはレナの顔を見て安心したが、何故か自分の記憶の中のレナと比べて何処か大人びているように感じられる。しかも以前よりも感じられる魔力が高まっており、別人のようだった。
(この子……何かを成し遂げたのね。初めて竜種を討伐したときの姉さんと似ているわ)
冒険者時代に強敵を打ち勝つ事で成長してきたマリアだからこそレナの変化に気付き、自分が知らない間に一段と成長した甥の姿に喜ぶ。その一方で状況を把握しきれず、何が起きたのかを尋ねる。
「レナ、ここは……ヨツバ王国の玉座の間ね?」
「そうだよ。ちょっと話すと長くなるけど……叔母様は何処まで覚えてるの?」
「私は……」
マリアは記憶を思い返し、地竜が冒険都市を襲った後の出来事を思い返す。彼女が所持していた転移魔法を封じ込めた水晶札が破壊された時、他の人間と同様に彼女も冒険都市から離れた場所へ飛ばされてしまう。その際にマリアは行きついた先は子供の頃に訪れた事があるアトラス大森林の北部に存在する廃墟へと飛ばされたという。
北聖将が管理するアトラス大森林の北部は「旧都」以外にも数百年前に森人族が暮らしていた集落が存在し、現在は使用されていないが未だに建物が残っている地域もあった。その内の一つにマリアは飛ばされたのだが、彼女は転移に失敗して廃墟の屋根の上に飛んでしまった。
屋根に落ちたマリアは崩れかけた廃墟が災いして天井を突き破り、一階まで堕ちた後に崩壊した瓦礫によって危うく死にかけたという。魔術師とはいえ、高レベルであったマリアだからこそ耐え切る事は出来たが、彼女は建物を抜け出す時は相当な重傷を負い、意識を失いかけていた。
そんなマリアの元に現れたのはカレハであり、あろうことかマリアが訪れた廃墟こそがカレハを隔離する住居として利用されていたのである。流石に廃墟にそのまま住まわせているわけではなく、廃墟を改築した場所で彼女は暮らしていたのだが、唐突に現れたマリアを見てカレハは動揺する。
しかし、すぐにマリアはカレハによって拘束され、傷の治療を行う前に彼女は薬を飲ませる。弱り切ったマリアは抵抗する事も出来ず、その後はカレハの「怨霊術」によって彼女の影武者と共に操られ、生活を送る羽目になった――
――徐々に操られていた時の記憶を思い出したマリアは頭を抑え、眉を顰める。まさか自分の身体を好き放題に利用されていたという事実にカレハに対して怒りを抱く一方、一時期的にとはいえ、彼女の魂が身体に入っていた事でカレハの感情や記憶の一部も読み取れた。
「思い出したわ……私はカレハに半ば意識を奪われて操られていた。まるで人形のようにこき使われていたようね……けど、カレハ自身は私の事を比較的大事に扱っていたようね」
「そうなの?」
「ええ、カレハにとっては私は次の自分の新しい肉体として利用していたから無茶な行動を出来なかったのね。だから私を常に傍に控えさせていたし、無暗に貴方達の元へ送り込むこともなかった。私の強さを信じる一方で、万が一の場合を備えて私を離れさせるわけにはいかなかったのね」
「あ、そういう事だったのか!!」
「納得したでござる」
「そのお陰で僕達は命拾いしたのか……」
カレハがキラウのようにマリアを東聖将の領地に派遣しなかった理由、それは自分の新しい肉体であるマリアのもしも危険が陥れば取り返しがつかない事態に陥ると考えていたからである。カレハにとってマリアは最大の戦力であると同時に自分の新しい肉体の候補だったため、彼女は常にマリアを傍に置き、目を離さないようにしていた。
また、影武者とマリアを同時に操作するのはカレハにも大きな負担があったらしく、影武者の方は家族でさえも本物のカレハと勘違いさせる程に完璧に操る事が出来た。しかし、マリアの場合は彼女の持つ肉体が魔法耐性が高すぎるせいか操り切れず、結局は人形のように感情はなく、命令に従う程度しか支配出来ていない。それが原因でマリアを自分の元から離れさせすぎるのは危険だと判断したカレハはマリアを動かす事が出来なかった。
幸いにもマリアが王都を離れなかったお陰でレナ達は比較的に自由に行動する事が出来たが、もしもカレハが影武者ではなく、マリアを完全に支配していた場合はレナ達は勝ち目はなかったかもしれない。いくらレナ達が抵抗を試みようと、マリアの最上級魔法の脅威からは逃れられず、降伏を余儀なくされただろう。
「ここ、は……」
「……お主はマリアか?」
「国王……陛下?いったい、どうなっているの?」
「ううっ……カレハお姉ちゃん」
「カレハ……そうだったわ、私は確かカレハ王女に捕まって、その後に……」
