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S級冒険者編
剣鬼と呼ばれた女剣士たち
「な、何で二人がここに……そうだ、これは夢なんだ。きっと夢だ」
「レナ!?落ち着け、現実を見ろよ!!」
「そうよ、取り乱しては駄目よ!!気持ちは凄く分かるけれども、冷静になりなさい!!」
「あれはお前の母親と師匠ではない、偽物だ!!この二人がここにいるはずがない!!」
「おいおい、失礼な奴らだね。あたしたちが偽物だとか言ってますよアイラさん?」
「あらら……それは寂しいわね」
バルとアイラの登場にレナは精神を取り乱してしまい、慌てて仲間達が声をかけて落ち着かせる。しかし、一方で向かい合ったバルとアイラは先ほどの兵士とは異なり、まるで本物のように振舞う。その反応を見てどうにか落ち着いたレナは二人の様子を伺い、疑問を抱く。
(ゴブリンの次は帝国時代の兵士が現れたと思ったら……今度はバルと母上?いったい何がどうなってるな……)
この世界が仮想空間だとした場合、レナ達が戦う相手は本物の人間ではない。しかし、目の前に立っているバルもアイラも容姿は本物と瓜二つで話し方もそっくりだった。先ほどの兵士はレナ達の存在を確認すると敵と判断して躊躇なく襲い掛かったが、二人にはその様子はなく、逆に話しかけてくる。
「おい、ダイン!!あんたと戦うのも久しぶりだね、ちゃんと接近戦の訓練は怠ってなかったかあたしが直々に調べてやるよ!!ゴンゾウ、あんたも全力で掛かってきな!!」
「ひいっ!?」
「ぬうっ……」
「シズネちゃんと言ったわね、貴方とは一度話し合ってみたかったわ……言葉ではなく、剣で語り合いましょう。レナちゃんも本気で戦いなさい、お母さんは強いわよ~?」
「っ……!?」
「……俺たちの事を知っている?」
レナ達に語り掛けてきたバルとアイラの言葉はまるでレナ達の事を知っている様子であり、実際のアイラとバルが語り掛けそうな言葉を告げる。その事にレナ達は戸惑い、一方でバルとアイラの方は待ちきれないとばかりに大剣と長剣を重ね合わせてレナ達と向かい合う。
「レナ、前の時は負けちまったけど、この世界ならあたしも全力を出せるんだ。今回は容赦しないよ!!」
「レナちゃんと戦う日が訪れるなんて思わなかったけど……息子が剣士としてどれほどの実力を持っているのかは確かめさせてもらうわ」
「くそっ……やるしかないのか!?」
バルもアイラも戦う気らしく、言葉が通じるといってもこれまでの状況を顧みても説得は出来ないと判断したレナは大剣を構えると、唐突に空中に新たな武器が出現した。それを見たレナは驚きを隠せず、その武器は何と少し前に自分が失ったはずの愛剣だったのだ。
『第三フェーズ開始します。これより、武器の制限が解除されます』
「まさか……反鏡剣!?」
脳内に先ほどの機械音声が響き渡ると、いつの間にかレナの手元にはヨツバ王国の西聖将との戦闘で失われたはずの「反鏡剣」が握りしめられていた。まさか再び自分の愛剣が手にするとは思わなかったレナだが、これで万全に戦えると判断したレナは両手に剣を握りしめて向かい合う。
「……正直、何が何だか分からないけど、こうなったらとことんやってやる!!」
「ええ、その通りよ。いくらレナのお母様だからといっても、偽物ならば容赦しないわ」
「そう、お義母さんでも許さない」
「あれ!?コトミンちゃんの言い方、何か違和感があるけど……」
「うふふっ、嬉しいわ。レナちゃんとこうして戦える日が来るなんて……夢のようだわ!!」
「あっ!?アイラさんずるいぞ!?」
最初に仕掛けたのはアイラであり、彼女は笑顔を浮かべた状態のままレナに向かうと、二人は剣を躱す。退魔刀と反鏡剣を構えるレナに対してアイラは銀色に光り輝く長剣を放ち、二人は刃を躱す。
「はあああっ!!」
「くっ……うおおっ!?」
アイラは刃を弾くと、シズネにも匹敵する速度で突きを繰り出し、咄嗟にレナは頭を動かして躱す。もしも回避していなければ確実に自分の頭部を貫いていた攻撃に背筋を凍らせ、息子を相手に容赦なく殺しにかかってくるアイラに対してレナはやはり彼女が本物ではないと悟る。
もしも本当のアイラならばレナを相手に本気で殺しにかかるはずがなく、目の前に存在するアイラは嬉々とした表情を浮かべて戦技を放つ。
「剣舞!!」
「うわわっ!?」
長剣を翻しながらアイラはその場で舞うように動き出し、流麗な動作で次々とレナに向けて切りかかってきた。レナも扱う戦技ではあるが、彼女の方が動きには一切の無駄な動きはなく、油断すれば的確に急所に向けて剣を振ってくるので防御も回避に専念しなければならない。
以前に闘技場で戦った本物のアイラよりも攻撃動作が素早く、しかも本気で殺しにかかっているのでレナのほうも手加減は一切できず、本気で戦わなければ殺されると思ったレナは腕に力を込める。
(今のレベルなら問題ないはず……!!)
先ほどステータス画面を確認したときはレベルが「50」にまで戻っており、このレベルならば覚えている技術スキルを発動しても問題はないと判断したレナは反撃を繰り出す。
※最強の母子対決勃発!!
「レナ!?落ち着け、現実を見ろよ!!」
「そうよ、取り乱しては駄目よ!!気持ちは凄く分かるけれども、冷静になりなさい!!」
「あれはお前の母親と師匠ではない、偽物だ!!この二人がここにいるはずがない!!」
「おいおい、失礼な奴らだね。あたしたちが偽物だとか言ってますよアイラさん?」
「あらら……それは寂しいわね」
バルとアイラの登場にレナは精神を取り乱してしまい、慌てて仲間達が声をかけて落ち着かせる。しかし、一方で向かい合ったバルとアイラは先ほどの兵士とは異なり、まるで本物のように振舞う。その反応を見てどうにか落ち着いたレナは二人の様子を伺い、疑問を抱く。
(ゴブリンの次は帝国時代の兵士が現れたと思ったら……今度はバルと母上?いったい何がどうなってるな……)
この世界が仮想空間だとした場合、レナ達が戦う相手は本物の人間ではない。しかし、目の前に立っているバルもアイラも容姿は本物と瓜二つで話し方もそっくりだった。先ほどの兵士はレナ達の存在を確認すると敵と判断して躊躇なく襲い掛かったが、二人にはその様子はなく、逆に話しかけてくる。
「おい、ダイン!!あんたと戦うのも久しぶりだね、ちゃんと接近戦の訓練は怠ってなかったかあたしが直々に調べてやるよ!!ゴンゾウ、あんたも全力で掛かってきな!!」
「ひいっ!?」
「ぬうっ……」
「シズネちゃんと言ったわね、貴方とは一度話し合ってみたかったわ……言葉ではなく、剣で語り合いましょう。レナちゃんも本気で戦いなさい、お母さんは強いわよ~?」
「っ……!?」
「……俺たちの事を知っている?」
レナ達に語り掛けてきたバルとアイラの言葉はまるでレナ達の事を知っている様子であり、実際のアイラとバルが語り掛けそうな言葉を告げる。その事にレナ達は戸惑い、一方でバルとアイラの方は待ちきれないとばかりに大剣と長剣を重ね合わせてレナ達と向かい合う。
「レナ、前の時は負けちまったけど、この世界ならあたしも全力を出せるんだ。今回は容赦しないよ!!」
「レナちゃんと戦う日が訪れるなんて思わなかったけど……息子が剣士としてどれほどの実力を持っているのかは確かめさせてもらうわ」
「くそっ……やるしかないのか!?」
バルもアイラも戦う気らしく、言葉が通じるといってもこれまでの状況を顧みても説得は出来ないと判断したレナは大剣を構えると、唐突に空中に新たな武器が出現した。それを見たレナは驚きを隠せず、その武器は何と少し前に自分が失ったはずの愛剣だったのだ。
『第三フェーズ開始します。これより、武器の制限が解除されます』
「まさか……反鏡剣!?」
脳内に先ほどの機械音声が響き渡ると、いつの間にかレナの手元にはヨツバ王国の西聖将との戦闘で失われたはずの「反鏡剣」が握りしめられていた。まさか再び自分の愛剣が手にするとは思わなかったレナだが、これで万全に戦えると判断したレナは両手に剣を握りしめて向かい合う。
「……正直、何が何だか分からないけど、こうなったらとことんやってやる!!」
「ええ、その通りよ。いくらレナのお母様だからといっても、偽物ならば容赦しないわ」
「そう、お義母さんでも許さない」
「あれ!?コトミンちゃんの言い方、何か違和感があるけど……」
「うふふっ、嬉しいわ。レナちゃんとこうして戦える日が来るなんて……夢のようだわ!!」
「あっ!?アイラさんずるいぞ!?」
最初に仕掛けたのはアイラであり、彼女は笑顔を浮かべた状態のままレナに向かうと、二人は剣を躱す。退魔刀と反鏡剣を構えるレナに対してアイラは銀色に光り輝く長剣を放ち、二人は刃を躱す。
「はあああっ!!」
「くっ……うおおっ!?」
アイラは刃を弾くと、シズネにも匹敵する速度で突きを繰り出し、咄嗟にレナは頭を動かして躱す。もしも回避していなければ確実に自分の頭部を貫いていた攻撃に背筋を凍らせ、息子を相手に容赦なく殺しにかかってくるアイラに対してレナはやはり彼女が本物ではないと悟る。
もしも本当のアイラならばレナを相手に本気で殺しにかかるはずがなく、目の前に存在するアイラは嬉々とした表情を浮かべて戦技を放つ。
「剣舞!!」
「うわわっ!?」
長剣を翻しながらアイラはその場で舞うように動き出し、流麗な動作で次々とレナに向けて切りかかってきた。レナも扱う戦技ではあるが、彼女の方が動きには一切の無駄な動きはなく、油断すれば的確に急所に向けて剣を振ってくるので防御も回避に専念しなければならない。
以前に闘技場で戦った本物のアイラよりも攻撃動作が素早く、しかも本気で殺しにかかっているのでレナのほうも手加減は一切できず、本気で戦わなければ殺されると思ったレナは腕に力を込める。
(今のレベルなら問題ないはず……!!)
先ほどステータス画面を確認したときはレベルが「50」にまで戻っており、このレベルならば覚えている技術スキルを発動しても問題はないと判断したレナは反撃を繰り出す。
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