「叔母様、混乱している所悪いけど今はティナ達をそっとしてほしい」
「レナ!!貴方は無事だったのね……?」
マリアはレナの顔を見て安心したが、何故か自分の記憶の中のレナと比べて何処か大人びているように感じられる。しかも以前よりも感じられる魔力が高まっており、別人のようだった。
(この子……何かを成し遂げたのね。初めて竜種を討伐したときの姉さんと似ているわ)
冒険者時代に強敵を打ち勝つ事で成長してきたマリアだからこそレナの変化に気付き、自分が知らない間に一段と成長した甥の姿に喜ぶ。その一方で状況を把握しきれず、何が起きたのかを尋ねる。
「レナ、ここは……ヨツバ王国の玉座の間ね?」
「そうだよ。ちょっと話すと長くなるけど……叔母様は何処まで覚えてるの?」
「私は……」
マリアは記憶を思い返し、地竜が冒険都市を襲った後の出来事を思い返す。彼女が所持していた転移魔法を封じ込めた水晶札が破壊された時、他の人間と同様に彼女も冒険都市から離れた場所へ飛ばされてしまう。その際にマリアは行きついた先は子供の頃に訪れた事があるアトラス大森林の北部に存在する廃墟へと飛ばされたという。
北聖将が管理するアトラス大森林の北部は「旧都」以外にも数百年前に森人族が暮らしていた集落が存在し、現在は使用されていないが未だに建物が残っている地域もあった。その内の一つにマリアは飛ばされたのだが、彼女は転移に失敗して廃墟の屋根の上に飛んでしまった。
屋根に落ちたマリアは崩れかけた廃墟が災いして天井を突き破り、一階まで堕ちた後に崩壊した瓦礫によって危うく死にかけたという。魔術師とはいえ、高レベルであったマリアだからこそ耐え切る事は出来たが、彼女は建物を抜け出す時は相当な重傷を負い、意識を失いかけていた。
そんなマリアの元に現れたのはカレハであり、あろうことかマリアが訪れた廃墟こそがカレハを隔離する住居として利用されていたのである。流石に廃墟にそのまま住まわせているわけではなく、廃墟を改築した場所で彼女は暮らしていたのだが、唐突に現れたマリアを見てカレハは動揺する。
しかし、すぐにマリアはカレハによって拘束され、傷の治療を行う前に彼女は薬を飲ませる。弱り切ったマリアは抵抗する事も出来ず、その後はカレハの「怨霊術」によって彼女の影武者と共に操られ、生活を送る羽目になった――
――徐々に操られていた時の記憶を思い出したマリアは頭を抑え、眉を顰める。まさか自分の身体を好き放題に利用されていたという事実にカレハに対して怒りを抱く一方、一時期的にとはいえ、彼女の魂が身体に入っていた事でカレハの感情や記憶の一部も読み取れた。
「思い出したわ……私はカレハに半ば意識を奪われて操られていた。まるで人形のようにこき使われていたようね……けど、カレハ自身は私の事を比較的大事に扱っていたようね」
「そうなの?」
「ええ、カレハにとっては私は次の自分の新しい肉体として利用していたから無茶な行動を出来なかったのね。だから私を常に傍に控えさせていたし、無暗に貴方達の元へ送り込むこともなかった。私の強さを信じる一方で、万が一の場合を備えて私を離れさせるわけにはいかなかったのね」
「あ、そういう事だったのか!!」
「納得したでござる」
「そのお陰で僕達は命拾いしたのか……」
カレハがキラウのようにマリアを東聖将の領地に派遣しなかった理由、それは自分の新しい肉体であるマリアのもしも危険が陥れば取り返しがつかない事態に陥ると考えていたからである。カレハにとってマリアは最大の戦力であると同時に自分の新しい肉体の候補だったため、彼女は常にマリアを傍に置き、目を離さないようにしていた。
また、影武者とマリアを同時に操作するのはカレハにも大きな負担があったらしく、影武者の方は家族でさえも本物のカレハと勘違いさせる程に完璧に操る事が出来た。しかし、マリアの場合は彼女の持つ肉体が魔法耐性が高すぎるせいか操り切れず、結局は人形のように感情はなく、命令に従う程度しか支配出来ていない。それが原因でマリアを自分の元から離れさせすぎるのは危険だと判断したカレハはマリアを動かす事が出来なかった。
幸いにもマリアが王都を離れなかったお陰でレナ達は比較的に自由に行動する事が出来たが、もしもカレハが影武者ではなく、マリアを完全に支配していた場合はレナ達は勝ち目はなかったかもしれない。いくらレナ達が抵抗を試みようと、マリアの最上級魔法の脅威からは逃れられず、降伏を余儀なくされただろう。
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